面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

バスターミナルのカフェで

2008年08月29日 | Weblog
ホテルを出ると雨はすっかりあがっていた。胸に空気を吸い込んでみた。かすかに、夏の匂いがした。博多天神のバスターミナルに洒落たカフェがあった。洒落たと思うのは僕の主観で、よくある事だが、旅の感傷がそう思わせるだけかも知れない。モーニングコーヒーにホットケーキのセットメニュー。行ったこともないネバダの田舎町にいる気分だ。ニューヨークで一旗挙げようと、ギターケースを抱いた青年がバスを待っている。ペントハウスに住めるかホームレスに堕ちるか、神のみぞ知る。僕の役どころは、都会で食い詰めたぺてん師か、などと空想していたら、バスに乗り遅れてしまった。先方には着く三十分前に電話することになっているので、慌てることもない。

時代の中で

2008年08月29日 | Weblog
 バスは10時に博多を発つ。時代の中で生きるのだ。時には抗い、時には流れに身を任せ、肺にいっぱいの空気を吸い、食物を喰らい、脱糞し、生きて物語を書き、芝居を作る。

 東京はもう秋だと、友人が電話で知らせてくれた。福岡も、かすかに残った夏の匂いが、今日の雨で流されてしまうだろう。昼前には佐賀に着く。

シネコンで映画を

2008年08月29日 | Weblog
 15時にお会いしたMさんにエネルギーとたくさんの情報をいただいておいとましたのは16時半過ぎだった。西鉄博多駅前の繁華街は夏休みの最期の週を楽しむ若者たちで賑わっていた。頭痛も治まったので、ホテルに荷物を置いて、途中で見つけたシネコンに戻ってジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの「最高の人生の見つけ方」を観た。独りで見る映画館の暗闇は気兼ねなく泣ける。しかも、僕はこの夏から映画を安い料金で観ることが出来る。今日は何と650円だった。新宿のロードショー劇場でも1000円で見ることが出来る。シニアの特権は、まだまだ他にもたくさんあるらしい。が、知りたくもないし、活用したくもない。映画だけは、何故だか安く見られるのが嬉しい。

 まだまだやりたいことがたくさんあって、こころはジュニア、でも、からだはシニア、このアンバランスなあぶなっかしい日々は、火の輪くぐりだったり、綱渡りだったりする。今日も朝からバスの旅である。