面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

夏も負けじと

2008年08月24日 | Weblog
 午後になって雨が止んだ。雨雲が去ったので散歩に出た。風が運んでくる匂いは、まだ夏のものだった。まだ流されてたまるかと、夏が土俵際で踏ん張っているようだ。予報だと明日から再び快晴が続くらしい。11月公演台本を書き上げたら40年前に旅をした天草に行ってみたい、と、美しく舗装された山道を歩きながら思った。

 家から歩いて5分だった小学校は、廃校になって久しい。道すがらの家が3軒、さら地になっていた。あと50年もすれば、この村は3333段の石段と舗装された美しい道路だけが残るのだろう。それでも夏はやって来て、秋は色づき、冬は枯れ葉が舞い、春が萌える。夏の真っ盛りに生まれた僕は、大好きな夏を60回も迎えることが出来た。漠然とだが、あと30回は大丈夫な気がする。90歳である。夕食の支度をしている父より4歳も若い。2時間ほど歩いて家路につきながら、その歳で腕立て伏せは何回出来るだろうかと、考えた。