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ヒステリックな中国批判

2008-08-27 21:53:16 | Weblog
 オリンピックの報道をきっかけにして日本国内における中国批判が一段と激しさを増している。

 確かに、彼の国は国民の自由よりも国益を優先させている面が目立つ。人権問題への取り組み方も本腰を入れていないし、言論弾圧に至ってはひどいものだ。

 だが、今日本で展開されている「反中キャンペイン」と言っても過言ではない中国批判は、完全に度を越している。大人ばかりか子ども達への影響も大きく、可愛い口から過激な反中意見が飛び出すことも珍しくない。

 マスコミでは、産経グループや新潮社が大分前から反中的だが、このところの日テレと小学館(週刊ポストやSAPIO)の暴走振りは相当過激だ。その波は、他の紙メディアやTV各局にまで影響してこのところ横並びで中国批判のオンパレイドである。

 日本にとってこれからますます中国との関係は重要になる。冷静で建設的な批判はあってしかるべきだと考えるが、このような無節操な中国批判は今すぐにでもやめるべきだ。こういった感情的なヒステリックとも言える批判が日中関係にどのような影響を与えるか、頭を冷やして考えないと、将来必ずや後悔する時期が来る事になるであろう。

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2 コメント

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Unknown (東方不敗)
2008-08-28 18:08:11
中国との経済関係や、政治的力関係を配慮して批判を控えるべきだというのは、間違っていると思う。しかし中国批判の過熱は確かにある。このまま加速すれば戦前の「鬼畜米英」ムードにまでいたりそうな勢いだ。

激しい反中アジテーションには、恐怖の裏返しの面があると思う。かつては「日本より各下のはずが生意気な」という意識だったものが、今や「いずれ日本は中国の衛星国になってしまうのではないか」という深刻な危機感に変わりつつある。そういう危機感の広がりを大衆誌の編集部はすくい取って弄んでいるが、それをじっくりと自らの心に問うてみてはいない。

ところで、朝鮮との分断問題を抱えた韓国では、反中感情はひときわ激しい。日本と中国というアジアの二大強国に挟まれたかの国では、近代に入ってから絶えず、文化的、政治的、経済的にいずれかに飲み込まれるという不安に苛まれていた。現在は特に陸続きの大国で経済的に隆盛している中国との関係が焦点になりつつある。近年、中国の歴史研究に対抗する形で、韓国で高句麗や渤海について歴史のルーツを探ろうとする動きが大きくなり、ノムヒョン政権下のKBS(国営放送)で朝鮮の建国神話に題材をとった歴史ドラマが相次いで放送されたのは興味深い。これらのドラマでは一貫して、漢や唐といった中国王朝との戦いと朝鮮民族国家の独立を描いている。

従来は島国として、アジア一の経済大国として繁栄と独立をほしいままにしてきた日本も、こうした「小国」の戦々恐々たる気持ちを片鱗でも味わうようになったのかもしれない。
それは同時に、危険なナショナリズムへの偏執に道を開くものでもあるが。
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共産党 (Unknown)
2008-08-31 22:58:37
間違いと言われてコメントしないのは共産党と同じです。みんな騙されないでねー。
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