昭和ノスタルジー

2005-11-25 23:14:00 | 折りに触れ思うこと

 
紙芝居はブレーメンの音楽隊    

オルガンとランドセル
 
4畳半の茶の間              
                    
おばばとアッちゃん

おばばとアッちゃんは2人暮らしでした
おばばは 毎日まだ暗いうちから起きてご飯を食べ 出かけていきました
アッちゃんはいつもその様子を布団の中から見ていました
「この子供は 人がご飯を食べているのを喉の奥まで見てる!」
おばばが怒りました

アッちゃんはいつも外にいました
近所の子供達は 晩ご飯になると家に帰っていきましたが
アッちゃんはおばばが帰ってくるまでずっと外にいました
夕方薄暗くなった頃 大きな荷物をしょっておばばが帰ってきます
大きな荷物は段ボールでした
沢山の段ボールはアッちゃんの家の燃料でした

ストーブの前に座り おばばが段ボールをくべる
火ばさみに挟み 上手にくべる 
それは 静かで暖ったかい時間でした

アッちゃんは おばばの長女の娘でしたが
おばばはアッちゃんの事 あまり好きではなかったみたいです
「この子供は あっち向けと言ったら3年でもあっち向いてる」
近所のおばさんに そんなことを云っていました

アッちゃんは 当時みんながはいていた
アップリケの付いたフェルトのスカートが欲しくてたまりませんでした
でも 物を欲しがる子供にはなれなかったのです

大人になったアッちゃんは
自分の子供の頃を思うと可哀想だと云って
泣きました

 


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