有田芳生の『酔醒漫録』

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横田早紀江さんの憂鬱

2013-10-04 11:21:18 | 参議院
 10月4日(金)「この時期になるといつも気が重くなるんですよ」ーー横田早紀江さんはこう嘆いている。明日10月5日は、娘めぐみさんの誕生日だ。そして13歳のとき、学校からの帰宅途中に北朝鮮工作員によって拉致された。1977年11月15日夕刻の出来事である。それから36年だから、めぐみさん49回目の誕生日である。拉致の目的はいまだ不明だ。これまで工作活動を終えて北朝鮮に戻るところを見られたからと言われている。その動機も不自然である。蓮池薫さんたちが拉致されたとき、工作員が1人、実行犯が3人の合計4人で動いたとされている。ただし蓮池さんの証言によると「数人の男」と記憶しており「4人」とは確定はされていない。しかも数日前から拉致目的のため旅館に宿泊し、ある特定地域で任意に拉致対象者を物色していた。拉致が目的で密入国していた工作員が、任務を終えて戻るとき横田めぐみさんに見られたという一般的見方は、どうにも説得力がないと私は思っている。むしろ与えられた期間に目的を達することができなかった工作員が、ぎりぎりのところで、たまたま帰宅していた女性を拉致したら、それが横田めぐみさんではなかったのか。日本人拉致の全体像はまだまだわからないことが多い。横田滋、早紀江さんが北朝鮮による拉致だと知らされたのは、1997年のことである。早紀江さんが「気が重い」というのは、事件が起きた季節だというだけではない。この時期になると滋さんの誕生日(11月14日。こんど81歳になる)もふくめ、メディアの取材が殺到するからだ。取材する方は一回だが、取材される側は、同じような内容を何度も何度も語らなければならない。早紀江さんもすでに77歳。「めぐみのために何でもやりますが、もう体力が追いつかないんです」ーーこれが本音である。講演会や集会もふくめ、メディアなどの対応も整理できる体制が必要だ。


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