有田芳生の『酔醒漫録』

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成熟社会の居住モデルを!

2009-11-04 09:16:41 | 東京・板橋

 選挙時のチラシでも書いたが、「成熟社会」における居住モデルを創ることである。少子・高齢時代が進行しているにもかかわらず、新しい時代を先取りした政策提示と実行があまりにも遅れている。とくに板橋区の高島平団地では高齢化が進行している。日本全体の高齢化率(人口に占める六五歳以上の比率)は二三パーセント。ところが高島平団地では三四パーセントで、数年後には「団塊世代」の退職で五〇パーセントを超える。独居も増えており、何よりも足腰の弱る世代にとってエレベーターのない団地(すべての居住棟ではない)は苦痛だ。一九七二年に完成した「東洋一の団地」も、いまや四七年の時間が経過し、居住者も高齢化したが、建物そのものもいずれは立て替えなければならない。関東大震災が起きたとき、再建された都市はいわば「バラック復興」であり、充分に計画されていたわけではなかった。それはいまの東京を見れば誰にでもわかることだ。作家の須賀敦子さんが亡くなる前、入院している病院屋上から東京を見渡して「いつからこんな都市になったのか」と嘆いたとおりなのだ。東京や横浜に同潤会アパートが出来たのは、関東大震災後のこと。近代日本ではじめてコンクリート造りのアパートメントが建設された。大塚女子アパートには、共同浴場、エレベーター、売店、音楽室などが設置されたことは画期的であった。いま日本にはそうしたモデル住宅が求められている。なぜそう思ったかといえば、増加する高齢者への負担があまりにも大きいからだ。デイサービスに向うお年寄りたちは、時間をかけて施設で時間を過ごす。足腰が弱っている人にとっては、迎えの車に乗せられて移動するのは肉体的、精神的に大変なことだ。たとえば居住地の近くに二四時間対応の浴場施設があればどうだろう。そこにはクリニックや文化施設もあり、大学の公開講座や退職者による各種催しや講座もある。高齢者だけでなく、若い人たち、あるいは現役世代も楽しめるような文化会館も併設される。それを実現するには時代観の大転換が必要だろう。(後略)


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1 コメント

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86歳の母が通っている、デイサービスは家から歩い... (ma1ma2ma3)
2009-11-04 11:29:09
86歳の母が通っている、デイサービスは家から歩いて2分です。今は「健遊館」という名前ですが…2年ほど前は「越の湯」という銭湯でした。板橋区にも今年何店舗かオープンしました。館長の鬼頭氏が地元である名古屋で1号店を創めて(最初は料亭を改装)東京で銭湯を改装してデイサービスとして運営するというビジネスモデルを確立して運営しています。我が家ももともと内湯となる前はこの銭湯に通っていましたので、マイクロバスで迎えに来る以前の施設より喜んで通っています。
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