有田芳生の『酔醒漫録』

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『西欧近代』資本主義の思考パターン

2009-08-17 08:38:16 | 東京・板橋

 8月16日(日)090816_18560001 水野和夫さんの経済論文を読む。「積極財政派も上げ潮派も『インフレおよび成長がすべての怪我を治す』という十六世紀以来の『西欧近代』資本主義の思考パターンに依拠しているという点では変わりないのである」と喝破。水野さんは、大企業・製造業も中小企業・非製造業も成長持続が唯一期待できるアジアを重視した構造転換をと主張する。中国をふくめたアジア外交の重要性はそこにある。私たち新党日本が主張する成熟社会を創造する「交差点外交」に通じるだろう。成増で年金問題の深刻さを訴える60歳のタクシードライバーと立ち話。年金がもらえるようになっても約7万円。「一生働けということですよ」と嘆いていた。ここでも私たちが掲げているベーシックインカム(最低生活保障)は重要だと実感。「ところで有田さん忘れているでしょ。20円貸しているんですよ」と言われた。何ですかと聞けば、かつて光が丘に住んでいたとき、タクシー代が足りなかったので、「サービスしたんです」という。慌てて20円を出したら「いいですよ」と大笑い。アメリカに戻る長女のために家人と池袋で夕食。成田に向う京成線に乗る日暮里まで送る。


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4 コメント

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 2009年8月18日。明日は、いよいよ有田芳生さん... (五十嵐茂)
2009-08-17 20:49:41
 2009年8月18日。明日は、いよいよ有田芳生さんの出陣です。
 同じ出陣でも、1942年に大日本帝国陸軍に入営し敗戦後の45年にいわれなき刑死をした戦没学徒木村久男の出陣は 前方を死でふさがれた出陣でした。将来の根本的に変わった日本を見得ずして死ぬのが心残りであると遺書に記した28歳の聡明な若者が生きていれば、この戦後史の瞬間に発動される日本国民の民意をどうコメントするでしょうか。
 彼を1冊の本によってよみがえらせようとしてきた有田さんはその魂を背負って戦います。そこに、永田町の凡百の「政治屋」とは違うたたかいがあります。その舞台として歴史はなんとすばらしい戦いの場を用意してくれるものでしょうか。悔いなく戦い抜きましょう。


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「ベーシック・インカム」、日本新党に期待します。 (世界最速男)
2009-08-22 16:06:59
「ベーシック・インカム」、日本新党に期待します。

「すべての人にベーシック・インカムを?基本的人権としての所得保障について 」
ゲッツ・W. ヴェルナー (著) 渡辺 一男 (翻訳) 現代書館
という本があります。

著者は、ドラッグストア・チェーン「デーエム」の成功した経営者。
ベーシック・インカムという言葉が聴かれるようになった昨今、ネットなどで見つけるその内容は、なにかどこか現在にただ迎合的で、しかも至極消極的な賛成意見、または古い思考の反対意見という印象がする。

しかし、この著者の理念と認識の高さはすばらしい。有能な経営者としての経験と深い洞察などが古くさいものではない説得力を持つ。自社店舗で売り場に立つ人材への著者の眼差しによる長年の見識は、現在の経営者の人にも目から鱗の深いアドバイスにもなると思う。

著者がドイツ人で、自国の状況とを照らしての内容が主体なので、情報に乏しい日本人のぼくには掴みきれないものがあるが、ベーシック・インカムというプランがシンプルで現実にも即し、冷静で高い理念であることが伝わる。
著者がシュタイナーから影響を受けた新鮮な思考,意識を持って生きてきたということも感じられます。
こういう理念が実現されるという時の人類は、新たな次元に入っていくことだろう。

ベーシック・インカムがまずドイツで実現して欲しいが、日本でも話題が増えるにつけ、ぼくらの世界の希望になる日が待たれる。


「私たちが事実上とっくにそこで生活しているパラダイスのような状況を現実のものとして受け入れて,これを利用することに対して抱く恐れは、おそらく生まれつきのものか,受け継いだものにちがいありません。
まずすべてがつねに供給可能であること,全員にゆきわたる十分な物質があること、・・・まだ把握できていないか、あるいはまた理解しようとしないのです。・・・中略・・・

ベーシックインカムは市民全員を百万長者にすることはないが,人間にふさわしい生活と社会参加を可能にするでしょう。もちろんベーシック・インカムによって各人が金銭的に大飛躍を遂げることはないし、まして贅沢な生活を送るなどということは論外です。しかしそれでも、ワインボトルの口のように狭い隘路は、ベーシック・インカムという余地が与えられることによって、なによりも気持ちの面で非常に広げられるでしょう!所得が保障されることは,市民をのっぴきならぬ生存不安から解放するはずです。----それによって彼はまず彼自身のために何か意義深いことを、そして社会にとって何か有用なことをおこなうのに必要な自由裁量の余地を手に入れるのです。・・・」
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 応援しています!! (松島義一)
2009-08-23 02:06:32
 応援しています!!
 ブログの内容は非常に高級で、頭の悪い私には充分に理解できませんが、あの穏やかな表情の有田さんの熱いメッセージを充分に感じることが出来ました。
 参議院議員を選ぶか衆議院議員を選ぶか、などの所は全く分かりません。
 こんな複雑怪奇な世界で、セージカは庶民、クニタミを排除して何が出来る、と言うのでしょうか。
 有田さん、変えてください、権力にしがみついて美味しい思いをしているセージカと、それらを疑問にも思わずその日暮らしをしている庶民、クニタミの意識構造を。 寄らしむべし、知らしむべからず、はもううんざりです。
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すみません,先きのコメントの政党名を失礼しました。 (世界最速男)
2009-08-29 16:35:43
すみません,先きのコメントの政党名を失礼しました。
「新党日本」に期待です。

「ベーシック・インカム?基本所得のある社会へ」 ゲッツ・W. ヴェルナー

ゲッツ・W. ヴェルナーさんの著書、「すべての人にベーシック・インカムを?基本的人権としての所得保障について」を先に読んでいたので、対談形式の内容が多いこの本は、ある意味でとても読みやすく感じました。
しかもヴェルナーさんの受け答えは非常に知性あふれるもの。

対話「労働をマニアック視することで、みんな病気になる」で、懐疑的、既知的な古い思考の持ち主と思われる対話者の「いじわる」な質問に答えるヴェルナーさんのゆとりある態度とその内容。
古典的労働の様々な場面で機械化され、人の手を必要としなくなって行く現代の変化の中において、すでに労働と所得を結びつけて考えるのは無理がある。
今も日々ニュースに見られるが、雇用創出に相変わらず固執するパラダイムの限界が指摘される。

この人の話を訊いていると、人が過去から何を学び,正しく新しい思考を持てるか、捕われない思考の飛躍を現実にどう結びつけられるのか、興味つきない、あまり類を見ない人物だ。ヴェルナーさんが社会のことを考えるようになったきっかけはゲーテ、シラーなど古典作家の読書だという。

ヴェルナーさんは、究極の目標として「不安のない社会です」と言う、それはとてもシンプルで共感する言葉。
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