日々の泡

こころに浮かんでは消え、消えては浮かぶ
日常のありふれた風景をスケッチ

気づき

2016-03-22 10:00:54 | 映画・音楽
映画を見る時、登場人物のひとりに自分を投影することはないだろうか。
あ、あの登場人物、(自分の)友人の誰それに似てる・・・とか感じること。そういうことの積み重ねで、作品に引き込まれていくことも多いんだと思う。「似ているけど、似ていない。」他人のことだからわかること。

映画は、自分が体験していないことまでも、身代わりの自分(登場人物の誰か)が体験しているのを見ることによって、あたかも自分の経験のように自分の心にしみ込んでいく・・・その点がワタシが映画を愛してる理由。だから、ハリウッド映画のような、日常生活からはあまりかけ離れているものに魅力を感じないのかな、と思う。

映画「ハッピーアワー」の中に、とても引き込まれる登場人物がいた。目が離せない。
主人公の4人の中に、ではない。
他人との不思議な距離感を持っている人物だ。

すべての常識にすべてゼロから挑む。純粋に。
会話だけですすむシーンから(相当長いはずなのに)全然目を離せない。その後も自然な流れとして受け止められた。その人物は、人を「顔」で判断するという。「そんなのただの面食いやん。」みたいな反応がかえってくるけど、「だって、顔にすべて現れるでしょ。」
正直に言おう。ワタシも判断は「顔」です。
美形に興味はないけど、「いい顔」をしている人は信じます。顔から、その人の歩んできた人生を想像できる、とまで言ったら、ちょっと大げさにはなるかもしれないけど。それでも、かなり・・・・
そして第一印象は、大抵、そんなに外れることもありません。(直接会った場合)
顔で、中身を読んでいること、って、実は珍しいことではないと思うんです。友人になるのだって、「あ、なんかこの人とは気が合いそう」とか「う、ちょっとこの人苦手かも」っていうのは全く理屈ではないと思う。

そこで、新たな気づきなんです。ワタシ時々、「全く読めない」人に会うんです。「気が合いそう」なのかも、「悪い人」なのかも、見たまんま、なのかも、実はすごくいい人、なのかも。全くわからない。ーでも気になる。すごく魅力的だ、っていうことだけはわかるんです。この時代だから登場した、新たな人物像なんだな、というのを。。。また映画に教えてもらいました!