日々の泡

こころに浮かんでは消え、消えては浮かぶ
日常のありふれた風景をスケッチ

高倉健さん

2014-11-20 10:56:02 | 日々
こんなことはめったにないのだけど、TVでの健さんの追悼関連のVTRが始まっちゃうと、見入らずには、いられない。ファンの方々が、自分の身内を亡くしたかのように涙を流し別れを惜しんで、口々に「自分の憧れの、ああいう人になりたいという理想の人でした。」と。あれだけのスターでありながら、決して奢ることなく、強く優しく。。
映画俳優であることは、最初恥ずかしいと思っていた。というのが高倉健さんらしいな、とワタシは思う。そう、昔はそうだったんだよ。今の感覚とは随分違っていたように思うけどな。(親が子供をアイドル?とかにしたがる現代の風潮なんて信じられないよ、特に田舎で←おばさん発言)

健さんの存在で、役者ってなんなのだろう?って、改めて感じてしまう。(ワタシにも暗い過去があるから!笑)
役を演じるって、どういうことなんだろう?
ワタシが役者の修行時代に、途中からうすうす感じ始めたことは、演技の訓練だとか発声練習って意味があるの?ってこと。・・・もちろん意味はあるんだよ(笑)だけどそれは一番大事なことじゃない。役者である前にひとりの人間として、ちゃんと立っていなければいけない、ってことなんだな。演技に一番大切なことは、自分の人生を「ちゃんと生きる。」ってことなんだよね、って。周りの魅力的な大人たちは、まだ若かったワタシに一生懸命伝えてくれようとしていた。今ならわかる(遅っ)。演劇学校みたいなところでは、「自分をアピールすることが大事」なんて教えるかもしれないけど。アピールしようとしなくても、自然と溢れ出るものを持っていなくちゃダメなんだよね。ちゃんと見つけてくれる人はいるから!演劇だけじゃない、もちろん、ダンスだって、音楽だって、人間関係だってすべてに言えることなんだよね。

健さんは、たくさんの役柄を演じた。任侠映画で健さんのかっこよさにハマったのがきっかけの人もいるかもしれない。でも、こんなに広い世代で、長い期間愛されるなんてことは・・・代表作品は「幸福の黄色いハンカチ」「鉄道員」とも言われるけど、どちらの作品も健さんが演じたからこそ、なんだということが本当に凄いな、と思う。

ワタシにとっての、高倉健さん、なのかもしれないな~、と最近改めて思う存在がいる。
思えば、ずっとワタシの心にいたよね、
役柄と役者(その人としての)魅力が一心同体になってワタシに強い影響を与えたその人。
高橋長英さん。是枝作品にも、奥田瑛二作品にもその存在を見つけて心がときめいてしまう。
宮沢賢治を演じた長英さんは、永久欠番で永久保存です!ワタシの中で!!
最近では、すごい年下だけど、安藤サクラさんに心惹かれまくりですね。(新作楽しみ)