日々、あんのん。

からだの育ちの凸凹、学習のスタートラインにつけない人のもっと学びたい、発達したいを応援します。

課題を楽しむ力。

2016-05-09 18:02:31 | 発達応援
 早朝の職場で休憩中に、
「近ごろ、飲み物を喉にひっかける」とか「ごっくんってするのが難しいときがある」とか
「朝ご飯食べたら、仕事するとき吐きそう」とか、体の不調の話しになりました。

 途中で再雇用なりたての60代の方が、
「やめやめーーーっ!老人の話しじゃーん!」と言われ、
「立派な老人じゃん!」と突っ込まれ終わりになりました。

 体力もある程度必要な仕事ですが、若い人は続かないという私の早朝の仕事。
「高齢者手前と中年過ぎのおばさんががんばってるよねーーー!」と
いつもみんなで励まし、笑いしてやってます。

 今まで辞めた人は「腕が痛い」とか「腰にきた」とかで1週間くらいで辞めてたんで、
残ってる今のメンバーはけっこう、強者ばばぁでありますね

 ゴールデンウィーク前に年長さんの子と勉強をしたときのものです。

 

 算数の手前にあるような勉強で、フォイヤーシュタインの中にも同じような教材があります。
これは、「3つずつまるで囲ってグループを作ってね。
シールはあっちのグループにもこっちのグループにもってだぶらないようにね。」という問題です。

 はじめは普通に近い○同士囲っていましたが、
途中から、わざと遠いものと3つずつにしたり、囲い方もクロスに囲ったりして、
色々なやり方を自分で編み出してやっていました。

 こちらは、4つずつバージョンです。

 

 このお子さんは、数をいまひとつ把握できていない感じがする…、と保護者さんからの申し出があり、
遊びの中で色々と数に親しんでもらっています。

 3つ4つの数は目で数えながら囲み、
遠くは慣れたものとグループを作るときにも、
今何個囲んだかなを目で確認しながら鉛筆を進めていく慎重さも持っています。

 時々、複雑にグループをしすぎて、
同じものを2回囲んでしまうこともありますが、
自分で交差した線に気がついて、「あれっ?」と立ち止まる力を持っています。
でも、複雑になりすぎた線の交差から、どこにどう戻ればいいかがわからず、
そのまま強行突破して、「できた!」という子どもらしさがまだまだあります。

 とても単純な遊びですが、
「3こずつ、4こずつ」や「シールがだぶってはいけない」というルールや
鉛筆を動かすことや今、自分が何個目を囲っていて、どこでグループを閉じるかなど、
複雑に色々なことが子どもの頭の中で起きています。

 それでも、「もっとシールの数増やして!」とか「5でもできる!」とか
間違って2回同じシールを囲んだところについて、
「間違ったんじゃなくて、ごちゃごちゃしてるだけだよ!ここ消して、こうしたらいい!」と
即座に代替案を出してきたりとか、中々、数には強く見える年中さんです。

 得意なだけに、端からまるで囲ってグループを作ることでは飽き足らず、
なるべく、複雑に、遠くのものと遠くのもので、線もクロスさせて、と、自ら課題に負荷をかけていく姿に、
自分で工夫することや複雑なもののができたときに喜びを感じるタイプなのだろうなぁ、と
見守ることです。

 ただ、いつもいつも、楽しい感じに課題を仕上げたいという欲求が強いので、
普通の何でもない課題に引っかかって、足踏みすることもあります。
単純に見える基本のやり方もしっかり身につけて、
その上に工夫する力を育んでくれるようにしていかないとなぁ、と思うことでした。

 こういう問題をするときには、見守る保護者の方は、
「変な囲み方するから間違っちゃって…」と安全に確実にできる方法でやって欲しいと
子どもさんに望むかと思います。

 でも、自分で工夫したいタイプのお子さんは、
複雑怪奇なことをして、たくさん間違えて、やっと、
普通のやり方でやってみようかな、と思うように見えます。

 自分のやり方が通用しないことを経験しないと先に進めない、
頑固なタイプなのかもしれません。

 小学校の学習に入る前のそんなたくさんの失敗を許される学びは
大事じゃないかな、と思います。

 それが、創造性のある勉強の入り口ではないのかな、と思うのですよ
 

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