日々、あんのん。

からだの育ちの凸凹、学習のスタートラインにつけない人のもっと学びたい、発達したいを応援します。

『人間脳を育てる』

2016-06-14 22:37:17 | 本の紹介
 ここ4日ほど、自分のことに忙しくて
我が家の3にゃんにあまり構ってやれませんでした。

 ねこなんて、放っといても自分のペースで生きているものかもしれません。
でも、家の中だけがテリトリーだからか、我が家のねこたちはそういうふうには思えません。

 なんとなく、撫でてほしそうに近くにちょこんと座る桃ちゃん。
いえ、もしかしたら、やさぐれてる母ちゃんの心を察して、
「撫でてごらん」と座っているのかもしれません。

 今日はたくさん遊んでもらおうと、猫じゃらしをぴゅんぴゅん振りましたが、
暑かったからか、みんなごろごろしていてイマイチノってくれませんでした。

 でも、みんな昨日までの「まーたーでるのぉ〜」って顔ではなかったので良かった。
ねこの機嫌に一喜一憂する、ちっちゃいねこ母ちゃんです。

 ちょー楽しみにしていた、
発達の土台の作り方が、ずばーんとわかりやすく書かれた本が出版されました。

 

 作者は「発達支援コーチ」の講座でおなじみのはいちゃんこと、灰谷孝さんです。(ん、逆?)

 灰谷さんは、毎年、鹿児島でも発達支援の講座を開いてくださっています。

 学習するときや運動するとき、誰かとコミュニケーションを取るとき、
何だか困っている子どもたちや大人たちを見かけることがあります。
他人事のように書いていますが、私だって、あれれ、と困ることがあります。

 そんな様々な困り感を抱える人たちを見てきた灰谷さんは、
表面に出てきている困り感は、一体、どんなことに起因しているのか、ということを
様々な形で学ばれ、自分なりに仮説を立て、実践されてきた人だと思います。

 灰谷さんの講座に参加していると、
私の知っている「あの子」や「この子」は、そうか、それで困っていたのか!と、
いつもたくさんの示唆に富んだヒントを得ることができます。

 そんな講座の内容が、惜しげもなく文章化されているのがこの本です。

 黒板の板書を書き写すことが極端に苦手な子。
なぜだか、急に固まって動けなくなる子。
学習するときの姿勢が、ぐにゃりとへんてこな子。
いつまでもおねしょしてしまう子…。

 そんな子どもたちには、そうなる理由があることをこの本は教えてくれます。

 そして、発達というと一歩一歩確実に、地道に道を踏み固めていくイメージがあるのですが、
なんでか、ぽーんと抜けるたり漏れたりすることがことがあり、
その抜け漏れたところが色々なところを難しくしている原因となってしまう。

 ただ、ヌケ・モレの部分はちゃんと本人はわかっていて、
ヌケ・モレを補おうとしているし、補えるというなんとも明るい未来に満ちた内容です。
このとき大事なことは、周りの大人が子どものヌケ・モレ補給中を邪魔しないことでしょうか。

 私が印象的だったのは、灰谷さんが本文で、

 僕たちは知性を育てたいんです。あくまでも最終的には知性を育てたい。
 そこで言う知性とは?
 「本当に人らしい自由」のことだと思います。
 そして知性が育った状態とは「自分で自分と地球の未来を選べる」っていうことです。
 進路とかを自分で選べる。
 自分やまわりの人が良くなっていくために、自分は今何をしなければいけないかを自分で選べる。


と書いていらっしゃる部分です。

 これは、子どもたちとと学習するときに、私がいつもいつも思うこと、
必要なときにはSOSのサインを出すことも含めて、
自力で考えて、選択する、自分の裁量で生きる力をつけて欲しいということにつながるなぁ〜と、
ちょっと嬉しく思いました。

 そして、支援するものに対する、灰谷さんの
「言っていること、思っていること、やっていること」に一貫性があること
という言葉と、聞き手の出版社の浅見さんが言っている、
支援する側、親御さんが「察する、選べる、腹をくくる」力をつけるのは大事
という言葉は、本当に大切なことだと改めて思うことでした。

 支援者、保護者、教育に携わる人…、多くの人が読んでくださると、
「なんでできないんだ!」から大きく一歩、踏み出すことができる
発達の視点を持つことができる本です。

 ぜひぜひ、お読みください。

http://www.kafusha.com/shinkan/shinkan.html花風社

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