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雨ニモマケズ
風ニモマケズ
この言葉で始まる詩をご存知の方は多いと思う。
宮沢賢治さんの没後の作品だそうだ。
私は同じ岩手県に生まれたので、彼の作品に出会う機会は多かった。
多かったけれど、研究家でもないし、コアなファンというわけでもない。
しかし
最近になって宮沢賢治さんの魂を感じる事が多くなった。
彼は天然石を通して
宇宙からのメッセージを受け取っていた人だと思う。
そのメッセージを芸術や農業活動、世界平和への祈りに活かしたかったのだと思う。
私は宮沢賢治さんゆかりの地を歩いてみたり、
彼の作品をながめてみたり、
その生涯に思いを馳せるようになった。
そして
「ああ。賢治さんの魂は天に上がっていない」と感じるようになった。
無念とか未練とか情けなさなどの感情が浮かんでは消える。
最愛の妹さんを亡くしたからなのか?
芸術での活動が認められなかったからなのか?
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
彼の魂は天に向かっては悩み
地に落ちては悩んだようだ。
私は花巻へ向かった。
供養の光を放ち、天に向かって欲しかったからだ。
供養祭は二日間の日程を組んだ。
初日。天気はシトシトと雨。
次の日は雷。
しかし段々晴れてときどき青空も見えるが、また雨。
彼の人生を表すようだった。
花巻に来ると
宮沢賢治さんと妹トシさんの二つの魂を近くに感じた。
どうかしっかり天に上がって欲しい。
幸せを感じて欲しい!と願い
供養の祈りと光を贈った。
宮沢賢治さんの
農民芸術概論の一節に
「世界全体が幸福にならなければ、個人の幸せもあり得ない」
というような内容がある。
今、世界が流行病や災害や、闘争で明け暮れている中。
その影響を受ける一市民として
「世界全体が幸福にならなければ、私の幸福も成り立たない。」
と感じる。
今、世界の状況をみて。
「今こそ宮沢賢治の思想が広まる時ではないか!」と思う。
だから魂に光を贈ったのだ。
天に上がった魂がキラキラ光り、今度こそ我々、地球人を導いて欲しい。
供養祭が終わるころ、
妹トシさんが私の口を借りて、こうおっしゃった。
「身内でもないのに、こんなに拝んでくださって、お有難うごさんした。」
慎ましい感謝の方言に
涙が出てしまった。
どうかどうか
天に上がって幸福にお過ごしくださいね!
盛岡に着く頃、あの雨は上がっていた。
宮沢賢治さんが設計したという花壇
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