名は体を表す?
41才の男がパチンコ屋にガソリンを撒いて放火し、大勢の死傷者を出しました。放火殺人事件はテレビニュースにも時々出てきますが、出頭した犯人の名が「素直(すなお)」とはどうしたことか。性格のヒネクレた親が子供にはそうなって欲しくないと考えて「素直(すなお)」と名付けたのだけれど、名前の威力よりも遺伝の威力の方が勝ってしまってこんな結果になってしまったのでしょうか。シュールな話です。
と言いますのも、私が会社で百貨店担当の部署に居たときの上司が、姓は伏せますが、名を「実(まこと)」といったのですが、性格が全然「実(まこと)」ではなかったのです。とにかくやることの一々が不実です。毎月の販売会議の内容は上司から部下への指示ではなく、部下から上司へのスクーリングという状態でした。
また、ほとんど得意先に顔を出すこともないのですが、たまに担当者に声をかけて得意先同行訪問をすることがあると、本来ならば商売の相手であるバイヤーの所を訪問するのですが「実(まこと)」さんは違います。向かう先は外商部でした。外商部にしてみれば我社もお得意先となりますので、「これはこれはいらっしゃいませ、お茶でもいかがですか?」と先方の担当者に喫茶店へ誘われ、雑談をして得意先訪問は終了、といった按配です。
ある時私の得意先で地下食品売場のリニューアルがあり、それを記念したオリジナルウイスキーを出そうということになって、我社とライバル社に打診がありました。ライバル社は即OKなのですが我社の場合は納期・受注数量の面等で色々と障害があってそのままでは受注できず、私は頭を抱えました。ライバル社に無抵抗で敗れるのも嫌なので、色々と工夫した結果を先方へプレゼンテーションしました。そして先方の役員会の結果、発注は我社へ来ることになりました。
「実(まこと)」さんは私に、事の次第を社内用箋に書いてくれと言います。私が事の次第を社内用箋に書き、私の日付印を押して「実(まこと)」さんに渡しますと、「実(まこと)」さんはそれを近くのテーブルへ持って行き、新しい社内用箋に書き直して自分の日付印を押してそのまま支店長に報告に行きました。部下の手柄の横取りという訳です。「見えない所でやればいいのに」と私達はあきれてしまったものです。
またある時はT社の商品本部長から、我社の限定商品を気に入ったのでT社のギフトカタログの特別枠に載せてやろうというお話が来ました。お話は有り難いのですが、なにしろ我社としては限定商品なので素直にOKのお返事が出来ないのです。どうしたものか・・・。
私は、「申し訳ありません」と一旦お断りして商品本部長からは「無礼者」とお叱りを受け、その後で別の提案をして話の落としどころを探ろうと考えました。私は「実(まこと)」さんと同行して商品本部長に面会し、「誠に申し訳ありませんが、これこれこういう訳でお話をお受け出来ないのです」とお断りをしました。商品本部長は当然のように激怒します。
するとどうしたことでしょう、「実(まこと)」さんは席を立つなり、いきなりエレベーターへ向かって走り出したのです。「実(まこと)」さんは学生時代に短距離の選手だったそうで、逃げ足の速いこと。これには私も驚きましたが、商品本部長も驚きました。私と商品本部長とで「実(まこと)」さんを追いかけたものです。
「実(まこと)」さんはその後地方の支店の支店長を務めた後定年退職をしましたが、そこの支店でも内務の男性を悩ませていました。嫌がる得意先をゴルフに誘い、プレー代や飲食費は当然販売渉外費で落とすのですが、ゴルフ場へはマイカーで往復し、ほとんど空になったガソリンタンクを満タンにして会社で落とす。日曜日には家族とファミリーレストランで食事をして会社の販売渉外費で落とす。とにかくやる事がチンケなのです。
私より10才年上の「実(まこと)」さんが誕生したとき、ご両親はどんな気持で息子の名を付けられたのだろうか。今回の事件でこんなことを思い出してしまいました。
41才の男がパチンコ屋にガソリンを撒いて放火し、大勢の死傷者を出しました。放火殺人事件はテレビニュースにも時々出てきますが、出頭した犯人の名が「素直(すなお)」とはどうしたことか。性格のヒネクレた親が子供にはそうなって欲しくないと考えて「素直(すなお)」と名付けたのだけれど、名前の威力よりも遺伝の威力の方が勝ってしまってこんな結果になってしまったのでしょうか。シュールな話です。
と言いますのも、私が会社で百貨店担当の部署に居たときの上司が、姓は伏せますが、名を「実(まこと)」といったのですが、性格が全然「実(まこと)」ではなかったのです。とにかくやることの一々が不実です。毎月の販売会議の内容は上司から部下への指示ではなく、部下から上司へのスクーリングという状態でした。
また、ほとんど得意先に顔を出すこともないのですが、たまに担当者に声をかけて得意先同行訪問をすることがあると、本来ならば商売の相手であるバイヤーの所を訪問するのですが「実(まこと)」さんは違います。向かう先は外商部でした。外商部にしてみれば我社もお得意先となりますので、「これはこれはいらっしゃいませ、お茶でもいかがですか?」と先方の担当者に喫茶店へ誘われ、雑談をして得意先訪問は終了、といった按配です。
ある時私の得意先で地下食品売場のリニューアルがあり、それを記念したオリジナルウイスキーを出そうということになって、我社とライバル社に打診がありました。ライバル社は即OKなのですが我社の場合は納期・受注数量の面等で色々と障害があってそのままでは受注できず、私は頭を抱えました。ライバル社に無抵抗で敗れるのも嫌なので、色々と工夫した結果を先方へプレゼンテーションしました。そして先方の役員会の結果、発注は我社へ来ることになりました。
「実(まこと)」さんは私に、事の次第を社内用箋に書いてくれと言います。私が事の次第を社内用箋に書き、私の日付印を押して「実(まこと)」さんに渡しますと、「実(まこと)」さんはそれを近くのテーブルへ持って行き、新しい社内用箋に書き直して自分の日付印を押してそのまま支店長に報告に行きました。部下の手柄の横取りという訳です。「見えない所でやればいいのに」と私達はあきれてしまったものです。
またある時はT社の商品本部長から、我社の限定商品を気に入ったのでT社のギフトカタログの特別枠に載せてやろうというお話が来ました。お話は有り難いのですが、なにしろ我社としては限定商品なので素直にOKのお返事が出来ないのです。どうしたものか・・・。
私は、「申し訳ありません」と一旦お断りして商品本部長からは「無礼者」とお叱りを受け、その後で別の提案をして話の落としどころを探ろうと考えました。私は「実(まこと)」さんと同行して商品本部長に面会し、「誠に申し訳ありませんが、これこれこういう訳でお話をお受け出来ないのです」とお断りをしました。商品本部長は当然のように激怒します。
するとどうしたことでしょう、「実(まこと)」さんは席を立つなり、いきなりエレベーターへ向かって走り出したのです。「実(まこと)」さんは学生時代に短距離の選手だったそうで、逃げ足の速いこと。これには私も驚きましたが、商品本部長も驚きました。私と商品本部長とで「実(まこと)」さんを追いかけたものです。
「実(まこと)」さんはその後地方の支店の支店長を務めた後定年退職をしましたが、そこの支店でも内務の男性を悩ませていました。嫌がる得意先をゴルフに誘い、プレー代や飲食費は当然販売渉外費で落とすのですが、ゴルフ場へはマイカーで往復し、ほとんど空になったガソリンタンクを満タンにして会社で落とす。日曜日には家族とファミリーレストランで食事をして会社の販売渉外費で落とす。とにかくやる事がチンケなのです。
私より10才年上の「実(まこと)」さんが誕生したとき、ご両親はどんな気持で息子の名を付けられたのだろうか。今回の事件でこんなことを思い出してしまいました。