本日、快晴。

映画中心雑記。後ろ向きなポジティブが売りです。

ピンクとグレー【映画】

2016年02月10日 | 【映画】


@TOHOシネマズ新宿

今年は1月がバタバタしていたので、
映画はスロースタートです。
1本目は結構肝心なので、選んじゃうのですが、
興味が勝ち、今年はメジャーどころに行きました。

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知名度のほとんどない俳優・河田大貴(菅田将暉)は、
少年時代から友情を深めてきた人気俳優、白木蓮吾(中島裕翔)が
急死したことで一躍世間の注目の的に。
白木はなぜこの世を去ったのか。
自ら命を絶ったのか他殺なのか。
混沌とした状況の中、河田は……。
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まず何よりも、何よりも、
物語の筋がしっかりしていて、
コレ本当にアイドルが書いたの??と感心しました。

NEWSの加藤君は、
元々その文才がファンの間では賞賛されていたようですが、
本作はともかく、他の作品は読んでみたいと思わされました。



さて。

本作は、「上映開始62分後の衝撃」を宣伝文句としています。
再三、再三いろんな作品の記事で書いてますが、
こういう宣伝、もうやめませんか??

(以下、駄文です。何回も書いてるからスルーして下さいまし。)

本作、確かに62分のシーンはそこそこ衝撃的でした。
オチというか、この展開はそこそこ予想外で、
且つ、張られた伏線の回収のしかたとか、
キャスト含めて、本作を形作る全ての要素が効果を表したという
謂わば、稀有な成功例でした。

だからこそ、だからこそね。
これ知らずに見た人の衝撃度によって、
映画の評価が、格段に上がるんじゃないかなあ、と思いました。
逆に言うと、「何だ、言う程大したことないじゃん。」て思われてしまうかなと。
「言う程」てのは、言わなきゃ上がらないはずのハードルなのですよ。
すでに見た観客のレビューとかでそれが伝わるのは仕方ないとしても、
公開前からそれを発信しなくてもいいじゃないですか。

映画の宣伝手法が、その映画の得るべき評価を潰している、というのか。
何とも。何とも歯がゆい思いです。映画ファンとしては。


もうホント。『衝撃のラスト!!!』『結末は誰にも言わないで』という謳い文句は、
今後、禁止でお願いしたい。

・・・まあ、そうしないと観客が観に来ない、てのも分かるんだけどね。
書きたかっただけなので、書きました。



とはいえ。

前述した、もったいない衝撃度、を差し引いても、
本作において、オチがピタリとはまり、伏線が見事に回収されたのは、
恐らくは、監督の手腕にあると思います。
(原作者は、言わずもがなね。)

その最たる要素は、キャストの起用方法だと思います。

中でも、Hey! Say! JUMPの中島君は、素晴らしい人選。
演技力ではなく、存在感と佇まいで、本作の主人公にハマる人材です。
(下衆いこと書きますが、
本作にジャニーズ事務所から誰かは出演させなくてはならなかったと仮定した時、
彼を選んだことは、誰にとってもベストな選択だったと言えるかと。)

そして、彼の脇に置くべき、最重要ポジションの菅田将暉といい、
ここを崩したら一気に物語が破綻する役の柳楽優弥といい、
若手の中では、思いあたる最良のキャストを揃えているように感じました。
ちなみにですが、夏帆も安定の演技力でしっかり存在感出してましたし、
既に評価されている若手俳優さん達の実力を、本作で再認識できると思います。

まだ絶賛上映中だから、控えますが、
一瞬で、色々と変わる「62分後」において、
その前後でも、キャスト陣には、一切遜色がないという素晴らしさ。

ストーリーも然りですが、
本作は、やはりキャスティングの勝利というところが非常に大きいと思います。
あと、アジカンの曲とか、音楽の使い方も良かった。
結構、突っ込みどころの無い作品だと思います。



派手さは無くても、
風景描写や技巧で勝負する邦画が好きな私にとっては、
とても満足度の高い作品でした。

面白かったです。オススメです。

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