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ひさびさにマンハッタンまでデニスをつれて行った。ハーレムのパーキングに
車をとめ72ストリートウエストサイドまで地下鉄に乗った。電車がやってくるなり
デニスは、目をキラキラと輝かせていた。
乗り込むと、じーっと座っていた。まるで初めて外へ出た子猫みたいな状態。それでも
キョロキョロと目だけは、あちこちを見ている。
「電車だよ」と教えると、「でんしゃ」と喜んでくりかえす。
目的地までは、かなり歩いた。セントラルパークイーストサイドの79丁目でお花見。
ヤビーがつれてきたワンちゃんラブラドールレトリバーとボール遊び。
これもまた初体験。とにかくライオンのようにデカいのじゃこの犬。人間でいえば
まだ13歳だとか。
ヤビーいわく、「マンハッタンの人たちは犬に対して友好的だ」
いかにも。ワシらが食ってるメンチカツや竜田揚げのまわりにパグが寄ってきたけど
「てめぇ~人間様の食いものにがっつくんじゃねぇ~!」なんてスゴむことはできなかった。
だって他の人たちは、犬がウロウロしてても微笑むばかり。
飼い主も「ソーリー」と言いながら、クルクルと私たちの周りをまわる。
とはいえ、麻酔銃でうたんかい!
とまでは思えない、憎めない奴だった。
デニスは帰りの電車でもワクワク状態。
125丁目で降りてからも、「でんしゃ」と言いながら、改札を出てからも
鉄格子のむこうの電車を待っていた。
外へ出ようとしないので、私も仕方なくデニスを待つ。
ダウンタウンへむかう電車とアップタウンへ行く電車を見た後、乗客がひけたので
「さぁ~もう電車は来ないよ」とウソをついてデニスを抱き上げ
駐車場へ向かった。
マンハッタンに住んでいれば地下鉄なんて移動の手段でいつも使うわけで、
珍しくもないのになぁ~。
やはり郊外に住んでると、こんな小さなことでも初めて飛行機に乗る人みたいな
状態になるもんだ。
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