モノと心の独り言

コミュニケーション/メディア/コミュニティ ココロの建築家になりたいと・・・ 

名古屋の選挙は、信頼社会の始まりか?

2011-02-08 02:47:54 | 暮らし・街・環境
名古屋のトリプル選挙:名古屋市長選・愛知県知事選・市議会リコールは、河村氏と大村氏が圧勝し、市議会リコールが成立した。政局としての見方はいろいろあろうが、地方自治のトヨタ方式が始まったのではと、私は考える。
節税とトップへの信頼に、コストダウンとトヨタグループの信頼感がダブルって見える。

しかし、市場経済と信頼社会とは、違う次元のもの。人も資本も流動してしまうグローバル市場社会で、地域の生活・経済をどう考えればいいのか?
ここに、生活行動地域と広域・グローバルそれぞれの、交換構造の違いを図示してみた。
   
生活と経済を、価値として計れない世界と、等価交換を仮想した世界と分けた。生活の持続性は、期待/行動/結果が蓄積した信頼である。経済の持続性は、蓄積と投資の循環である。市場交換では、差異が利益を生み、将来への不安を保険に、期待を投機にかける。感謝交換では、地域/仕事/遊びを伴にする生活行動地域での共感・共歓行為が、個人同士を認め合い、感謝を交換する。

では、節税が市議会議員の給与に留まるわけではない。市会議員の地域調査・情報整理/意見集約を、市民の通信/情報交換が代替することで、議員の業務が少なくなるから可能になる。しかし、地域の歳入/歳出は、地域外へ流出する資本を最少にし、労働交換価値を最大限にて、地域外の資産と交換する経済政策に依る。地域内の消費活動を可能な限り地域内の共同活動にして、地域歳出を抑え、市場交換ではなく、感謝交換としてゆく方式が見えてくる。節減された費用は、歳入へ結びつく国際的な差異化のための投資/支出とする。
節約と信頼という両輪が、どうも見えてくる。

そういえば、愛知環境博での環境ポイントは、名古屋市内の環境活動と連動して運用されていた。そのポイントシステムは、今でも、使われていると聞いている。地域ポイントは、人的なサービス、地域に住み/働く人が提供する、養育/教育/介護や商業/サービスなど人の理解力/コミュニケーション力/対応力の質に対する感謝交換の媒体である。地域外からの原材料/運輸/交通/通信費や、地域内では割高/低品質なサービス/商品は、市場交換で賄う。しかし、その場の人がその場の人に提供する人的サービスは、地産地消のものである。

サービス品質の向上は、職能の評価となり、サービス業従事者でも経験と質を高め、管理/育成力を増せば、相応の報酬を得られる。しかし、地消サービスでは、地域外からの通貨を増やすわけにはいかない。地域内感謝交換が具体化すれば、その地域内での生活向上は可能になる。
そのサービスの管理/運営能力の市場交換に耐える差別化は、地域歳入を増やし、さらにサービス産業の振興を図る。

観光で消費者を誘導する方策は、来域する一方で、地域外への観光消費をどう考えるのだろうか?アミューズメント・ゲーム・エンタメなどが、情報社会化で物理的な集中を必須としなくなった。工芸からアートもまた、文化の差異化として、限定的な市場を持てるだろう。
マス・メディアとパーソナル・メディアが重層する時代では、人のサービスも、地域外を市場とできるようになる。しかし、中心市街地とか近隣だとかに依存していた地域内の劣悪なサービスは、地域外のサービスへに置き換えられる。

地域には、環境保全・エネルギー自給率向上など、基本的な活動が前提である。生活基盤のその維持や投資など、目に見えず・意識もされない協同活動も多くある。過疎がすすむ地域では、個別の活動量が少ないので、専業化・事業化・市場化ができないゆえに、兼業や、限定日のサービスとなることはやむを得ない。それを補うために、ICTネットワークなのだ。デジタルTV+インターネットを接続するスマートTVは、メディア+通信を担う、孤立した地域や高齢者・子育て世帯に必須のものとなるだろう。

そこで多様な自然を享受してきた地方が、その自然や風習を残しておかないと、地方砂漠化が進むだろう。豊かな自然も楽しめるのか、都会の密度の濃い交流を楽しめるのか、それは両立するものではなく、どちらかに根を深く張るかのかの好みの問題だ。根の浅いほうが、観光やレジャーの対象となるだけだ。捕食動物さえも縄張り・獣道の中に住む。人も、固有の地域と関係が、豊かな感性を育て、深くする。感謝交換とは、感謝できる感性と行動に依存する、個人の徳の世界なのだ。「お得」ではない。 バカボンの叔父

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
書き加えました (バカボンの叔父)
2011-02-08 10:35:55
仲間から、応援のメールが届いて、またまた、書き加えてしまいました。自然と対話できなくなった、都会人の愚痴かもしれません。
返信する

コメントを投稿