モノと心の独り言

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『知覚の哲学: ラジオ講演1948年』を読み込んで、環世界+環情報世界への入り口を ’差分を表し続ける個人’ として歩む

2024-01-13 19:38:22 | 基本的なコト
知覚の哲学: ラジオ講演1948年 (ちくま学芸文庫) 文庫 – 2011/7/6モーリス メルロ=ポンティ (著), Maurice Merleau‐Ponty (原名), 菅野 盾樹 (翻訳) 第二次大戦後の1948年のラジオ講演でのモーリス・メルロ=ポンティ(以下メルロ)の思推の体系と、訳者菅野盾樹氏による丁寧に解説をまとめた本書です。 二つの世界大戦をへながら、哲学の志向性 . . . 本文を読む

「脳と身体と世界が再統合」される世界感とは、どんな世界意識観だろうか?環情報世界を納得するために

2023-06-02 15:45:13 | 基本的なコト
古代から中世までは、世界の一部として成り行くか、唯一神を畏れるか、憧れるか。近代自我による合理的思考は、自然に対立する人工世界を拡大した。そして、センシングデータで明らかになった脳と身体と世界の環流は、環情報社会とか、デジタル・ネイチャー上では、動き・感じ・調性しあうコミュニケーションの状態と、ニコラス・ルーマンの論内に居る。身体が動き続け、差異を感じ、解消し続けて、自らの安定を求め続けあう、コミ . . . 本文を読む

ChatGPT以後の人の領域を浮かび上がらせている 『現れる存在 脳と身体と世界の再統合』 アンディー・クラーク著

2023-05-24 14:38:13 | 基本的なコト
『現れる存在 脳と身体と世界の再統合』 アンディー・クラーク著 邦訳は2012年だが、生成AI:ChatGPT3が公開された後に出版された文庫本で読み返してみたら、この「モノと心の独り言」の好奇心の全景が浮かんできました。モノと心の関わりを意識し始めたのは、『時間・空間・建築』に取り組んでいた頃、状況にたいする心と行為の乖離がきっかけです。身体体験と言説の拾い読みの長い月日の果て、センシング . . . 本文を読む

ChatGPTも夢の途中

2023-02-22 05:54:43 | 基本的なコト
ChatGPTでざわついている昨今、テキストや画像/音像だけでなく、いろいろなセンサーネットワークとIoTがつながって、AIは更に深く学び、社会的外部記憶表現をしてくれるだろう。生を受け、動き、感じた刺激の集積回路を繋ぎ治し続けている’脳’という刺激の交差点は、個体身体が動き世界と接し続けてゆく果ての死の瞬間まで、夢をみているだろう。『Mind in Motion 身体 . . . 本文を読む

GDPと併存できる、共生社会:Co-Well being:の指標をGDC

2023-01-01 11:08:01 | 基本的なコト
誰もが自由にならないモノは、誕生。他者に渡せないもの、命。独りが関わってきた重なりは、意味。他との関わり、他者との意味の重ね合いが、価値。関わり合いの手がかりがモノ:交換手段:通貨に換算されてきた。 今、関わり合いの手がかりがモノではなく、社会的な記憶としてデジタル・ネットワークに残し合えるようになってきた。 モノとしての私有・独占される稀少な資源から加工品の交換手段である通貨。稀少で数え . . . 本文を読む

マルクス・ガブリエル著『欲望の時代を哲学する』読後 新実存 生活形式 開かれた関係性・持続する編集 応答から会話へ 

2022-01-04 00:10:36 | 基本的なコト
マルクス・ガブリエル著『欲望の時代を哲学する』 〈欲望のパラドックス〉とは、自らの自由とは、他者への認識と創造力まで含んだ意志が「自由意志」として、自らの欲望を他者の欲望と調整せざるを得ない、自制となること。 〈社会とはコミュニケーションのやり取りであり「関係」である〉はずが、関係を交換価値に、通貨数値の差異に置き換えてしまえば、人と人:社会も通貨差異に還元される(GDP)。通貨市場は、人 . . . 本文を読む

佐々木俊尚著『時間とテクノロジー』読後のメモ:これからの哲学とは、心身を伴う会話の輪

2022-01-03 00:09:52 | 基本的なコト
  佐々木俊尚著『時間とテクノロジー』メディア研究者の佐々木俊尚氏は、「因果の物語」から「共時の物語」としての人間の意識・意図された表現としての、’新しい哲学’の必要性を説く。それは、環境の中での変化を自己組織化し続ける生命が、刺激を二次化して肥大させた身体・神経組織と外部環境の関わりを、電子自体への還元・再編として、ゴールも終末もない状態のときの哲学を求めてい . . . 本文を読む

『予測する心』ヤコブ・ホーヴィ著 より 「心は(モノとの関わりを)予測することで成立している」

2021-06-12 15:03:52 | 基本的なコト
『予測する心』ヤコブ・ホーヴィ著 より自己は行為者性とむすびついた感覚の軌跡、感覚入力の隠れた原因の階層的な記述である。心は、変化し続ける外界に対する予測誤差を最小化することで、成立しているもの。自己の仕事とは、行為者として、外界の変化に対応するために、予測誤差最小化。(そのため、多様な感覚を動員し、過去と照らし合わせて、行為を通じて検証し続ける) 知覚と行為を循環させ自己生成を繰り返すことがで . . . 本文を読む

生存から生活へ、 合理性に偶有性を

2021-01-05 11:32:21 | 基本的なコト
  人間社会の成長の果てが、合理的な資本の自律的運動に翻弄されることだったのか?生存の糧のモノを共有するという理念が、労働もモノに置き換えた唯物論による教義となった共産主義が100年を超えた。自由・平等・博愛がセットになっている人権を掲げての新大陸、アメリカ合衆国の大統領選挙に、共産党とグローバル資本家が、メディアを総動員して、人心を取り込む姿を観る。刀よりペン、ペンよりラジオ・テレビ . . . 本文を読む

米国大統領選挙は、近代自由民主主義の終焉か、働き方・生き方の変化へのきっかけか

2020-12-08 04:09:40 | 基本的なコト
人間の生存と欲望と創造の重要さが変わることができるか? 働きという字は、人と重いものと力を、合わせて作られてきた。しかし、モノをチカラで作ることが、AI/ロボティックスで代替えされると、衣食住を満たすモノの大量生産・大量消費のため、労働力・消費力の差を累積し、グローバルに再投資し続ける必要が無くなってくる。逆に、地域ごとの環境・資源・生活文化からの差異を価値として、交換し・訪問体験しあうこと . . . 本文を読む

『デカルトからベイトソンへ』は、モノと心をセンシング・ネットワークへ

2020-01-09 06:16:28 | 基本的なコト
デカルトの「我思う 故に 我在り」という、対象の実験を繰り返しての近代科学を基盤にした近代社会が日本社会に徹底したのは、明治維新・敗戦による欧化・自己放棄・米化による。しかし、西部劇・ホームドラマなどのアメリカ・モダンで育った身には、モノ文明が発展する高度成長の中の、法規と政治、意識と心身の反応の違いは、衝撃的だった。 無意識と無視してきた、意識の下・身体の反応と意識・知性・理性との乖離に戸惑い . . . 本文を読む

<古典と現代>・<西欧と東洋>の通底は、デジタル・ネーチャー

2019-08-12 18:00:14 | 基本的なコト
。 古典からの社会的記憶と現代の衝動がデジタルに充満している現代。衝動から欲望を膨らませても、衝撃から身を縮こまられても、自然・身体を繋ぐ、神経線維の伝達も、或る閾値を超えて伝えるデジタル回路。外部化された社会的記憶と呼応しての、生き様は、自我・自律ではなく、他我・他律。 ここを、デジタル・ネーチャーと名付けると 自分を自然の中に預けて自然大に拡大しながら、人間を超えようとする千利休に出会う . . . 本文を読む

テクノロジーで制御された情報に囲まれ、閉じがちの世界に”生きる”てがかり 『情報環世界 身体とAIの間であそぶガイドブック』

2019-07-24 11:03:33 | 基本的なコト
自身が、生まれて、フォア―ドしアフォードされる状況の一部しか意識できない環境が、テクノロジーで制御された情報に囲まれて、閉じがちだということに、気づいてはいる。FBページを開くたびに表示される商品へのアテンションが高まったり、「イイね」をクリックするほどに、都合の良い情報が表示される、アルゴリズムの中にいる自覚はある。膨張し続ける複雑系のカオスの中で、コミュニケーションを縮約してくれる手がかりは、 . . . 本文を読む

グローバル化の行き着く先は、ローカルな言語生活圏の群生か?

2018-11-20 04:13:40 | 基本的なコト
欧州や米国への難民のツナミは、植民地の逆襲! 中進国が世界経済の自由化を叫び、先進国が自閉して、 グローバル企業がSGDsでアジア・中南米・アフリカ市場を活性化を目指す。 国家は、生活文化の聖域として残るか? 生活文化は、風土環境のバイアスがかかりつつ、言語生活圏として、ローカルに群生するのでは? リアリティが情報・ネットワーク化によりグローバル化しても  VR(仮想現実:Virtua . . . 本文を読む