モノと心の独り言

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『都市5.0』を、産業社会中心から人間と自然の環情報社会として考える

2020-04-02 04:25:31 | 暮らし・街・環境

今、コロナ・シンドロームで個人が五感で繋がっていた世界から孤立しがちな期間をへて、どんな暮らし方・生き方をしたいのか? 
 都市5.0は、個人の時代ではなく、自然5.0とつながる人間の時代だと、私は考える。法人・組織が主役だった4.0時代のまま、集積回路の中の電荷の偏在の塊なのか、心身と周りの関りを日々更新・再編しつづける生命なのか?
交換価値のGDPを優先するのか、自身とソトとの応答・共鳴を大切にするのか? ネット・メディアに竿さして流れに身を任せるのか、あがきながらも流れを渡ろうとするか?なにを、楽しさと厳しさを分かち合う集まりの中に住むか? 

この本には、エコー・チェンバーの孤立も書かれています。マス・ソーシャルメディアや、ネットミーティングで、見聞きしたことに反応発信し、それがまた、親しいチャネルから戻って、同様の情報を増幅し続ける。意図された情報が、より強くなり、そのリアリティの中から出られない状態です。互いに補い合い、楽しむには、同類の場だけでなく、他の人たちとの共管と補い合いが必要になることでしょう。

 都市5.0は、技術的な将来を描いています。’都市とは人間拡張の最大形態’’、’都市は人間の脳の拡張として誕生した’というのが、この本の基調です。私は、近代的個人中心で技術による合理性の追求だけでは終わらないと考えています。第8章、9章の’コミュニティ創造による個人の都市’、グリーン・インフラ’による持続的成長’は、環情報社会として繋がっています。データドリブンとは法人の生産社会に限らず、人間の心身と周りの環情報社会でのことです。自身の身体から外部につながる人間環境を、適切なセンシングと判断基準を共有して、地域からの、再社会化を可能にする時代にと考えます。 

参照『都市5.0』 

【目次】
序章 なぜ今、「都市」なのか?
■第Ⅰ部 都市とは人間拡張の最大形態である
第1章 都市は人間の「脳」の拡張として誕生した
第2章 都市という名の人間拡張が加速した時代
第3章 サイバーとフィジカルが融合する時代
■第Ⅱ部 都市5.0へ向かうデータと分析
第4章 ビッグデータによる「都市の脈動」の把握
第5章 IoTとAIによるインフラマネジメントの一大変革
■第Ⅲ部 都市5.0を実現する設計思想
第6章 IoTとAIによる人間中心の都市像
第7章 都市を人間中心で設計する:MaaSからCaaSへ
第8章 コミュニティ創造による「個人の都市」の実現
第9章 グリーンインフラによる都市の持続的成長
終章 アーバン・デジタルトランスフォメーションの時代に


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