福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

奈良なのだ!

2016-05-06 23:42:10 | コーラス、オーケストラ














奈良入りが16時を回っていたため、寺や博物館の拝観を断念。

その分、かえる庵にて極上の十割蕎麦と柿の葉寿司を食い、鶴屋徳満の立鶴三笠を食い、広々とのんびりした稲妻温泉に浸り、幸せなひとときを過ごしております。

明日は、平群という町に向かい、大事なプローベ! 張り切っていこう。

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生きた証としての「モツレク」を

2016-05-06 00:19:22 | コーラス、オーケストラ



今年のゴールデンウィークは久しぶりに有楽町のラフォル・ジュルネには出掛けず、主に家で過ごすことにした。特に意味はない。移動に次ぐ移動の日々がつづいたので、たまには電車に乗らない日があってもよかろう。結果として、昨年末、大阪フィルの「第九」に追われて棚上げになっていた大掃除などを行うこととなってしまったのだが・・。

さて、本夕は、2009年1月24日の聖シュテファン大聖堂グランドコンサートに於けるモーツァルト「レクイエム」をプライベートDVDにて振り返ることにした。即ち、2017年公演のためのプロモーションビデオに使われた大元の映像である。

まず素晴らしいのが、強力なソリスト陣。ソプラノのサンドラ・トラットニックさんは、アーノンクールにも愛された名花で、声の至純さと高貴な表現力を兼ね備えた、モーツァルトの音楽には理想のソプラノ。アルトのガブリエーレ・シーマさんはビロードのように深く暖かな情感が見事で、テノールのヘルムート・ヴィルトハーバーさんは、まさにウィーンのベルカントといった華のある美声の持ち主。バスのアドリアン・エレートさんは、新国立劇場の「ドン・ジョヴァンニ」でタイトル・ロールを歌って大評判だったので、わたしからの説明は不要であろう。この4人による「レコルダーレ」「ベネディクトゥス」のアンサンブルの美しさは、筆舌に尽くしがたく、未だにあの感動が蘇るほどである。

つづいて、シュテファン大聖堂オーケストラの響き。まさにウィーンの音。ウィーン・フィルというワケにはいかないが、音色、息遣いなどに、わたしが多くのレコードで聴いてきたものと同じDNAが感じられるのである。

さて、我が指揮であるが、7年前ということで、当然ながら今の自分より若々しくエネルギッシュである。しかし、今ならもっと上手く振れるのになぁ、と思う場面が多かった。一見力強くは見えるのだが、腹の底から沸き立つエネルギーがまだまだ不足しているし、テンポの浮つくところもある。また、一部に見られたコーラスの暴走だって、今なら許しはしないだろう(笑)。

つまり、このときは、ブルックナー「8番」を振る前であり、未だ福島章恭という音楽家になり切れていない指揮であり、演奏である、ということなのであろう。

2017年12月5日にどれだけ進化・深化したモーツァルト「レクイエム」を振ることができるのか、いまから楽しみでならない。

ところで、この度のコンサートは、録音と録画を最高レベルで行い、全世界に配信または販売するつもりで準備を進めている。一生に一度の特別な演奏を、我が生きた証として後世に残すのだ。そのためには、優秀な合唱団を組織しなければならない。これはなかなか難問なのであるが、なんとか成し遂げねばならないのだ。

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