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ブレーキング・ニュース / 大事件

2006-01-14 17:00:39 | 香港映画 (57)

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監督:ジョニー・トー
製作総指揮:ジョン・チョン、ヤン・ブーティン
脚本:チャン・ヒンカイ、イップ・ティンシン
出演:リッチー・レン(ユアン)ニック・チョン (チョンニック・チョン)
    ケリー・チャン(レベッカ)サイモン・ヤム(ウォン副総監)
    ラム・シュー(人質イップ) ユウ・ヨン(殺し屋チュン)
    マギー・シュー(広報課、グレース)ホイ・シウホン(ホイ刑事)
2004年、香港

神戸シネリーブル、レイトショーで見ました。
それほど宣伝もされず、レイトショーのみとはもったいない話です。
ジョニー・トー監督作品って知らぬ間にチョウ・ユンファのコメディなどをビデオで見てたんですね。
ジョン・ウー監督、ピーター・チャン監督が香港を出た後、香港映画界をしょって立つ感があります。

J・トー監督作を劇場で見るのは初めてです。
『PTU』を予習しておいて良かったです。笑

香港の九龍のどこか、朝9時、何かが起こる予感。
たちまち、始まる強盗5人と警察との銃撃戦、5分以上はありましたね。
うわ~~~~。

事件は意外な方向に向かい、警察の汚名挽回のために、OCTB(組織犯罪課)の新任警視レベッカの発案で逮捕劇は市民にブレーキングニュース=ニュース速報として流されます。
お馴染みPTUも出動するも、現場のたたき上げ、CID(重犯罪特捜班)のチョン警部補は部下を率いて執拗に犯人を追います。

事件は現場で起きているんだ!とは言ってませんが。
犯人と交信するケリー・チャンはさしずめ交渉人、真下でしょうか。
この辺りは『踊る捜査線』みたいです。
定年前のホイ刑事は和久さんですか?

リッチー・レンとニック・チョンの一騎打ちです!

しかし、J・トー監督、様々な俳優をうまく使いますね。

ニック・チョンはシリアスな警部役、『星願』で無垢な青年を演じたリッチー・レン(言葉から察するに本土の人間)は冷静で頭脳明晰な悪党役。
新境地ですね。

サイモン・ヤムもちゃんと副総監役で出演。ご昇進ですか?
マギー・シューは今回は広報課に転属。笑

これもまた、”縁”か、ビルには大陸から来た二人の殺し屋が潜伏していた。
この設定、当たりですね。話がより面白くなった。

犯人たちはビルに立て篭もった。
『PTU』とこの映画の決定的な違いは本作が香港の昼の顔を切り取っていること。
物凄い数の市民もある意味、事件に巻き込まれた。圧巻です。
白日の下、犯人は逃げも隠れもできません。先が読めません。

狭いビルの通路で繰り広げられる銃撃戦、手榴弾の爆発。
犯罪者二組4人ととPTU(機動隊)と犯罪捜査課のチョン警部補の三つ巴の闘い。
やるかやられるか、相撃ちもありの緊迫感。

こういう大規模なロケにJ・ウー監督が大病院ひとつ丸ごと修羅場とした『ハードボイルド』がありますが、それに匹敵するスケールです。ひけを取ってません!
最早、J・トー監督も国際級ですね。

悪人が人質にとったのがラム・シュー親子。
この息子の台詞が面白いです。悪人とは乾杯できないよ。
ラム・シューの登場で場が和みます。
自分だけ逃げようとするこの父親って・・汗

手つきも鮮やかに料理を作るリッチー・レン(ユアン)とユウ・ヨン(殺し屋チュン)。
同じ大陸人のよしみか短い間に二人は夢を語り、不思議な連帯感が二人の間に生まれます。
ユウ・ヨンは『龍城の恋歌』に出ていた中国本土の俳優、カッコいいです。

また、料理が豪華です。
殺し屋さんと泥棒さんが作った食事だ、滅多に食べられないぞ。
笑いました。

ニック・チョン、あの爆発でも死にませんか!
特配弁当も食べずに頑張ります。
不死身です。CIDです。意地と根性の塊です。
サイボーグみたいに不死身で大真面目な様子が少し滑稽だったり。

ここから結末に触れています。
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観念したかユアン。昌華街へ行け!
好青年な?強盗、リッチー・レン、(ユアン)女子供はやはり撃てません。

例えそれが犯罪であっても、仕事は遂行しなければならない!
最後の最後にあのオチです。

見事です!

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