あいりのCinema cafe

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ラスト・プレゼント・Last Present(TV)

2004-06-28 11:17:00 | 韓国映画
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監督 オ・ギファン
出演 イ・ヨンエ(ジョンヨン) イ・ジョンジェ(ヨンギ) 
    クォン・ヘヒョ(詐欺師ハスク)
                       2001年韓国
好き嫌い当てにならないオススメ度 ★★★★80点
これはテレビの録画を一人で見たので号泣しました。^^; 
                                 
愛にも様々な形があるでしょう。
この映画のジョンヨン、は小さい時から自分の運命(かな?)を知っていたのでは。
母親も(多分自分の子供も)同じ病で亡くなったのではないかしら。
だから、人を笑わせ幸せにする子供時代のヨンギに出会って、幼いながらも惹かれた。

妻は人を幸せにする仕事ができるよう、夫に悲しい思いをさせたくなかった。
そういう台詞がありました。
愛する人を悲しませたくないという、この妻の気持ちは理解できます。
自分も母に取り残された。夫を置いていく辛さ。。。

夫がテレビで熱演している時,妻は倒れ心臓マッサージを受けます。
生と死が交錯する場面は長く凄まじいものでした。
でも、なぜか不思議なほどイ・ヨンエが美しかった。
イ・ヨンエは『JSA』の生意気な女性将校、『春の日は過ぎ行く』のどこか陰のある年上の女性よりもこちらの役柄の方が良いと思う。

黒服の詐欺師二人組みのキャラクターが貴重。
お人好しでペテンにかけるつもりが、気がつくと人助けをしている。
この一人は今、日本でブームの『冬のソナタ』の気の良いパク次長だった^^
良い味出してますね。
妻には生涯思いつめた人がいるらしい、それは・・・

もうひとつ、妻のかつての親友が会いに来て「頑張ってね」と言います。
彼女も幼馴染が背負っている病を知っていたのでは。
だから、初めは会いたくなかったんじゃないかと思ったのですが。
韓国の人々はプライドが高く、現在の自分を知られたくないという見方もあるようです。
そうなのかなあ。

ラストのシーンは感動するしかないのですが、舞台でパントマイムを演じる哀しいコメディアンがフと、あのパントマイムの名優ジャン=ルイ・バロー(天井桟敷の人々)に見えました。
イ・ジョンジェが少し感情の表現力に乏しいように思えたのはイ・ヨンエが熱演だっただけに惜しい気がしました。

ラスト・プレゼントの意味は、映画を見て確かめて下さい。^^

TB送信:お気に入りの映画


フォー・ウエディング(劇場)

2004-06-26 18:49:00 | ヨーロッパ映画/イギリス・フランス (2
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監督 マイク・ニューウェル
出演 ヒュー・グラント アンディ・マクドウェル
    サイモン・カロウ ジョン・ハナー

試写会で「ラブアクチュアリー」を観て「フォー・ウエディング」がもう一度観たくなった。
一時期、大変人気のあったヒュー・グラントの魅力再確認の映画でした。
英国を舞台に、四つの結婚式と一つのお葬式、
その人間模様が時に滑稽に時に真面目に描かれて、好きな映画の一つです。

ヒューは、なかなかモテる気楽な独身貴族。
友人の結婚式の介添え役を頼まれているのに遅刻する場面から映画は始ります。
この時、別の部屋で寝ていた女の子は、ルームメート。

英国では男女が、アパートをシェアするのは珍しいことではないらしい。
結婚式こそ、お相手を探す絶好のチャンス。
ヒューのように披露宴で、過去に付き合った女性たち?と同席するという悪夢の一幕もありますが。笑
美しい英国のウエディングをふんだんに見る事ができます。

荘厳な教会、美しい庭園での披露宴。
イギリス人は披露宴のスピーチでさえギリギリのブラックユーモアがあって、ドッキリさせられます。

ヒューはそこで美しいアメリカ人女性アンディを見かけ、恋に落ちます。
さて、二人はめでたく結ばれるのですが、結婚を望む彼女に尻込みしてしまうヒュー。
失意のアンディは他の男性と結婚。

その式の途中で、ヒューの友人(サイモン・カロウ)が、倒れて亡くなってしまいます。
サイモンはゲイでパートナー(ジョン・ハナー)と幸せに暮らしていました。
お葬式で、パートナーのサイモンへの愛とお別れの静かなスピーチは、心に沁みます。
愛にも色んな形があるんだな。

サイモン・カロウは「モーリス」「眺めの良い部屋」などでお馴染み。
キングオブイングリッシュが美しい渋い役者ですね。

ヒューの弟は耳が不自由なのですが、ある結婚式で彼を気に入った女性がいました。
その次には女性は手話を習って来て懸命に彼に話かけます。
愛が生まれるのはこんな瞬間なのですね。

ヒューは泣き落とし?の元彼女と結婚することになりますが。
当日、教会に現れたアンディが離婚したことを知ります。
動揺するヒュー。
式の途中、お決まりで牧師が「この結婚に意義がある者は申し出よ」と述べた時。
コツコツと机を叩く音が・・・ヒューの弟でした。
手話で「兄さんは別の人を愛している。自分に正直に」と兄に問いかけます。
この場面は感動的でした。

ヒューを優柔不断な男と言ってしまえばそれまでだけど、結婚は人生の一大事。
彼の心の迷いが分かるような気もするし。笑








深呼吸の必要(劇場)

2004-06-26 11:12:00 | 邦画 (69)

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監督 篠原哲雄
出演 香里奈(立花ひなみ) 谷原章介(池永修一) 
成宮寛貴(西村大輔) 金子さやか(川野悦子) 
久遠さやか(辻本美鈴) 長澤まさみ(土居加奈子)
大森南朋(田所豊) 吉村三郎・おじい 
吉田妙子・おばあ                2004年

当てにならない好き嫌いオススメ度 ★★★★☆85点
またぞろ、映画の虫が鳴き出したので「沖縄」の文字に惹かれて予備知識ゼロで見に行った。
うん?監督は誰~? やるじゃないの~?(生意気な私)これが正直な感想でした。
人は時間に追われ人生の波に流される時、ひとつ深呼吸してみるといい。

ストーリーは、いたってシンプル。
沖縄の孤島に都会からそれぞれの「言いたくない」過去を引きずって若者がやって来る。
仕事は35日以内にサトウキビを刈るアルバイト、その名もキビ狩り隊!
キビ狩りの先輩の元、6人の都会っ子は悪戦苦闘を始める。
「七人の侍」?「七人のキビ狩り隊員」というところかな。笑。

映画は余分な説明がなくて好感が持てた。刈っても、刈ってもキビ畑は立ちはだかる。
都会っ子は脱落し始めるが、おじいとおばあの真心には勝てない。
もはや、おじいとおばあのためじゃなく・自分のために・キビを刈る。若者たちが個性を放つ。
偶然また、長澤まさみを見たが、この人の台詞回しは美しい。

おじいとおばあの存在も大きいな。
深呼吸の必要な彼らをまた、美しい大自然が包み込む。
皆が海岸で遊ぶところで、海が虹色に輝くのには目を見張った。
バラバラでギスギスしていた彼らの心が、次第に一つになっていく。
押し付けがましくない演出が良い。監督さんの人に対する優しさを感じた。

苦境に立った時におじいの言う「なんくるないさ~」(何でもないよ、大したことじゃないよ)が心に沁みるな。
沖縄言葉で、ダメになったらまた初めからやり直す、またダメになったら初めからやり直せばいい、なんくるないさ~。
不思議なことに今の私の心境に、この言葉はピッタリだった。
そうだ!何度だってやり直せばいいんだ、なんくるないさ~。
一番好きな場面は、それまで一言も話さなかった高校生・長澤まさみが心を開放し始め、初めて口にした言葉。
「朝は来るんだ。一生懸命働いて、眠っても朝は来るんだ・・・」

初めと終わりの深呼吸の場面・・・これがこの映画のすべてを語っている。
久しぶりに文句なしの邦画を見たなあ!大好きな、心に残る映画がまた一つ増えた。

キビ狩り隊にいつか参加してみたいナ。なんくるないさ~♪


死ぬまでにしたい10のこと・life without me

2004-06-26 11:05:00 | アメリカ映画 (40)
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監督 イザベラ・コヘット(女性)
出演 サラ・ポーリー(アン) 
スコット・スピードマン(ドン) 
レオノール・ワトリング(隣人・アン) (ビデオ)

アンは初めてキスした男の子と17歳で結婚し、二人の小さな娘がいる。
母親の家の裏庭のトレーラーに住み夜は掃除のアルバイトをしている。
若い夫は仕事が見つかった。家事も手伝ってくれる。
貧しいが幸せな暮らし。
ある日アンは腹部に激痛を覚え医師に診てもらう。妊娠ではなかった。
癌告知をする場面の医者の態度が印象的だ。

彼は待合室でアンに告げる。診察室で向き合って目を見て話す勇気がないと。
アンは涙を流すが「あとどれくらい?」と聞く。
「残念ながら25歳の貴女の細胞は若すぎて、進行が早い。あと2ヶ月・・・」
医師はアンのために白衣のポケットからキャンディーを取り出して与える。
二人の軽い冗談のやりとり。良い場面です。。
人はこんな時でも冗談が言えるんだ。

アンは思う。今まで自分は何も考えず生きてきた。17で妊娠し25の今になるまで。
死ぬまでにしたい10のことをノートにつけ、彼女は生き始める。
世界は美しい。風も空気も昨日とは違う。

1 娘たちに毎日愛していると言う。
2 娘たちが18になるまで毎年バースデーカードを送る。
3 娘たちに新しい母親を見つける。
4 夫以外の人と付き合い夢中にさせる。
5 刑務所に居る父親に会う。
6 煙草、お酒を好きなだけ飲む。
7 マニキュアをする。等(後は忘れてしまいました 汗;)

彼女は夫には病を隠し、生き生きとこれらを実行に移す。
娘たちにはテープに毎年の誕生日のメッセージを録音する。
学校だけはとにかく卒業すること。パパに優しくすること。
おばあちゃんを理解してあげて。夢が実現しなかった可哀想な人なの。
母親らしい心遣いが溢れていて涙を誘う。
アンの母にはこれからは人生をもっと楽しんでと。

夫には病気を隠したことを謝る。二人で病院に行って悲しみたくなかったから。
アンはこれらのテープを優しい医師に預ける。
夫には同じアンという名の隣人を紹介した。彼女を招いてのささやかなディナー。
アンは残されるであろう家族と新しい妻アンを、隣の部屋で眺める。私のいない生活・・・

私なら人生の最後に何をするだろうか・・
最後まで生きる!ことを諦めなかったアンに拍手したいと思った。



猟奇的な彼女(劇場)

2004-06-18 20:01:00 | 韓国映画

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監督・脚本 クァク・チェヨン
出演 チャ・テヒョン(キョヌ) チョン・ジヒョン(彼女)

脚本は、韓国の大学生がインターネットで流した物だそうで、若々しい感覚に溢れています。
キョヌは、ちょっとドジな、お気楽大学生。
或る日(ママ)の言いつけで「叔母さん」の家に行く途中、電車の中で、酔っ払った美人女子大生を介抱します。
彼女は、曲がったことが大嫌い、口も早いが手も早い。
いつしかキョヌは彼女に、かしずくハメに。
彼女は脚本を書くのが趣味で、キョヌがそれを読んで回想するシ-ンが可笑しい。
笑えます。
彼女のお見合いに付き添って、見合い相手に彼女について守るべき事(彼女の操縦法?)を懸命に説明するキョヌの表情が良い~~~♪
それは、つまりキョヌがどれだけ彼女を愛しているかってこと。。
映画のテーマ曲がまた良くて、ここ泣きどころでっス。涙ポロポロ

彼女には悲しい秘密があった。
自分の気持を整理するために彼女は二人でタイムカプセルを埋め、一年後の再会を約束するが。
最後には、嬉しいダ~イどんでん返しが用意されています。
こういう映画が今までにありそうでなかったので、このラストは読めませんでしたぁ。
してやられた~~~!ううっ~
でも、最初に母親が親戚のおばさんがキョヌにそっくりの息子が亡くなったことを話してましたよね。
それに私には聞きなれない”韓国の地名”、これが後々の伏線になってるんでしょう。
キョヌがそのおばさんちに行く途中で、彼女に会ってるということも。

チャ・テヒョンは気弱なおとぼけキャラがハマッテて良かったと思います。☆

「チャンスは、努力したものに訪れる・・・」ラストの台詞が憎い・・・・・