あいりのCinema cafe

只今gooブログにお引っ越し(工事中)

ホテルハイビスカス (ビデオ)

2004-01-29 19:33:00 | 邦画 (69)
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監督 中江裕司
出演 蔵下穂波/美恵子 余 貴美子/母ちゃん
平良とみ/おばぁ               2002年
自称沖縄大好き人間の私には、本当に楽しい映画だった。
小学生の美恵子ちゃんには、太陽みたいな母ちゃんと父ちゃんとおばぁ。
それから、異父きょうだいの、白人さんと母ちゃんとの子供のねぇねぇと、黒人さんと母ちゃんとの子供のにぃにぃがいる。
母ちゃんは、3回結婚したから。
み~んな一緒にホテルハイビスカスで暮らしている。
そうだ、行き倒れてた兄ちゃんも美恵子ちゃんが運んで来たから、住み着いたんだ。
母ちゃん曰く「インターナショナルファミリー」だって。
飛びっきり元気な美恵子ちゃんは、今日も友達二人引き連れて探検に出かける。
「ある~ひんけつ♪もりのなかんぴょう~♪~♪」
美恵子ちゃんの澄んだ目には、森の霊のキジムナーも、お盆には戦争後に幼くして亡くなった、たえ子おばさんも見えるんだ。

米軍基地に、にぃにぃの父ちゃんが会いに来たり、かあちゃんは、ねぃねぃを連れてアメリカのねぃねぃの父ちゃんに会いに行ったりする。
美恵子ちゃんは、ちょっと寂しかったり、
でも母ちゃんからの手紙を一人で他所のパイナップル畑を手伝いに行った父ちゃんに届けられるんだ。
父ちゃんは、いつも正しいことを優しく教えてくれるさあ~。
僕の大事なク~ラリネットォ~♪ぶぅ~♪

沖縄の美しい大地とそこに暮らすおおらかな人たちに会いたくなる。
ガジュマルの木に宿るキジムナーの霊や、お盆の送り火の場面が、おとぎ話のように幻想的で美しい。
理想卿ってこんなかも。
みんなで努力して、こんな世界を作りたいね。
なおかっぱ頭の美恵子ちゃんに元気を分けて貰えるよ。

私もまた、沖縄に行くばぁよ~♪ぶぅ~♪




存在の耐えられない軽さ (ビデオ)

2004-01-20 17:15:00 | ヨーロッパ映画/イギリス・フランス (2
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監督 フィリップ・カウフマン
脚本 ジャン・クロード・カリエール
出演 ダニエル・ディ・ルイス ジュリエット・ビノシュ
    レナ・オリン
この映画、公開当時は話題にならなかったようだけど、タイトルに惹かれてビデオで見ました。
ダニエル・ディ・ルイスの持つカリスマ的魅力に圧倒された映画です。

1968年、チェコスロバキアのプラハが舞台。
ソ連の武力介入に3人の男女の人生が巻き込まれていく。
トマシュは有能な外科医。
自由な精神を持ち、彼にとって人生はほんの些細なこと。
女性たちとの情事を楽しむ生活を送っている。

そんな彼の一番の理解者は芸術家でトマシュとは「同類」の自由なサビ-ナ。
トマシュとは自由な関係を保っている。
レナ・オリンが、で自由なサビーナを演じて成熟したイイ女。。

或る日トマシュは仕事先の村で、自然の息吹を感じさせる小鳥のようなテレーザと出会う。
二人は、やがて結婚するが。
相変わらず、女性たちとの自由な関係を絶たないトマシュにテレーザは苦しむ。
そんな折、ソ連のチェコへの武力介入が激烈となり、二人はスイスへと出国する。
けれどテレーザの苦しみは癒えない。
こういうタイプの男性を愛するには覚悟がいりそうである;
トマシュに「貴方の人生は軽く、私の人生は重い。
その・軽さ・が耐えられない。
私は、貴方のように強くないの」との言葉を残し、黙ってプラハに戻る。
この後、トマシュはテレーザを、危険を冒して追う。
テレーザには自分が必要であることを彼は知っている。
トマシュは、決して”軽い”人間ではないのだ。
軍部の圧力にも屈せず、窓拭き人になろうとも信念は曲げない。

余談ではあるが、ダニエル・ディ・ルイスの窓拭きの仕事をする様子が、彼が靴職人になりたいのも成るほどという仕事ぶりである。(可笑しい)

二人は知り合いの農場で、やっと静かな生活を取り戻す。
ダンスに出かけるという白い花のように愛らしいテレーザ。
”雨”の帰り道で、テレーザが運転をするトマシュに聞く。
「何を考えているの?」
トマシュ「なんて幸せかと・」
美しい木立の道は、そのまま・・・
この結末は、悲しいのだが、なぜかこれで良かったのかも知れないという気がした。
二人は永遠に幸せなままなのだから。

ヨーロッパ映画は成熟した大人の愛を描いて魅力的だと思う。
『冒険者たち』『グランブルー』『ベティ・ブルー』それらは人生、愛について語りかけてくる。












パイレーツ・オブ・カリビアン(劇場)

2004-01-12 19:20:00 | アメリカ映画 (40)
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監督 ゴア・ヴァービンスキー
出演 ジョニー・デップ(キャプテン・スパロウ) 
    オーランド・ブルーム(ウイル・ターナー) 
    キーラ・ナイトレイ
                         2003年
私の中では、2003年映画ベスト5に入る映画です。
ジョニー・デップは自分でも監督し、シリアスで変わった役柄に挑戦する俳優で知られている。
この映画では生き生きとキャプテン・スパロウを演じている。
こういう個性的な弾けた役柄は彼にとっては演じ易かったのでは?
J・ディップ自身が実に楽しそうに見える。

誰もが、子供の頃「呪われた幽霊船」の話にワクワクしなかっただろうか。
ディズニー映画が、それを大人の観賞にも耐えうる映画として実現させた。
楽しい!
ダグラス・フェアバンクスJr、エロール・フリンを彷彿とさせる剣劇、
妙なメイキャップで、(なんとなくチャップリンを思い出す)憎めない、カッコいいジョニー・デップは最高の出来では?
実にチャーミングだ。☆
まず、カッコいい登場のはずがズッコケて大爆笑である。

伝説の海賊キャプテン・スパロウは或る日、立ち寄った港で、政府の高官の姫キーラを助ける。
海賊であることがバレて反対に追われることに。
そこで、海賊仲間の息子ウイル・ターナーと出会う。
姫とウイルは愛し合うようになる。
死ぬことも生きることもできない、呪われたブラック・パール号のキャプテンたちと、彼らの運命を握る謎のコイン(金貨)とウイル・ターナーを巡っての海洋活劇は大迫力で胸がすく。

果たして、キャプテン・スパロウは、敵なのか?見方なのか?・・・




眺めのいい部屋(ビデオにて)

2004-01-06 19:11:00 | ヨーロッパ映画/イギリス・フランス (2
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監督:ジェイムズ・アイヴォリー
出演:ヘレナ・ボナム=カーター ジュリアン・サンズ 
    サイモン・カロウ ダニエル・ディ・ルイス 
    マギー・ルイス ルパート・グレイヴス

20世紀初頭のイタリア・フィレンツェを旅行するヘレナ・ボナム=カーターと従姉妹のマギー・スミス。
英国の令嬢ヘレナが親の決めた許婚(ダニエル・ディ・ルイス)を選ばず、ジュリアン・サンズと自由な恋をし、結ばれる物語。
かなり前の映画だけれど、英国の芸達者さん集合、この豪華キャスト★
ヘレナ=ボナム・カーターは決して美人ではなく、どこかアンテックドールのような顔立ち。
登場人物が皆個性的で、一風変わっているのが楽しい。
ダニエル・ディ・ルイスは脇役で、最初は誰か分からんかった。
滑稽な振られ紳士に成りきり演技で笑える。

イタリア、英国の風景、この時代の衣装もまた美しい。
20世紀初めの英国の上流階級の生活がよくわかる。
令嬢は親の決めた相手と結婚する。
また、階級差が歴然としていて偏見と差別が残っている。
それを無視した人たちの結婚は難しい。
まあ、その昔、日本でもあったことですが。
ヘレナは優しい青年、ジュリアンと旅先で知り合い愛するようになる。
この青年、木に登って叫んだり、若さを持て余しているのか、する事がいまひとつ理解できないけど。
ヘレナは家族の反対を説得し、上流階級に属さない青年と結婚しようとする。
元々大人しい令嬢のイメージではない彼女が、どんどん自立していく姿が見ていて痛快です。

ジェイムズ・アイヴォリーの華麗なしっとりと落ち着いた世界が味わえる映画です。
冒頭に流れるオペラのアリア・・・美しい~うっとり・・・