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あいりのCinema cafe

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ラスト、コーション LUST, CAUTION 色|戒

2008-02-11 11:51:19 | アメリカ映画 (40)

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監督・製作:アン・リー
原作:アイリーン・チャン『ラスト、コーション』
出演;
トニー・レオン(傀儡汪精衛政権の特務機関の幹部、イー)
タン・ウェイ(ワン・チアチー)
ワン・リーホン(演劇部と抗日運動のリーダー香港の学生)
ウー(反日組織の幹部)
チェン・ガーロウ(ツァオ、イーの元で働くスパイ、クァンの幼なじみ)


2007年・アメリカ、中国、台湾、香港合作映画・158分


神戸シネリーブルにて。


1942年、日本占領下の上海。抗日運動に身を投じる美しき女スパイ、ワン(タン・ウェイ)は敵対する特務機関のリーダー、イー(トニー・レオン)に近づき暗殺の機会を伺っていた。しかし、危険な逢瀬を重ねるうちにいつしかウォンは、虚無の匂いを漂わせるイーに惹かれていく。ある日、ふたりは死と隣り合わせの日常から逃れるように、暴力的なまでに激しくお互いを求め合う。そして、二人のスリリングで危険に満ちた禁断の愛は、時代の大きなうねりの中で運命的なラストへとなだれ込んでいくーー。公式ページより。


「色」・Lustは中国語で仏教用語の「欲情」を意味し、「戒」・Cautionは「戒め」「警戒、警告」「誓い」の意味を持つとか。


アン・リー監督と言えば『恋人たちの食卓』や『ウエディング・バンケット』など、好きな作品だ。
『ブロークバック・マウンティン』あたりからガラッと作風が代わった気がする。
過激、衝撃的がキャッチフレーズとなった感あり。^^
人間の本性をえぐり出すような厳しい映画が続いているような。


チャン・ツィイーの『パープル・バタフライ』という映画を見ていたので、少しはこの時代背景を知っていたのは良かった。
それにしても、発端は日本が中国に侵攻したという紛れもない事実に、見ていてやや辛い。


クァンは抗日家の兄を殺害されているが、なぜ?チアチーがあそこまでの犠牲を払い、命がけでイーの命を狙うことになったか、その動機がいまひとつ私の頭の中で納得できなかった。
クァンへの想いとしても、なんだかな~である。
『パープル・バタフライ』の少女は目の前で、抗日運動家の兄を殺され女闘志となる。


自分の国が他国に侵略されれば、そうして当然と言われればそれまでなのだが。


既婚の婦人が乙女なわけはないと、抗日仲間に過酷な訓練を受ける。ある意味、問題の衝撃シーンより、衝撃だったり。大汗
それも、ひそかに心を寄せるクァンではなく、愛もなにもない同志によって・・

血気盛んな真っ直ぐな若者が演劇から抗日運動にはまっていく。


それもツァオを刺殺してしまうことで抜き差しならないものとなっていく。


思うに、チアチーはかの有名なマタハリのように潜在的にスパイ、ハンター;の素質を持っていたのだろうか。
だいたい、この映画の中の男性群は不甲斐なかったり(クァン)、意外に臆病だったり。(イーの逃げ足の速いことよ!)
それに対してチアチーはカプセルを見せられても最早動揺しない。
もう、後には戻れない。


(キスするクァンに)なぜ、3年前にしてくれなかったの?


問題のシーンは思ったほどでもなく、疑心暗鬼のなか愛し合うとなれば、当然殺し合いにも似た”闘い”の場面だった。
官能美というより、アクロバットな○スリ○グ。m(__)m

最初こそ、チアチーはされるがままだったが、次第にふたりの形勢は逆転してゆく。


私が血を流せばそれが彼が生きているという証なの。
その代わり、私も彼の最後の最後まで絞り尽くしてやる。
げに恐ろしや。


何年も誰の言うことも信じない。
だが、おまえだけは信じている!


事実、ベッドイン中、あのまま枕を被せれば殺害できる機会もありそうだった。
しかし、そうしなかったのはイーとチアチーは心が通い合う愛の瞬間を共有したのだ。


指輪を中国語に翻訳していただきたい。戒指なのも面白い。


チアチーを演じたタン・ウェイはかつて、アン・リーがお気に入りだったン・シンリンに、古風な面差しがどこか似通っていると思った。


トニー・レオンはやはり心底からの極悪人には見えず、最後には助かって欲しいと思わせる得な人です。笑


麻雀のシーンは中国語が分かれば面白いんでしょうね。
お陰で、長いと覚悟はしていたけど、3時間近くシートに座り続けねばならなかった。笑


ここから結末に触れています。


***********========************========*************


チアチーの歌に涙するイー。
歌の題名は『天涯歌女』。この時代の中国人なら誰もが知っている歌らしいです。

きわめつけは予期しなかったダイヤモンドの指輪。
最後の最後にチアチーの口をついて出た言葉は・・
LAST CAUTION


その後、例のカプセルを取り出したチアチーの表情に笑みを見た気がした。


イーは当然、チアチーを見殺しにする。
でないと、次は自分の命が危うい。


イーもまた、時代の被害者なのかも。


いとおしそうにベッドをなでるイー。
そして、チアチーは二度と戻らない・・


* * * * *


DVD三昧Ⅰ リトル・ミス・サンシャイン

2008-01-06 19:08:03 | アメリカ映画 (40)

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監督:ジョナサン・デイトン 、ヴァレリー・ファリス 
出演:グレッグ・キニア(リチャード・フーヴァー)
    トニ・コレット(シェリル・フーヴァー)
    スティーヴ・カレル(フランク)
    アラン・アーキン(グランパ)
    ポール・ダノ(ドウェーン・フーヴァー)
    アビゲイル・ブレスリン(オリーヴ・フーヴァー)
2006年、アメリカ


>>アリゾナに住むフーヴァー一家は、“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに繰り上げ参加することとなった娘オリーヴを連れてカリフォルニアに向けて出発。独自の成功論を振りかざす父親リチャードとバラバラな家族を必死でまとめようとする母シェリル、家族を嫌って沈黙を続ける長男ドウェーン、ヘロイン常用者で言いたい放題の祖父、失恋が原因で自殺をはかったシェリルの兄のフランク、そしてビューティー・クィーンを夢見るオリーヴが乗ったミニバスには一触即発の空気が漂う。ハリウッドの人気ジャンルであるファミリー・ドラマとロード・ムービーをミックスさせて、風刺的であると同時に深い人間性を備えた本作が描くのは、機能不全に陥った家族の再生だ。美少女コンテストへ向かう旅路でさまざまなハプニングに遭遇するうち、互いに理解しえないと思い込んでいた家族の心が徐々にほぐれていく。そして、思わぬ出来事に一家は団結する。成功し勝者となることが絶対とされる現代社会において、敗北することによって得られる何かがあると伝えてくれる。


オリーブの父親は人は勝ち馬と負け犬とに分けられるとう考えを持っている。


そういう一家が実は問題をかかえた立派な負け犬組なのだ。笑
アメリカ映画が得意とするジャンル。
確かにそういうのがあって、こういうホ-ムドラマがそのうちのひとつだと思う。


評判が高かったのに、見逃した。
でも、一度見ると何度でも見たくなる爽快な映画だ。青い空、真っ直ぐにどこまでも続くハイウェイ。
ジェットコースターに乗って、あれよ、あれよと楽しんでいる間に、すっかり映画のなかにはまり込んでしまう感じ。


フーヴァー家の両親はいつもお金のことでもめて騒がしい。
長男ドウェーンは9ヶ月も口をきいていない。
ヘロイン常用者で、ホームから追い出されたぶっとんだ祖父。
シェリルの兄はゲイ恋人に失恋して自殺未遂。
行くところもないので一家が引き取った。


一家の太陽、可愛いオリーブの夢だから“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに参加させようと、シェリルママの”家族は一緒に”の考えのもと、節約のために一家はオンボロバスに乗り込む。


おじいさんは文句ばっかり。
老いてなお盛んで、しかも口は悪い。
「黙らんぞ。大戦ではナチと戦った」
でも、このおじいさんは孫、孫娘を心から愛してる。


価値観、人種の全く違う、父親リチャードと、シェリルの兄フランクは険悪なムード。


こういう一見バラバラの彼らだけど、実は人一倍心は温かく善良なのだ。
ドウェーンは特に優しい。
「ママをハグしろ」のメモには胸を不意打ちされます。


めがねちゃんで、お腹ぽっこりの幼児体型の子供らしいオリーブが可愛い。
バラバラ家族がかろうじて、ひまわりのようなオリーブの存在でつながっている。


助演男優賞獲得が納得の演技が心に残る、おじいちゃんの言葉は重く、真実がこもっている。


コンテストの前夜、父親のおかしな教育で、負けることを恐れるオリーブに。
負け犬というのはね・・負けるのが怖くて挑戦しない人のことだよ。


仕事に失敗した息子に。
結果はどうであれ、お前は精一杯やった。
誇りに思うよ。


インテリで物静かなゲイの伯父さんもオリーブのためなら一生懸命、なりふりかまわないところが素敵です。
この伯父さん、優しいのはもちろんで、よく見るとハンサムなんですよね。笑


大笑いさせる場面も多いのだけど、人間の心理を深く繊細に描いていて我知らず感動してしまいます。


何度見ても、オンボロバスを押して飛び乗るところはひやひやもので興奮する。可笑しい。


疲れた一家が泊まるハイウェイ脇の黄昏のなかのモーテル・・・
こんな景色に、たまらなくアメリカを感じて、オレンジ色の綺麗な空になぜか涙がこぼれそうになる。


以下、結末にふれています。


***************************************************


私が好きな場面は、色弱とわかって動揺するドウェーンにオリーブがただ黙って寄り添うところ。
慰めに言葉はいらないんだなと納得できる美しい場面です。


ドウェーンと、フランクの桟橋での場面も爽やかです。


あの世からもおじいちゃんはエロ本で一家を救います。笑
おじいちゃんはタフそうだったのに、疲れた体にヘロインがこたえたのかな。


子供は素直です。
オリーブ「天国はあると思うわ」
フランク「僕も行けるかい?」
オリーブ「行けるわよ」


何があっても私たちは家族よ。
大事なのは互いに愛し合うこと・・


ラストにアッという仕掛けがあります。


オリーブは結局、優勝なんてしませんが、家族はもっと大切なものを得ます。


少女たちに点数をつけるなんてバカげてる。
ならば、オリーブのダンスのどこが悪い?


アッパレおじいちゃん!!!


パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド

2007-06-03 12:54:30 | アメリカ映画 (40)

Pai
原題 PIRATES OF THE CARIBBEAN: AT WORLD'S END

監督  ゴア・ヴァービンスキー
音楽  ハンス・ジマー
出演  ジョニー・デップ(ジャック・スパロウ)
       オーランド・ブルーム(ウィル・ターナー
       キーラ・ナイトレイ(エリザベス・スワン)
       ジェフリー・ラッシュ(キャプテン・バルボッサ)
           ビル・ナイ(デイヴィ・ジョーンズ)
       チョウ・ユンファ(サオ・フェン)
       トム・ホランダー(ベケット卿)
          キース・リチャーズ(ジャック・スパロウの父)
          ナオミ・ハリス(女神カリプソ/ティア・ダルマ)
          ジョナサン・プライス ステラン・スカルスガルド
          ジャック・ダヴェンポート デヴィッド・スコフィールド
          ケヴィン・R・マクナリー
2007年、アメリカ
      
世界制覇をもくろむ東インド貿易会社のベケット卿(トム・ホランダー)は、“深海の悪霊”、デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)の心臓を手に入れ、彼とフライング・ダッチマン号を操り、通商の妨げになる海賊絶滅に立ち上がる。
海賊が生き残る手段は“9人の海賊たち”を招集することだったが、9人のうちのひとりはあのジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)だった。
ところがである。スパロウは13年前、悪霊デイヴィ・ジョーンズと、自由とブラック・パール号を得るために”血の契約”を交わし、魂を売り渡した結果、クラーケンの餌食となり、溺死した船乗りが沈む無限地獄「海の墓場」に囚われている。

と、まあ、3部作の粗筋はこうなのだが、2作目はかなり忘れていて(悪霊タコ・キャプテンの心臓は鉄の箱に入れ心臓を突き刺さない限り、死なないんだった;)映画を見ながら思い出した。汗

映画は妙に暗い雰囲気で始まる・・・

愛すべき我らジャックが出てくるまでは退屈なのが残念。
この辺り、カットしちゃって、前作のおさらいでもすれば?笑
顔こそ見覚えはあるもののベケット卿が何者だったのか、字幕追いきれず、何をもくろんでいるのか初めはよくわからなかった。
でも、気にしない~。

この映画は1作目で完結するはずだったのじゃないかな。
2・3作目は物語に、多少のこじつけを感じるけど。ワラ

スパロウが落ちた無間地獄というのが、やはり彼らしく賑やかで奇妙^^。
難解な海図を見て、船の左右に体当たりするジャック。

まだ、妄想の続きかと危ぶんだが、なんと海図の解読に成功。
ジャックはああ見えて頭は切れるのだ。
あのトリックは荒唐無稽、考えたもんだ。

女神カリプソの肉体の一部は蟹だったのね。
後半1時間はもう目が回る(実際回りそうに・・・)ほどに面白くて目が離せない。

あのローリング・ストーンのキース・リチャーズが出てました。
ジャックの父役。え~、ジャック・スパロウも人の子だったのかと今更驚く;

「どけ、坊主!」ゾクゾク・・

キースがジャックを下からねめつけ、アイコンタクト。
凄みあります。
貫禄です。カッコいい~~。

ウィルが刺された時のスパロウの怒りむき出しの顔がいい。
高いマストでのデイヴィ・ジョーンズとの一騎打ちに、単純にゾクゾク、ワクワクする。

最早、ジャック・スパロウはジョニー・デップを超えてひとり歩きしている感じ。
不世出の俳優はジャック・スパロウという架空の人物に命を吹き込んだ。
いいなあ。あの濃いとぼけたメイクにコロコロ変わる表情。
おふざけの仕草。
ジャックは結局、自分が一番好きなんだ。ワラ

猿も犬も常連さん、総出演。
お猿も大活躍。

完結と聞くと、スパロウの愉快な姿も見納めなのねと、目頭がチと熱くもなる。(これからもシリーズは続く?・・へっ?)

エンドロールは猛烈に長いけど、最後まで見ないと、この映画の本当の結末を見逃します。
ここから、結末に触れています。

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予想通りフライング・ダッチマン号はみごと!蘇った。
ここ、CGにしても感動的ですらあります。

悲しいかな、蘇ったウィルの胸には傷跡が・・
最早、この世の者ではない。ウル
もともと、彼には人間以外の血が宿っていたのかな。
運命は受け入れるしかない。

今回、ウィルの成長著しく、キャプテンとして蘇った後は特に大人の男の色気が感じられて美しい。

ジャックは海底で、死者のお守りはしたくなかった。
このへんは狸です。^^

水平線の彼方に緑の閃光が走る時、10年に一度の逢瀬・・
胸がチリリ、切ないですね。

自分大好きなスパロウは再び、信じられないようなボロ小船で大海原を目指していく。
人々の胸のなかで、夢を紡いで・・

伊達男スパロウらしく、なんともヨーホー!な胸躍るラストではありませんか★

2作目『パイレーツ・オブ・カリビアン・デッドマンズ・チェスト』の拙感想


コーヒー&シガレッツ

2007-03-12 06:25:04 | アメリカ映画 (40)

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監督  ジム・ジャームッシュ 
出演 ロベルト・ベニーニ 、スティーヴン・ライト
     ジョイ・リー 、サンキ・リー 、スティーヴ・ブシェミ
     イギー・ポップ 、トム・ウェイツ 、ジョー・リガーノ
     ヴィニー・ヴェラ 、ヴィニー・ヴェラ・Jr 、
     ルネ・フレンチ 、、E・J・ロドリゲス
     アレックス・デスカス 、イザック・ド・バンコレ
     ケイト・ブランシェット 、メグ・ホワイト
     ジャック・ホワイト 、アルフレッド・モリナ
     スティーヴ・クーガン 、GZA 、RZA 、
     ビル・マーレイ 、ビル・ライス 、テイラー・ミード

2003年、アメリカ

コーヒーを1杯、タバコを1服、会話を楽しむ、人生を楽しむ

このキャッチコピーのとおり、11のショートストーリーからなるおしゃれで心地よい映画です。
くすっと笑えるところもあり。
日常のふとした出会いの瞬間をユーモアと少しの皮肉を混ぜて切り取った。

長い年月をかけて撮りだめしたらしいけれど、画面もモノクロで統一され、時間的な違和感はありません。

コーヒーの香りが立ちのぼる。
タバコの煙がくゆる。
コーヒーとシガレッツは絶妙のコンビだと思わないか。
至福の時が流れる。

ゆっくりと白い煙草の煙とともに時間が過ぎていく。
凄い俳優が出てるんだろうけど、私には有名どころしかわからなかった。
ロベルト・ベニーニ (この人はそのまんま)、スティーヴ・ブシェミ、ケイト・ブランシェット、トム・ウェイツ。

ビル・マーレイ なんかが、ヒョコヒョコ、コーヒーをつぎにやってくるのが妙におかしい。
スティーヴ・ブシェミがウェイターで出てきたら怖いね。

みんなそうだと思うけど、「いとこ同士」と「いとこ同士?」が面白かった。
成功した女優ケイト・ブランシェットと売れない歌手。(二役)
人生は皮肉なもの。不公平。

コーヒーに合わせてモノクロ画面っていうのも時代がかってていい雰囲気。
テーブルのチェッカー模様がおしゃれで。
アボット・コステロ、ヘッケルとジャッケルなんて、いつの時代?
さりげに流れる曲がブルースやR&B、ハワイアンだったり。素敵だ。

じっくりと、サントラが聞きたくなる。

ここからネタバレしています。

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成功した有名人のところには様々な輩がやってくるんだろうね。
人気のあるキザな英国男優。

家系図を見せて「僕たちはいとこなんだ」と興奮気味で言う俳優の真意が計れない。まゆつばじゃないのか?自分の名前を利用しようとしてるのか。疑心暗鬼。笑

自分より格下と見た男が、著名な監督と電話で話してるのを聞いて、「ドジッた・・」
でも、あとのまつり。大笑

恋人どうし、恋人未満?
男の子が女の子に見せるテスラコイル(これ、何?)・・名前が変で忘れがたい。
このふたりの場面もいいな。

女の子に見せていいとこ見せるつもりが、女の子のほうがうわてだったというオチつき。

「地球はひとつの共鳴体」

***シャンペン
最後のふたりのおじいさんの不思議なシーンが一番好き。
武器庫。いったいいつの話?ここはどこ?
天上から聞こえてくるような麗しい調べ。

おじいさん平和にはうたた寝。
ちょっと感動的ですらあります。

永遠につづくかのような安らぎ・・・


潮風のいたずら Overboard

2006-08-07 06:29:32 | アメリカ映画 (40)

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監督 ゲイリー・マーシャル『プリティ・ウーマン』
出演 ゴールディ・ホーン(ジョアナ) カート・ラッセル(ディーン)
1988年、アメリカ

大金持ちで、退屈を持て余したわがまま婦人と野性的な大工の出会い。
いかにして二人が本当の恋に落ちるかを愉快に描いたアメリカン・ラブコメディの真髄。

英題「船から落ちる」よりも邦題がおしゃれですよね。

ラストの爽快感と理屈なく笑える物語が時々むしょうに恋しくなる映画です。

実際にカート・ラッセルとゴールディ・ホーンはナイスカップルですから、息もぴったり。
お話としてはよくありそうなのだけど、笑って泣ける要素があちこちに仕掛けられています。

大金持ちの夫人に雇われ、文句たらたらの挙句、自家用豪華ヨットから落とされ賃金も踏み倒され、踏んだりけったりのディーン(白いランニングの大工姿が似合ってます。汗くさそうだけど、セクシー!笑)は腹の虫が納まらない。
そんなところに天罰か、ジョアナが豪華ヨットから転落し、記憶を失った。

ヤモメのディ-ンは婦人が払ってくれなかった工事費分を家政婦として働かせようと目論み、(ひどい目に合わせお返しも)彼女をとんでもない自分のアバラ家に引き取る。(ジョアナの夫は彼女を見捨てて、しばし遁走)

家には4人の子悪魔のような男の子までいて、ジョナ、ポカーン。。

ディーンの手荒いじゃじゃ馬慣らしにジョアナはこんなはずじゃないと思いつつも、帰るところもない身の上。

字の読めない末っ子が不憫で、次第に子供たちと心も通じ、妻らしく母親らしくなっていく彼女。こういうところにゴールディ・ホーンの女らしい可愛らしさを感じます。
子供たちは落ち着いて、ピアノを弾き始める子までいる。びっくり!

冷蔵庫を開ければ、きちんとビールが冷やしてあって胸キュンのディーン。
そっと、夜間の飼料運びアルバイトにも精を出す。泣かせる。^^
ゴールディ・ホーンはセレブの豪華なドレス姿より、洗いざらしの白いTシャツのほうがむしろ似合っていて可愛い。

記憶を失ってからのジョアナはどんなプレゼントであれ喜ぶところがいじらしい。

ジョアナの母にせかされ、しぶしぶ夫が迎えに来て、ジョアナは豪華船に帰るが、もはや人が変わったよう。
他人に思いやりがある。

執事(この映画の監督)
「同じ環境は人の視野を狭くする。奥様は貴重な体験をされたのです」

ジョアナを心から慕う子供たちとともに、海上自衛隊まで動員してのディーンの奥様奪還作戦は果たして成功するのか否か?!

二人が本当の意味で結ばれる時の土地のロマンチックな伝説。

・・・アルトゥーロという男はカテリーナを愛したが親に反対された。
アルトゥーロの汽笛の合図で、カテリーナは沖へ泳ぎだしたが力尽きた。

波しぶきは二人が海の底で愛し合う証なのさ、永遠にね。・・・

ここから結末に触れています。

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財産は全てジョアナのものだった。(それを聞いたディーン、脱力)
ディーンは言う。

「オレがお前にしてやれることは?」
「女の子をちょうだい♪」

めでたし♪めでたし♪マカロニの首飾りに注目。^^

カート・ラッセルって愛嬌があって好きだな。
子役の頃からディズニーの映画に出てたらしいですね。

どんな子供だったんだろう?その頃の映画を見てみたいです。