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『僕の彼女を紹介します』ネタバレなし、でも黙ってられない♪

2004-12-17 21:35:53 | 映画
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監督/脚本 クァク・ジェヨン1959年生まれ
出演 チョン・ヒジョン(ギョンジン)
    チャン・ヒョク(ミョンウ) ○○・○○○(?)

『いま、会いに~』の感動も冷めやらぬまま、『僕の彼女を紹介します』を見てまいりました。(”ゞ
もう『いま、会いに』見てしまったら他の映画に感動できないかもと妙な不安を抱き、またまた別離のお話なのかなと思いながらも見に行ってしまった;
このクァク監督さんの映画『猟奇的な彼女』『ラブストーリー』、私は大変気に入ってます。
45才、成るほど才能溢れる働き盛りなんですね。
『猟奇的』でも最後にしてやられましたが、(ある意味『ラブストーリー』も)今回も見事にやられました~~~~!でも、幸せ★デヘ

劇場は平日というのになかなか人が入っていました。
ワーナー系で題名のせいか若い人、高校生も多かったです。
凄く真面目なコメディでした。(笑)

ギョンジンは強くて無謀なほどに正義感溢れる婦人警官です。
或る日、ちょっと気弱だが、誠実な高校教師のミョンウに出会い、二人の心が通じるのに時間はかからなかった。いよいよどっかで見たような二人。。
でも、思いがけない悲劇が二人に降りかかります。
チャン・ヒョクは韓国のスター『MUSA』のチョン・ウソンに少し似ていて『火山高』に出演してました。

チャン・ヒジョンは後半、特にカッコ良いです。もう男前?です。
そりゃあそうです。捨て身なんだから、鬼人さながら銃弾も彼女を避けて飛びます;汗
チャン・ヒジョンはこんなに表現力のあった人なの?
中国のチャン・ツィイー思い出しました。違う?(笑)
途中、お話が二転三転するので少し長く感じた人もいるかも知れないけど。
グルグル回るカメラワークはめまいしたし。。

結末に触れずに感想を書くのは私にはできないので、対話形式で綴ってみまっす。
劇場で、
A子「あなた、最後の場面で声上げそうになったでしょ。」
B子「あんまり思いがけなかったんだもん、涙」

A子「これって、この映画全体が、○○の○○だったってこと???」
B子「そうかもしれない。やっぱり”終わりは始まり”なのよね。」

A子「う~~ん、ある意味では幸せな結末は最高のクリスマスプレゼントだったかも。」

この映画で私の中の韓国映画の位置は確立したもよう。(大袈裟ですな;)
「あなたも涙の河で溺れてみませんか?」(笑)これは「たそがれ」さんの文を拝借しました。

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ところで、映画に挿入されている音楽どれも良いのですが、どこかで聞いたと思ったら。
あの1968年の『ロミオとジュリエット』の曲がアレンジ?されて流れていました。
あの哀愁を帯びたニノ・ロータの名曲です。
二人は自分たちを『ロミオとジュリエット』になぞらえています。
余談ですが、これに出演したオリビア・ハッセー(当時16才くらい)は後に日本の布施明と結婚し離婚しました。知っててもなんも得にならないトリビアでしたん♪

最後の場面で、”風”が囁きます。
・・『僕の彼女を紹介します』・・

以下、思いっ切りネタバレです。


そう言えば、『猟奇的』の彼女がテコンドーの練習をしている場面が一瞬あって当時、ハテナの声が多かったのだけど、偶然かな?
クァク監督、あなたは確信犯ですか?
『ラブストーリー』の中でも愛しい人は風となってやってきてましたね~♪



この台詞は心に沁みました。
一緒に行きたいと涙を流すギョンジンにミョンウは言います。
君の人生ははまだ残ってるんだよ。
【僕に似た魂を持った男がきっと現れるから】号泣
その男性こそがあのキョヌだったのです!!!
プラットホームの彼女の側に立っていたキョヌ!
彼女の柔らかい微笑みが輝いて美しかった。
そして、全てはまたここから始まるのです。 




ワイルド・ブリット・蝶血街頭(ビデオにて)

2004-02-07 19:36:00 | 映画
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監督 ジョン・ウー(呉宇森)
出演 トニー・レオン(梁朝偉) ジャッキ-・チュン(張學友)
    レイ・チーホン サイモン・ヤム
                     1990年度作品
1967年の香港が舞台である。
ダンス教師のベンがのどかにダンスのレッスンをしている場面から映画は始まります。
これが怒涛のようなパワー炸裂ハードでボイルドな?爆裂映画の始まりとは誰が想像したでしょう。笑

ベン(トニー・レオン)、フランク(ジャッキー・チュン)、ポール(レイ・チーホン)は貧しくても幼馴染で親友の間柄。
苦楽を共にする筈だったのだが。
優しいが、ドジなフランクのせいで3人の若者は罪を犯し、ベトナムに活路を求めて逃げ出すハメに。
しかしそこで彼らを待っていたのは地獄と化したベトナムであった。

3人はベトナムのゲリラ兵に捕らえられ、ゲリラは捕虜たちに生き残るために互いを撃ち殺すことを命じる。
まず、フランクが白人捕虜を撃てと命じられるが、彼は恐怖と良心との葛藤の中で最早正気を失いつつあった。
人間が野獣と化した残虐なこの場面はジャッキーの演技力も凄まじいが、正視できないくらいに怖い。うう、ジョン・ウーよ。
そんなフランクを見ていられないベンの命がけの芝居で3人はなんとか脱走するが、
極限状態の中で泣き喚く足手まといのフランクをポールは銃で撃ち、一人裏切って大金を奪って逃げる。

それから数年が経ち、ベンはフランクを探すためにベトナムに舞い戻る。
そこには、頭部に銃弾を受け廃人となったフランクがいた。
ベンがフランクを苦痛から救うためにしたことは。
廃人となったフランクはこの時男がベンであることが分かったのか、彼の銃を両手で持ち穏やかに「それ」を受け入れる。
私は、この二人の姿に不思議な気高さを感じました。

こう書いていても、こんな事許されるのか?と思うけれど、ジョン・ウーの香港映画には有無を言わせぬパワーと説得力がある。
ジャッキーが上手過ぎる。泣けます。

この後ベンは、フランクの復讐のため、哀れな裏切り者ポールの元に向かう。
体力、気力とも充実している時にお勧めしたい映画です。爆
戦火の煙立つベトナムから香港に帰る黒いポロシャツ姿のトニー・レオンのたたずまいが、そこだけ異次元のように静かで美しいです。

3人が銃口を突きつけ合う場面は、この後ジョン・ウー・カットとして彼のトレードマークとなったようです。