監督・脚本:李相日
出演:松雪泰子(平山まどか)豊川悦司(谷川洋二郎)
蒼井優(谷川紀美子)山崎静代(熊野小百合)
富司純子(谷川千代)岸辺一徳
2006年、日本
神戸、シネカノンにて。
人生には降りられない舞台がある_______
まちのため、家族のため、友のため、
そして自分の人生のため、少女やちはフラダンスに挑む
>>「雪国にハワイを作る!」40年前、とんでもない計画を実現させた人々の悲喜こもごもを描いた実話をもとにした感動作!
昭和40年。
エネルギー革命の波に押された炭鉱町が舞台。閉山に追い込まれた炭鉱会社がレジャー施設“常磐ハワイアンセンター”を提案し、フラダンサーを募集する。
40年前に、こんなことがあったのは知らなかった。
炭鉱ってこんなに真っ黒になって働くものなんですね。
顔なんか、真っ黒け過ぎて少しオーバーなのでは?
しかも、死と隣りあわせで。一山一家!
廃坑になれば、たくさんの人たちはどうしたらいいのか。
親友に誘われて紀美子は東京から来たまどか先生の元へ。
まどか先生は「SKD」出身らしいが、訳ありでやる気がない。
都落ちと、飲んだくれている。
40年も前のこと、みんなフラダンスとストリップを混同する始末で、炭鉱長屋の人々の反発も根強い。
紀美子はまどかのダンスに魅了され、母親の反対に家出してまでダンスを習おうとする。
滅びゆくものと新しいもの、母と娘の反発と絆。
自分の道は自分で決めたい。
私は母さんのような生き方はしない。
まどかも思う。炭鉱では夢も見られないの?
映画は「南海キャンディーズ」のしずちゃんがちゃんと女優していて泣きそうになった。^^
素人っぽさが地方の女の子ぽくていじらしさが出ていた。迷演技!
こちらはフィクションだけど、イギリスの炭鉱がさびれて、中年男たちがストリップを敢行する『フルモンティ』にも似ている。
ダンスシーンもワクワクと楽しめ、笑える場面もあります。
女の子たちの熱意に押されて、まどかも次第に変わっていく。
蒼井優さんは『花とアリス』で初めて見かけて、『ニライカナイからの手紙』『ハチミツとクローバー』などを見ました。
彼女の「ありがとね」をそれぞれ違う映画で、今回、三度目を聞いた。
『花とアリス』も新鮮だったけど、今回の役柄もバレーの得意な彼女にはぴったりのようだ。
駅の場面、あの場面では思わず胸が溢れそうになった。
蒼井さんの夜目に蒼く光る瞳と表情に、女優魂を見たようでゾクゾクした。
この人って、演技の勘が冴えてるというか、持って生まれた才能が溢れるているんですね。
この場面が一番心に残ります。
一見、冷たそうな松雪さんも、実は熱くて人間味があって、想像以上でした
ここから結末に触れています。
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父が炭鉱をリストラされ、夢半ばにして去って行った親友から送られて来た赤い花の使いかたがまたいい。
「親の死に目にも会えない」
彼女たちは立派なプロになったのだ。
駅で、もうこれまでかと思われた時、先生に教わったフラの手話が活きた♪
アロハ、あなたを愛しています・・
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