(今日の写真は、昨日の写真を撮った場所のすぐ近くである。紅葉の始まったばかりの頃である。ここはどこだろう。岩木山にもこのような場所があるのだろうか、などと考える人もいるだろう。
「空から鳥の目で」見ると、おそらく「森」の中にぽっかりと穴が開いていて、それは小さな丸い鏡のように見えて、真上を飛び行く鳥の姿を映しているだろう。水面には廻りの木々の、色ととりどりに変化した幾重にも重なった葉を映し込んでいることだろう。
夏場は緑一色である。水面はその緑を水面に映し込み、沼の底まで引き込んで、水の色は淡い褐色に見えるから不思議だ。
淡い褐色の水を湛えて、この沼はひたすら静寂である。木々の梢を渡る風に、葉はそよぐものの、ブナの幹は微動だにしない。聞こえる音はただそれだけである。
風が水面に波立たせることもない。生き物の動きは羽虫に見るだけである。)
●本会会長阿部東の書いた「岩木山・花の山旅出版記念の集い」案内文 ●
私の知らないところで、有志が集まって『「岩木山・花の山旅」出版記念の集い』を開くことを決めたらしい。
その有志、つまり「呼びかけ発起人」であるが、その代表は本会の会長阿部東であるという。
「出版記念の集い」などを開催するということは、まず、「人に来てもらう」ことを前提としている。しかも、会費まで徴収するというのだから、案内を受けた人にとっては「迷惑」なことだろうと考えてしまう。
私は以前にも、この手の催事「出版を祝う会」をしてもらったことがあるが、集まってくれた大勢の人に対して、深く「感謝」はしたものの、一方では「迷惑をかけて申し訳けないなあ」との思いを強くしたのであった。その思いはその後もずっと続いていた。
そして、今回「岩木山・花の山旅」を出版した時にも、心の底で密かに「出版記念の催事」などということが出ないことを願っていたのだ。
ところが、密かな私の願いとは裏腹に、ことはそうはいかなかったのである。しかも、このようなことは「無下に断ること」がなかなか出来ないことも事実であるのだ。
その会長が、先日やって来て「…ということだから、よろしく。早速案内をしなければいけないので、案内文を書いてきた」と言って渡してくれたのが、次の文章である。
一読して、「ああ、これは書評になるなあ。しかもすばらしい」と思ったのである。まさに、感激である。人への迷惑などすっかり忘れさせてくれるほどの素晴らしさなのである。
『 このたび、三浦章男さんによる「岩木山・花の山旅」が出版されました。これは三浦さんの岩木山に関する本の四冊目にあたります。
これまでの本は、その主題を「岩木山は悲しみをまとい瀕死の中で喘いでいる」や「岩木山を語りながら人間社会を鋭く問い質す」に置いていました。しかし、この「岩木山・花の山旅」は、基本的には、その系譜を継承していますが、かなりその趣を異にしているものです。
ところで、植物は移動しませんが、花のシーズンは必ずしも長くはありません。
そのような中での、岩木山の四百三十種を越える花々との巡り会いは、おそらく千回を越えるという難行登山の賜物でありましょう。
岩木山の麓には、求聞(ぐもん)寺があります。津軽藩主信牧が「求聞持法」を修行した場所とされています。その教えは「菩薩に帰依し」、苦行によって「聞持」を身につけることだといいます。また、「聞持」とは一度耳にしたら決して忘れないことであり、それを身につけようとすることが「求聞持法」だといわれています。
三浦さんは、これまで岩木山に千回以上足を運び、登り、難行を続けたのです。私には、この「岩木山・花の山旅」に「求聞持法」を修めようとしてしている三浦さんの思いを感じています。
文章には研ぎ澄まされた三浦さんの感性と花の出会いについての感動があります。これは伝えてあまりあるものです。楽しく、しかも、臨場感があり、環境の記述もありますから、「あそこのあの辺りだな」などと、つい引き込まれてしまいます。
沢山ある「登山紀行」の中から岩木山に限り、しかも「花」という一点に絞っての四百三十八編には頭の下がる思いです。
さて、この四百三十八種という花の収録と、花を目にした瞬間の瑞々しい感動から、深く静かに人生に思いを致すまでの多岐な思想に彩られている随想集の一冊を記念して、ささやかな祝う会を持つことにしました。
万障お繰り合わせの上、多くの会員の方々がご出席下されますようご案内申し上げます。 ( 呼びかけ人代表 阿部 東 )』
序でだから、●岩木山・花の山旅出版記念の集いご案内 ●をしてしまおう。
・日時: 2008年11月14日(金)午後6時より
・場所: 弘前パークホテル 紀伊國屋書店2階
(弘前市土手町126 ℡・34ー0249 )
・会費: 5000円
( 申し込み締め切り10月31日 )
このブログを見て、参加したいと考える人は、電話・ファックス・ハガキ等で次の宛先に申し込んで下さい。佐藤、阿部どちらでもかまいません。
036‐8336 弘前市栄町3‐3‐10
佐藤竹郎 ℡: 0172 ‐ 34 ‐ 0390
036‐8336 弘前市栄町4‐12‐2
阿部 東 ℡: 0172 ‐ 36 ‐ 4205
「空から鳥の目で」見ると、おそらく「森」の中にぽっかりと穴が開いていて、それは小さな丸い鏡のように見えて、真上を飛び行く鳥の姿を映しているだろう。水面には廻りの木々の、色ととりどりに変化した幾重にも重なった葉を映し込んでいることだろう。
夏場は緑一色である。水面はその緑を水面に映し込み、沼の底まで引き込んで、水の色は淡い褐色に見えるから不思議だ。
淡い褐色の水を湛えて、この沼はひたすら静寂である。木々の梢を渡る風に、葉はそよぐものの、ブナの幹は微動だにしない。聞こえる音はただそれだけである。
風が水面に波立たせることもない。生き物の動きは羽虫に見るだけである。)
●本会会長阿部東の書いた「岩木山・花の山旅出版記念の集い」案内文 ●
私の知らないところで、有志が集まって『「岩木山・花の山旅」出版記念の集い』を開くことを決めたらしい。
その有志、つまり「呼びかけ発起人」であるが、その代表は本会の会長阿部東であるという。
「出版記念の集い」などを開催するということは、まず、「人に来てもらう」ことを前提としている。しかも、会費まで徴収するというのだから、案内を受けた人にとっては「迷惑」なことだろうと考えてしまう。
私は以前にも、この手の催事「出版を祝う会」をしてもらったことがあるが、集まってくれた大勢の人に対して、深く「感謝」はしたものの、一方では「迷惑をかけて申し訳けないなあ」との思いを強くしたのであった。その思いはその後もずっと続いていた。
そして、今回「岩木山・花の山旅」を出版した時にも、心の底で密かに「出版記念の催事」などということが出ないことを願っていたのだ。
ところが、密かな私の願いとは裏腹に、ことはそうはいかなかったのである。しかも、このようなことは「無下に断ること」がなかなか出来ないことも事実であるのだ。
その会長が、先日やって来て「…ということだから、よろしく。早速案内をしなければいけないので、案内文を書いてきた」と言って渡してくれたのが、次の文章である。
一読して、「ああ、これは書評になるなあ。しかもすばらしい」と思ったのである。まさに、感激である。人への迷惑などすっかり忘れさせてくれるほどの素晴らしさなのである。
『 このたび、三浦章男さんによる「岩木山・花の山旅」が出版されました。これは三浦さんの岩木山に関する本の四冊目にあたります。
これまでの本は、その主題を「岩木山は悲しみをまとい瀕死の中で喘いでいる」や「岩木山を語りながら人間社会を鋭く問い質す」に置いていました。しかし、この「岩木山・花の山旅」は、基本的には、その系譜を継承していますが、かなりその趣を異にしているものです。
ところで、植物は移動しませんが、花のシーズンは必ずしも長くはありません。
そのような中での、岩木山の四百三十種を越える花々との巡り会いは、おそらく千回を越えるという難行登山の賜物でありましょう。
岩木山の麓には、求聞(ぐもん)寺があります。津軽藩主信牧が「求聞持法」を修行した場所とされています。その教えは「菩薩に帰依し」、苦行によって「聞持」を身につけることだといいます。また、「聞持」とは一度耳にしたら決して忘れないことであり、それを身につけようとすることが「求聞持法」だといわれています。
三浦さんは、これまで岩木山に千回以上足を運び、登り、難行を続けたのです。私には、この「岩木山・花の山旅」に「求聞持法」を修めようとしてしている三浦さんの思いを感じています。
文章には研ぎ澄まされた三浦さんの感性と花の出会いについての感動があります。これは伝えてあまりあるものです。楽しく、しかも、臨場感があり、環境の記述もありますから、「あそこのあの辺りだな」などと、つい引き込まれてしまいます。
沢山ある「登山紀行」の中から岩木山に限り、しかも「花」という一点に絞っての四百三十八編には頭の下がる思いです。
さて、この四百三十八種という花の収録と、花を目にした瞬間の瑞々しい感動から、深く静かに人生に思いを致すまでの多岐な思想に彩られている随想集の一冊を記念して、ささやかな祝う会を持つことにしました。
万障お繰り合わせの上、多くの会員の方々がご出席下されますようご案内申し上げます。 ( 呼びかけ人代表 阿部 東 )』
序でだから、●岩木山・花の山旅出版記念の集いご案内 ●をしてしまおう。
・日時: 2008年11月14日(金)午後6時より
・場所: 弘前パークホテル 紀伊國屋書店2階
(弘前市土手町126 ℡・34ー0249 )
・会費: 5000円
( 申し込み締め切り10月31日 )
このブログを見て、参加したいと考える人は、電話・ファックス・ハガキ等で次の宛先に申し込んで下さい。佐藤、阿部どちらでもかまいません。
036‐8336 弘前市栄町3‐3‐10
佐藤竹郎 ℡: 0172 ‐ 34 ‐ 0390
036‐8336 弘前市栄町4‐12‐2
阿部 東 ℡: 0172 ‐ 36 ‐ 4205