(今日の写真はツキノワグマだ。クマという時にはこの熊を指す。この写真は借り物である。私はこれほどの至近距離でクマと出会った経験はない。)
★緊急!「クマ」情報とカモシカの情報について★
◆クマやカモシカが私たちの目に触れるということは、一面では岩木山がこれら動物たちが棲むことの出来る自然環境を整えているということ、言い換えると「豊かな自然」が回復してきているということになる。
…だが反面、これは「生息環境」に変化があって、つまり「餌場」としている範囲に「餌」がなくなり、私たちといやおうなく「接触」するような「場所」に姿を見せているということであるかも知れない。
クマが害獣として認定される条件は人に危害を加えた場合か「危害」を加えると予想される場合であり、「見た」ということが、直ちに「害獣」という条件とはなり得ないことを十分考えなければいけない。
また、人が不用意にクマに対して接近したり、大声を出して威嚇したりするなどして「クマ」を驚かして、その結果「クマ」に襲われたりする場合も、即座にクマを「害獣」と認定して、その「クマ」を「駆除(撃ち殺し)」することはおかしいことだ。「害獣」と認定するための要件を最初に作りだした者は、その「人」だからである。
◆クマの目撃情報が3件事務局に寄せられている◆
ここ1週間のことだ。私は目撃された場所を具体的に書くことをためらっている。それは、「クマ」見たさに好奇心あふれる人間が「その場所」に出かけて行くかも知れないということを危惧するからだ。
また、その「好奇心」あふれる人がクマを怒らせ、クマによって危害が加えられると、行政やハンターたちは、直ぐに「害獣」を口実にクマの「(撃ち殺し)」に走る。このことも危惧している。
今の時期はハンターたちに許された「狩猟期間」ではない。「害獣駆除」という行政のお墨付きがあると「狩猟期間」でなくても「熊撃ち」が出来るのである。
数年前の「ハンターがクマに逆襲されて死んだ」事件の発端は「赤倉沢でクマを目撃した」ということであった。目撃情報はあくまでも「情報」であって「害獣駆除」の絶対的な要件ではない。
クマ駆除に関しての情報提供者と駆除依頼者に言いたい。
情報も依頼内容も厳密な客観性に基づいていなければいけない。求める駆除の必然性を確実に満たしていることが大切である。自然の諸相の理解を踏まえた上での情報提供であるべきである。
このような場合は…「クマは暖かさに誘われて早々と冬眠穴を出た。しかし、周囲は積雪である。餌はない。従ってクマが雪のない所に降りて、沢を下って来るのは当然であり、沢や川筋にいる」と熊と会うのも当然だと受とめるべきなのである。
大体はクマのほうが事前に人の気配をキャッチして人を避けるものだ。何事もなく、単純にクマを見たとか出会ったとかであれば、それは滅多にない幸運である。
情報をもたらす際は自己満足を伴う主観的な行動になってはいけない。情報は事実だけでいい。情緒的、心情的な思い込み・思惑や興味的要素を付加すべきではない。
山や谷に入る人はもっとクマについて知るべきだ。最低でも、その棲息地、行動時間帯、餌の種類、採餌場所等は知っていなければいけない。
このようなことを踏まえ、「不用意にクマと遭遇しない」ことが人間とクマ双方にとっても、最も安全な方法であると考えて「目撃された場所」を明確にする。
第一の場所は砥上沢の右岸尾根である。湯ノ沢の左岸尾根と言ってもいい。標高は600mから700mの範囲内で山菜(タケノコ)採りの人が目撃している。時間は午前9時過ぎである。
第二の場所は後長根沢沿いの林道、沢左岸にブナ林が迫っている標高500mから600mにかけて、そのブナ林内を歩いているものが目撃されている。時間は午前10時頃だという。
第三の場所は百沢スキー場の下部である。時間は午前中であり、目撃距離は20mから30m、クマは後ろ向きで時々、目撃者の方を振り返って見ながら歩いていたという。怖くなったので「大声を出した」ら、左の「蔵助沢と石切沢」方向に走り込んで行ったという。
目撃者はワラビなどをスキー場ゲレンデで採っていた。クマが走り込んで行った方には「百沢登山道」がある。登山者も次に掲示する「クマと出会った時にどう対処すべきか」(明日掲載する)を十分守って行動して欲しいものだ。
(クマとの距離があったから「大声」は効果的だったが、至近距離での大声はクマを興奮させるので逆効果であり、襲われる可能性がある。人の方が静かに立ち去ることが望ましい。)
本会では、会員の目撃情報やその他の情報から、岩木山のクマ生息数を5~6頭と推測している。僅かな頭数である。この少ない命を「害獣駆除」という「殺戮」から守りたいと強く思っているのである。
カモシカも岩木山では、その生息数は少ない。15頭前後だと考えられる。
冬場の方が障害物が少なく足跡も明確なので確認することが容易である。しかし、夏場は藪に潜ったり、木陰に入ると目撃は困難だ。
カモシカが目撃された場所は鳥海山山頂付近の砂礫地である。カモシカは人との距離をちゃんと取ってくれる動物だ。20mほどの距離だとそれを保ってくれるがそれ以上に近づくと、カモシカの方が移動して「距離」を保ってくれるのである。出会った時には、そのことを知って付き合おう。(明日に続く)
★緊急!「クマ」情報とカモシカの情報について★
◆クマやカモシカが私たちの目に触れるということは、一面では岩木山がこれら動物たちが棲むことの出来る自然環境を整えているということ、言い換えると「豊かな自然」が回復してきているということになる。
…だが反面、これは「生息環境」に変化があって、つまり「餌場」としている範囲に「餌」がなくなり、私たちといやおうなく「接触」するような「場所」に姿を見せているということであるかも知れない。
クマが害獣として認定される条件は人に危害を加えた場合か「危害」を加えると予想される場合であり、「見た」ということが、直ちに「害獣」という条件とはなり得ないことを十分考えなければいけない。
また、人が不用意にクマに対して接近したり、大声を出して威嚇したりするなどして「クマ」を驚かして、その結果「クマ」に襲われたりする場合も、即座にクマを「害獣」と認定して、その「クマ」を「駆除(撃ち殺し)」することはおかしいことだ。「害獣」と認定するための要件を最初に作りだした者は、その「人」だからである。
◆クマの目撃情報が3件事務局に寄せられている◆
ここ1週間のことだ。私は目撃された場所を具体的に書くことをためらっている。それは、「クマ」見たさに好奇心あふれる人間が「その場所」に出かけて行くかも知れないということを危惧するからだ。
また、その「好奇心」あふれる人がクマを怒らせ、クマによって危害が加えられると、行政やハンターたちは、直ぐに「害獣」を口実にクマの「(撃ち殺し)」に走る。このことも危惧している。
今の時期はハンターたちに許された「狩猟期間」ではない。「害獣駆除」という行政のお墨付きがあると「狩猟期間」でなくても「熊撃ち」が出来るのである。
数年前の「ハンターがクマに逆襲されて死んだ」事件の発端は「赤倉沢でクマを目撃した」ということであった。目撃情報はあくまでも「情報」であって「害獣駆除」の絶対的な要件ではない。
クマ駆除に関しての情報提供者と駆除依頼者に言いたい。
情報も依頼内容も厳密な客観性に基づいていなければいけない。求める駆除の必然性を確実に満たしていることが大切である。自然の諸相の理解を踏まえた上での情報提供であるべきである。
このような場合は…「クマは暖かさに誘われて早々と冬眠穴を出た。しかし、周囲は積雪である。餌はない。従ってクマが雪のない所に降りて、沢を下って来るのは当然であり、沢や川筋にいる」と熊と会うのも当然だと受とめるべきなのである。
大体はクマのほうが事前に人の気配をキャッチして人を避けるものだ。何事もなく、単純にクマを見たとか出会ったとかであれば、それは滅多にない幸運である。
情報をもたらす際は自己満足を伴う主観的な行動になってはいけない。情報は事実だけでいい。情緒的、心情的な思い込み・思惑や興味的要素を付加すべきではない。
山や谷に入る人はもっとクマについて知るべきだ。最低でも、その棲息地、行動時間帯、餌の種類、採餌場所等は知っていなければいけない。
このようなことを踏まえ、「不用意にクマと遭遇しない」ことが人間とクマ双方にとっても、最も安全な方法であると考えて「目撃された場所」を明確にする。
第一の場所は砥上沢の右岸尾根である。湯ノ沢の左岸尾根と言ってもいい。標高は600mから700mの範囲内で山菜(タケノコ)採りの人が目撃している。時間は午前9時過ぎである。
第二の場所は後長根沢沿いの林道、沢左岸にブナ林が迫っている標高500mから600mにかけて、そのブナ林内を歩いているものが目撃されている。時間は午前10時頃だという。
第三の場所は百沢スキー場の下部である。時間は午前中であり、目撃距離は20mから30m、クマは後ろ向きで時々、目撃者の方を振り返って見ながら歩いていたという。怖くなったので「大声を出した」ら、左の「蔵助沢と石切沢」方向に走り込んで行ったという。
目撃者はワラビなどをスキー場ゲレンデで採っていた。クマが走り込んで行った方には「百沢登山道」がある。登山者も次に掲示する「クマと出会った時にどう対処すべきか」(明日掲載する)を十分守って行動して欲しいものだ。
(クマとの距離があったから「大声」は効果的だったが、至近距離での大声はクマを興奮させるので逆効果であり、襲われる可能性がある。人の方が静かに立ち去ることが望ましい。)
本会では、会員の目撃情報やその他の情報から、岩木山のクマ生息数を5~6頭と推測している。僅かな頭数である。この少ない命を「害獣駆除」という「殺戮」から守りたいと強く思っているのである。
カモシカも岩木山では、その生息数は少ない。15頭前後だと考えられる。
冬場の方が障害物が少なく足跡も明確なので確認することが容易である。しかし、夏場は藪に潜ったり、木陰に入ると目撃は困難だ。
カモシカが目撃された場所は鳥海山山頂付近の砂礫地である。カモシカは人との距離をちゃんと取ってくれる動物だ。20mほどの距離だとそれを保ってくれるがそれ以上に近づくと、カモシカの方が移動して「距離」を保ってくれるのである。出会った時には、そのことを知って付き合おう。(明日に続く)