あるひのあひる

sometimes"♯",sometimes"♭" ,and always"NATURAL”
猫とハーブと酒と音楽

可愛い居候

2007-01-27 14:48:31 | 私見・雑感

そのコが初めて我が家にやってきたのは、去年の11月半ば頃でした。
ある朝、寝室のカーテンを開けようとした時、なにか小さな黒いものがくっついているのを見つけ、“ゴミかな?”と思いつまみ取ろうとして気付きました。
「え?てんとうむし?」
ゴミに見えたものは、黒い背中に赤いほしが2つの、可愛いてんとうむしだったのです。

Photo_5 

我が家はマンションの7F。
晴れて気持ちの良いお天気の日は家中の窓を全開にすることも珍しくないので、その時に入ってきたかな、と思い、早速手のひらに乗せて窓を開け、指の上を散歩させました。

子供の頃、大の昆虫好きで家にある昆虫図鑑を全て暗記していた風変わりな女の子だった私。昆虫の名前は今でも結構覚えていますし、昆虫を触ることには全く抵抗がありません。
てんとうむしは不思議な習性?があって、草や枝の一番高みまで上り詰めると、羽を広げて飛び立ちます。
なので手の上に乗せ指を開いて指先を上に向けておくと、上へ上へと歩き始めます。そして、指先へたどりつくと飛んでゆくのです。小さい頃よくそうやっててんとうむしと遊んでいました^^

案の定、私の手の上を散歩していたそのコも、人差し指の指先にたどり着くとおもむろに羽を広げ、空へと飛び立って行きました。なんとなく子供の頃を思い出して微笑ましい気分になったひとときでした。


こうして、そのコを送り出してから半月程経った、12月初めのある日。夕方取り込んだ洗濯物を夜たたんでいたときです。
きょんくんのパジャマの上に、そのコはちょこんととまっていました。なんだか可笑しくて、笑うしかなかったですね。“戻ってきたの?そんなにウチが好きなら、好きなようにしなさい^^”リビングのカーテンに移して放っておきました。
次の日、姿は消えていました。気にはなったけど、仕方ない。生きていたらまたそのうちどこかから出てくるだろうから・・・と思って、あえて捜しませんでした。
そして、その考えは当たっていました。そのコはある日、また姿を現したのです。

その日は休日で、珍しく家にいるきょんくんと二人でちょっと早めの大掃除の日でした。窓を開けようとして、寝室の網戸を見て「!?」・・・なんと、網戸の内側に、またあの黒い背中に赤いほし2つのあのコがくっついていたのです。「おまえ、こんなところにいたの??」昨日窓を閉めるときは気付かなかったのに・・・。
今度はきょんくんの手の上を散歩させ、空に放ちました。(きょんくんはてんとうむしの習性を知らなかったので、ホントに指先から飛び立ったのをみて結構感激してました
^^)
「2度あることは・・・って言うから、また来たりしてね・・・」と2人で話していたのですが。

果たして。
今月の初め、そのコは三度我が家へやって来たのです。
いつのまにか、また寝室のカーテンの上にちょこんと止まって。

でも今回は、空に放ちませんでした。外の天候が悪かったのと、我が家で咲き誇る「おみくじの花」たちの上に放してやると気に入ったのかしばらく歩き回った後に葉の裏でじっと動かなくなったからです。

てんとうむしの寿命はだいたい3ヶ月。成虫は越冬するんですよね。
寒い戸外よりも暖かい我が家の緑の中に居た方が良いのかも、と思って、しばらく様子をみることにしたのです。
次の日も、その次の日も、同じ場所にずっとうずくまって動かないそのコ。冬眠しているのか、それとも寿命が近づいているのか、鉢に水をやりながらずっと見守っていました。
それからしばらく経った日、気付くとまたもや姿が見えなくなっていました。
“もしかしたら今度こそこの家のどこかで死んじゃってるかも・・・”
外に放してあげたほうが良かったかも、とちょっぴり後悔しながら過ごしていたのですが・・・。

なんと、今朝。
鉢の近くの窓に、ちょこんととまっている姿を発見したのです!
今日は朝からまるで春先のように暖かなとても良い天気。南側の窓には明るく優しい陽射しがいっぱい降り注いでいます。うららかなお日様の光に誘われてどこかから姿を現したのでしょう。さすが、天道虫。
元気いっぱいにちょこまかと窓の上を歩き回っている姿を見て、空に放つのは今しかないな、と思いました。
そのコを手の上に移し、ベランダに出て、指先を太陽の方へ伸ばしてじっと観察していました。
すぐ飛び立つかと思いきや、えらく寛いだ様子で念入りに触覚のお手入れを始め、後足までこすり合わせてしばしのお手入れタイム。
ようく見てみると、2つの赤いほしの形はまんまるではなく、ハートの形をしていました。とても可愛い♪
あまりにも愛らしいその姿にデジカメでの撮影も考えましたが、接写が難しいので残念ながら諦めました。
(冒頭の写真は無料素材より頂戴しました。あのコではありませんが同じ種類です^^)

かくして数分後。
私の手の上で優雅なグルーミングを済ませた後、ようやく羽を広げて青く澄んだ空へ飛び立って行きました。
外側の黒い羽に映える小さな2つの赤いハートと薄茶色の薄い羽が、青い空をバックにきらきらと輝いていました。

あのコの正式名は「ナミテントウ」。
・・・またいつのまにか帰ってくるのかしら?・・・来たりして^^
ネットで調べて、笑っちゃいました。理由は、コチラをどうぞ。
ね?・・・また帰ってくるような気がするでしょ???

コメント (3)
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