2019年5月7日:2013年『ラファエロ展』_「大公の聖母」
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2017年9月3日:旅の思い出写真_ルーヴル美術館_ラファエロの聖母子像
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「Raffaello ラファエロ
2013年3月2日-6月2日
国立西洋美術館
主催:国立西洋美術館 フィレンツェ文化財・美術館特別監督局 読売新聞社 日本テレビ放送網
後援:外務省 イタリア大使館
特別協賛:キャノン
協賛:清水建設 損保ジャパン 大日本印刷 東レ トヨタ自動車 みずほ銀行 三井物産
協力:アリタリア-イタリア航空 日本航空 日本貨物航空 オーストリア航空
ルフトハンザカーゴAG
ルーチェ・デッラ・ヴィーテ 西洋美術振興財団
「ラファエロ・サンツィオ(1483-1520)は、イタリア・ルネサンスを代表する画家であり、西洋美術史を代表する画家でもあります。優美かつ完璧なラファエロの作品は、19世紀半ばまで画家にとっての絶対的な手本とされ、近現代の芸術家たちにまで大きな影響を与えてきました。
重要な画家であるがゆえに、作品の移動が困難であることなども相まって、欧米でもラファエロの大規模な展覧会はなかなか実現しませんでした。このたび、フィレンツェ文化財・美術館特別監督局の全面的な協力を得て、日本でついに、初のラファエロ展を開催することとなりました。
本展では、ベルジーノらの影響が色濃く残る初期の作品から、レオナルド・ダヴィンチやミケランジェロに触発されたフィレンツェでの作品、そしてローマへ移り、教皇の信頼を得て次々と大規模なプロジェクトを成功させた晩年の作品まで、23展のラファエロ作品が展示されます。最新の研究成果や周辺の作家による作品とあわせてご覧いただくことで、数百年にわたり絶対的な存在とされたラファエロの魅力を知っていただく希少な機会になることと確信しています。
本展の実現にご尽力くださいましたイタリア政府ならびにフィレンツェ文化財・美術館特別監督局、
また貴重な作品を出品してくださいました所蔵先の皆様に深く感謝いたします。また、開催にあたりご後援、ご協賛、ご協力を賜りました関係各位に心から御礼申し上げます。
国立西洋美術館 読売新聞社 日本テレビ放送網」
(公式カタログより)
「ラファエロ・サンツィオ。その人生は、わずか37年しかなく、それは後世の画家ならポスト印象派の画家フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-90)と同じ長さだ。しかし、そこには「夭逝の画家」といった言葉から思い起こされる、悲劇的な感じがほとんどない。
実際、早熟の天才であったラファエロは、20歳の頃には師を超え、25歳でヴァチカン宮殿の装飾という、今日でいえば国家的なプロジェクトの責任者となった。その後、ローマで王侯貴族や貴婦人に囲まれながら、順調に仕事をこなした。37歳で亡くなったとき、十分に生涯をまっとうした感があったのはたしかだ。
しかし、それ以上に彼のイメージを決定づけているのは、作品そのものに満ちている幸福感であろう。彼の描く絵は、春のぬくもりのように、やさしく穏やかだ。同時代の芸術家レオナルド・ダヴィンチ(1452-1519)やミケランジェロ(1475-1564)の作品にひそむ厳しさが微塵もない。調和のとれた甘美な世界がひろがっているばかりだ。
破綻がほとんどないラファエロの作品は、その後400年間にわたって、ヨーロッパ絵画のお手本となった。彼の卓越した画技が、個性などといった曖昧なものに頼っていなかった証でもある。つまるところラファエロは、自己主張のための絵は描かなかった。つねに公に奉仕し、見る人を喜ばすことのみを考えた。それは時代を超えて、現代のわれわれをも幸せな気持ちにするのである。」
(『週刊 西洋絵画の巨匠 19 ラファエロ』小学館ウイークリーブック2009年6月16日小学館発行より)