またここに来るために生きる
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/b9a3e2a22337f61b1eed8c0d29b33535
花組『アウグストゥス』『Cool Beast!!』東京宝塚劇場千穐楽-ライブ配信
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/03d41bc691b2250f9286180594ec3f49
オンデマンド配信中のSTAGEPickUpデラックス、2020年花組東京国際フォーラム『DANCE OLYMPIA』、とっても楽しいです。客席降りのある1年半前が遠い日の夢のように思えます。華優希ちゃんのサヨナラショーにタップダンスがあったのはこの公演からなんですね。華ちゃん生き生きと楽しそうなのがなにより。
心が清らかになったひとときを思い出していきましょう。公演プログラムは購入していないので劇団HPを参照しながら復習してみます。
2021年6月2日(水)13時30分~、
『アウグストゥス-尊厳ある者-』
「ローマ史上初の皇帝となり、「尊厳者」を意味する“アウグストゥス”の称号を贈られたオクタヴィアヌス帝。彼はいかにして、志半ばで死したカエサルの後継者となったのか?
カエサルの腹心・アントニウスや、ブルートゥスらとの対立の果てに、「パクス・ロマーナ(ローマの平和)」の境地に至った若き英雄の姿を、フィクションと史実とを織り交ぜて描く。
紀元前46年。政敵ポンペイウスを討ち、ローマに帰還したカエサルの凱旋式当夜。ユリウス家の邸では、カエサルと敵対していた貴族たちとの和解の宴が催される。そこに現れた招かれざる客…それは、今は亡きポンペイウスの娘・ポンペイア。彼女は無謀にもカエサルに斬りかかり、父の仇を討とうとするが、ユリウス家の末裔であるカエサルの大甥・オクタヴィウスがそれを阻止する。オクタヴィウスは、ポンペイアを赦す事こそ真の和解の印だとカエサルに訴え、彼女を助けようとするのだが… 」(劇団HPより)
シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』『アントニーとクレオパトラ』を読んでいるとよかったと思いながら、戯曲を本として読むのが苦手で読んだことがありません。一般的に知られている古代ローマのイメージの断片を思い起こしつつ、ひととおり物語についていくことはできたと思います。アントニウスの”動”に対してオクタヴィウスを”静”として描いたところ、ポンペイアはウィキペディアによるとポンペイウスの3人目の妻ムキアとの間に生まれた娘ですが、オクタヴィウスとポンペイアが魂と魂で結ばれる様を描いたところが田淵大輔先生の新たな挑戦でしょうか。
「主人公オクタヴィウス(柚香光)は名門ユリウス家の末裔で、カエサル(夏美よう)の大甥。物語の始まりに開かれる宴の招かれざる客、ポンペイア(華優希)は、カエサルによって失脚させられた政敵ポンペイウスの娘です。登場人物の想いが交錯するシーンは要チェックです。 」(劇団HPより)
父の仇を討とうとカエサルに斬りかかったポンペイアを止めたオクタヴィウスの眼差しの力に射られたようなポンペイア、見つめ合うオクタヴィウスとポンペイアの間に生まれたのは、崇高な魂と魂の触れ合いでした。よくある出会った瞬間ひとめで惹かれ合う恋愛物かと思いきや、二人のラブシーンもなく、この公演で退団したポンペイアの華ちゃんが女神のように神々しくきれいで、浄化された真水のように清らかな印象だったのは新鮮な驚きでした。退団前のジェンヌさんはなぜかものすごくきれいですが、大劇場を卒業した華ちゃん、ひときわ清らかで瑞々しいオーラをまとっていました。不思議ですね、退団を発表したジェンヌさんってなぜにもこんなに美しいのか。大人っぽさと少女感のバランスが絶妙でした。ポンペイアとの出会いが、オクタヴィウスをローマ初の皇帝へと導いていった、そんな新しい視点の物語だったでしょうか。柚香光くんのオクタヴィウスに『MESSIAH』のリノを思い出していました。あまり動かない、知性と理性によってローマに平和をもたらす過程を描く”静”の芝居、心の葛藤を魅せる力量が求められるむずかしい役どころだったと思いますが、生まれもった華と芝居力で清々しい青年オクタヴィウスでした。
「元老院議員には、一兵卒からのし上がった野心家の執政官、マルクス・アントニウス(瀬戸かずや)や、元ポンペイウス派の議員キケロ(高翔みず希)、カッシウス(優波慧)、カエサルに私怨を持つブルートゥス(永久輝せあ)などがいました。それぞれに思惑を抱いた彼らのとる行動とは…? 」(劇団HPより)
オクタヴィウスの”静”に対して野心むきだしで”動”のアントニウス、長く男役をやってきた人だから醸し出すことのできる男役の色気、マントさばきも殺陣もあり、瀬戸かずや氏の男役集大成として培ってきたものが存分に発揮できる役だったと思います。オクタヴィウスとの戦いに敗れ、クレオパトラと共にエジプトへ敗走すると心を閉ざして部屋にこもってしまったアントニウスがオクタヴィウスの前で自害して果てるところは涙がでました。物語の流れとしては今ひとつわからないところがあったような気がしますが、場面のアントニウスの心情としては伝わってきたと思います。ブルートゥスの永久輝せあさん、カエサルを倒した後今度は自身が斬られてしまうまで舞台上での時間は短かったと思いますが、さすがの華、さすがの存在感よと思いました。キラキラしていました。元老院議員たち、それぞれの私利私欲、利権だけでつながっている様が現代にも通じるものがありなんとも言えませんでした。ローマ市民たちが英雄を讃える姿、シェイクスピアの戯曲にも描かれていると思いますが、マスコミの煽りに誘導されてしまう現代のわたしたちの姿と重なるところがあるように感じました。
「大変魅力的な女性であったと言われる、エジプト女王クレオパトラ7世(凪七瑠海)は、カエサルの愛人として登場します。オクタヴィウスの姉オクタヴィア(音くり寿)という婚約者がいながら、彼女の虜となるアントニウス。絡み合う4人の愛の行く末は如何に? 」(劇団HPより)
かちゃさん(凪七瑠海さん)のクレオパトラ、ものすごく綺麗でした。小さいお顔に褐色の肌、長椅子でタバコをふかしながら登場するシーン、普段顔と首筋と手先以外は露出することのない男役さん、長い脚の筋肉がすごかったし、細い腕は筋肉が綺麗についてしまっていました。ここからエジプトの女王へと冠をかぶり、服を着ていくと言うと言葉が悪いかもしれませんが変身していく演出が素敵でした。自分のさみしさがアントニウスを追い込んでしまったのだとオクタヴィウスに手をついてアントニウスの命乞いをする場面が印象的でした。音くり寿ちゃんのオクタヴィアがなんとも哀れ。
「花組公演では、青年オクタヴィウスが初代ローマ皇帝として「アウグストゥス」と称されるようになるまでが描かれます。オクタヴィウスを補佐するアグリッパ(水美舞斗)やマエケナス(聖乃あすか)など、後にアウグストゥス帝政を支えていく仲間との関係にも注目です。」
頭が筋肉って言われるアグリッパ、、ショーでは爆踊りするマイティ(水美舞斗さん)を久しぶりにみたような気がします。オクタヴィウスのそばに寄り添い、支えるアグリッパ、『青い薔薇の精』で庭師を演じたマイティの芝居力が光っていましたが、さらに力をつけてきていてこれからが楽しみなような、ちょっと心配なような。
古代ローマも、この世にいる間に許されるならゆっくりと歴史を読みたいです。なんの心配ごともなく図書館の本を端から端まで読み倒せる時間が訪れてほしい。
日比谷はパワースポット。土倉さんのツィッターより
https://twitter.com/tokura_yuki
星風まどかちゃん、すっかり花組に馴染んでいるみたいで嬉しいような、さみしいような。チケットないので12日はライブ配信で見届けようかな。観劇した後有名な場所に足をのばしたい方はぜひ連結バスを利用してみてください。この状況下で利用者が少ないのでぜひ。一般料金で乗車できます。駅に戻ることもできます。
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花組『アウグストゥス』『Cool Beast!!』東京宝塚劇場千穐楽-ライブ配信
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/03d41bc691b2250f9286180594ec3f49
オンデマンド配信中のSTAGEPickUpデラックス、2020年花組東京国際フォーラム『DANCE OLYMPIA』、とっても楽しいです。客席降りのある1年半前が遠い日の夢のように思えます。華優希ちゃんのサヨナラショーにタップダンスがあったのはこの公演からなんですね。華ちゃん生き生きと楽しそうなのがなにより。
心が清らかになったひとときを思い出していきましょう。公演プログラムは購入していないので劇団HPを参照しながら復習してみます。
2021年6月2日(水)13時30分~、
『アウグストゥス-尊厳ある者-』
「ローマ史上初の皇帝となり、「尊厳者」を意味する“アウグストゥス”の称号を贈られたオクタヴィアヌス帝。彼はいかにして、志半ばで死したカエサルの後継者となったのか?
カエサルの腹心・アントニウスや、ブルートゥスらとの対立の果てに、「パクス・ロマーナ(ローマの平和)」の境地に至った若き英雄の姿を、フィクションと史実とを織り交ぜて描く。
紀元前46年。政敵ポンペイウスを討ち、ローマに帰還したカエサルの凱旋式当夜。ユリウス家の邸では、カエサルと敵対していた貴族たちとの和解の宴が催される。そこに現れた招かれざる客…それは、今は亡きポンペイウスの娘・ポンペイア。彼女は無謀にもカエサルに斬りかかり、父の仇を討とうとするが、ユリウス家の末裔であるカエサルの大甥・オクタヴィウスがそれを阻止する。オクタヴィウスは、ポンペイアを赦す事こそ真の和解の印だとカエサルに訴え、彼女を助けようとするのだが… 」(劇団HPより)
シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』『アントニーとクレオパトラ』を読んでいるとよかったと思いながら、戯曲を本として読むのが苦手で読んだことがありません。一般的に知られている古代ローマのイメージの断片を思い起こしつつ、ひととおり物語についていくことはできたと思います。アントニウスの”動”に対してオクタヴィウスを”静”として描いたところ、ポンペイアはウィキペディアによるとポンペイウスの3人目の妻ムキアとの間に生まれた娘ですが、オクタヴィウスとポンペイアが魂と魂で結ばれる様を描いたところが田淵大輔先生の新たな挑戦でしょうか。
「主人公オクタヴィウス(柚香光)は名門ユリウス家の末裔で、カエサル(夏美よう)の大甥。物語の始まりに開かれる宴の招かれざる客、ポンペイア(華優希)は、カエサルによって失脚させられた政敵ポンペイウスの娘です。登場人物の想いが交錯するシーンは要チェックです。 」(劇団HPより)
父の仇を討とうとカエサルに斬りかかったポンペイアを止めたオクタヴィウスの眼差しの力に射られたようなポンペイア、見つめ合うオクタヴィウスとポンペイアの間に生まれたのは、崇高な魂と魂の触れ合いでした。よくある出会った瞬間ひとめで惹かれ合う恋愛物かと思いきや、二人のラブシーンもなく、この公演で退団したポンペイアの華ちゃんが女神のように神々しくきれいで、浄化された真水のように清らかな印象だったのは新鮮な驚きでした。退団前のジェンヌさんはなぜかものすごくきれいですが、大劇場を卒業した華ちゃん、ひときわ清らかで瑞々しいオーラをまとっていました。不思議ですね、退団を発表したジェンヌさんってなぜにもこんなに美しいのか。大人っぽさと少女感のバランスが絶妙でした。ポンペイアとの出会いが、オクタヴィウスをローマ初の皇帝へと導いていった、そんな新しい視点の物語だったでしょうか。柚香光くんのオクタヴィウスに『MESSIAH』のリノを思い出していました。あまり動かない、知性と理性によってローマに平和をもたらす過程を描く”静”の芝居、心の葛藤を魅せる力量が求められるむずかしい役どころだったと思いますが、生まれもった華と芝居力で清々しい青年オクタヴィウスでした。
「元老院議員には、一兵卒からのし上がった野心家の執政官、マルクス・アントニウス(瀬戸かずや)や、元ポンペイウス派の議員キケロ(高翔みず希)、カッシウス(優波慧)、カエサルに私怨を持つブルートゥス(永久輝せあ)などがいました。それぞれに思惑を抱いた彼らのとる行動とは…? 」(劇団HPより)
オクタヴィウスの”静”に対して野心むきだしで”動”のアントニウス、長く男役をやってきた人だから醸し出すことのできる男役の色気、マントさばきも殺陣もあり、瀬戸かずや氏の男役集大成として培ってきたものが存分に発揮できる役だったと思います。オクタヴィウスとの戦いに敗れ、クレオパトラと共にエジプトへ敗走すると心を閉ざして部屋にこもってしまったアントニウスがオクタヴィウスの前で自害して果てるところは涙がでました。物語の流れとしては今ひとつわからないところがあったような気がしますが、場面のアントニウスの心情としては伝わってきたと思います。ブルートゥスの永久輝せあさん、カエサルを倒した後今度は自身が斬られてしまうまで舞台上での時間は短かったと思いますが、さすがの華、さすがの存在感よと思いました。キラキラしていました。元老院議員たち、それぞれの私利私欲、利権だけでつながっている様が現代にも通じるものがありなんとも言えませんでした。ローマ市民たちが英雄を讃える姿、シェイクスピアの戯曲にも描かれていると思いますが、マスコミの煽りに誘導されてしまう現代のわたしたちの姿と重なるところがあるように感じました。
「大変魅力的な女性であったと言われる、エジプト女王クレオパトラ7世(凪七瑠海)は、カエサルの愛人として登場します。オクタヴィウスの姉オクタヴィア(音くり寿)という婚約者がいながら、彼女の虜となるアントニウス。絡み合う4人の愛の行く末は如何に? 」(劇団HPより)
かちゃさん(凪七瑠海さん)のクレオパトラ、ものすごく綺麗でした。小さいお顔に褐色の肌、長椅子でタバコをふかしながら登場するシーン、普段顔と首筋と手先以外は露出することのない男役さん、長い脚の筋肉がすごかったし、細い腕は筋肉が綺麗についてしまっていました。ここからエジプトの女王へと冠をかぶり、服を着ていくと言うと言葉が悪いかもしれませんが変身していく演出が素敵でした。自分のさみしさがアントニウスを追い込んでしまったのだとオクタヴィウスに手をついてアントニウスの命乞いをする場面が印象的でした。音くり寿ちゃんのオクタヴィアがなんとも哀れ。
「花組公演では、青年オクタヴィウスが初代ローマ皇帝として「アウグストゥス」と称されるようになるまでが描かれます。オクタヴィウスを補佐するアグリッパ(水美舞斗)やマエケナス(聖乃あすか)など、後にアウグストゥス帝政を支えていく仲間との関係にも注目です。」
頭が筋肉って言われるアグリッパ、、ショーでは爆踊りするマイティ(水美舞斗さん)を久しぶりにみたような気がします。オクタヴィウスのそばに寄り添い、支えるアグリッパ、『青い薔薇の精』で庭師を演じたマイティの芝居力が光っていましたが、さらに力をつけてきていてこれからが楽しみなような、ちょっと心配なような。
古代ローマも、この世にいる間に許されるならゆっくりと歴史を読みたいです。なんの心配ごともなく図書館の本を端から端まで読み倒せる時間が訪れてほしい。
日比谷はパワースポット。土倉さんのツィッターより
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星風まどかちゃん、すっかり花組に馴染んでいるみたいで嬉しいような、さみしいような。チケットないので12日はライブ配信で見届けようかな。観劇した後有名な場所に足をのばしたい方はぜひ連結バスを利用してみてください。この状況下で利用者が少ないのでぜひ。一般料金で乗車できます。駅に戻ることもできます。