たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』より‐「チャリティー」

2022年09月29日 12時05分23秒 | ミュージカル・舞台・映画
ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』より‐「幸せの秘密」
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/35261c70ace7b987fc09dd4a7c513b38

ミュージカル『ダディ・ロング・レッグス』-ライブ配信
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/cd90540bafdad8623316af0b6702c081



(2017年公演プログラムより)

音楽・作詞・編曲‐ポール・ゴードン
翻訳・訳詞;今井麻緒子

「Charity-チャリティー

 チャリティー おおチャリティー
 何てことだ
 助けた君を
 今 求めてる

 チャリティー おおチャリティー
 何て簡単
 与えることのほうが
 ずっと 受け取るより

 君がわたしにくれたもの
 あげることは出来なかった

 チャリティー
 誰が誰を
 助けている?

 選びゆくがいい 
 自由な道
 ああ信じた愛はきっと
 幻か夢

 君がわたしにくれたもの
 あげることは出来なかった

 チャリティー
 誰が誰を
 助けている?」


「翻訳・訳詞 今井麻緒子さんからのメッセージ

『ダディー・ロング・レッグズ』初演から5年が経ちました。その間、世界の国々は国境を閉ざしていく傾向を強めています。EU離脱を宣言したイギリス、移民規制を主張する政党が台頭する多くの国々・・・経済成長の停滞を背景に、人々は寛容さを失いがちです。

 ささやかながら、我が家には教育の手助けをしている子供たちがいます。チャリティ団体を通すことが多いなか、ある家族への援助は18年前に届いた一通の手紙から始まりました。ウガンダにいる女の子からの手紙でした。「何も持たない母、私と妹たちを助けてほしい」と。危険な詐欺だったかもしれない、けれど私の夫は直感的に手紙を信用して、すぐに100ポンドを送りました。このミュージカルの原作小説にも、ジルーシャが貧しい家族へ100ドルでいいから施しを、とダディに頼むくだりがありますが、その僅か100ポンドで彼らは住む家を手に入れることができたそうです。それをきっかけにして、我々はルワンダの内紛から命からがら逃げてきた女性のみの一家と直接つながり、援助が始まったのです。その後、彼らは父親や兄らとともに虐殺されたと信じていた小さな弟を難民キャンプで見つけ出し、姉妹とその男の子は教育を受けはじめました。卒業すると女の子は就職し、男の子は歴史の先生となって本を出版、そして現在彼らは小さな子供たちのための学校を創設しようとしています。当然の権利としては手に入らなかった教育の大切さを実感しているからかもしれません。

 この『ダディー・ロング・レッグズ』再演にあたって台本を読み返しながら、こうした手紙の力、教育の力に何度も思いを馳せました。この作品には、狭量になりつつある国々、人々に及ぼす力があると私は信じて疑いません。」