朝から女子レスリングの伊調の4連覇に登坂、土性の3選手による金メダルラッシュと日本人選手の活躍が著しいリオ五輪、昨日は、女子卓球で福原、石川、伊藤の三人の力で銅メダルをつかみ取り。そして、絶対王者中国に挑んだ男子卓球チームは、健闘及ばず銀メダルに終わりましたが、水谷選手により男子初のメダルを獲得と日本チームの活躍で卓球の魅力を十二分に示してくれました。
【NHKリオ】世界王者を追い上げたが... 水谷隼 卓球男子シングルス準決勝
思えば、僕たちの小学生の頃は、ドッジボールとソフトボールが人気でしたが、地域で児童館が出来て卓球台が置かれると、放課後に児童館に集まり卓球熱が高まりました。
しかし、中学に入るとその熱は薄れて、卓球部は文科系に近い生徒がやるマイナーなスポーツになり、完全に卓球熱が消えます。
そうした状況下で、僕たちの周りの卓球は、ボーリング場や温泉施設などの娯楽としての卓球になり、競技としての卓球は、隅におかれた存在でした。しかし、そうした陰の存在であった卓球が一躍表舞台に現れたのが、福原愛ちゃんと母との卓球親子愛でした。また、稲中卓球部に見るギャグ漫画としての題材から、コミックから映画化された「ピンポン」により、競技としての卓球は徐々に表舞台へと姿を現していきます。
競技としての卓球は、まさに卓球版、巨人の星と化し、後に僕の近くにも、その存在が確認、実は各地域で私財を投じた卓球場が家族愛の存在として生き続けていたんです。そうした親子鷹による底辺拡大が実を結び、サブカルチャー的卓球文化が3個のメダルを獲得するまでになったと思います。
思えば、オリンピックでメダルを獲得しているスポーツは、水泳、体操、柔道、レスリングなど、オリンピックのDNAを持った私設のスポーツ競技専門クラブの存在により日本のメダルがもたらされていることに気付かされます。
日本のメダルは、こうした家族経営によりもたらされ、国の支援によりもたらされていないことがわかります。こうした私的な力によってもたらされたメダル。選手育成の鍵は、こうした民間の力をいかに引き出していくかに、選手強化のヒントがあるように思います。