あいちトリエンナーレ3回目は、納屋橋会場を紹介します。納屋橋会場のメイン会場である東洋倉庫テナントビルの中に、さまざまなアーティストの展示が迷路のように張り巡らされたユニークな会場になっています。
今回のトリエンナーレで、個人的には、もっとも刺激的な会場でした。現代美術のあらゆるアイコンが網羅され、年齢、人種を超え、ボーダレス化されたアーティストが競演した会場もめずらしいです。
リチャード・ウイルソンの作品は、かつてのボーリング場の壁から突き抜け、移動を繰り返すボーリングレーン。過去と未来を移動するタイムマシーンのように感じます。
名和晃平は、漆黒の中に巨大な白い泡の物体が作り出した神秘的な空間、単純なモノトーンの世界とは異なる、黒と白の鮮やかなコントラストをもたらし、未だかつてない色の輝きを感じました。
先天性の病により両足を切断した片山真理は、自らの姿とアトリエ、プライベートルームをすべてさらけ出され、見るものを独特な刺激を与えくれる。その刺激は、生と性の毒を放ち経験したことがない美をもたらしている。今回のトリエンナーレの中で最も刺激的空間でした。
この作品の写真は、あえてそれぞれが持つエロスを導き出してほしいので掲載していません。ぜひ、あなたの五感で観てください。