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幸兵衛窯歴代展・爲三郎記念館

先日の愛知県立芸術大学模写展と同時開催されている「幸兵衛窯歴代展」鑑賞所感を。

美濃焼の名窯、幸兵衛窯は、文化元年(1804年)に多治見市、市之倉に窯を開き古くは江戸城本丸と西御丸に染付食器を収める御用窯として歴史と格式高い日本に名だたる窯元です。

今回の展覧会は、主に五代、六代、七代の作品を中心に、次の時代を担う八代の作品が、数寄屋造りの爲三郎記念館に並んでいます。

五代の作品は、美濃焼の父と呼ばれ、岐阜県重要無形文化財に認定、染付や青磁などの作品や抹茶椀の中でもその美しさが光る天目茶碗などが並ぶ、古式ゆかしい作品が並んでいます。

六代加藤卓男は、人間国宝に認定された名陶で、特に幻の陶器と言われたラスター彩の復元に成功し、国際的な評価を得た日本を代表する陶芸家でした。また唐代に栄華を誇った三彩においても、高い技術と豊かな表現が魅力的です。

現窯主、七代幸兵衛は、父卓男の後継者としてラスター彩の技術と受け継ぎ、美濃並びに日本の陶芸界の担い手として活躍されています。本展でも卓男仕込みのラスター作品が並び、父子の作品の違いを目にすることができます。

八代、加藤亮太郎は、美濃焼の伝統に新風を吹き込む気鋭の陶芸家として注目を浴びています。その豊かな表現は、現代陶芸の魅力を十二分に表現されています。

歴代の名品が、一堂に介する機会は少なく、数寄屋造りの空間と日本庭園と言う普段とは異なる空間で楽しむことができる貴重な展覧会となっています。

陶芸ファンなら必見の展覧会。ぜひ足を運んでみてください。


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