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モンドリアン展 豊田市美術館

 
豊田市美術館で開催中の「モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」を鑑賞してきました。今回の展覧会は、デン・ハーグ美術館所蔵の作品50点と国内外の所蔵品20点から構成され、初期の風景画作品からキュビスムに影響を受けた作品、そして幾何学的な文様と色彩で構成された独自の抽象画などモンドリアンの画業の変遷を垣間見ることができる、まさにモンドリアンの全貌を知ることができる展覧会となっています。
 
モンドリアンはピート・モンドリアンまたはピエト・モンドリアンで1872年オランダで生まれ、写実的な描いたバルビゾン派の影響を受けたオランダ・ハーグの画家であった叔父の影響を受けて育ち美術アカデミー終了後には印象派や象徴主義、、抽象画へと移行する転換期となったキュビスムへと変化し1944年72歳でその生涯を終えています。一般的には没後20年後にイブ・サンロ―ランがモンドリアンの抽象作品をドレスに取り入れたモンドリアンルックで広くその名が知られるようになりました。
 
初期の風景作品にはやはりハーグ派の影響を受けた自然主義的な作品が多く、バルビゾン派の写実的な作風とは異なり具象的な作品が目立ちます。その作風はピカソが意図的に変化させてきたのとは違い、当時の流行を敏感に察知し取り入れながらモンドリアンの代表的な作品となった幾何学的な抽象画であるコンポジションシリーズを確立していったことが理解できます。
 
今回の純粋な絵画をもとめてのテーマは、自然を愛し感動しモンドリアンが美術史における絵画技法を変遷の中で辿り着いた自然を抽象化することで新しい絵画技法にたどり着いたことを意味します。今回の展覧会はそのことを強く物語る展覧会となっています。会期は9月20日までモンドリアンの絵画への純粋な姿勢を感じて観てください。


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