目が見えないことを隠して一流ホテルマンを目指す青年の実話に基づく物語「5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生」を観賞
視力を95パーセント失った青年が、子供頃から夢見てたホテルマンになるために病気を隠して一流試験の研修に挑む実話に基づく作品です。
スリランカ人の父とドイツ人の母を持ち成績優秀な主人公サリヤ。突然95パーセントの視力を失い、ホテルマンの夢を絶たれるのですが、メモを記憶に置き換え成績上位で卒業。ホテルマンの面接を受けますが、病気を隠して面接に挑み、ドイツの一流ホテルの研修生に、同僚のマックスや彼の病を知ったホテルスタッフの力を借りて研修生として最終試験に挑む日々を描いています。
軽快なポップミュージックと共に、奮闘する主人公や仲間たちに姿をユーモラスに描きながら、決して御涙頂戴的な内容しないところが、この作品の優れたところです。また、健常者と障害者の二つの視点にフランスやドイツなどの移民政策の中で新天地で生きる人々の状況もうまく引き込んで、主人公の成功のために手を貸す人々の愛情が観る人に自然に理解できるところも、人間ドラマのなかに社会問題をうまく取り入れながら、重くないところも素敵です。
今後も各地でロードショー予定ですので、ぜひい劇場で観てもらいたい今年度一番になるんじゃないかなと思わせるヒューマンドラマだと思います。