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映画 哀れなるものたち

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本日の映画レビューは、エマ・ストーン主演、ヨルゴス・ランティモス監督の「哀れなるものたち」です。

第80回ヴェネチア国際映画祭最高賞、金獅子賞受賞した話題作は、女王陛下のお気に入りの監督と今最も旬の女優がタッグを組んだもので、原作は19世紀を舞台にしたファンタジックサスペンスといった形のものです。

物語は身重の主人公の女性ベラが海に身をなげるシーンからスタート。ウイルム・デフォー演じる異色な風貌の天才外科医ゴドウイン・バクスターにより、胎児の脳を移植されたベラが外の世界に飛び出し幼児から成人へと成長していく姿を描いています。

そうした体験の中心はR18指定がさすように、性体験を通して大人への階段を歩んで行くのですが19世紀の舞台だけあって当時に風俗や社会慣習を背景にしており、その結ぶ付きも得できるものでした。エマ・ストーンの迫真の演技も素晴らしく、今までの出演作品とは異なる大人の色気を十二分に味わえる(オスカーもありかな)ものでした。また、天才外科医を演じたウイルム・デフォーの関係や生い立ちも面白く、血の繋がった親子以上の情愛が感じられました。

当初は、どこかギレルモ監督を彷彿とさせる演出にランティモスの作品と目を疑うほどの奇抜さがありましたが、ベラと関わる人々関係性も詳細に描かれていて面白い内容でした。ラストで描かれるベラの過去も納得のいくもので原作のすばらしさをスクリーンに上手く投影されたと感じます。

3月のアカデミー賞発表の前におもしろい作品が観られ、どう評価されるか楽しみです。

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