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65オヤジのスタイルブック

アニマルワールド・静岡県立美術館

今回は、伊藤若冲の樹花鳥獣図屏風を観に少し足を延ばして静岡へ。静岡県立美術館で開催中の「アニマルワールド・美術のなかのどうぶつたち」と芹沢ケイ介美術館(後日に)に出かけました。

今回の展覧会「アニマルワールド・美術のなかのどうぶつたち」は、古来より絵画の題材として取り上げられている動物たちを、多様な文化的背景に着目して展示されています。

その作品は、鎌倉、室町時代や中国の南北朝や明の時代から様々な視点で描かれ日本絵画の一時代を築いた江戸絵画の作品を中心に明治、大正、昭和の近代日本画へと続く作品が多岐にわたるテーマで構成されています。

今回の展覧会の目玉とも言うべきは同館所蔵の伊藤若冲の樹花鳥獣図屏風は若冲のマス目描きによる大作で、プライスコレクションの鳥獣花木図屏風に酷似した作品です。プライス作品に疑義を唱える研究者もいるのですが、辻惟雄氏により、樹花鳥獣図屏風の存在により鳥獣花木図屏風が若冲作品であることを証明している点でも重要な作品となっています。今回の作品は全体に渋めの濃淡ながら、生き生きとした動物たちの姿は若冲の特徴が色濃く出ていました。他にも若冲作品が5点展示されており若冲ファンには見逃せない展覧会です。

展覧会作品で特筆すべき点は、6曲一双の屏風により大作が多数展示されていること、その作品は円山応挙や長澤蘆雪に狩野派の画家と江戸絵画の特徴が色濃く残る作品で時に優雅に時に力強く彩色から水墨画作品と多彩です。

キャプションを使って鑑賞者に問いかける形も今回のテーマをより理解し誰もが楽しめる内容となっています。

同時開催の所蔵企画展「水辺のアート」の草間彌生による「水上の蛍」は必見で、ひとりその空間に佇むと神秘的な広がりが体感できます。また、常設のロダン館はガラス天井の光が注ぐ大理石のモダンな宮殿で撮影を可能。ロダンの彫刻作品をゆっくりと堪能できます。

ぜひ手前の駐車場から緑あふれる屋外彫刻の道を散策しながら美術館を訪れてほしいです。

併設のロダン館。地獄門を中心にロダンの彫刻が並ぶ荘厳かつモダンな空間です。


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