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映画 アンモナイトの目覚め

ケイト・ウィンスレット&シアーシャ・ローナン共演 、フランシス・リー監督による18世紀にイギリスで実在した女性考古学者をモデルに描かれたラブサスペンス「アンモナイトの目覚め」を鑑賞。

昨日は、アカデミー賞授賞式があり、ノマドランドが下馬評通り作品賞、監督賞、主演女優賞の主要3冠を受賞しました。アジア人初の中国人女性監督クロエ・ジャオの受賞に、助演女優賞ではミナリで韓国人女優ユン・ヨジョンがアジア人初の受賞、コロナ禍でアジア系の人々が差別に苦しむ中で、今回に受賞は一筋の光を与えてくれました。アカデミー賞も白人偏重主義からの脱皮でここ数年で大きく変わりました。ミーツー運動により女性監督や女優の立ち位置も変化し、確実にその地位はステップアップしているように感じます。

今回の映画は、まだ女性に対する差別が根強く残る18世紀のイギリスで当時まだ恐竜の存在が世間に知られてない時代にイクチオサウルスの全身化石を発見した女性古生物学者メアリー・アニングをモデルに描かれたラブ・サスペンスです。

かつて大英博物館に所蔵された歴史的発見の恐竜化石を発見したケイト・ウインスレット演じるメアリー。しかし女性と言う理由で古生物学者としての地位も低く、今は年老いた母の下でお土産用のアンモナイトの化石を採掘しながら生計を立ててます。ある日、化石収集家の夫と共に訪れたシアーシャ・ローナン演じる鬱を患っている妻のシャーロットを留守中に面倒を見てほしいと依頼する。

貧しい生活の糧に仕方なくシャーロットを面倒見ることとなったメアリーだったが、人付き合いを嫌い、社交界にも興味がない彼女がシャーロットの看病を境に密かな感情が芽吹いていきます。

メアリーとシャーロット、性格も環境も異なる二人が徐々に心を通わせながら、愛の炎と進む感情の起伏を世代を代表する二人の女優の圧巻の演技と光を指さないイギリスの海岸と重なり合い美しい情景が流れています。特に男性社会の中で古生物学を生涯に仕事して学び続ける女性の孤独と失望の中で感情を抑え生きる女性学者を演じたケイト・ウインスレットの演技は最高でした。

出会いと別れ、そして再会、そしてラストでメアリーが下した決断には、自らが求めた苦悩の道に対する強い信念を感じるものです。女性はもとより男性にも是非鑑賞てほしい美しくも切ないドラマです。


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