今年のノーベル賞は、たいへん興味深いものでした。
ノーベル物理学賞に、名城大学教授の赤崎勇さんと、名古屋大学大学院教授の天野浩さん、カリフォルニア大学教授の中村修二さんの日本人研究者3人が選ばれたことでLEDに更に注目が集まりそうだ。
また、毎年文学賞の受賞が取りざたされる村上春樹さんが今回も受賞を逃し、ハルキストの皆さんのイベント的楽しみがまた来年も継続されたことは微笑ましくもあります。過去の日本人受賞は大江健三郎さん一人で欧米諸国に圧倒的な受賞者が多いことでも、この部門の受賞は難関かもしれません。
そして、本日ノーベル平和賞にマララさんが最年少の17歳で受賞したことが僕にとっては一番うれしい受賞でした。過激派から銃撃を受け命を落とす事態に及んでも、いまなお海外で女性が教育を受ける権利や人権を訴えた行動は、平和賞の歴史のなかでも輝かしい功績です。
日本では、日本国憲法9条とそれを支持する日本人の受賞に注目が集まっていましたが、理想と現実が真っ二つに対立する世論の中では、受賞はありえないと思っていました。
ダイナマイトの発明により巨万の富を得たノーベルが、戦争兵器に利用されることで死の商人と揶揄され、その遺産を人類の最大たる功績の人に贈ることになったが、その後に平和賞が制定されたことで全ての賞に人類の幸福に貢献する意味が加わったように感じます。
13日には、経済学賞が決定しますが、今回の受賞を観るとノーベル賞の私的な見地からも良い受賞結果だなと思います。