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GENKYO 横尾忠則 愛知県美術館

愛知県美術館にて4月11日まで開催中の84歳になる現代美術家の全貌を紹介する「GENKYO 横尾忠則」展を紹介します。

横尾忠則氏の出会いは、テレビドラマ「寺内貫太郎一家」や「ムー一族」などのオープニングでのイラスト。稀代のグラフィックデザイナーの摩訶不思議な人物像に心奪われた経験があります。その後に1982年に画家宣言。その後に家業のアートショップで、横尾氏のターザンシリーズなどの版画作品を販売したこともあり、まだまだ現代美術が世間であまり認知されていない中で、大胆かつ直接的なドローイング作品は、強烈なイメージとして20代だった僕の脳裏に刻み込まれました。

さて、今回の展覧会。サブテーマとして[原郷から幻境へ、そして現況は?]とあるように、氏の幼少期のルーツから学生時代、寺山修司の天井桟敷のポスターや唐十郎の劇団ポスターなどデザイナー時代、そして画家宣言後のドローイング作品なが網羅された、まさに横尾忠則全貌展の様相を持つ展覧会です。圧巻は、壁面一杯に300点を超える有名肖像画が規則的に敷き詰められた肖像図鑑。鏡を四方に配した立体的な空間は、様々な人々の霊気を放つような感覚を持っています。先般紹介した蜷川実花展での肖像写真と比較しながら観ると現在と過去がタイムススリップするようで面白いです。グラフィックデザイナー時代のシュールな作品は、今も色褪せることなくモダンで斬新。画家時代に入るとポップで突飛なドローイングで荒々しくも大胆不敵な構図に目を奪われます。

横尾忠則以前の現代美術家として、今なお人気の高い岡本太郎や草間彌生に相通ずる部分が多いと感じます。その点でも今の現代アートとは一線を画す存在であることは自他ともに認めるところです。今の現代美術のブームの原点にあり、新しい潮流でもある横尾忠則ワールドをぜひ体験してみてください。

 

横尾忠則氏自身がアートについて語っている動画


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