・日本の大転換の目的は「正常な国家」になることである。この為日本はイデオロギー、政府組織、法律、防衛において変更作業をおこなっている。
・日本の大転換の遠因は百年前にあり、冷戦を経て現在にいたるまで蓄積された保守的な風潮及び日本社会の構造、地区環境及び日米関係の変化に関係する。
・日本60年の「平和発展」をどう評価すべきか。日本の全面転換にどう対応すべきか。回避できない現実的な課題が日本国民、地区各国、そして国際社会に突きつけられている。
初めに要点を書き出してくれた親切な記事。中国語の読解力に不足している筆者に、このスタイルは実にありがたい。論理の分かりにくい社説をよく書いている国内紙も見習って欲しい。
内容は昨今の日本の変化に対する分析で、いいも悪いも書いていない。読者を誘導しようとしているわけでもなく、およそ環球時報らしくない。事実を事実として記述しようという、胡錦涛が提唱するところの「科学的」な姿勢だといえ、大分胡錦涛の基盤が固まってきたことが伺える。
同時に胡錦涛の姿勢も、どうやら日本に関してはまともな国つきあいをするつもりなのではなかろうかと思える。
姿勢は科学的だとしても、内容的には一部非科学的で、例えば「大転換の遠因が百年前にある」という意味が全く不明。
百年前というと、日英同盟を改訂してポーツマス条約を締結した翌年になにかあっただろうかと、本気で考え込んでしまった。これは単に記者が近代史にうといだけらしい。
蛇足だが、蒋介石と周恩来が使い始めた「日本人民は別」というレトリック。外国のマスコミが書くのは勝手だが、日本国内でも付和雷同するのは筆者個人としては気に入らない。日本は国家主権が国民にある民主国家である、戦争だろうが大転換だろうが、軍人や政府や政治家が勝手にやれるしくみにはなっていない。
国民がそれを望んだからそうなる、そうなったのだ。
その意味で、三番目の要点は間違い。回避できない現実的な課題を突きつけられているのは地区各国であって、日本国民は突きつけている側に他ならない。
日本国民もそれを理解していないと、準備も覚悟も出来ていないのに世界を向こうに回して戦争を始めたこの前みたいな事になりかねない。
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