路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説・07.13】:片山副知事辞意/知事は混乱の責任自覚を

2024-07-15 06:15:40 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【社説・07.13】:片山副知事辞意/知事は混乱の責任自覚を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・07.13】:片山副知事辞意/知事は混乱の責任自覚を

 兵庫県の元西播磨県民局長が作成した斎藤元彦知事や県幹部を告発する文書を巡る問題で、片山安孝副知事が責任を取り今月末で辞職する意向を表明した。片山氏は知事にも辞職を迫ったが「選挙で県民の負託を受けている」と断られたという。

会見する兵庫県の斎藤元彦知事=12日午後、神戸市中央区の兵庫県庁(柿平博文撮影)

 2021年8月の知事就任後から支えた最側近が、辞職を迫った経緯まで公表する異例の事態だ。県庁内の混乱と職員の疲弊が極まっていることがうかがえる。これ以上の県政の混乱と停滞は許されない。県民の負託に今も応えていると言えるか、知事は真摯(しんし)に省みる必要がある。

 問題を巡っては3月下旬、西播磨県民局長だった男性が、知事や県幹部らの言動を「違法行為」などと告発する匿名文書を報道機関や県議らに郵送していたことが発覚した。知事による職員へのパワハラや企業からの贈答品受け取りなど、7項目の疑惑が記載されていた。 

 これに対し県は男性を解任し、知事は文書内容を「うそ八百」などと非難した。ところが4月に県産業労働部長が、知事が視察した企業から贈答品を受け取り、後に返していたことが判明した。県は5月、文書について「核心的部分が事実ではない」とする内部調査結果を発表し、男性を停職3カ月の懲戒処分とした。

 しかし県議会は、内部調査の客観性が疑問視されるとして地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)を設置した。片山氏が最大会派の自民党に対し、自身の辞職と引き換えに百条委設置の議案を出さないよう求めたことも明らかになった。

 男性は今月19日に証人として百条委に出席予定だったが、7日に死亡しているのが見つかった。県職員労働組合が事実上の辞職要求となる申し入れ書を提出したが、知事は辞職を否定した。片山氏も6月以降計5回にわたり知事に辞職を進言したが、拒否されたと説明する。

 現場の業務遂行にも、大きな支障が生じている。本をただせば自らの言動が今回の混乱を招いた責任を、知事はどれだけ自覚しているのか。疑惑の真相究明と責任の取り方について明確に語るべきだ。

 一方、男性が作成した文書には、片山氏が知事の政治資金パーティー券販売で商工会議所に圧力をかけたなどとする3項目の疑惑が記載されているが、片山氏はいずれも「事実ではない」と否定した。辞職しても、自らの説明責任は免れないことを肝に銘じてもらいたい。

 知事が県民の不信と向き合い、言葉を尽くして納得を得ようとしているとは言い難い。きのう改めて辞職を否定したが、自らの政治姿勢に「ノー」が突き付けられた現状を、知事は重く受け止めねばならない。

  元稿:神戸新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年07月13日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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