兵庫県の斎藤元彦知事らに対する告発文書問題は、作成者である元西播磨県民局長(60)の死亡、そして片山安孝副知事が辞表を提出する事態にまで発展した。県議会の全5会派からは、突然の辞意に対する驚きや、さらなる県政の混乱を懸念する声が相次いだ。(前川茂之、金 慶順、井沢泰斗)

 兵庫県議会の議場=2019年6月19日、神戸市中央区下山手通5

 さらなる県政停滞懸念 自民党・北野実幹事長

 率直に驚いた。まだどういう状況かを把握できていないが、より県政が停滞することを非常に懸念している。県政が混乱した責任を取るという片山副知事の考えは理解できるが、本来、知事を支えて県政を前に進めていく人だっただけに残念だ。

 県議会では現在、県政改革調査特別委員会と、この文書問題に関わる百条委員会という二つの大きな委員会が立ち上がっている。政策の意思決定者は知事がいるが、最もそこに近い人が辞めることになる。当局として対応できるのかを心配している。