【政界地獄耳・04.16】:参院選候補者に元他党議員も…もはや与野党に政策や価値観の差はない
『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・04.16】:参院選候補者に元他党議員も…もはや与野党に政策や価値観の差はない
★与野党ともに候補者不足が顕著で、自民党から国民民主党へ移り出馬の意向を固めた候補者がいる一方、自民党東京都連も候補者選定で苦しんでいる。ことに今夏の参院選東京選挙区は元厚労相・武見敬三が固まったものの、昨秋の衆院選に出馬した元五輪相丸川珠代の後継者を公募などで模索していた。先週から、その候補者がNPO法人代表理事・渡部カンコロンゴ清花であると政界に流れ始めて、自民党の苦慮がにじむ。
★武見ともう1人をどうするか。都連は21年衆院選で落選した元幹事長・石原伸晃の扱いに困っていた。石原は23年に「25年参院選で東京選挙区に鞍替え出馬する」と勝手に宣言。「最近は当選同期の前首相・岸田文雄が(候補の1人として)石原を押し込めないかと画策したこともあった。岸田の思いなのか石原から頼まれたのか」(都連関係者)。岸田は加藤の乱をきっかけに根本匠、塩崎恭久(いずれも政界引退)、石原で「ドライマティーニの会」を結成、定期的に会合を持っていた縁で石原を気にかけていたともいわれる。また別の都連関係者は弁護士で元国民民主党衆院議員、菅野(山尾)志桜里の擁立も考えていた。渡部も菅野も議員時代、メディアで自民党を厳しく批判していたこともあり、党内には反発があるという。
★結局、今までなら忘れてくれる話もネットのおかげで昨日のことのように有権者は政治とカネ、旧統一教会との付き合いなど過去の負債を忘れてくれない。自民党に厳しいくらいの候補者を擁立して強い改革のアピールをしないと有権者が自民党は変わったと思ってもらえないということか。自民党関係者は「ここでタレント議員やスポーツ選手を擁立しても批判されるし、聞きたくないこと、見たくないことから逃げていても前に進めない」という。ある自民党議員は「他党に声をかけるのは、もう政策や価値観にほとんど与野党の差がないんだよ。よく接着剤になるとかいうが、メールや電話で話はいくらでもできる」と言い切る。だったらなんでもできるはず。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年04月16日 07:49:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。