Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●斎藤貴男さん《日本列島は地震の巣なのに、原子力の利用を「国の責務」とうたうGX(グリーントランスフォーメーション)法案にかまけて》いた…

2024年01月30日 00時00分51秒 | Weblog

[※ 「3.11から12年 脱原発の約束はどこに」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]


(2024年01月17日[水])
一体何をやっているんだろうか、この国は…。キシダメ政権や「利権」「裏金」党ときたら、《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに? そして、志賀核発電所の不誠実な情報開示。隠蔽体質と言われても仕方ない。「未知の断層」がまだまだ存在する地震大国で、(おそらく活断層であることは否定できない)断層の上に志賀核発電所を造ってしまったデタラメな「利権」「裏金」党政権。せめて、すぐさま廃炉作業に着手すべきだ。不幸中の幸いであり、今回も幸運が重なったに過ぎない。(dot.)《数多くの原発訴訟に関わる海渡雄一弁護士は、こう言う。「もし志賀原発の再稼働が認められていたら、どんな悲劇に発展したことかこの地震は、地震・火山大国日本への最後の警告だ」》.
 日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/SDGsというカルトの呪縛からの解放を 各地各様の事情が軽んじられすぎている】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/334774)。《昨年5月に能登地方がマグニチュード(M)6.5の大地震に襲われ、珠洲市で震度6強が観測された際、私は本欄で大要こう書いた。珠洲原発計画が凍結されていてよかった日本列島は地震の巣なのに、原子力の利用を国の責務とうたうGXグリーントランスフォーメーション法案にかまけている…》。

 添田孝史記者による、dot.の記事【能登半島地震・志賀原発 避難ルート「のと里山海道」は一時全面通行止め 避難計画は“絵空事”だった/添田孝史】(https://dot.asahi.com/articles/-/210705)。《元日に発生した能登半島地震で、北陸電力志賀原子力発電所については当日中に「異常なし」と発表された(後に訂正)。だが、原発事故があった際の避難ルートのと里山海道は複数カ所で陥没、一時、全面通行止めになった。石川県の激震地・輪島市や穴水町、七尾市原発30キロ圏内だ。地震大国・日本で「原発震災」が再び起これば、近隣住民の避難はやはり困難を極める》。
 古賀茂明さん《普通の人は、国が再稼働を認めるからには、ちゃんとした避難計画があり、その計画は、政府が言うところの世界最高水準の基準に従って規制委が審査していると思うだろう。だが、実際には全く違う規制委は、避難計画にはノータッチなのである。したがって、ほぼ全ての計画が全くいい加減な「なんちゃって避難計画」になっている。信じられないかもしれないが、それが真実だ》…。今回、それをまざまざと見せつけられた。

 能登半島地震珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所…それでも再稼働・新規建設したいという、キシダメ首相や自公お維コミ議員、原子力「寄生」委員会、電力会社などの核発電〝麻薬〟中毒患者ら。《外部電源の一部を喪失し、変圧器からの油漏れ核燃料プールの水漏れなどはあったが、原子力規制委員会は「大きな異常はなし」》…火災も起きていた(勘違いって、ホント?)訳で、これでも《大きな異常はなし》って、どういうこと? 《外部電源の一部を喪失》なんて、とんでもない大問題。《変圧器の配管が壊れ、計約7100リットルの油が漏出》も、その後、大きく修正された。
 さらには、核発電〝麻薬〟中毒患者の皆さんは、何やらアノ東京電力のアノ柏崎刈羽核発電所を再稼働したいらしいが、ホントに正気なのかね?

 元裁判官の樋口英明さん《私が大飯原発を止めた理由は4つです。①原発事故のもたらす被害はきわめて甚大。だから、②原発には高度の安全性(事故発生確率が低いこと)が求められるべき。③地震大国日本において高度の安全性があるということは、高度の耐震性があるということにほかならない。④しかし、我が国の原発の耐震性はきわめて低い。ですから原発の運転は許されないのです。これは「樋口理論」と呼ばれています》、《あらゆる運転差し止め訴訟で裁判官に原発の脆弱な耐震性を知らしめ、電力会社の非科学性と非常識を理解させることによって、日本の全ての原発は必ず停止できます》。古賀茂明さん《11年の東日本大震災の最大の揺れは2933ガル(「ガル」は、地震の強さを測る単位)。21世紀最大の揺れは、08年岩手・宮城内陸地震の4022ガルだ。16年の熊本地震は1700台。今世紀の1000ガル以上の地震は18回とかなりの頻度だ。原発の耐震設計基準はと言えば、大飯原発が設計時に405ガル後に856ガルまで大丈夫だとされたが、他の原発も1000以下が多い。一方、三井ホームの耐震性は5115ガル、住友林業の住宅は3406ガルで、日本の原発がいかに地震に弱いかがわかる》。志賀核発電所では、《1号機で最大957ガルを観測し…2号機も…871ガル》。

   『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
      …「悪夢のような民主党政権」と比較して、今のキシダメ政権の無残さ
   『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
      …それでも再稼働・新規建設したいという核発電〝麻薬〟中毒患者ら
   『●【能登を襲った巨大地震/狙撃兵】《役立たずかと思うほど鈍くさい動き

     に、思わずこの連中に「人の心」は宿っているのだろうかと思うほどである》
   『●「想定外」!? 【震度5強の志賀原発で「想定外」続々…なのに規制委は
     動かない 「安全上影響ない」「一定の時間かかる」とは?】(東京新聞)

 古賀茂明さんに言わせると、核発電所の運転を停止することは簡単だそうだ ――― 《三つ目に、避難計画の万全性を担保するために原子力規制委員会の審査を受けろと要求する。実際には審査されていないからだ》。ニッポンの裁判官は、そういうデタラメを理解しようとしていない。

   『●古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに
     止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を
    《実は、私はかねてより、「原発を動かせと言いながら廃炉にする方法
     を提唱している》
    《原発を動かすための議論なら社長たちは拒否できない
     そこで、最初に、安全性について質問する》
    《次に、万一事故が起きた時に損害をすべて賠償するために
     民間の保険に入ってくださいと要求する》
    《三つ目に、避難計画の万全性を担保するために原子力規制委員会の
     審査を受けろと要求する》
    《四つ目は核のゴミだ。原発のゴミも適切に処分できるんですよね、
     と社長に聞く》
    《これで、全ての原発は動かなくなり、廃炉するしかなくなる

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https://dot.asahi.com/articles/-/210705

能登半島地震・志賀原発 避難ルート「のと里山海道」は一時全面通行止め 避難計画は“絵空事”だった
2024/01/07/ 10:00

     (複数カ所で陥没が確認された基本的な避難ルート
      「のと里山海道」。=2024年1月2日午後2時31分、
      石川県穴水町)

 元日に発生した能登半島地震で、北陸電力志賀原子力発電所については当日中に「異常なし」と発表された(後に訂正)。だが、原発事故があった際の避難ルートのと里山海道は複数カ所で陥没、一時、全面通行止めになった。石川県の激震地・輪島市や穴水町、七尾市原発30キロ圏内だ。地震大国・日本で「原発震災」が再び起これば、近隣住民の避難はやはり困難を極める

     (【写真7枚】避難計画とは一体何か。空から見た「のと里山海道」


*  *  *


「志賀原子力発電所をはじめ、原子力発電所については現時点で異常がないことが確認をされております」

 1月1日の地震後、最初の会見。林芳正官房長官は現地の被害状況より前に、原発の様子に言及した。地震が起きるたびに、日本、いや世界中の関心が集まってしまうからだろう。


■激震地が30キロ圏内

 能登半島西岸の石川県志賀町に北陸電力志賀原発がある。原発から約9キロ離れた同町内の観測点では震度7、原発では震度5強を記録した。激震地の輪島市や、穴水町、七尾市などは30キロ圏内になる。

 志賀原発には、東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型で、1号機(54万kW、1993年営業運転開始)、2号機(135.8万kW、2006年営業運転開始)の2基がある。2011年の東電の事故後、運転は止まったままだ。2号機は、2014年から再稼働に向けて新規制基準の審査が進んでいたが、まだ合格していなかった。

 使用済み燃料プールには1657体の核燃料を保管している。13年近く冷やされ続けているので、すぐに心配になる事態は起きなさそうだ。

 ただし、北陸電力によると、一部の変圧器で配管が壊れて油漏れが発生し、外部電源の一部が使えなくなっているという。多重の安全策の一部を欠き、安全のレベルは下がっている

 2007年に震度7相当の揺れに襲われた東電柏崎刈羽原発で、基礎の杭に損傷が見つかったと同社が公表したのは、地震から14年後のことだった。その後、建屋の建て替えへと追い込まれた。志賀原発も、今後の調査でまだ損傷が見つかるかもしれない。


■避難訓練は「絵空事」だった

 あらためてわかったのは、地震と原発事故が同時に起きる「原発震災」では、避難するのはとても困難だということだ。

 避難経路を決めたりするのに重要な、放射線量を測るモニタリングポストは、能登半島の北部を中心に10カ所でデータを測れなくなっている(5日21時時点)。原子力規制庁監視情報課によると、一部は通信障害によるものだが、それ以外の原因は確認できていないという。

 これでは、放射線レベルは今どんな状況なのか、どの方向が安全なのか、いつ逃げるのか、判断することができない。

 東電事故の当時、福島県はモニタリングポストを26カ所に設置していたが、1台を除いて使えなくなった。地震による停電でデータが送れなくなったり、津波で機械が流されたりしたためだ。その結果、放射線量が高い地域がわからず、住民がより被曝の多い方向に逃げる事態も引き起こした

 原子力規制庁は、東電事故以降、通信手段の多重化や、電源の強化はしていたというが、教訓は生かされていないようだ。

 携帯電話も、能登半島北部では使えない地域が多い。固定電話やテレビ電波さえも、停電でダウンしたところがある。これでは情報が入らない


■「基本的な避難ルート」が複数カ所で陥没

 原発事故があった際の「基本的な避難ルート」とされていた、金沢と能登半島を結ぶ自動車専用道「のと里山海道は複数カ所で陥没が確認され、一時、全面通行止めになった他の道路も寸断され、孤立した集落も数多く残されている。

 昨年11月に、石川県は志賀原発が震度6強で事故を起こしたと想定し、住民が避難する訓練をしていた。その時の想定では、道路損壊は1カ所だけとしていた

「実際には多くの家屋が倒壊し、下敷きになった住民もいるかもしれない。死傷者も複数発生し、火災発生もありうる。道路の損壊も広範囲に、複数個所に及ぶ。津波被害も発生しているかもしれない」

「周辺市町は地震の災害対策本部を設置しているはずである。消防や警察はこうした事態への対応で奔走している。こうした中での複合災害発生である。原子力災害への対応がどこまで可能か

「重大事故が起こっても、あたかも住民が皆安全に避難できるかのような、まやかしの訓練

 今回の地震の40日ほど前に、「志賀原発を廃炉に!訴訟原告団」などの市民団体は、そんな声明を出していたが、その危惧は的を射ていたようだ。


■東海第二は避難計画不備で運転差し止め

 原発のリスクを最小限にするために、さまざまな安全対策について国際的な基準に従って国内法でも定められている。

 その柱が深層防護だ。全5層の防護レベルで安全を確保する仕組みで、最後の層となる5層目では、住民が安全に逃げられるように、計画や手順を整備しておくことを求めている。

「実現可能な避難計画及びこれを実行し得る体制が整えられているというにはほど遠い状況

 こんな理由で、水戸地裁は2021年3月に、茨城県東海村にある日本原子力発電東海第二原発運転差し止めを命じている(東京高裁で係争中)。

 判決は、避難計画の現状についてこう批判している。

「住宅が損壊し、道路が寸断することをも想定すべきところ、住宅が損壊した場合の屋内退避については具体的にふれるところがない

「道路の寸断がある場合は、通行不能となった道路等の情報を迅速に提供するとしているが、具体的な提供手段は今後の課題とされている

モニタリング機能の維持は今後の課題としている」

 今後の課題として棚上げされていた点が、まったく実現されないままであることが、今回の地震で証明された形だ。


■“大揺れ”に襲われる原発

 最近、原発は不思議なぐらい大地震に揺さぶられ続け、そのたびに住民は肝を冷やしている

・2005年8月 宮城県沖地震(M7.2 最大震度6弱) 東北電力女川原発で、設計時に想定していた地震の揺れより大きな揺れ。

・2007年3月 能登半島地震(M6.9 最大震度6強) 志賀原発で想定を超える揺れ。

・2007年7月 新潟県中越沖地震(M6.8 最大震度6強) 柏崎刈羽原発では震度7相当の揺れを観測。想定より3.8倍も大きな揺れ

・2009年8月 駿河湾地震(M6.5 最大震度6弱) 中部電力浜岡原発で想定を超える揺れ。

・2011年3月 東北地方太平洋沖地震(M9 最大震度7) 女川原発福島第一原発東海第二原発で想定を超える揺れ。福島第一では津波による電源喪失で3つの原子炉が炉心溶融。国会の事故調査委員会は「地震による損傷の可能性は否定できない」としている。

 これを見ると、今後も原発は“大きな揺れ”に見舞われ続けるだろう、と想像できる。


■地震はこれで終わりではない

 地震のたびに、想定が不十分だったことが判明する。老朽化も進んでいる。そのうち揺れで大事故を起こす原発が出てきても不思議はない。

 現在、再稼働している原発は12基で、うち7基が集中する福井県の若狭湾は、活断層が密集しており、地震の起こりやすいひずみ集中帯にも入っている

 原発を今後も使い続けるのならば、今回の地震被害と照らし合わせて、避難計画は万全なのか、再検討が必要だろう。原発周辺の道路や通信網、電源、住宅や避難所を、抜本的に強化する必要がありそうだが、それには相当の費用がかかる。しかし、住民の命や健康を守る費用をケチってはいけない

それでは発電コストが上がりすぎて割に合わないというなら、すでに原発のコストを下回りつつある再生可能エネルギーに早く切り替えた方がいい

 数多くの原発訴訟に関わる海渡雄一弁護士は、こう言う。

もし志賀原発の再稼働が認められていたら、どんな悲劇に発展したことかこの地震は、地震・火山大国日本への最後の警告だ

 地震はこれで終わりではないのだ

     (北陸電力志賀原発2号機の原子炉格納容器内
      に入り、非常時の機器などについて説明を受ける
      経団連の十倉雅和会長(左から3人目)ら
      =2023年11月28日午前、石川県志賀町)

     (能登地方が大規模な地震に見舞われた翌日の
      志賀原発=2024年1月2日午前9時46分、石川県志賀町)

     (北陸電力志賀原発=石川県志賀町)


(科学ジャーナリスト・添田孝史
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●姫野洋三さんの「若狭の海」: 核発電銀座…《地元の人間にしてみれば原発があっても怖いし、なくても怖い》…

2020年08月01日 00時00分33秒 | Weblog


2020年3月の東京新聞の社説【原発銀座の50年 あっても、なくても】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020033002000107.html)。

 《世界は再生可能エネルギーの時代になった。半世紀-。原発の真の受益者は、地方が送る電気を使い繁栄を謳歌(おうか)してきた都会の電力消費者だった。若狭のような供給地の未来をどうするか。消費者もともに考える時。例えば村本さんの原発ネタが、きっかけになればいい》。

 再度、以下の映像を貼らせていただきます。


【【金子勝の言いたい放題】NO5 世界は電力タダの時代に エネ転が拓く経済転換(飯田哲也さんと) 20191230】
https://www.youtube.com/watch?v=eMDjFFFo3qY&t=186s

 社説を読んで、姫野洋三さんの「若狭の海」を思い浮かべました。

   『●小出裕章さんの謝罪
    「自民党の政治屋の皆さんをはじめとして原発を推進して甘い汁を
     吸ってこられた方に、この講演会の最後…に流された姫野洋三
     「若狭の海」…を聞いてみて欲しい」

   『●第八回竜一忌、涙が出ました:
      松下竜一さん「暗闇の思想」を語る小出裕章さん
    《姫野洋三さんの「若狭の海
     原発のうたは良かったです。
      「夜をあんなにあかるくしといて
       夏をあんなにさむくしといて
       まだまだ 足りないなんて~♪」》

 核発電銀座、「原発銀座」。「血液」の輸「血」と騙されて、《平和利用」に誘われて》「麻薬」中毒に。《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(内橋克人さん)であり、《平和利用》な訳もなし。

   『●小出裕章さん、核=原子力は「違憲」という視点
   『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である
   『●「原子力」は「核」へのポテンシャル
   『●3.11後にヒロシマで原発推進・輸出を語れるその神経……
   『●「核と人類は共存し得ない」
   『●原発マネーに群がる ~読売が最悪~
   『●核・原子力汚染された雑誌群
   『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?
      関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!
    《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
     ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》

   『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
      「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです
   『●烏賀陽弘道さん
      『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
   『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…高浜「原発マネー」が
             八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》
   『●濁流…《塩浜工業…高浜をはじめ全国の原発で安全対策などの
       工事を受注。玄海での実績は…確認できない》そうだけれど…
   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
            聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●三浦英之記者の質問「今でも『アンダーコントロール』だとお考えで
      しょうか」? アベ様のお答え「…その中で正確な発信をした…」!?

 東京新聞の記事【関電金品受領で役員ら93人処分 経産省に改善計画提出】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/202003/CK2020033102000167.html)によると、《金品を受け取った役員ら八十二人の処分も発表、既に発表した岩根茂樹前社長らを含め処分対象者は計九十三人となった。取締役が注意義務を怠り、関電に損害賠償責任を負うかどうかを今後二カ月程度で判断する「取締役責任調査委員会」を同日付で新設した》。
 また、西日本新聞の社説【関電問題報告書 原発動かす資格はあるか】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/596534/)によると、《ひとたび深刻な原発事故が起これば、周辺住民の暮らしはもとより社会全体に壊滅的な影響を与える。東京電力福島第1原発事故で学んだことだ。そんな原発の運転を、こんな組織に任せて大丈夫なのか。関西電力への不信は強まる一方である》。
 凄まじき核マネーの《還流》、そして、有耶無耶にされつつある政治家への「濁流」…「麻薬」中毒な関西電力に、「資格」などあろうはずがない、「大丈夫」な訳がない。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020033002000107.html

【社説】
原発銀座の50年 あっても、なくても
2020年3月30日

 <福井県の、ぼく、おおい町出身でね、知ってます? 原発の町、おおい町です>

 時事ネタで人気のお笑いコンビ、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんは、こう切り出した。昨年暮れにフジテレビ系で放映された「THE MANZAI」のひとこまだ。

 <おおい町の隣は、高浜町ね。高浜町には疑惑だらけの高浜原発がありまして、その隣には美浜原発がありまして、その隣には敦賀の『もんじゅ』があったんです。でも、おおい町には夜の七時以降は開いてる店がほとんどない。真っ暗になる。これ叫ばせてください。電気はどこへ行く~

 ここで客席、大爆笑。

 <地元の人間にしてみれば原発があっても怖いし、なくても怖い。あったらあったで地震があったら怖い。なかったらなかったで経済が回らないから怖いですよね>

 ふるさとの本音を代弁するかのようなマシンガントークが続く。客席は何度も笑いに包まれる-。「原発銀座」と呼ばれる福井県の若狭湾沿岸部は、世界に類のない原発の密集地。村本さんが言うように、関西電力大飯高浜美浜日本原子力発電敦賀、そして日本原子力研究開発機構の実験炉「もんじゅ」と「ふげん」-。廃炉が決まったものも含めて、計十五基の原子炉が湾内にひしめく、まさに銀座の様相だ

 ヘリコプターで高度千五百メートルから見下ろした。複雑な海岸線。もやの中、岬の陰に身を隠すように、原子炉が立ち並ぶ。

 美浜、もんじゅ、敦賀の三カ所は、一枚の写真に納まるほどの近さにあった。


◆「平和利用」に誘われて

 原発銀座の一丁目、第一号となる敦賀原発=写真、本社ヘリ「まなづる」から=の運転開始から、今月で五十年が経過した。

 一九五三年、アイゼンハワー米大統領の「アトムズ・フォー・ピース(原子力の平和利用」演説をきっかけに、唯一の被爆国日本にも原子力ブームが巻き起こる

 福井県は五七年、産学官の代表による「福井県原子力懇談会」を組織して原発誘致に乗り出した。

 繊維に代わる新しい“地場産業”がほしかった。太平洋側の発展に「追いつけ追い越せ」の機運もあった。

 核分裂同様、原発立地も連鎖する。原発が立地されると、見返りに電源三法交付金など「原発マネーが流れ込み、庁舎や保養施設のような、立派なハコモノが建設される。それを見て、近隣の自治体が名乗りを上げる。時あたかも高度経済成長期。電力需要も右肩上がり。若狭の浜辺はこうして「原発銀座」になった

 だが、やがて期待はしぼんでいった。元福井県原子力安全対策課長の来馬克美さんは書いている。

 「原子炉建設によって道路などのインフラは整備された。また、建設労働者の流入により、一時的に地域経済が潤いもした。しかし、それは土木建設業界が活躍する建設工事の初期までであり、機器設備類の組立や実際の稼働に入る頃には、原子力発電所建設による利益を受けるのは立地市町周辺に限られることが明らかになっていた」(「君は原子力を考えたことがあるか」)

 立地自治体の住民があまねく恩恵を受けたわけでもない。

 村本さんと同じおおい町に生まれた作家水上勉は、こう書いた。

 「人を信じるしかあるまい。関電の技師さんを信じるしかあるまい。原発の安全は人間を信じることだ。ひとつそれがくずれれば、イカ釣り舟も地獄の宴(うたげ)だ」(「若狭がたり」)。多くの人が不安を押し殺し、原発との共存を自らに強いてきたのではなかったか。

 福島第一原発の事故を境に若狭湾の潮目も変わり、うち続く電力会社の不祥事は、地元との信頼関係に、とどめを刺した感がある。


◆「百年」はあり得ない

 老朽化した敦賀1号機は廃炉が決まり、2号機直下には大地震を起こす恐れのある活断層の存在が指摘されている。3、4号機の建設予定地は更地のままだ。新増設の見込みはない。原発銀座に「百年」はあり得まい。世界は再生可能エネルギーの時代になった

 半世紀-。原発の真の受益者は、地方が送る電気を使い繁栄を謳歌(おうか)してきた都会の電力消費者だった。若狭のような供給地の未来をどうするか。消費者もともに考える時。例えば村本さんの原発ネタが、きっかけになればいい。
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●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい: 高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」

2015年02月17日 00時00分03秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事【高浜3・4号機 意見公募 答えず「適合」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015021390070823.html)と、
【高浜・審査適合 「地元」とはどこなのか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015021302000160.html)。
asahi.comの社説【関西電力高浜原発―再稼働前に地元を見直せ】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)。
最後に、東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021302000129.html)。

 「パブリックコメント(意見公募)には、原発が集中立地する危険性や避難計画の実効性が審査されないことなどに多くの意見や疑問が寄せられた。だが、規制委は、事故が起きても一定レベルに収まると想定して判断する姿勢を変えず、すれ違いが目立った」・・・・・・。
 「すれ違い」どころか、原子力「ムラ寄生」委員会は「適当」過ぎる。責任感がなさすぎる

   ●日本中が「地元」・・・・・・
     大間原発と高浜原発の再稼働問題、「30キロ圏内の声を聴け」ではダメ


 「あとは地元同意があれば、関西電力 高浜原発(福井県)は再び動きだすという。原発事故の恐怖と影響は全国に降り注ぐ-福島の教訓だったはず。地元とはどこだろう地元同意とは何だろう」・・・・・・。「九州電力 川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に続いて2例目・・・・・・今後の焦点は地元自治体の同意だ。その範囲に法的な定めはない。川内原発では鹿児島県知事の判断で、県と薩摩川内市に絞られた。安倍政権はこれを基本としており、今回も関電と福井県知事は福井県と高浜町のみを同意の対象にする方向」・・・・・・・。
 悪魔の負の連鎖。自民党・電力会社をはじめ、原子力ムラ住人はやりたい放題やっている。
 アタマオカシイノデハ? 東京電力原発人災で何も学ばない「地元」とは何だろう? たとえ「法的な定め」はなくとも、「東京電力原発人災の教訓」から学べっ! 環境倫理観から、(世界のどこにも原発を稼働して良い場所などないが、百万歩譲っても)ニッポンで原発を稼働させるなんて許されないでしょっ!!

   ●原発再稼働の負の連鎖: 「川内方式」を「妥当」なんて、とんでもない!

 「原子力という巨獣が暴れだした時、神仏ならぬ身がいかに非力か。いやというほど悟ったはずなのに、事故対策の不備ぶりを裁判所も危惧するような状態で、なぜ再稼働を認めうるのか」?
 大津地裁再稼働を容認するとは到底考え難い」・・・・・・虚しい空しい、司法の無力。関電や自民党は、裁判所の判決を屁とも思っていないようだ。自身に都合よくしか判断しない。

   ●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
       「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです

     「【大飯、高浜再稼働 「早急な容認考えがたい」】
      http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014112802000128.html
      には、「大津地裁(山本善彦裁判長)は二十七日、
      「現時点で差し止める必要性はない」として、却下する決定・・・・・・
      決定文では、差し止めの必要性がないとした理由を原発の安全性の
      観点からではなく原子力規制委員会が、いたずらに早急に、
      再稼働を容認するとは到底考えがたいからとした
」」

   ●「アベノミクス選挙という愚」
       『週刊金曜日』(2014年12月05日、1019号)について

     「伊田浩之氏【大飯高浜原発めぐり大津地裁 再稼働の不備を指摘】、
      「原子力規制委員会・・・・・・がいたずらに早急に、新規制基準に
      適合すると判断して再稼働を容認するとは到底考え難い」。
      川内原発の現状を考えると・・・・・・??
      http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/437d41ad3bcdeef8c3d9569fd54d21af

 「愚」を繰り返すニッポン・・・・・・「このゴジラ最後の一匹だとは思えない」。

   ●東電の「万全」神話: 「作業員の安全を祈らずにはいられなかった」
     「東京・有楽町にあるゴジラ像のプレートにこんな言葉が刻まれている。
      「このゴジラ最後の一匹だとは思えない」・・▼怪物は、水爆実験に
      よって出現する。公開と同じ年の三月、ビキニ環礁で水爆実験の
      「死の灰」を浴びた、第五福竜丸事件が下敷きになっている。
      原作ではゴジラは第五福竜丸の帰還とともに日本にやってくる
      ▼「水爆などいい気になっていたら、人間は自分たちの力で完全に滅びる」。
      監督の本多猪四郎さん・・・・・・警告は、残念ながら現代に生かされていない
      ・・・・・・ゴジラは科学技術を使う人間の心の闇の中にすみ続けている
      ▼像の言葉は登場する科学者のせりふで、まだ続きがある。
      「同類が世界のどこかに現れてくるかもしれない」。ゴジラだらけである」

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015021390070823.html

【社会】
高浜3・4号機 意見公募 答えず「適合」
2015年2月13日 07時08分



【↑ブログ主注: 勝手ながらコピペさせて頂きました
   (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2015021399070823.jpg)】

 原子力規制委員会は十二日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)が原発の新しい規制基準を満たしているとの審査書を正式に決めた。パブリックコメント(意見公募)には、原発が集中立地する危険性や避難計画の実効性が審査されないことなどに多くの意見や疑問が寄せられた。だが、規制委は、事故が起きても一定レベルに収まると想定して判断する姿勢を変えず、すれ違いが目立った。

 意見公募には約三千六百件が寄せられた。この日の会合では、主な意見と規制委の見解を併記する資料も公表された。

 高浜原発が立地する若狭湾周辺には、関電大飯、美浜、日本原子力発電敦賀の三原発、高速増殖原型炉「もんじゅ」もあわせ計十四基が立ち並ぶ。同時多発的に事故が起き、事故収束の要員が不足したり、他の原発から高濃度の放射性物質が飛来し、高浜での作業ができなくなったりする懸念の声も寄せられた。

 規制委は、各原発で十分な要員や資材を準備しており、「それぞれの炉で独立して事故対応にあたれる」と回答。寄せられた疑問には直接答えなかった。

 記者会見で、集中立地の問題を問われた田中俊一委員長は「同時多発的に起きても、それぞれのところできちっと対策が取れる」とかわした。

 東京電力福島第一原発事故では、放射線量が上がったり、水素爆発の危険が増したりして作業員が待避する事態が何度も起きた。「新基準を満たせば、作業に影響がある事故にならないと決めつけているのはなぜか」との問いもあったが、規制委は新基準が求める対策により「作業に支障がないことを確認した」と回答するにとどまった。

 また、地図上では高浜原発に通じる道路は一本の県道しかなく、必要な外部支援が厳しい事態も起きうる。この懸念に対しては、七日間は支援なしに対応できることが新基準の要求だとして、問題ないとの考えを示した。

 複数の道があるような記述が回答欄にあったため、規制委や関電に取材すると、「機密」として具体的には明かさなかったが、徒歩による支援要員の投入しか審査していないと答えた。

 避難計画の実効性を、規制委が審査すべきだとの意見もあったが、田中氏は「そういう(避難の)事態にならないように規制サイドとしてやっている」と説明した。

(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015021302000160.html

【社説】
高浜・審査適合 「地元」とはどこなのか
2015年2月13日

 あとは地元同意があれば、関西電力高浜原発(福井県)は再び動きだすという。原発事故の恐怖と影響は全国に降り注ぐ-福島の教訓だったはず地元とはどこだろう。地元同意とは何だろう。

 何度でも繰り返す。原子力規制委員会の審査書は、安全のお墨付きではない。3・11後の新規制基準を満たすという、いわば車検証のようなものである。

 そんな規制委の手続きが終了し、地元同意が焦点になる。法的拘束力はないものの、事実上、再稼働への最後の関門だ。

 では地元とは、どこなのか。川内原発の時にも、議論になった。

 3・11後に改められた国の安全指針では、原発から半径三十キロ圏内の自治体に、原発事故を想定した避難計画の策定が義務付けられた。そこで、三十キロ圏内にある立地以外の自治体からも、同意を求める声が上がった。当然の要求だろう。

 ところが、原子炉の置かれた鹿児島県と薩摩川内市の同意を得ただけで、再稼働の準備は進む。

 高浜の場合は、川内よりも複雑だ。三十キロ圏が原発のある福井県だけでなく、京都府と滋賀県にもまたがっているからだ。

 京都府は先月末、同意権なしの協定を関電と結ぶ方向で一致した。自治体側からの意見表明は、原発の増設時などに限られる。

 滋賀県の嘉田由紀子前知事は「被害地元」という考え方を提唱し、現知事が引き継いだ。原発事故で被害を受ける自治体はすべて「地元」なのである。近畿の水がめである琵琶湖の汚染を恐れる人は、大阪などにも少なくない。

 福島の事故では、たとえば、村域のほとんどが三十キロ圏外の福島県飯舘村が、放射能による全村避難を余儀なくされた。どこが被害地元になるかは、その時々の複雑な気象条件次第である。科学的な線引きは難しい。福島の教訓を忘れてはならない。3・11後、地元の意味も大きく変化した。

 関電も福井県の西川一誠知事も川内同様、「地元同意は立地自治体(県と高浜町)だけだ」と言う。原発の恩恵を受けない自治体を含めれば、結論に時間がかかるだろう。

 電力自由化を控えて、電力会社は再稼働を急ぐ。利益が大きいからである。しかし、最優先すべきはいうまでもなく、安全だ。

 国が今なすべきことは、再稼働を急ぐより、原発ゼロへの道筋を示すことである。そうでなければ、多くの国民の不安は消えない。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

関西電力高浜原発―再稼働前に地元を見直せ
2015年2月14日(土)付

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)について、原子力規制委員会が「新規制基準を満たしている」と正式に認めた。九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に続いて2例目となる。

 今後の焦点は地元自治体の同意だ。その範囲に法的な定めはない。川内原発では鹿児島県知事の判断で、県と薩摩川内市に絞られた。安倍政権はこれを基本としており、今回も関電と福井県知事は福井県と高浜町のみを同意の対象にする方向だ。

 原発事故が広大な地域に被害を及ぼすことは、東京電力福島第一原発事故が示した現実だ。事故前と変わらぬ枠組みで原発を動かしていいはずがない。

 同意対象を県と立地の1自治体に限る方式を既成事実化するのではなく、再稼働の前に地元の範囲を定め直すことを改めて求めたい。

 高浜原発は、事故時に住民の即時避難が必要な5キロ圏に京都府舞鶴市が含まれる。国が避難計画策定を義務づけた30キロ圏内だと京都、滋賀両府県の8市町が入る。人口は12万人を超え、福井県側の約5万人を上回る。

 大飯(福井県)、玄海(佐賀県)、伊方(愛媛県)、島根(島根県)、志賀(石川県)。規制委の審査が進むこれらの原発も、近隣に他府県を含む。

 高浜原発での地元同意は、試金石となってこよう。


■立地の権限共有を

 地元同意の根拠は立地自治体が事業者と結ぶ安全協定だ。

 全国に原発が増えた70年代以降、トラブルも多発した。しかし情報は事業者と国に握られ、地元はしばしばかやの外に置かれた。住民の立場から安全を監視しようと、立地自治体は協定を結び、情報を求めてきた。

 福井県が各事業者と結んでいる協定には、事故後の再稼働の事前協議に加え、自治体が原発の運転停止を求めることができる条項もある。事故やトラブルのたび、事業者と粘り強い交渉を重ねて得てきた権限だ。

 一方で福島の事故後、周辺市町村の住民も事故に不安を抱き、「立地並み」の協定を望む声が各地の自治体から相次ぐ。

 関電はこの求めに否定的だ。京都府と協議中の新たな協定案でも、同意権は認めない方向だ。福井県知事も「立地自治体は責任を持ち、リスクを負ってきた経緯がある」と強調する。

 かかわりの薄い地域にカギを握られることには、警戒感もあるだろう。

 しかし周辺自治体が再稼働の判断に加わることは、より多くの目で安全性を広く監視していくことにつながる。安全性を独自にチェックし、不十分であれば再稼働にノーと言う。立地自治体が勝ち取ってきたこの成果を周辺自治体と共有することで、同意を得る地元の範囲を広げていきたい。


■避難と同意をセットで

 福井、京都、滋賀3府県と関係市町は、国の原子力災害対策指針にもとづき広域の避難計画をつくった。しかし計画通りに避難できるのか、細かな調整は緒に就いたばかりだ。

 福井で原発事故が起きれば、3府県の十数万人が主に関西方面へ避難する可能性がある。

 渋滞で混乱が生じる恐れもある。避難者用のバスの確保など、詰めるべき課題は多い。

 2府5県と4政令指定市でつくる関西広域連合は今年1月、広域避難の実効性確保などに、国が主体的に取り組むよう申し入れた。「実行されなければ、高浜の再稼働を容認できる環境にない」とくぎを刺している。

 住民の安全に責任を負う自治体からは、再稼働前の了解を得るのが筋だ。避難対象という側面から、当面は原子力災害対策指針が定めた30キロ圏を同意対象にすべきだ。そのうえで協定で位置づけている地元同意を、将来的には法に明記することを考えてもよい。それほど重いプロセスであることを、事業者側に認識させる意味もある。


「地元」を結い直す

 12年の大飯原発再稼働の時には消費地・関西の首長らが一時反対を表明し、福井県が孤立感を深めたことがあった。電力を使う側の一方的な主張に、福井県では不信感が根強くある。

 対立を乗り越え、広い意味での「地元」の関係を結い直す取り組みが不可欠だ。

 国主導で、福井と関西各府県の知事、原発30キロ圏の首長に集まってもらい、新たな地元の範囲や権限について、合意形成を図ってはどうだろう。

 原発内のプールにたまった使用済み核燃料をどこで貯蔵するか。老朽原発を廃炉にする場合、経済の柱を失う地域をどう支えるか。立地地域と、電力消費地が手を携えて解決しなければならない課題は数多い。

 手間はかかる。だが、福島原発事故が残した宿題に向き合う時間を惜しむべきではない。

 原発をどうするかは、国民全体で決めていくべきテーマだ。福井と関西とで、それに向けた一歩を踏み出してほしい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021302000129.html

【コラム】
筆洗
2015年2月13日

 「仏様のおかげとしか思えないんです」。福島第一原発の3号機ですさまじい水素爆発が起き、にもかかわらず一人も落命せずに済んだ時、当時の吉田昌郎所長は、そう思ったという▼原子力の巨大な力を人間は本当に制御しきれるのか。「できる」というのが原子力ムラの方々の答えなのだろうが、考えてみれば、福井にある技術開発用の原子炉の名は「ふげん」に「もんじゅ」だ▼「普賢菩薩(ぼさつ)は象、文殊菩薩は獅子に乗られ、それぞれ巨獣の強大な力を知恵と慈悲で制している。その姿にあやかり命名した」というから、原子力ムラにはもともと「仏様の力」に頼るところがあったのかもしれぬ▼きのう原子力規制委員会は、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働にお墨付きを与えた。この原発の再稼働をめぐっては大津地裁が昨年十一月、住民の避難計画など備えが整っていない現状では、「(規制委が)いたずらに早急に再稼働を容認するとは到底考えがたい」と指摘していたが、その考えがたいことが起きたわけだ▼原子力という巨獣が暴れだした時、神仏ならぬ身がいかに非力か。いやというほど悟ったはずなのに、事故対策の不備ぶりを裁判所も危惧するような状態で、なぜ再稼働を認めうるのか▼仏教界からも脱原発を求め、再稼働に反対する声が上がっているという。「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい
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コメント
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●「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」

2014年07月25日 00時00分33秒 | Weblog


asahi.comの記事【(核リポート 原発銀座:3)影響はございません】(http://www.asahi.com/articles/ASG6Z5R1RG6ZPTIL01Q.html?iref=comtop_fbox_d2_04)。

 「出るわ、出るわ、だった。原発はトラブルの山――。国内最多の原発15基(廃炉作業中の新型転換炉「ふげん」含む)を抱える福井県・嶺南地域で取材した実感である・・・・・・環境に影響を与えるほどの放射性物質を外部に漏らしていない、職員、作業員は被曝(ひばく)していないことを意味している。この文言を聞くたび、憤りを感じた」・・・・・・。
 3.11東京電力原発人災以前に何とかすべきだった・・・・・・。「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」であることに早く気付くべきだった。いまこそ、川内原発再稼働に舵をきるこの国に、九州の「草の根」の勁き力を見せつける時だ。これ以上、世界に「恥」を曝さないために、世界を破滅させないために、今なら間に合う。「原子力は街の血液これなしには生きていけない」という禁断症状にゾッとする。

   『●有益どころか「危険・損・無意味」・・・最悪
    「==============
     【・・・・・・】
     [CML002840](九州) プルサーマル裁判準備集会 2月21日
      佐賀県の・・・です。我が国初のプルサーマルこと商業用
      プルトニウム核分裂発電が佐賀県で12月に始められてしまい
      ました。京都大学 原子炉実験所の小出裕章先生に言わせれば
      「技術的には
危険、経済的には、資源的には何の意味もない
      プルサーマルです。これをやめさせるべく九州電力 株式会社を
      相手に裁判を起こします。その準備集会のご案内です。・・・・・・
     ==============
       小出裕章さんの「「技術的には危険、経済的には
      資源的には
何の意味もない」プルサーマル」という言葉の意味を
      考えてもらいたい。有益どころか、危険・損・無意味・・・
      なんのためにやる必要があるのだろうか。かって「巨費を使えば
      使うほど
儲かるシステム」が公的電力企業にも認められていた
      訳だが、電力私企業に富をもたらす仕掛けが今も健在なのか?
      
松下竜一センセの云う「もう、もうけもほどほどにしましょうや」・
      「
ほどほどにとどめよう」、あるいは、内橋克人さんの唱える
      「
浪費なき成長」や「FEC」に素直に耳を傾けるべきではないのか。
      電力を使いつつも、開き直ってわれわれも
主張して良いのではないか。」

   『●『松下竜一未刊行著作集5/平和・反原発の方向』読了(前半)
   『●当事者能力がなくなっても原発を動かしたいという中毒症状


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http://www.asahi.com/articles/ASG5X51FLG5XPTIL018.html?

(核リポート 原発銀座:1)お父さん、放射線って何?
大阪社会部・室矢英樹 2014年6月12日18時17分

   (小学校の渡り廊下にあった放射線をはかる機械。
    「ほうしゃせん見守り隊」と記されていた=福井県敦賀市)
   (国内最多の原発15基の取材拠点となっている朝日新聞敦賀支局。
    コンクリートの壁で覆われている=福井県敦賀市)
   (交通標識は「原発」と表記しない。敦賀原発も「敦賀原電
    (Tsuruga Genden)」だ=福井県敦賀市)
   (核燃料サイクル政策の中核施設にあたる日本原子力研究開発機構の
    高速増殖原型炉「もんじゅ」=福井県敦賀市)
   (断層問題に直面する日本原子力発電敦賀原発1、2号機と、
    廃炉作業が進む日本原子力研究開発機構の新型転換炉
    「ふげん」(下)=福井県敦賀市)
   (関西電力美浜原発1~3号機。1、2号機は運転開始から40年を
    超えている=福井県美浜町)
   (関西電力大飯原発1~4号機。福島の原発事故後、3、4号機は
    国内の原発で初めて再稼働した=福井県おおい町)
   (関西電力高浜原発1~4号機。3、4号機(右下)はプルサーマル発電に
    よる再稼働の可能性が指摘されている=福井県高浜町)

 「お父さん、放射線って、なに?」。夕食のカレーライスを食べながら、小学生の息子が不思議な表情を浮かべている。新学期のこと。転校したばかりの小学校に、見たことのない大きな箱があるのだという。

 後日、授業参観日で学校を訪ねると、校舎をつなぐ渡り廊下にその箱はあった。放射線の線量率をみる測定器だった。「こんな所にもあるんだね」。妻が不安げに言った。

 2012年4月、記者は福井県にある敦賀支局に異動した。その2カ月前、当時の社会部長に「原発問題に取り組んでほしい」と内示を受けた。1年ほど前に起きた東京電力福島第一原発事故の記憶は生々しい。異動直前に福島の被災地を回り、軒先の洗濯物が干したままの光景を目の当たりにした。原発事故が起きたら……。そんな不安がある中での息子の質問だった。

     ◇

 福井県は、形がオタマジャクシに似ていると言われる。しっぽの部分にあたるのが若狭地方だ。嶺南地域とも呼ばれ、国内最多の原発15基(廃炉作業中の新型転換炉「ふげん」含む)が集中している。

 嶺南地域の中心都市・敦賀市は、江戸時代には北海道と関西を結ぶ北前船の中継港として栄えた。明治時代になると、敦賀―ウラジオストクの定期航路が開かれ、東京・新橋との間に欧亜国際連絡列車の運行が始まり、大陸の玄関港としても発展した。嶺南地域が面する日本海・若狭湾はサバやグジ(アマダイ)など京料理に欠かせない食材の宝庫でも知られる。

 そんな交易と漁業が盛んな地域は1960年代に変わる。62年9月、敦賀市議会が原発誘致を決議し、5年後、日本原子力発電が敦賀原発1号機を着工。70年3月に営業運転を始め、大阪・万博会場に「原子の灯」を送電した。

 以後、敦賀半島に敦賀原発1、2号機、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」と新型転換炉「ふげん」、関西電力の美浜原発1~3号機が次々と建った。関電はおおい町に大飯原発1~4号機を、高浜町の高浜原発1~4号機をそれぞれつくった。日本原電はさらに敦賀半島に国内最大級の敦賀原発3、4号機の本体着工をもくろんでいる。

 国の機関や研究施設も数多い。原子力規制庁、文部科学省、資源エネルギー庁の現地事務所があり、絶えず原発の巡回、地元自治体との連絡に飛び回っている。警察も保安上の理由から常時警戒にあたっている。

 原発城下町にあって、敦賀支局は建物の造りからしてひと味違う。壁全体が分厚いコンクリートで覆われており、先輩記者からは「放射線を防ぐためだ」と教わった。1階に非常用ディーゼル発電機があり、2階の事務所には線量計、防護服やマスク、安定ヨウ素剤が配備されている。敦賀市役所が配布する防災ラジオも置いている。原発取材の最前線基地の位置づけなのだ。

 嶺南地域で車を走らせていると、交通標識の文字が目をひく。この地では、原発とは書かない。敦賀原発なら「敦賀原電」、美浜原発なら「美浜原電」と記されている。なぜ、原電なのか。敦賀市の河瀬一治市長に理由を聞いたことがある。「原発は、原爆の言葉の響きと似ている。これを避けている」。河瀬市長は原発を抱える自治体などでつくる全国原子力発電所所在市町村協議会の会長である。原発に対する世論の反発は身に染みてよく知っている。

 似たようなことは、電力会社の言葉遣いにも表れる。使用済み核燃料を再処理し、原発でもう一度使う「核燃料サイクル政策」。関電の八木誠社長は必ず「原子燃料サイクル」と呼ぶ。核は、核兵器の核に聞こえるから避けている、と電力会社の社員から聞いたことがある。文字・言葉一つとっても原発問題はデリケートなのだ。

 原発関連で働く人が多いことも実感した。息子が入っていたサッカークラブは、保護者が電力会社の社員だったり、原発の定期検査で全国から集まる作業員向けの民宿の経営者だったりした。2012年夏の大飯原発の再稼働時には、取材拠点となった旧原子力安全・保安院の現地事務所で、息子の同級生のお父さんにばったりと会った。関電社員、新聞記者と初めて分かり、互いに戸惑いながら「いつも子どもがお世話になっています」と頭を下げたこともあった。

 そんな街で住んでいると、電力会社のボーナスカットなどを聞くと、こうしたお父さん、お母さんたちの顔を思い浮かべた。住宅ローンは、教育費は、とひとごとには思えず心配したのも事実だ。

 多くの地方都市では、盆や年末年始になると、帰省客でにわかに街が活気づく。ところが、敦賀市の場合、普段でも少ない人通りがさらに減る。原発関連で働く人たちの多くが単身赴任だったり、数カ月の期間工だったりするからだ。この人たちが地元に帰る。

 敦賀市の人口は約6万8千人。全国転勤が多い敦賀海上保安部の幹部は「人口10万人以下の街で、これほど全国チェーンのお店が多い所は初めてだ」と驚いていた。幹線道を走ると、大手のレストラン、家電量販店、カー用品店が軒を連ねる。市役所は正確な数字を把握していないが、住民票を持たない人たちが千人規模でいるとみている。

 原発で取材する機会が多かったが、原子炉建屋など放射線管理区域で働く女性の姿はほとんど見たことがない。もんじゅの場合、放射線管理区域がある施設には女子トイレがない。同僚の女性記者と取材する際は、あらかじめ水分補給を控えるようにお願いしていた。男女共同参画が進む時代にあって、原発は男性仕様のマッチョな職場だった。

     ◇

 東京電力福島第一原発事故の1年後、原発報道の最前線の一つとなった福井県・嶺南地域。大飯原発の再稼働問題、敦賀原発の断層問題、高速増殖原型炉「もんじゅ」の不祥事……。ニュースの表舞台から見えにくい原発城下町の素顔をリポートします。次回は、原発マネーが行き渡る現場を紹介する予定です。

     ◇

 むろや・ひでき 1996年に入社。鳥取支局、大阪・西部社会部、大阪生活文化部に勤務し、警察や司法、教育、社会保障、調査報道などを担当。2012年4月~14年3月、敦賀支局長だった。それ以前は原発取材の経験がなかった。今年4月に大阪社会部に戻り、原発問題を担当している。43歳。(大阪社会部・室矢英樹)



http://www.asahi.com/articles/ASG5Y4288G5YPTIL00N.html?

(核リポート 原発銀座:2)原子力は街の血液
大阪社会部・室矢英樹 2014年6月18日17時40分

     (色鮮やかな球技場。向かいの半島に関西電力大飯原発がある
      =福井県おおい町)

 原発へのスタンスはともかく、「原発城下町」と言われる福井県敦賀市で暮らしてみると、原発から切り離された暮らしを送るのはほぼ困難ということを知った。

 子どもが風邪や歯の治療などで、何度も病院で診てもらったことがあった。窓口で医療費を支払い、後日、市役所から還付手続きの封筒が届いた。小学生の医療費は、原則として月に500円。これを超える額は戻ってくる仕組みになっていた。

 原資は「原発マネー」だった。

 原発があることを理由に、地元自治体が「地域振興」を主な名目に受け取るお金で、「迷惑料」との指摘もある。原発マネーは、電源三法交付金と呼ばれる国の交付金、県の核燃料税、電力会社の寄付金や原子力施設の固定資産税、法人住民税などだ。

 敦賀市には敦賀原発1、2号機と高速増殖原型炉「もんじゅ」、新型転換炉「ふげん」(廃炉作業中)がある。国の電源三法交付金は1974年に制度化され、市は2013年度までに522億円を得ている。

 市の14年度当初予算の一般会計は263億円。このうち電力関連は56億円と歳入の約2割を占める。内訳は電源三法交付金17億8830万円▽日本原子力発電など電力事業者の固定資産税37億606万円▽福井県の核燃料税交付金2億円。原発関連で働く市民の住民税や自宅などの固定資産税なども含めれば、原発関連が市財政に占める割合は大きい

 敦賀市では、電源三法交付金で子どもの医療費助成、お年寄り向けの介護タクシーのクーポン券が配布されたり、病院や図書館、保育園、公民館、清掃センターなど暮らしに直結する職場の人件費がまかなわれたりしている。

 「原子力は街の血液これなしには生きていけない」。原発で働く労働者の送迎をしているバス会社の社員の言葉である。



http://www.asahi.com/articles/ASG6Z5R1RG6ZPTIL01Q.html?iref=comtop_fbox_d2_04

(核リポート 原発銀座:3)影響はございません
大阪社会部・室矢英樹 2014年7月1日17時19分

     (高速増殖原型炉「もんじゅ」で発覚したトラブルについて
      説明する日本原子力研究開発機構の幹部職員
      =2013年6月、福井県敦賀市)

 出るわ、出るわ、だった。

 原発はトラブルの山――。国内最多の原発15基(廃炉作業中の新型転換炉「ふげん」含む)を抱える福井県・嶺南地域で取材した実感である。

 敦賀支局には2012年4月~14年3月の2年間勤務した。関西電力大飯原発3、4号機の再稼働など、全国から注目される大きなニュースもあったが、その陰で全国版に載らない様々な原発がらみのトラブル、不祥事の取材に追われた。

 例を挙げると――。(年月は発表時)

     ◇


◆高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)

2012年7月:ナトリウム漏れ警報機が誤作動→配管が近くのエアコンで冷やされ、結露した水がナトリウム検出器のフィルターに付着して警報が鳴る。配管に断熱材を巻き付けて対処

 同11月:協力会社の作業員が使用済み核燃料プールに腕章を過って落とす→別の職員が網ですくって回収

2013年5月:非常用ディーゼル発電機から黒煙→弁の閉め忘れが原因

 同6月:原子炉の温度などを国の防災ネットワーク機器へデータ送信する装置が送信不能に→装置の電源切れが原因

 同9月:核燃料の貯蔵タンクでナトリウム漏れ監視装置が計測不能に→ふだん開いているはずの装置内の弁が閉まっていたのが原因

2014年1月:中央制御室の当職職員のパソコン1台がウイルスに感染→原因調査中


◆新型転換炉「ふげん」(敦賀市)

2013年2月:補助ボイラーを解体作業中、吸気フィルターから発煙→バーナーで配管を切断していた際に火花が燃え移る

 同3月:放射性物質のトリチウムが外部に漏れる→原子炉補助建屋で放射性物質を含む重水から不純物を取り除く際、職員が蒸気を水に戻す装置のスイッチを入れ忘れる

 同7月:海水ポンプが故障し、使用済み核燃料プールと非常用ディーゼル発電機を冷やせなくなる→ポンプのモーターの軸部分が高温となったのが原因。モーター交換で対処


◆敦賀原発(敦賀市)

2012年5月:2号機の工事現場で協力会社の作業員が重傷→ダンプカーの荷台にかけたはしごから2メートル下に転落

 同7月:2号機近くに埋設された配管をくりぬく。配管は発電機のタービンを回した蒸気を冷やし、水に戻す復水器につながっていた→活断層の疑いが指摘される2号機直下の断層を掘削調査する際に過って穴を開けたのが原因

 同8月:協力会社の作業員が2号機で大けが→津波対策で通路に水密扉を取り付ける際、重さ510キロの扉の枠が倒れて下敷きに

2013年9月:1号機の放射線管理区域内にある廃棄物処理施設で浸水→大雨で排水が追いつかず

2014年3月:2号機の原子炉冷却水の水温計の一部が破損→金属疲労が原因


◆美浜原発(美浜町)

2013年2月:1号機の非常用ディーゼル発電機から黒煙→出力を上げる部品が破損


◆大飯原発(おおい町)

2012年8月:4号機の蒸気発生器に2次冷却水を送る主給水ポンプで異常→弁の部品が固定不十分で外れたのが原因

2013年9月:3号機の低圧タービンで火災を示す警報機が作動。水蒸気が漏れる→職員が手順書を守らなかったのが原因


◆高浜原発(高浜町)

2013年9月:1号機で作業員が線量計を着用せずに放射線管理区域に入る→休憩時に線量計を外し、机の上に置いたままに

     ◇

 こうした事例は一部に過ぎない。設備の故障もあるが、軽率な人為ミスが目立つ。トラブルが起きたとき、事業者の説明はこんな言葉から始まる。

 「影響はございません」

 「問題はございません」

 これは、環境に影響を与えるほどの放射性物質を外部に漏らしていない、職員、作業員は被曝(ひばく)していないことを意味している。この文言を聞くたび、憤りを感じた
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●『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214)についてのつぶやき

2014年04月06日 00時00分30秒 | Weblog


自然と人間』(2014年4月号、Vol.214)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 最も注目の記事は、浅野健一さん【「村山談話」が切り拓く新生日本 89歳村山元首相訪韓の意義】と【大谷昭宏の言いたい放題/公共放送トップのトンデモ発言 NHKは政府の御用機関か 外堀の小さな穴 いずれ本丸の安倍政権にガタがくる】。

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■①『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 森達也さん【第97回つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?】、「福岡の飯塚に行った・・講演会・・親鸞が残した思想・・「九条の会・筑豊」・・「兵士・庶民の戦争資料館」・・の特徴は、手を触れることを積極的に進めていること・・」

■②『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 森達也さん【第97回つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?】、「ガラス越しに見るだけでは戦争を実感できない・・絵空事でない戦争をイメージしてほしい・・いろいろ考える。いろいろ思う。小さな小さな資料館」。「ゲームやコミックスで知っている戦争ではないか?」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e95d6a4773794f8a70d4a7822034f58c

■③『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 鎌田慧さん【事故から3年 ウソとカネと脅しで支えられた原発を止めよう】、「原発が必要というウソ」「核武装の技術的潜在力」「暮らしと安全を脅かす根源」。「たかが電気のために」「発電機能付き湯沸かし装置」を再稼働し、輸出までする愚(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2d6cd96b0f17151029f173753e33fc0c

■④『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 米倉外昭氏【試練続く〈オール沖縄〉「植民地主義」からの脱却を目指して】、「名護市長選勝利、決選・県知事選へ」「無視することの暴力」「沖縄と連帯するということ」。2010年11月の沖縄知事選の選択はやはり誤りだった(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fa4f1b36ec9d09183b008c6bb2a40681

■⑤『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 今中哲二さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a080a51651137c1b4b19f7d15ac80aa0)【放射能汚染とどう向かい合うのか 後編 自分の被ばく量を知るところからはじめよう】、「心配なのは被ばくの晩発的影響」「被ばくによる健康被害は何十年も続く」「被ばく量とガンの発生率は比例する」「ガマンの目盛り方」

■⑥『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 浅野健一さん【「村山談話」が切り拓く新生日本 89歳村山元首相訪韓の意義】、「安倍首相が村山・河野談話継承を明言」「どんな内閣も談話を否定できない」。産経系の暴走(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8a49c7023d15d6173bdac043082ac207

■⑦『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 吉村秀實氏【籾井会長らは即時退陣を NHKは権力の介入を許してはならない】、「放送内容の自主規制につながる」「安倍首相の〝お友達〟差し金か」「中立性を揺るがす経営委員の言動」。「アベ様のNHK」暴走人事(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/737c23d0297b4152809503f0632ddf21

■⑧『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 【大谷昭宏の言いたい放題/公共放送トップのトンデモ発言 NHKは政府の御用機関か 外堀の小さな穴 いずれ本丸の安倍政権にガタがくる】、「政府が右ということを左というわけには」「安倍総理が推薦、類は友を呼ぶ」。暴走人事(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f6bbd3835abda9a159fb58a062089547

■⑨『自然と人間』(2014年4月号、Vol.214) / 秋山豊寛氏【京都竹やぶ日記 第28回 悲しい春もあります。】、「原発銀座は歴史遺産の宝庫」「政府・自民党・公明党・通産省、そして電力会社は、何としてでも現在休止中の原発を再稼働させたい・・若狭湾の原発も」。「若狭の海」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0bfb4e6ca52211e0c2cc69427331d2bc
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●『DAYS JAPAN』(2012 DEC,Vol.9,No.13)についてのつぶやき

2012年11月25日 00時00分41秒 | Weblog


DAYS JAPAN』最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge

 いつもの写真とは違い、表紙は、株式会社環境総合研究所による「地形を考慮した若狭湾全原発(敦賀美浜大飯高浜)事故時のシミュレーション予測結果」。

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■『DAYS JAPAN』(2012 DEC,Vol.9,No.13) / 「衝撃の原発事故シミュレーション」。特集「信頼できる甲状腺医はどこにいる?/全国467人の専門医アンケート」。福島の子ども保養プロジェクトin久米島NPO法人「沖縄・球美の里」、DAYS被災児童支援募金

■『DAYS JAPAN』(2012 DEC,Vol.9,No.13)/「ToPICs東京都 怒りの4000人デモ 出ていけ、オスプレイ」。「ToPICs福島 福島第一原発、薄氷を踏む燃料棒取り出し」。鎌田慧さん「運動のゆくえは――脱原発は可能だ」、「原発事故はいまだ続いている」

■『DAYS JAPAN』(2012 DEC,Vol.9,No.13)/斎藤美奈子さん「OUTLOOK/草を踏んで花火を上げた石原都政の14年」、「ありていにいえば都民を愚弄した話である」、「橋下徹石原慎太郎の縮小再生版・・・」。宮田幸太郎氏「2.南京大虐殺生存者たちの証言」

■『DAYS JAPAN』(2012 DEC,Vol.9,No.13) / 安世鴻氏「私の取材機材(51)」。写真/ベップ・ボネット、文/大橋正明氏「貧者を救う融資に明暗 「マイクロクレジット」の未来」、バングラデシュで誕生したMC、ユヌス教授のグラミン銀行。賛否、勉強になった
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●本当に大飯原発を再稼働させて良かったのか?

2012年07月27日 00時00分57秒 | Weblog


元記事はvideonews.comで、大飯原発直下の活断層についてのTHE JOURNALの記事(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/07/post_153.html)。関電社長の厚かましい高浜原発再稼働用要求についての東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072501001245.html)。最後に、下請けや孫請け原発労働者は、被爆量でも差別的待遇を受けているというasahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0726/TKY201207250872.html)。

 活断層である可能性を知りつ大飯原発を再稼働しておいて、その後こっそり火力を停止。さらにはぬけぬけと高浜原発再稼働要求って、関西電力社長の厚かましさ、厚顔さ。東京電力 FUKUSIMA原発人災直後から「すぐには問題ではない」とさんざん喧伝したことに何の恥じらいも、責任も取っていないムダノ経済産業相が、これまたぬけぬけと関電社長を批判するポーズをマスコミの前でとって見せることに、関電社長以上に気分が悪い。原発推進に向けて、二人で猿芝居でもしているのではないかと勘繰りたくなる

 誰も被爆などしてもらいたくない。誰かの犠牲の上に成り立つ社会システムの下で、生活などしたくはない。大飯原発の幹部らがのうのうと生活し、逆に原発下請や孫請け労働者が差別的に過剰に被爆させられている。これは原発人災のような非常時だけでなく、恒常的にそういう状態にあることが想像され、やはり原発を再稼働するなどあってはならなかったのではないか。大飯原発再稼働をきっかけに、高浜原発や川内原発伊方原発美浜原発などの名前が上がり、実に腹立たしい思いだ。

   『●非常時だけでない、恒常的な被爆労働・犠牲でしか
                         成り立たない原発という特殊な発電システム


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http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/07/post_153.html

大飯原発直下の活断層を直ちに調査せよ

マル激トーク・オン・ディマンド
587回(20120714日)
大飯原発直下の活断層を直ちに調査せよ
ゲスト:渡辺満久氏(東洋大学社会学部教授)

 夏の電力不足への懸念から、野田総理自らが責任を取ると明言した上で今月9日に再びフル稼働状態に入っていた大飯原発3号機の直下に、活断層が存在する疑いが浮上している。なぜ今になってと思われる向きもあろうが、12日には国会議員108人の連名で首相と枝野経産相に、大飯原発敷地内の活断層の再調査の要望書が提出されるなど、現実に事態は広がりを見せている。
 今回のゲストの渡辺満久東洋大学社会学部教授(変動地形学)は、2006年頃から日本各地の原発施設付近の活断層調査を行い、危険なものについては警鐘を鳴らしてきた。そして、先月27日に、有志議員らと大飯原発の施設に実際に入って観察をした結果、現在稼働中の原発の直下に活断層が存在する疑いが非常に高くなったと言う。2日後の29日、枝野経産大臣は、この問題を専門家会議で確認する考えを示しているが、7月3日の会議(「地震・津波に関する意見聴取会」)では、関西電力側が、関係資料が見当たらないとして、検討が次回聴取会へ持ち越されるなど、そもそも現行の原子力行政システムで、この問題にまともに対処できるかどうかさえ、疑わしい状況となっているのだ。
 大飯原発については、3、4号機を建設するための設置許可申請の際に、関電から保安院に提出されたとされる地質調査結果の「スケッチ」の中に明らかに活断層の存在が疑われるデータが含まれていた。しかし、当時の原子力安全・保安院も原子力安全委員会もこれを問題にせず、3、4号機の建設許可は降りてしまった。今回の福島第一原発の事故を受けて、再稼働を前にストレステストやバックチェック審査が行われたが、その審査には問題となった「スケッチ」は提出されていなかったことも、保安院と市民団体(グリーンアクションら)との間の交渉の中で明らかになったと言う。
 要するに審査をする側、すなわち保安院と安全委員会の監視機能も働いていなければ、審査を受ける側、つまり関電からも適切な情報提供が行われていないために、建設段階で活断層の存在が見過ごされたばかりか、今回の事故を受けたバックチェックでもその問題は浮上すらしなかったというのが、実情のようなのだ。
 言うまでもないが、断層とは地層の「ずれ」のことで、プレートがぶつかり合う圧力によって生じる。そのうち比較的最近「ずれ」が生じたと推定される断層を「活断層」と呼び、再びずれが起きる可能性が否定できないものと位置づけられる。現在の原発に関する安全指針では、過去約12.5万年以内にずれがあった断層を、再びずれが起きる可能性がある「活断層」と認定している。
 断層のずれが地震の原因であることはよく知られているが、活断層の真上に建造物があった場合、単に地震の揺れによる破壊では済まされない問題が生じると、渡辺氏は言う。地震による破壊には「揺れ」による破壊と「ずれによる破壊があり、仮に地震の揺れには耐えられる建造物であっても、それが立つ地盤が上下や左右に「ずれ」てしまえば、建造物へのダメージは単なる揺れよりも遙かに大きくなるというのだ。つまり、例え原子炉が強い揺れに耐えられるよう設計されていたとしても、それが立っている地盤そのものが隆起したり捻れたりすれば、原子炉やその他の原発関連施設が損傷を受けたり破壊される可能性が否定できないのだ。
 しかし、それにしてもなぜよりによって活断層の上に原発が建設されてしまうのだろうか。確かに日本は地震国で活断層は日本中至るところに広がっているのは事実だ。しかし、自らを「反原発派ではない」と語る渡辺氏は、活断層のない場所に原発を建設したければ、それが可能な場所はいくらでも存在すると指摘する。例えば、若狭湾周辺は日本でも最も活断層が多く集中する場所だが、そこが同時に日本の原発の3割近く(50基中14基)が集中する原発銀座であることはよく知られている。これではあたかも活断層が多い場所を選んで原発を建設しているようにさえ見えてくる。実際渡辺氏は、日本のすべての原発のうち、玄海原発を除くほとんど全ての原発が活断層の「上」または付近にあるのが現実だと言う。
 原発行政に不信感をお持ちの向きは、そろそろどこに問題の本質が隠れているかにお気づきのはずだ。日本のほとんどすべての原発が活断層の上に建設されてしまう理由は、渡辺氏が「普通の地質学者が常識的に見れば明らかな活断層」といえる断層が、電力会社の調査では見つからなかったとして報告されていなかったり、報告されていても、それを審査する側の原子力安全保安院、原子力安全委員会側の専門家たちが、それをそのままスルーしているからなのだ。そして、保安院、安全委員会の下でこの問題を審査する「有識者」らからなる専門委員会は、ほぼ例外なく電力会社や原子力産業との間で利益相反問題を抱える委員が多数を占めていたり、実質的に彼らによって牛耳られているのが実情であり、「とにかくいろいろ背負っている人が多すぎる」と渡辺氏は笑う。
 情報隠蔽+御用学者+利益相反=危険な原発。この問題は原発が内包する構造的問題をあまりにもくっきりと浮かび上がらせている教科書的事例であると同時に、その問題が3・11の事故を経験した後も、いまだに続いていることを示唆しているという意味で、われわれはあらためてこれを深刻に受け止める必要があるのではないだろうか。
 しかし、嘆いてばかりもいられない。直下に活断層が存在する可能性高い大飯原発は既に臨界状態でフル稼働している。関電や政府はボーリング調査には何ヶ月もかかるとの理由から今のところ調査には前向きではないようだが、渡辺氏は活断層の存在は1日や2日の調査で十分確認ができると言う。もちろん原発を止めることなく調査はできるのだそうだ。であるならば、一刻も早く大飯の調査を早急に行った上で、信頼できる新しい原子力行政の下で、全国の原発の活断層調査を早急に行う必要があるだろう。衝撃的な事実を淡々と指摘する孤高の地質学者渡辺氏に、ジャーナリストの神保哲生と哲学者の萱野稔人が、原発の活断層問題とその背景にある問題構造を聞いた。

今週のニュース・コメンタリー
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児童ポルノ画像の掲載とリンクを「同視」してはならない理由

<ゲスト プロフィール>
渡辺 満久(わたなべ みつひさ)東洋大学社会学部教授
1956年新潟県生まれ。80年東京大学理学部卒業。90年東京大学大学院理学系研究科地理学専攻博士課程修了。理学博士。東洋大学社会学部助教授などを経て2002年より現職。共著に『活断層地形判読』、『活断層詳細デジタルマップ』など。

投稿者: 神保哲生 日時: 2012年7月14日 23:14
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072501001245.html

関電社長、次の原発再稼働に言及 「国は早く審査を
2012年7月25日 12時37分

 大飯原発4号機がフル稼働に達した25日、関西電力の八木誠社長が、“次の再稼働”について「高浜3、4号機が最有力」と発言した。時期は明言しないものの「(国には)できるだけ審査を早くしてもらいたい」とも口にし、電力会社トップの前のめりな姿勢を見せた。

 関電は、大飯原発3、4号機を含め八つの原発の安全評価(ストレステスト)の1次評価結果を経済産業省原子力安全・保安院に提出している。

 福井県おおい町で25日午前に取材に応じた八木社長は「電力需給ではなく、わが国のエネルギーセキュリティーを考え、安全性を確認できたプラントはできるだけ早く動かしていきたい」と強調。

(共同)
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http://www.asahi.com/national/update/0726/TKY201207250872.html

2012年7月26日7時8分
原発下請け被曝、電力社員の4倍 より危険な業務に従事

 原発で働く電力会社社員に比べ、請負会社など社外の作業員の放射線被曝(ひばく)が平均で約4倍の線量にのぼることがわかった。全体の9割近くが社外の作業員であるため、総被曝線量では約30倍になる。安全教育の水準に差があることに加え、より危険な業務に下請け作業員を当たらせたためとみられ、「下請け任せ」の実態を映し出している。

 電力各社は毎年、各地の原発で作業員が被曝した線量の分布を「社員」と「その他」に分けて経済産業省原子力安全・保安院に報告している。「その他」はメーカーや下請けなど「協力会社」の請負作業員らだ。

 最新の報告によると、福島第一、第二を除く国内すべての原発で、2010年度に放射線業務をしたのは延べ6万2961人で、被曝線量は平均1ミリシーベルト(総線量61シーベルト)だった。このうち、88%の5万5260人が「その他」で、平均1.1ミリシーベルト(総線量59シーベルト)。「社員」の平均0.3ミリシーベルト(総線量2シーベルト)を大きく上回った。

・・・・・・。
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●こんな国に大飯原発を再稼働させて大丈夫か?

2012年06月22日 00時00分07秒 | Weblog


東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061202000090.html)と朝日新聞の記事(http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201206170453.html)、山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、6月19日、20日)。

 住民が被爆しようがどうしようがお構いなしというわけだ。FUKUSIMAで被爆してしまった皆さんはあきれ果て、怒りの言葉を発することにも疲れ果てておられるのではないか。では、おおい町や周辺自治体の人たちが、「地元」住民が怒りの声を上げ、原発の再稼働を阻止すべきではないだろうか。「この公園は「株式会社おおい」が管理・運営しているが、代表取締役を時岡忍・大飯町長がつとめる」こういう現実を「地元」の人たちは何も感じないのか?
 こんな国に、原発の再稼働や原発の輸出など絶対にさせてはならない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061202000090.html

SPEEDI 住民に公表前、測定活用 浪江の高線量地把握
2012年6月12日 朝刊

 福島第一原発事故が発生した四日後の昨年三月十五日、文部科学省が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による予測結果を基に、原発の北西約二十キロの福島県浪江町に職員を派遣し、実際に高い放射線量を測定していたことが十一日、分かった。

 SPEEDIによる放射性物質の拡散予測が事故後初めて公表されたのは昨年三月二十三日で、住民避難に役立てられなかった予測を、政府は公表前から活用していたことになる。

 政府の住民軽視の姿勢があらためて浮き彫りになった。

 文科省によると、同十五日夕に福島県入りした同省職員から測定地点の指示を求められ、文科省はSPEEDIの試算結果を基に場所を指定。同日午後九時前、毎時三三〇マイクロシーベルトと高い数値を実際に測定し、翌十六日未明に公表した。

 同省は原発から一ベクレルが放出したと仮定し、風向きなどの気象条件から、どの方角に放射性物質が拡散しているか把握する試算を同十一日夕に開始。同十五日は、原発から南向きに流れていた風が昼ごろから夕方にかけて時計回りに回転し、北西向きに変化していたことが判明しており、この予測を基に職員に測定地点を指示したという。
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http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201206170453.html

2012年6月18日5時0分
米の放射線実測図、政府が放置 原発事故避難に生かさず

 東京電力福島第一原子力発電所の事故直後の昨年3月17~19日、米エネルギー省が米軍機で空から放射線測定(モニタリング)を行って詳細な「汚染地図」を提供したのに、日本政府はこのデータを公表せず、住民の避難に活用していなかったことがわかった。放射性物質が大量に放出される中、北西方向に帯状に広がる高濃度地域が一目でわかるデータが死蔵され、大勢の住民が汚染地域を避難先や避難経路に選んだ

 政府の初動対応では、汚染の広がりを予測する緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の試算結果の公表遅れが問題となった。同システムの予測値と決定的に違うのは、米エネルギー省のデータが放射能の拡散方向を示す実測値だったことだ

 米エネルギー省は原発事故直後の昨年3月17~19日、米軍機2機に、地上の放射線量の分布を電子地図に表示する空中測定システム(AMS)と呼ばれる機材を搭載して、福島第一原発から半径約45キロの地域の線量を計測した。

・・・・・・。
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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、6月19日、20日】

2012/06/19
大飯町テント村、再稼働反対運動の拠点へ――再稼働阻止福井バスツアー同行記<その1>
執筆者: Yamaoka (2:40 pm)

 野田佳彦首相は6月16日、4閣僚会合で関西電力・大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を決めた。前日には首相官邸前を1万人を越える市民が集まり、諸々の世論調査でも過半数が再稼動に反対するなかで行なわれた決定だ。民主主義の基本から考えても、「暴挙」といえる政治決断だろう。
 17日には福井県庁にほど近い、福井市中央公園で再稼動に反対する集会が開かれ、約2200人が集まった。再稼動に同意した西川一誠・福井県知事に対し、地元福井だけでなく、全国から反原発団体・個人が結集。福島の被災者をはじめ、80人にのぼる個人や団体が次々に登壇しアピールをおこなった(写真は福井集会の全景と、タレント千葉麗子が音頭によるシュプレヒコールの様子)。
 さて集会後、東京からバス6台でかけつけた「再稼働阻止福井バスツアー」の一団は、「ここまで来て大飯町にいかないわけにはいかない」と有志を募り、大飯現地にまで足を伸ばすことに。記者も急遽、同行取材することにした。
 その有志30数人は、「福島の女たちの会」(写真)、日本山妙法寺の住職、大学教員、敦賀原発で働いた経験のある方、あるいは最近反原発デモに参加したばかりの若者など様々。放射線量が高いため一時休校となった「沢入国際サーカス学校」(群馬県みどり市)の生徒の姿も。
 夕方、一団を載せたバスはおおい町へ。電源三法交付金によって作られたハコモノを眺めながら、おおい町総合運動公園に到着。この公園は「株式会社おおい」が管理・運営しているが、代表取締役を時岡忍・大飯町長がつとめる

・・・・・・。


012/06/20
原発に雇用と行政を握られたおおい町にも、変化の兆し――再稼働阻止福井バスツアー同行記<その2>
執筆者: Yamaoka (1:00 pm)

 翌朝(6月18日)、ツアー団有志はバスに乗り、一路、大飯原発をめざす。文字通り「一路」、国道241号線という一本の道しかない。大飯原発のある大島半島と、小浜湾をまたがり本土とを結んでいる橋も一本しかない。しかも老朽化で大地震には耐えられないという。つまり大地震が起き、橋が崩落したり一本道が不通になれば、大島半島の住民は逃げ場を失う。そこで放射能もれの事故が発生したら・・・。
 さらに、変動地形学が専門の渡辺満久・東洋大教授は、大飯原発敷地内の断層は活断層の可能性があると指摘している。その指摘を受けても、原子力安全保安院は調査もせずに「問題はない」と再稼動を認めた
 大飯原発の再稼動は、やはりあまりにも無謀だ。
 さてバスは大飯原発のゲート前に到着。トンネルを越えた所に原発はあり、ここから見ることはできない。トンネル手前のPR館「エル・パーク おおい」も今日は休館。一週間前に新たに設置されたフェンスとガードマンが、入り口を塞いでいた。
 バスから降りた参加者は口々に訴えた。「原子力で火遊びをしないでくれ」「若狭湾は涙が出るくらい美しい。ここを福島の海のようにしたくない」「私は敦賀原発の定期検査で働いた。原発作業員がいちばん原発の危険性を身にしみて感じているはず」。抗議している間にも、関西電力や関連企業の乗用車、工事用車両が頻繁に出入りする。7月からの稼動開始に向け、急ピッチで準備作業が行われている模様だ。
 ある女性はガードマンに近づいて語った。「あなた方を責める気はありません。まっさきに被曝するのは作業員とあなた方です。原発を動かす電力会社の幹部は被曝しないところにいる」。そして小出裕章・京大助教の講演録などを手渡そうとした。ガードマンはやや困った表情で受け取りを拒んだが、やがて受け取った。
 トンネル前での抗議行動を終え、大飯町役場に移動。時岡忍・おおい町長に宛てた申し入れ書「人類に禍根を残さぬよう再考を」を手交するためだ。

・・・・・・。
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●サガ(性)とシガ(歯牙): 佐賀県知事と滋賀県知事

2011年06月30日 00時00分52秒 | Weblog


CMLに出ていた二つの記事。

 原発推進なんて〝歯牙〟にもかけない滋賀県知事。一方、原発推進が〝性〟となっている佐賀県知事。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-June/010153.html

[CML 010284] 嘉田由紀子・滋賀県知事は「原発から再生可能な自然エネルギーへのかじを切るような、孫子のために歴史的な判断を国や電力会社に求めていきたい」と、脱原発を明確に表明した

2011 6 19 () 08:42:49 JST

昨日の使い捨て時代を考える会の講演会後、福島の有機農家の村上慎平さんを囲んでの打ち上げ会では、9月に滋賀県の嘉田知事を京都にお呼びして「関西の水ガメを守れ―若狭湾の原発をどうするか」的な内容の大講演会(大阪、京都、兵庫各都道府県知事や大阪市長からもメッセージをもらって)を行おうみたいな話になっていました。

「将来の脱原発」2人 「削減」9人 知事アンケート
    http://www.asahi.com/politics/update/0615/OSK201106150211.html
2011
年6月16日1時50分


原発を将来どうするか

 朝日新聞社は47都道府県の知事に原発のあり方や今後のエネルギー施策についてアンケートした。11人の知事が将来的に原発を「やめる」または「減らす」と回答する一方、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、「増やす」と答えた知事はゼロだった。「どれでもない」もしくは無回答で態度を明示しなかったのは計31人だった。

 アンケートは原則として選択方式で、5月末から始め、6月10日までに文書で全員から回答があった。

 原発がある13道県では、東海地震の想定震源域に中部電力浜岡原発を抱える静岡が「減らす」とし、9道県が「どれでもない」、福島、福井、鹿児島が選択肢を選ばない無回答だった。

 原発のあり方について「やめる」としたのは、山形、滋賀県。原発のある福島、福井県といずれも接している。吉村美栄子・山形県知事は「想定を超えた危険性が内在する限り、将来的にはやめるべきだ」、嘉田由紀子・滋賀県知事は「原発から再生可能な自然エネルギーへのかじを切るような、孫子のために歴史的な判断を国や電力会社に求めていきたいと、脱原発を明確に表明した。

 「減らす」と答えたのは9人で、静岡のほかは、栃木、埼玉、神奈川、長野、大阪、鳥取、岡山、高知。静岡県の川勝平太知事は「(福島の事故は)原発の安全性を揺るがしたばかりでなく、我が国のエネルギー政策の根本的な見直しを迫っている」とした。

 「現状維持」としたのは山梨、奈良、長崎、大分の4人だった。「地球温暖化を考慮すると、原発は不可欠で、安全性を確保した上で今後も依存せざるを得ない」(山梨)、「再生可能エネルギーの導入は必要だが、短期的には困難」(大分)などと説明している。

 全国最多の15基(1基は解体中)を抱える福井県の西川一誠知事が、国の安全基準は不十分として検査で停止中の原発の再稼働を認めていないことについては、25人が支持した。福井以外の原発立地道県のうち半分の6道県が含まれており、原発の今後の運転に影響を及ぼす可能性がある。

 東日本大震災で津波被害が起き、停止中の東北電力女川原発がある宮城県の村井嘉浩知事は、「国が各事業者に指示した緊急安全対策は津波対策のみ」と福井県知事と同様の指摘をしたうえで、「極限下での危機マネジメントの強化を含めた抜本的な対策を講じる必要があるが、含まれていない」と国の対策に不満をぶつけている。

 定期検査中の九州電力玄海原発2、3号機の再稼働をめぐり判断が注目される佐賀県の古川康知事は「他の立地県のことについてコメントできない」としてこの質問を無回答とした。

 福井の原発に消費電力の約半分を頼ってきた関西圏の6府県の知事も西川知事の姿勢を支持した。夏の電力供給に大きな影響が出かねないが、「津波だけでなく地震の揺れによる影響も考えられるため、可能な限り原因を解明し、安全に係る基準を示すことが必要」(奈良)などとしている。

 原発事故の被災県である福島県の佐藤雄平知事は、「事故の収束が第一」として、この二つの質問への回答を避けた。原発のあり方について明確な回答をしなかった福井県の西川知事は「原子力に過度に依存することがないよう、エネルギーの多角化を推進することは重要」と記した。(山田理恵、荻原千明)
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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-June/010154.html

[CML 010285] 【玄海原発7月再稼働絶対反対の大運動を!】 古川知事、玄海原発再稼働に前向き 国説明に一定理解

2011 6 19 () 08:55:42 JST

定期点検に入っている、これから入る原発の再稼働を絶対に許さないことが脱原発実現にとっての死活的な課題です(再稼働さえ許さなければ、日本の全原発が止まります)。その意味で7月に玄海原発が再稼働するか否かが当面する最大の課題です。佐賀県知事と玄海町長に対して山のようなFAX攻勢を!現地大結集も必要かもしれません。

古川知事、玄海原発再稼働に前向き 国説明に一定理解
   http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1950623.article.html

玄海原発2、3号機の再稼働問題に絡み、古川康佐賀県知事は17日の県議会一般質問で、再稼働判断の3条件に挙げた福島第1原発事故の地震の影響と同原発で使用したMOX燃料の環境影響がなかったとする国の説明に一定の理解を示した。県庁内で分析した結果、二つの条件はほぼクリアしたと判断、これまでの慎重な態度から初めて再稼働に前向きな姿勢を見せた。

 ただ、条件の一つとした浜岡原発(静岡県)の停止理由には「このままでは理解できない」として経産相による説明を受け、安全確保の責務に対する国の姿勢を確認すると表明。さらに「県民の疑問に答える説明の機会を設けるよう申し入れたい」と述べ、同日経産省に要請した。
 県は地震の影響がなかったか▽浜岡原発の停止理由▽MOX燃料の環境影響の有無の三つを条件に挙げ、原子力安全・保安院から5月17日と今月9日に説明を受けた後、内容の分析を進めていた。
 保安院が地震の影響はないとした科学的データについて「庁内の技術職員を中心に検討し、一定の理解ができる。さらに(原子力工学など)専門家の意見も参考に判断したい」と述べた。

 玄海3号機と同じプルサーマルを実施していた福島第1原発3号機のMOX燃料が環境に与える影響についても文科省と東京電力のデータを分析し「人体に問題となるレベルの影響はないと受け止めた。プルサーマルを中止すべき理由はないと考えている」と踏み込んだ。  
 一方、浜岡原発を停止し、ほかの原発は安全とした根拠では「これまでと同じ説明で理解できない。最終的には大臣から話をしてもらうことが必要だ」と納得していないことを強調。海江田万里経産相の来県は「まだその段階には至っていない」とした。

 その上で、国の2度の説明はウェブサイトで動画を公開したが、「県民の気持ちに応えるには国として県民に分かりやすい説明を行うことが必要」と述べ、国主催による説明会開催を経産省に要請した。同省は20日にも開催の有無を含め、回答するとしたという。
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コメント
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●直ぐに全炉停止する責任がある、我々には

2011年03月23日 05時01分07秒 | Weblog


CMLに出ていた記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008165.html)の一部をコピペさせていただきます。

 浜岡伊方上関だけでなく、若狭湾周辺、六ヶ所村・・・、こんな事態を引き起こしてしまった我々には直ぐに全ての原子力施設を停止させる義務があるのではないでしょうか? 「唯一」の被爆国であったはずなのに。どこにも原子力の「平和」利用などあり得なかったのです。手を出すべきでなかったのです。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008165.html

[CML 008284]

 ・・・・・・。
 そのいっぽうで、どうしても浜岡は気になります。
 きょうは三重県の伊勢市の市長が、浜岡を止めるよう、中電に正式に申し入れました
 また、広瀬隆さんがテレビで50分ほどお話になったことも、浜岡がおおきくクローズアップされてきた表れだと思います。(CATV朝日ニュースターで、0時から再放送があります。
 まだのかたはぜひに!

   http://asahi-newstar.com/web/22_shinsou/?cat=18

 末尾に、あるMLに今夜の広瀬さんのお話の概要が(とちゅうからですが)流れているのを
転送します)

 ・・・・・・。
 ○○です、朝日ニュースターのニュースの真相、偶然見たら作家の広瀬隆さんが出ていて、1時間弱お話をされました。この映像、多くの人に見て欲しかったです。
 広瀬さん、現在の福島第1、冷却のための電源がなくなったのが最大の問題であり、津波の際に真っ先に電源を回復させるべきであった、この冷却が重要であり、外から水をまいてもあまり効果はないとのことでした。また、原子炉の構造は実際は複雑であり、テレビに出てくる簡略化されたようなものではない、その、何百度のところに海水を入れたら塩が出て、バルブ、配管系にトラブルが起こるだろうとの事でした。そして、東京電力は原子炉のハードは知らない、作った東芝、日立の技術者の力が要る、原子力保安員など何も知れないとのことでした。
 また、被曝に関して、特にNHKの情報はひどい、放射線量、1年間に浴びる限度と、1時間あたりの量を意図的に混同している、両者には8000倍の差があり、また、現地で活動している人は致死量の被曝をしている懸念がある、そして、現地で子供たちが被曝している写真はニューヨークタイムスにしか載っていない、なぜ日本の新聞が載せないのかという指摘がありました。
 現状の福島第1のトラブルは、チェルノブイリのようにコンクリートで覆って放射性物質が出ないようにするしかないのでは言うことでした。
 そして、地震は、テレビにはまともな学者は出ていない、神戸大の石橋先生のような頼りになる人は出ておらず、今回の地震を地震予知連はまったく予知できなかった、そして、東海地震も起こる可能性があるということでした。
 最後に、広瀬さんは原発は全て止めるべきであり、原発を止めても、火力、水力で十分まかなえる(電力最大の真夏の昼でもOK)、今は火力発電が打撃を受けたか、燃料なしで使えないのだ言うことで、特に浜岡原発はマグニチュード8の地震で数m隆起するところにあり、地震に原子炉が耐えられるわけはないとの指摘もありました。さらに、危険なのは若狭湾(もんじゅを含めて10数基ある)と六ヶ所村、六ヶ所村がやられたら世界破滅との事でした。
 私も思っていた通りのものであり、この内容、多くの人に知ってほしく、お伝えしました。
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 videonews.comに神保哲生さんによる広瀬さんのインタビューがあります。ここでも54基全ての原発を即時に停止することを提言されています。東京新聞では、50%程度の人が様子を見つつ原発の運転を維持すべきだ、というアンケート結果があったとのお話も出てきたが、この期に及んでまだ・・・。それから、六ヶ所村の恐怖についても。ただし、広瀬隆さんについては様々な批判的意見もあることは頭の隅において、耳を傾けてみてください。

   videonews.com
    
予言されていた原発震災 広瀬隆氏インタビュー
        (
http://www.videonews.com/interviews/001999/001771.php

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http://www.videonews.com/interviews/001999/001771.php

 枝野官房長官は、19日夕、地震で緊急停止した後、放射能漏れの危機的な状況に陥った福島第一原発13号機の原子炉について、海水注入により一定の安定状況にあると述べた。しかし、事態が終息に向かうかどうかはいまだ、まったくわからない状況が続いている。
 作家の広瀬隆氏は、80年代から原子力発電所の危険性を訴えてきた。昨年出版した『原子炉時限爆弾』では、「原発が地震によって制御不能に陥り、周辺に放射能を撒き散らす原発震災が起きる」と予測していた。
 広瀬氏は、火力発電と水力発電で日本の電気使用量はまかなえる、原発を停止した際の電力不足を心配するより、まず今は、原発の危険性をしっかりと考えてほしいと話し、たとえ福島原発の被害を最小限に食い止めることができたとしても、次の大地震で別の原発が事故を起こすと懸念する。
 19日昼現在、広瀬氏は福島第一原発の状況をどう見ているのか。また、今後どのような事態を想定し、放射線はわれわれにどのような影響を与える可能性があると考えているのか。そして、そもそも日本の原発はどのような危険性をはらんだものであるのか。政府、メディア、御用学者はほとんど事実を話していないと断じる広瀬氏に、神保哲生が聞いた。
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 もう一つ。ポット出版http://www.pot.co.jp/)の記事。松沢呉一さんの「黒子の部屋」の「お部屋2181」(http://www.pot.co.jp/matsukuro/20110316_010929493922695.html)です。やはり、松沢さんも「原発は一度全部停止させるべし」というご意見です。賛成。

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http://www.pot.co.jp/matsukuro/20110316_010929493922695.html

お部屋2181/節電できない私

 15
日の深夜です。静岡東部で震度6強。距離があるとは言え、多くの人が浜岡原発を思い浮かべたでしょう。私もです。地盤がもっとも脆弱な原発と言われてますから。

 この一連の地震がどこまで、いつまで続くかわからないのですが、福島原発が解決するまで、原発は一度全部停止させるべし。ここまで来た福島原発に解決なんてことがあるのかもわからないですが。
 電力消費を3割減らせばいいんでしょ。私も協力します。
 と思ったんだけど、私の場合、これ以上、電力使用を減らせないです。

 もう7、8年になるかと思いますが、エアコンが壊れて以来、うちには冷暖房がないです。直さなくてもいいんじゃないかと思って試みたら、本当にいらなかったです。ただし、冬より夏の方が厳しくて、扇風機と団扇は使ってます。
 電気のヒーターはあるんですけど、人が来た時以外はつけておらず。
 今日は冷え込んでますが、昨日は暖かかったので、風呂から出たあとは、ずっとパンツとTシャツでした。
 お年寄りや病人は別にして、東京では暖房なんていらないって。

ただし、風邪はよくひきます。これは時々窓を開けっぱなしで寝るためです。昼間は窓を開け放つ癖があって、そのまま忘れて寝てしまうのです。今のように原発に脅える生活より、風邪をひいている方がいいべさ。
 ちなみに寒い時は、首にタオルを巻くだけでかなり違います。それでも寒かったら2本巻け。
 うちにはテレビもないです。これももう6、7年になるのかな。壊れた時に、なくてもいいんじゃないかと思って買い替えなかったら、案の定、なくてもよかったです。今はUstreamでテレビの特別番組をずっと観てますけど。
 オーディオもないです。10年以上前に壊れた時に、なくてもいいんじゃないかと思ったら、なくてもよかったです。CDはパソコンで聴けますし。
 冷蔵庫はありますが、単なる食器棚になってます。これも10年くらい前に壊れた時に、なくてもいいんじゃないかと思ったら、なくてもよかったです。1回自宅で食中毒をやって高熱と下痢で苦しみましたが、そんなもんで人は死なないです。
 炊飯器も壊れて、以来、パックの米です。一人暮らしだと、あれがちょうどいいんですよ。うまいし。
 電子レンジとパソコンと照明は今も使ってますが、これ以上どこを節電しろと。
 こんな私からすれば、石原慎太郎こそ物欲、名誉欲にまみれた我欲の権化、その自分の生き様を顧みるのはいいとして、わざわざ口に出すことではあるまいに。黙って、全財産、被災地に送ればいいだけのことすぐにやれ

2011-03-16 1:13 [松沢 呉一]
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