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●《現行の政治資金規正法…そのような法律は法の体を成していないと言わざるを得ない。これは「ザル法」だとか「抜け穴」だとか以前の問題だ》

2024年05月02日 00時00分49秒 | Weblog

[↑ ※「サルまで怒る 自民の腐敗」(週刊金曜日 1454号、2023年12月22日・2024年01月05月合併号)]


(2024年04月23日[火])
問題は、前提となる事件の真相が分からないことだ》《その金は何に使われたのか。一つ一つを明らかにすることが》(沖縄タイムス)。

   『●「脱税」党「離党勧告」塩谷立氏と世耕弘成氏、「党員の資格停止」下村
     博文氏と西村康稔氏と高木毅氏、「党の役職停止」松野博一氏と萩生田光一氏

 《こんな幕引き許される》はずがありません…《首相は自らを処断せよ》《組織のトップが責任を免れる甘い処分》《首相は自ら身を処すべきである》(東京新聞)。
 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党のキシダメ総裁や〝箕部幹事長〟は御咎めなし、《解党的出直し》どころか、《大甘裁定》。《火の玉》にならないのだから、マスコミや自民党支持者がキシダメ総裁を《火だるま》にしなければいけないのに…。全員議員辞職して然るべき。第一、キシダメ自民党総裁が全く責任も取らず、総裁職を辞めることも無いなんてあり得ない。
 キシダメ総裁や〝箕部幹事長〟は御咎めなしに加えて、そして、第二に、《問題は、前提となる事件の真相が分からないことだ》《その金は何に使われたのか。一つ一つを明らかにすることが》(沖縄タイムス)。

 《その上脇氏は、現行の政治資金規正法に基づいて政治家や派閥、政党、政治団体などが提出している政治資金収支報告書は、その中身をチェックすることがとても困難なことを、自らの経験に基づいて強調する》《総数にして数百万ページはあろうかという収支報告書は…データ化されていないPDF形式で公開されているため、検索をかけたりソート(並び替え)などができない。…報告書を一枚ずつ手繰っていくしかないのだ》《上脇氏は膨大な時間をかけて》…上脇博之さん、いつもながら、本当に頭が下がる思いだ。お話を、何度お聞きしても。
 サルまで怒る「ザル法」。
 神保哲生さんのビデオニュースドットコムの記事【裏金が作り放題の政治資金規正法の大穴を埋めなければならない/マル激トーク・オン・ディマンド (第1202回) ゲスト 上脇博之郷原信郎】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1202)。《今回の自民党裏金問題の発端となった告発をした上脇氏と、弁護士の郷原氏、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が、日本の政治に先進国として当たり前の透明性を持たせるために最低限必要となる施策とは何かを議論した》。

   『●(こちら特報部)《「政治とカネ」で孤軍奮闘…毎年発覚する政治資金問題、
      そろそろ「上脇さん頼み」を脱却した独立の公的監視告発機関が必要》
   『●《「自民党の自浄作用は期待できない」──。政治資金パーティーの
      裏金疑惑に火を付けた神戸学院大教授の上脇博之氏はそう断言する》
   『●自民党「政治刷新本部(仮称)」の凄いメンツ…本部長・キシダメ総裁、
     最高顧問・すがっちとド「アホウ節」氏、事務総長・木原誠二幹事長代理

   『●上脇博之さん《政治にカネ…抜本的な見直し…「政党助成金、企業献金、
     パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を訴えた》
   『●アベ様派議員だけでなく「利権」「裏金」党全体の問題 ―――― 青木理
      さん《永田町にあまたいる政治部記者はなぜ気づけなかったのか》?

   『●裏金問題:〝平和の党〟〝子育ての党〟…〝むじな〟ではなかったとして
     も、ボロボロの下駄にへばり付いた、泥の混じったどす黒い《下駄の雪》
   『●アベ《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金
     には約2400万円もの政党交付金が含まれている…原資は国民の血税》
   『●《検察は行政機関でありながらも政治からの中立性と独立性が求めら
     れる。しかし、安倍官邸は法務省を通じて検察の捜査に介入していた…》
   『●新しい四文字熟語「集団泥縄」…【こちら特報部/「まるで集団万引した
     人間に万引防止策考えさせるよう」自民党の政治刷新本部の顔触れに…】
   『●心なき《岸田政府が打ち出した被災者支援策…等の窓口における最大20
     万円の特例措置による「貸し付け」だと聞いて耳を疑った》(狙撃兵)
   『●《裏金づくりのテクニックにたけた政治家…保守政治家などと言える
     代物ではない政治家の保守というものがいかに薄っぺらかったか…》
   『●パー券キックバック・裏金化疑惑…カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏
     金」党、きちんと《けじめ》をつけると「そして誰もいなくなった」状態に
   『●腐敗「政治刷新本部」、もともと「利権」「裏金」党の「集団泥縄」に期
     待できる訳もなく、その馬さんや鹿さんな《「××につける薬はない」》
   『●アベ様政権以来、腐敗しきった、真の意味での〝悪夢のような〟「利
         権」「裏金」党政権…悪魔のような、地獄のようなキシダメ政権
   『●またしてもこのまま有耶無耶? 《企業献金の禁止、政党助成金の廃止が
     必要》《告発していた市民団体「議員本人が処罰されないと意味がない」》
   『●《「連座制」…わざわざこれを持ち出さなくても済む方法…会計責任者を
     政治家本人に限定するか、代表者を政治家本人として会計責任者を廃止》
   『●全て《不明》と訂正、後藤祐一議員「脱税の疑いがあるマネーロンダリング」
      …「利権」「裏金」「脱税」党を政権から引きずり下ろすしか道はない
   『●カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党の松野博一
       前官房長官、今度は、アノ官房機密費と云う《ヤミ金》を自身に支出
   『●「公金チューチュー」という揶揄がブーメラン…【杉田水脈氏側への
      「キックバック」は872万円 安倍派が政治資金収支報告書を訂正】
   『●「裏金」「脱税」党の杉田水脈議員…《スナックやキャンプ場で政治
     活動?》《会合費…政治活動として会合…しかしスナック? バーベキュー?》
   『●やりたい放題な「裏金」「脱税」党の鈴木俊一財務相《“納税行うかは
     議員が判断すべき”》…んっ? 我々も納税するかどうかを判断可能?
   『●<政治まんが>佐藤正明氏《確定申告会場…「不明です」「はい国税が
      お決めになることです」「書籍代です」「はい真摯に対応します」…》
   『●(こちら特報部》《繰り返す「在日特権」論…杉田氏を含む裏金議員の問題
       が問われた政治倫理審査会開催の日に、本当の特権は誰にあるか…》?
   『●カルト協会とヅボヅボな利権裏金脱税党…《存在しない特権を唱えたり黙認
      したりしてきた側が「政治家特権」を享受してきた》(こちら特報部)
   『●上脇博之さん、大変だったでしょうね…《PDFを一枚一枚たぐりながらの
     気の遠くなるような地道な作業だったはずだ。政府がデジタル化推進…》
   『●カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党議員が倫理を語る
     …泥棒に倫理を語らせる愚かさ、しかも、証拠も示さず、ウソつき放題
   『●「甘い利」を得た人、ダーク再び…「つかみ金」政策活動費を、幹事長
     在任《35日間…8回に分け、計3億8000万円の政活費を受け取っていた》
   『●「脱税」党「離党勧告」塩谷立氏と世耕弘成氏、「党員の資格停止」下村
     博文氏と西村康稔氏と高木毅氏、「党の役職停止」松野博一氏と萩生田光一氏

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https://www.videonews.com/marugeki-talk/1202


【上脇博之×郷原信郎×宮台真司×神保哲生:裏金が作り放題の政治資金規正法の大穴を埋めなければならない 【ダイジェスト】】
https://youtu.be/voW4scNJI_s


2024年04月20日公開
裏金が作り放題の政治資金規正法の大穴を埋めなければならない
マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1202回)


ゲスト

上脇博之 (かみわき ひろし)
神戸学院大学法学部教授
1958年鹿児島県生まれ。84年関西大学法学部卒業。91年神戸大学大学院法学研究科博士後期課程を単位取得退学。博士(法学)。北九州大学(現・北九州市立大学)法学部助教授、同教授などを経て2004年より神戸学院大学大学院実務法学研究科教授。15年より現職。著書に『誰も言わない政党助成金の闇』、『ゼロからわかる「政治とカネ」』など。

郷原信郎 (ごうはら のぶお)
弁護士、元検事
1955年島根県生まれ。77年東京大学理学部卒業。民間企業勤務を経て80年司法試験合格。83年検事任官。東京地検、広島地検、長崎地検、東京高検などを経て2006年退官。08年郷原総合法律事務所(現・郷原総合コンプライアンス法律事務所)を設立。10年法務省「検察の在り方検討会議」委員。11年九州電力やらせメール事件第三者委員会委員長などを務める。著書に『“歪んだ法”に壊される日本』、『「単純化」という病』など。


概要

 政界を揺るがしてきた一連の裏金疑獄は、これから最も重要な局面を迎える。そもそも不正を引き起こした法律上、制度上の原因を探り、必要となる法改正をめぐる議論が国会で始まったからだ。

 今回の裏金問題は元々、神戸学院大学の上脇博之教授が赤旗の取材を受けた際に、自民党の各派閥が政治資金パーティの収入を正しく報告書に記載していないことを知り、自らも調査を発展させた上で刑事告発したことが全ての発端だった。東京地検特捜部が捜査に着手すると、単なる派閥によるパーティ券収入の不記載や虚偽記載にとどまらず、多額の裏金が議員に還流されていたことがわかり、一大スキャンダルに発展していった。

 その上脇氏は、現行の政治資金規正法に基づいて政治家や派閥、政党、政治団体などが提出している政治資金収支報告書は、その中身をチェックすることがとても困難なことを、自らの経験に基づいて強調する。総数にして数百万ページはあろうかという収支報告書はウェブ上で閲覧が可能になっているが、一つ一つのページがデータ化されていないPDF形式で公開されているため、検索をかけたりソート(並び替え)などができない。驚いたことに現行制度の下では、政治資金規正法が守られているかどうかをチェックするためには、数十万から数百万ページはある報告書を一枚ずつ手繰っていくしかないのだ

 上脇氏は膨大な時間をかけて、報道などで各派閥のパーティ券を大量に買っていそうな政治団体の支出と、パーティ券を売っている派閥の収入を突き合わせることで、辛うじて4,000万円あまりの記載漏れがあることを突き止め、これが今回の刑事告発につながった。しかし、赤旗による地道な調査報道と上脇氏による刑事告発がなければ、今も当たり前のように還流や裏金作りが粛々と行われていたことになる。実際、パーティ券の売り上げの還流による裏金作りは少なくとも2005年には始まっていたことが、共同通信によって報道されている。

 また、収支報告書は監督する権限を与えられた省庁や第三者機関が存在しないため、実際は報告内容が正確かどうかを誰もチェックしていない状態にあるというのも驚きだ。法律に基づいてどんな規制が設けられていようが、更にその規制をどれだけ強化しようが、最終的にそれが遵守されているかどうかを誰もチェックしていないし、したくてもそれが物理的に困難ということでは、そのような法律は法の体を成していないと言わざるを得ない。これは「ザル法」だとか「抜け穴」だとか以前の問題だ

 他にも現行の政治資金規正法に基づく制度の中で、「最低でもこれだけは変えなければならない」ことを列挙したものが、上脇氏が理事を務める公益財団法人政治資金センターとビデオニュース・ドットコムの人気番組『ディスクロージャー・アンド・ディスカバリー』の司会を務める三木由希子が理事長を務める情報公開クリアリングハウスから「政治にかかわる資金の透明性確保を求める意見書」という形で公開されているが、その内容を見ると、これまで政治資金規正法がいかにザル法だったかを痛感せずにはいられない

 その上で、政治資金の野放図な実態を熟知している上脇氏は事実上の企業・団体献金の抜け穴となっている政治資金パーティも禁止すべきだし、政党交付金も廃止すべきだと主張する。企業・団体献金そのものには賛否両論があるが、上脇氏が問題にするのは、企業は政治資金収支報告書の提出義務がないため、受け取った派閥や政治団体側が正直にパーティ券収入を報告しない限り、その実態を知る術がないことだ。どこかの企業が記載義務が生じる20万円以上のパーティ券を買っていても、あるいは150万円の上限を超えて購入していても、受け取った側がそれを記載せずにすべて裏金に回していても誰にもわからないことになる。

 また政党交付金については、そもそも政治資金の規律を全く守れない政党や政治家に100億円単位の交付金を渡すことは、「盗人に追い銭であり「依存症患者に麻薬を渡すようなもの」に他ならないからだ。

 検事時代に政治家の裏金問題を捜査した経験を持つ弁護士の郷原信郎氏は、今回有権者の期待とは裏腹に裏金を貰っていた議員の摘発が3人にとどまった理由を、「政治資金規正法の真ん中に空いた大穴のため」と説明する。複数の政治団体を持っている政治家が、裏金をどの団体に入れたのかを明確にしない限り、検察は「起訴状が書けない」という刑事訴訟法上の問題が生じる。そのため政治家が政治資金の受け皿として使える団体を一つに限定するなどの法改正が必須だと指摘する。

 国会では政治資金規正法の改正案の審議が始まろうとしているが、これまで与党側が出してきた改革案はあまりにもいい加減なものばかりだ。有権者がよほどしっかりしなければ、「私たちはこれからも裏金作りに勤しみますと宣言されているような改革案でお茶を濁されて終わってしまいかねない。

 政治資金規正法はその第一条で、政治を国民の「不断の監視と批判の下」に置くことがその目的であると宣言しているが、上脇氏や郷原氏が提唱する法律の改正案はいずれもそれを実現するためには不可欠なものばかりだ。現行の法律は不断の監視はおろかまったく監視ができない代物になっている以上、抜本的な改正が待ったなしだ。一刻も早く「金のための政治」を終わらせ、国民のために働く政治を取り戻すためには、有権者のわれわれ一人ひとりが、まずは現行制度の問題点を知ることで、デタラメな改革案に騙されないようにすることではないか。

 今回の自民党裏金問題の発端となった告発をした上脇氏と、弁護士の郷原氏、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が、日本の政治に先進国として当たり前の透明性を持たせるために最低限必要となる施策とは何かを議論した。
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●「脱税」党「離党勧告」塩谷立氏と世耕弘成氏、「党員の資格停止」下村博文氏と西村康稔氏と高木毅氏、「党の役職停止」松野博一氏と萩生田光一氏

2024年04月20日 00時00分03秒 | Weblog

[↑ ※「サルまで怒る 自民の腐敗」(週刊金曜日 1454号、2023年12月22日・2024年01月05月合併号)]


(2024年04月15日[月])
ニッポン、《民主主義が機能している》だろうか? 「利権」「裏金」「脱税」「不明」党は、キシダメ総裁を筆頭に、《でたらめ》の限りをつくしている。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/台湾や韓国に比べて日本の遅れが… 政治家の潔さ、国民の民意の持ち方】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202404120000087.html#goog_rewarded)。《いずれも国民は政権の維持を認めるものの、緊張感を議会に持たせたという民意を示した。また民主主義が機能していることを証明して見せてくれた。転じて我が国はどうだろうか。自民党は裏金事件の党内処分をしたが、お手盛りの処分を決め、500万円以下の裏金にはおとがめなしのでたらめな結果に終わった。それを堂々と国民に示しても、国民が受け入れ認めているから怒りの声が広がらない。メディアもあきれながらも絶対許さないというトーンではない。このまあまあ感が例外や特例、超法規、上級や下級といった優劣を生む。台湾や韓国に比べ、政治家の潔さ、国民の民意の持ち方など、日本の遅れが目立つといっては言い過ぎか。》

 《こんな幕引き許される》はずがありません…《首相は自らを処断せよ》《組織のトップが責任を免れる甘い処分》《首相は自ら身を処すべきである》(東京新聞)。
 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党のキシダメ総裁や〝箕部幹事長〟は御咎めなし、《解党的出直し》どころか、《大甘裁定》。《火の玉》にならないのだから、マスコミや自民党支持者がキシダメ総裁を《火だるま》にしなければいけないのに…。全員議員辞職して然るべき。第一、キシダメ自民党総裁が全く責任も取らず、総裁職を辞めることも無いなんてあり得ない。
 キシダメ総裁や〝箕部幹事長〟は御咎めなしに加えて、そして、第二に、《問題は、前提となる事件の真相が分からないことだ》《その金は何に使われたのか。一つ一つを明らかにすることが》(沖縄タイムス)。

   『●カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党議員が倫理を語る
     …泥棒に倫理を語らせる愚かさ、しかも、証拠も示さず、ウソつき放題
   『●集団泥縄…「利権」「裏金」「脱税」「不明」な議員は全員辞職して然る
     べきだし、キシダメ自民党総裁に何故御咎めの「白羽の矢が立」たぬのか?
   『●そして、《問題は、前提となる事件の真相が分からないことだ》《その金は
     は何に使われたのか。一つ一つを明らかにすることが先》(沖縄タイムス)


 カルト協会とのヅボヅボ問題と全く同じ〝結末〟…#自民党に投票するからこうなる

   『●犯行動機がカルトとアベ様の《癒着関係にあった》…《安倍氏および自民
      党と統一教会の関係が大きな問題…その構造はいまも変わっていない》
 
 リテラの記事【萩生田光一 裏金2728万円でも“事実上お咎めなし”で高笑い! 岸田と森に取り入って安倍派も“独り占め”の悪夢のシナリオ】(https://lite-ra.com/2024/04/post-6328.html)。《自民党が4日に発表した裏金事件をめぐる議員の処分内容に対し、「甘すぎる」「納税者を舐め過ぎだ」と非難が巻き起こっている。当然の反応だ。茂木敏充幹事長は安倍派の裏金について「長期にわたり大規模かつ継続的に組織的な不正が疑われている」などと述べながら、裏金づくりをいつ誰がはじめたのか誰がどれほどの権限を持っていたのかなど真相の解明をまったくおこなっていない。そんな何もわかっていない状態で、どうして処分を決めることができるというのか。その上、裏金キックバックをもらっていた議員は85人にものぼっていたにもかかわらず、処分が下されたのは、たったの39人。しかも、元会計責任者が立件された岸田派と二階派のトップだった岸田首相や二階俊博元幹事長は一切のお咎めなし》。

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https://lite-ra.com/2024/04/post-6328.html

萩生田光一 裏金2728万円でも“事実上お咎めなし”で高笑い! 岸田と森に取り入って安倍派も“独り占め”の悪夢のシナリオ
2024.04.08 08:00

     (萩生田光一オフィシャルサイトより)

 自民党が4日に発表した裏金事件をめぐる議員の処分内容に対し、「甘すぎる」「納税者を舐め過ぎだ」と非難が巻き起こっている。

 当然の反応だ。茂木敏充幹事長は安倍派の裏金について「長期にわたり大規模かつ継続的に組織的な不正が疑われている」などと述べながら、裏金づくりをいつ誰がはじめたのか誰がどれほどの権限を持っていたのかなど真相の解明をまったくおこなっていない。そんな何もわかっていない状態で、どうして処分を決めることができるというのか

 その上、裏金キックバックをもらっていた議員は85人にものぼっていたにもかかわらず、処分が下されたのは、たったの39人。しかも、元会計責任者が立件された岸田派と二階派のトップだった岸田首相や二階俊博元幹事長は一切のお咎めなしトップが責任を免れるなど、一般企業では絶対に考えられない話だ。

 だが、「甘すぎる」という声が高まっているのは、言うまでもなく、安倍派幹部に対する処分内容だ。

 8段階ある処分のうち2番目に重い「離党勧告」となったのは、安倍派座長を務めた塩谷立氏と参院幹事長だった世耕弘成氏。3番目に重い「党員の資格停止」(1年)が、事務総長経験者である下村博文氏と西村康稔氏。一方、事務総長経験者である高木毅氏は「党員の資格停止」(6カ月)、同じく事務総長経験者の松野博一氏と安倍派5人衆のひとりである萩生田光一氏は6番目の「党の役職停止」(1年)となった。

 自民党はこの処分の軽重について、座長だった塩谷氏と参院をまとめていた世耕氏の責任は重いとし、裏金キックバックの廃止を安倍晋三・元首相が指示したとされる2022年の幹部会合や、キックバック再開が決定されたと見られる同年8月の幹部会合に出席していた下村氏と西村氏を次に重い処分としたというが、いまだにキックバック再開にいたった経緯がわかっていないのに、なぜ幹部会合の出席を線引きにするのか。まったく道理が通らない。

 しかも、「離党勧告」がまるで重い処分であるかのように語られているが、選挙で無所属として当選すれば復党させる気でいるのが見え見え。「党員の資格停止」にしても、1年以内に衆院解散で総選挙がおこなわれたとして、自民党はよほどの事情がないかぎり処分議員の選挙区に対立候補を立てることはしないだろう。いわんや、萩生田氏と松野氏に下された「党の役職停止」(1年)という処分には、何の意味もない。


■裏金2728万円で“安倍派5人衆”の萩生田光一がほぼ“お咎めなし”なのはなぜ?

 とくに、今回の処分発表で高笑いしているのは、萩生田氏だ。

 萩生田氏は裏金不記載額が2728万円という巨額にのぼっているにもかかわらず、世間で非難轟々となった政治倫理審査会にも出席せず、たった1回、会見を開いただけ。「文藝春秋」3月号に登場した際には“立件もされていないのに悪者扱いされる”ことの不満を述べ、「すごく理不尽な話」などと被害者ヅラで逆ギレする始末だった。

 だが、今回の裏金事件における萩生田氏が責任は極めて重い。まず、萩生田氏の裏金不記載額2728万円は“立件スレスレ”ラインであり、「検察は萩生田氏を立件しないで済むように裏金の下限を3000万円に設定したのでは」と囁かれたほど。さらに、萩生田氏は事務総長経験者ではないというだけで政倫審の出席を回避したが、実際には事務総長レベルの影響力を持っていたのは周知の事実だ。

 「離党勧告」を受けた塩谷氏は安倍派座長という肩書きを与えられていたとはいえ、実権を握っていたのは森喜朗氏を後ろ盾にした「安倍派5人衆」の面々であり、塩谷氏はたんなる「お飾り」にすぎなかった。かたや、萩生田氏は「安倍派5人衆」のなかでも森氏にもっとも可愛がられており、安倍派内でも大きな権力を誇ってきた。こうした実態があるからこそ、塩谷氏は今回の処分に対して「スケープゴートにされた」と憤慨しているのだろう。

 つまり、安倍派幹部のなかでも萩生田氏だけが、実際には大きな権限を握っていたにもかかわらず、世間の矢面にもほぼ立つこともなく、事実上、無傷の状態でやってきたのだ。

 しかも、今回の処分によって、萩生田氏が自民党内でさらにプレゼンスを高め、今後、大きな実権を握っていくことは間違いない。

 じつは、萩生田氏の処分をめぐっては、当初、「党員の資格停止」となるのではないかという話もあった。萩生田氏が2009年の総選挙で落選したことや、地元である八王子市で1月におこなわれた市長選が辛勝だったことを考えれば、もし党員資格の停止期間中に解散総選挙となった場合、かなり厳しい選挙戦を迫られることは必至だ。

 ところが、その話が消え、萩生田氏の処分が大甘に終わってしまったのだ。そればかりか、岸田首相は今回の萩生田氏の処分について、停止する役職は「党本部における役職だ」とし、自民党東京都連会長の続投を容認する考えまで示している。

 ようするに、萩生田氏は立件スレスレの巨額の裏金を手にしながら、実質的に何の処分も受けないのである。これで、安倍派幹部の有力議員の中で萩生田氏だけが政治力を温存できるわけで、将来の安倍派領袖になる確率も非常に高まったといえる。


■萩生田光一がほぼ無傷で勢力拡大の可能性も… 後ろ盾・森喜朗の責任追及を!

 この異常な大甘処分の背景には、萩生田氏と岸田首相の関係がある。そもそも岸田首相は、萩生田氏には極端に弱く、過去の人事や政策決定でも「萩生田氏に強く迫られると、言いなりになってしまう」(官邸担当記者)と言われてきた。統一教会問題でも関係のあった閣僚を辞任させる一方で、あれだけ教会とべったりだった萩生田氏については不問に付して政調会長続投を決めた。

 今回も同様に、萩生田氏にねじ込まれて「事実上の処分なし」という結果にしたのではないかと言われているのだ。

 もちろん、岸田首相の側にも政治的な思惑があるはずだ。岸田首相はこの期に及んでもまだ、総裁選再選を狙っており、自分と近い萩生田氏に分断状態の安倍派をまとめさせ、自分に協力させようとしているのではないか。しかも、萩生田氏は安倍派以外の自民党重鎮たちとも関係が良好だ。ここで恩を売っておけば、続投に向けた党内調整役としても使える、と考えたのだろう。

 実際、朝日新聞も今回の処分の裏側について、このように報じている。

〈萩生田氏は森氏に加え、首相や麻生太郎副総裁ともパイプを築く一方、首相と距離を置く菅義偉前首相とも良好だ。9月の総裁選での再選をにらむ首相が、折り合いの悪い実力者同士のつなぎ役にもなり得る萩生田氏を引き込もうと「情実」で処分案を決めたとの見方もあり、党幹部は「首相との個人的関係など色々なものが働いたのだろう」と漏らす。〉(朝日新聞4日付)

 総裁選再選という私利私欲のために、裏金事件の処分さえ政局に利用する──岸田首相の自己中心主義には呆れ果てるほかないが、問題は、これにより、裏金事件の重要人物のひとりであるはずの萩生田氏が無罪放免となり、その権力を増大させてしまうということだ。

 しかも、本サイトでも何度も指摘してきたとおり、萩生田氏はかつての親分である安倍元首相以上の国粋主義、差別思想の持ち主として知られ、メディアに対しても「報道の自由」を封じ込める圧力をかけてきた。そんな人物が自民党元最大派閥のボスになり、政権を裏から動かす力を持つことになるのだ。

 こんなバカな話があっていいはずがない。国民の間ではすでに、萩生田氏の処分の甘さに対する怒りの声が広がっているが、この声をさらに大きいものにして、少なくとも「離党勧告」レベルの処分をさせる必要がある。

 さらにもうひとつ、岸田首相と萩生田氏のやりたい放題を止めるために不可欠なのが、森喜朗氏の責任追及だ。

 萩生田氏の権力の後ろ盾は、裏金キックバックをはじめた張本人だと見られている森喜朗氏であり、今回の大甘処分の背景にも、森氏の口添えがあった。岸田首相は森氏に電話で聴取をおこない、「従来から党として把握していた事実以上のことは何も確認されなかった」として幕引きを図ろうとしているが、森氏の責任を追及することなく増長を許せば、萩生田氏が軸となった“新安倍派”において、裏金事件のような不正が繰り返されていくことになるだろう。少なくとも、森氏の国会での証人喚問が必要だ。

(編集部)
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●そして、《問題は、前提となる事件の真相が分からないことだ》《その金は何に使われたのか。一つ一つを明らかにすることが先》(沖縄タイムス)

2024年04月14日 00時00分07秒 | Weblog

[↑  「確定申告会場」 【<政治まんが>「国会ごっこ」 佐藤正明傑作選「一笑両断」発売中】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/309964)(東京新聞2024年2月18日)]


(2024年04月09日[火])
《こんな幕引き許される》はずがありません…《首相は自らを処断せよ》《組織のトップが責任を免れる甘い処分》《首相は自ら身を処すべきである》(東京新聞)。
 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党のキシダメ総裁や〝箕部幹事長〟は御咎めなし、《解党的出直し》どころか、《大甘裁定》。《火の玉》にならないのだから、マスコミや自民党支持者がキシダメ総裁を《火だるま》にしなければいけないのに…。全員議員辞職して然るべき。第一、キシダメ自民党総裁が全く責任も取らず、総裁職を辞めることも無いなんてあり得ない。

   『●集団泥縄…「利権」「裏金」「脱税」「不明」な議員は全員辞職して然る
     べきだし、キシダメ自民党総裁に何故御咎めの「白羽の矢が立」たぬのか?

 山田祐一郎山田雄之両記者による、東京新聞のコラム【こちら特報部/自分の処分を棚上げした岸田首相が「国民に判断してもらう」…そしてアメリカへ こんな幕引き許される?】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/320044)。《自民党の裏金問題で、党総裁の岸田文雄首相は処分の対象から外れた。その当人は自らの責任について国民に判断してもらうとのたまった。衆院解散・総選挙をにおわせる言いぶり。現政権に対する審判は望むところだが、違和感も抱く。まず必要なのは裏金問題の引責のはず真相解明の棚上げも困る。「すり替え」「おざなり」はやはり見過ごしたくない。(山田祐一郎山田雄之)》、《◆引退表明の二階俊博氏とともに処分見送り …◆「選挙で審判を」前のめりになる野党だが… …◆野党議員「前回の二の舞いは避けないと」 …◆「みそぎ」の口実になるのでは…懸念も …◆直接審判の前に真相解明を …◆幹部への再聴取が必要 …◆「証人喚問を」SNS投稿の世耕氏にブーメラン …◆「国民の興味がそれるのを待っている面も」》、さらに、《◆デスクメモ 裏金問題の自民。万博で右往左往の維新。逆風続きの立民にすれば千載一遇の好機と前のめりになる事情もあるだろう。ただ打算の気配が漂えば有権者はげんなりする。岸田氏に対し、そう思うように。彼らと同様に審判の機会は求めたいが、筋を通す姿勢を失ってもらっては困る。(榊)》。

 キシダメ総裁や〝箕部幹事長〟は御咎めなしに加えて、そして、第二に、《問題は、前提となる事件の真相が分からないことだ》《その金は何に使われたのか。一つ一つを明らかにすることが》(沖縄タイムス)。
 東京新聞の【<社説>自民派閥の裏金 実態解明を徹底せねば】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/320133?rct=editorial)。《自民党派閥の裏金事件を受け、岸田文雄首相は関係議員の処分に続き、再発防止に向けた法整備で事件の幕引きを図る構えだ。しかし裏金づくりの経緯や実態などが不明のままでは国民の理解は得られない。衆参両院に週内にも設置される政治改革特別委員会で徹底解明すべきだ》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/320133?rct=editorial

<社説>自民派閥の裏金 実態解明を徹底せねば
2024年4月9日 07時48分

 自民党派閥の裏金事件を受け、岸田文雄首相は関係議員の処分に続き、再発防止に向けた法整備で事件の幕引きを図る構えだ

 しかし、裏金づくりの経緯や実態などが不明のままでは国民の理解は得られない。衆参両院に週内にも設置される政治改革特別委員会で徹底解明すべきだ。

 首相は8日、国賓待遇での米国訪問に出発した。外交で政権浮揚を図る思惑から、訪米前に裏金議員を処分することが優先され、十分な実態解明に至っていないことは明白だ

 安倍派で二十数年前に始まったとされる裏金づくりを誰が主導したのかは今なお不明。首相は1998~2006年に断続的に派閥会長を務めた森喜朗元首相から電話で事情を聴いたが、具体的な関与は確認できなかったという。

 電話で1回事情を聴いたという体裁だけを整え「関与なし」と結論付けても国民は納得しまい。

 森氏は安倍晋三元首相が22年7月に亡くなった後、安倍派への影響力を強めており、裏金事件でもカギを握ると目される。国会に招致して説明を求めるのが筋だ

 岸田首相による安倍派幹部への追加聴取では、22年4月に所属議員への資金還流中止が決まったにもかかわらず、安倍氏の死後に継続させることにした責任の所在も明らかにされていない。裏金の使途も当事者の議員が不正使用を否定するだけで不透明のままだ

 還流資金の不記載や虚偽記載のあった現職議員80人余のうち衆参両院の政治倫理審査会で弁明したのは9人にとどまる。裏金の実態解明には虚偽説明に偽証罪が適用される証人喚問が必要だ。

 特別委では真相究明と並行して政治資金規正法改正の議論も進めなければならない。政治資金パーティー券購入者の氏名や額を公表する基準の厳格化、会計責任者だけでなく議員本人も処罰される連座制導入の是非が焦点になる。

 野党各党が訴える企業・団体献金の全面禁止使途公開が不要な政策活動費の廃止に、自民党は否定的態度を崩さない。野党は足並みをそろえ、抜本改革に同調するよう自民党に迫るべきである。
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●集団泥縄…「利権」「裏金」「脱税」「不明」な議員は全員辞職して然るべきだし、キシダメ自民党総裁に何故御咎めの「白羽の矢が立」たぬのか?

2024年04月09日 00時00分28秒 | Weblog

[↑  「確定申告会場」 【<政治まんが>「国会ごっこ」 佐藤正明傑作選「一笑両断」発売中】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/309964)(東京新聞2024年2月18日)]


/ (20240405[])
(こちら特報部)《「まるで集団万引した人間に万引防止策考えさせるよう」 自民党の政治刷新本部の顔触れに透けるやる気のなさ》…集団泥縄。反社集団な、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党と、その総裁・キシダメ氏。

   『●新しい四文字熟語「集団泥縄」…【こちら特報部/「まるで集団万引した
     人間に万引防止策考えさせるよう」自民党の政治刷新本部の顔触れに…】
   『●《元NHKの安倍側近記者》も含めて、アベ様同様その周辺も「息吐く様に
      ウソをつく」…アベ様がキックバックを問題視して中止を《伝達》!?

 キシダメ総裁や〝箕部幹事長〟は御咎めなし、《解党的出直し》どころか、《大甘裁定》。《火の玉》にならないのだから、マスコミや自民党支持者が《火だるま》にしなければいけないのに…。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/処分の裁定は岸田文雄の総裁選への算段のひとつとみるべき】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202404030000018.html)によると、《「500万円以上、1000万円未満」の議員は、8段階で7番目の「戒告」程度だから、ついこの間まで解党的出直しと言っていたものの大甘裁定でしかない。元幹事長・二階俊博と党総裁・岸田文雄にはおとがめなしとなった》。

 やりたい放題な「利権」「裏金」「脱税」「不明」党は退場しろ! もう #自民退場 でいいでしょ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自民党には様子見議員ばかりで本当のリーダーいない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202404040000051.html)。《★今になって裏金事件の処分が甘いと言い出す議員たちはどういう了見なのだろうか。解党的出直しだと言いながら、自民党総裁・岸田文雄や幹事長・茂木敏充極めて政治的大甘裁定で党が立て直せると思う者はいない。深刻度を理解しないのではなく、様子見議員ばかりなのだ》。

 全員議員辞職して然るべき。第一、キシダメ自民党総裁が全く責任も取らず、総裁職を辞めることも無いなんてあり得ない。《首相は自らを処断せよ》《組織のトップが責任を免れる甘い処分》《首相は自ら身を処すべきである》(東京新聞)。それに、《真相が解明されないまま、処分が下される摩訶不思議》、《問題は、前提となる事件の真相が分からないことだ》、《なぜ裏金づくりが始まったのかキックバック還流が復活した背景に何があったのかその金は何に使われたのか一つ一つを明らかにすることが》(沖縄タイムス)。
 沖縄タイムスの【[社説]自民裏金39人処分 一件落着 とんでもない】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1337422)。《真相が解明されないまま、処分が下される摩訶不思議。その基準もあいまいで、けじめには程遠い。自民党は派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、安倍派と二階派の議員に対する処分を決定した。…しかし問題は、前提となる事件の真相が分からないことだなぜ裏金づくりが始まったのかキックバック還流が復活した背景に何があったのかその金は何に使われたのか一つ一つを明らかにすることが先であり、その上で処罰が決まるのが当然だ。処分によって裏金問題の幕引きを急いだと指摘されても仕方ない。このまま事件をうやむやにすることは決して許されない》。
 東京新聞の【<社説>自民の裏金事件 首相は自らを処断せよ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/319415?rct=editorial)。《自民党の党紀委員会は派閥の裏金事件に関わった議員ら39人の処分を決めた。党総裁の岸田文雄首相=写真=は不問に付し、離党勧告は2人にとどめた。組織のトップが責任を免れる甘い処分だ首相は自ら身を処すべきである。…裏金事件では首相が率いた岸田派の不記載で元会計責任者の有罪が確定。首相は安倍派を含む自民党全体のトップでもあり、深刻な政治不信を招いた責任があるはずだが、処分を免れた道理が通らず、保身にも程がある。…問われるべきは、違法な政治資金に手を染めた議員に立法府の一員たる資格があるかどうかだ》。

 《「…これで安倍派を分断、生き残った方は岸田サイドにかしずく。まさにこの裏金事件は岸田の権力闘争の具として使われた」》(政界地獄耳)、《これが党の権力闘争の結果》だなんて、あり得ない。
 再度、日刊スポーツのコラム 【政界地獄耳/小沢一郎「検察が何もしないから、自民党らしい処分でお茶を濁したってこと」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202404050000071.html)。《処分決定には悲喜こもごもあるだろうが、これが党の権力闘争の結果と塩谷は感じるべきだ。ただ全体的には立憲民主党・小沢一郎が言うように「泥棒しても500万円未満ならいいということになる。検察が何もしないから、自民党は自民党らしい処分でお茶を濁したってことだ」に尽きる》。

 キシダメ自民党総裁に何故、お咎めという「白羽の矢が立」たぬのか? 自ら矢を立てぬのか?
 東京新聞の【<コラム 筆洗>「白羽の矢が立つ」。多くの中から、これぞと思う人が特に選び…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/319372?rct=hissen)によると、《▼自分は党を守るための人身御供かと納得できない人もいるようだ。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で党は昨日、関係議員ら39人の処分を決めた▼最も重い離党勧告は安倍派の塩谷立世耕弘成両氏。だが、処分の対象やその軽重の基準はいささか分かりにくい▼重い処分の議員はそれぞれある時期、派閥の要の地位にいるなどしたが、裏金づくりは、誰がいつ主導して始めたかなど肝心なことは今もって不明である。かといって重い処分なしでは、国民の怒りは鎮められまいと岸田首相は考えたのだろう。これまで何を聞かれても知らぬ存ぜぬの安倍派などの面々に同情する気はないが、人身御供かと言われれば、その通りなのだろう▼首相の思惑通り、裏金問題が幕引きとなるかは知らない。有権者は政治家たちの弁解や振る舞いを覚えておくことだろう。誰に一票を託すか、白羽の矢を手に選び定める日はいずれ来る》。
 東京新聞の記事【キックバックの真相究明せず幕引き? 基準不明の「処分」に不満の自民党議員「二つのピースが欠けている」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/319344)。《自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で85人がキックバック(還流)を受けていたにもかかわらず、離党勧告や党員資格停止の比較的重い処分は5人にとどまった。責任を押し付けられた格好の安倍派からは、処分を逃れた岸田文雄首相に「道義的・政治的責任も問われるべきだ」(塩谷立元文部科学相)と不満が渦巻く。首相が真相究明や自らの責任に向き合わず、政治不信が極まる中、恣意的(しいてき)な処分でけじめを演出できるのか。》

 「有権者として申し訳ない」? #自民党に投票するからこうなる。「どうせ今回も逃げ切ったと思ってる」に決まっています。犯罪者に、二度と投票してはいけない。でも、どうせ次回も自公お維に投票し、選挙に行かないことで間接的に自公を支持してしまうんでしょうよ、最早ブログ主は悲観的です。希望なし。
 東京新聞の記事【「どうせ今回も逃げ切ったと思ってる」 自民裏金議員の地元に漂うウンザリ感「有権者として申し訳ない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/319335)。《「今回もうまく逃げ切った」「金、金、金ばかり」—。自民党が4日、裏金事件で処分した国会議員の地元では、有権者から怒りや失望の声が上がった。街を行く人々からは、事件の幕引きを図りながらも自らの処分は見送った岸田文雄首相への厳しい批判も聞かれた》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202404030000018.html

コラム
政界地獄耳
2024年4月3日8時0分
処分の裁定は岸田文雄の総裁選への算段のひとつとみるべき

★自民党裏金事件の処分について自民党は4日に党紀委員会で処分の決定をするという。処分対象は政治資金収支報告書への不記載額が、5年間で500万円以上の議員と、500万円以下でも安倍派の主要幹部だった議員らを含め39人。「500万円以上、1000万円未満」の議員は、8段階で7番目の「戒告」程度だから、ついこの間まで解党的出直しと言っていたものの大甘裁定でしかない。元幹事長・二階俊博と党総裁・岸田文雄にはおとがめなしとなった。

★この問題の対象者は80人余り。39人以外は幹事長・茂木敏充から「注意」を受ける。この程度の処分なら、自民党議員は今後も裏金づくりを続けた方がお得ではないか。ここで注目なのは安倍派座長だった元文科相・塩谷立と前参院幹事長・世耕弘成に厳しい裁定が下ることだ。当然だと思うものの、前政調会長・萩生田光一は党幹部ではなく、この問題を協議する幹部の会議にも参加しておらず、逃げ切りそうだということ。ベテラン議員が言う。「岸田の再選戦略は安倍派幹部の処分に濃淡をつけることと、和歌山の両雄といえる二階、世耕の処分に差をつけることだろう。これで安倍派を分断、生き残った方は岸田サイドにかしずく。まさにこの裏金事件は岸田の権力闘争の具として使われた」と舌を巻く。

★別の自民党議員は「二階・世耕の和歌山戦争は引退という先手を打って処分を免れ、三男に託す二階に対して、世耕は政倫審での物言いが、自民党への強い風当たりになったということだろう。嫌疑なし・真っ白の人が厳しい処分を受ける政治的責任を受けるのだから問題ないが、この処分は極めて政治的な判断だ」。結局、党内の処分など胸三寸でしかなく、時の権力者によって裁定される定見があるものではない。全体に処分が軽いことへの注目が集まる中、この裁定は岸田の総裁選への算段のひとつとみるべきだろう。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202404040000051.html

コラム
政界地獄耳
2024年4月4日8時0分
自民党には様子見議員ばかりで本当のリーダーいない

★今になって裏金事件の処分が甘いと言い出す議員たちはどういう了見なのだろうか。解党的出直しだと言いながら、自民党総裁・岸田文雄や幹事長・茂木敏充極めて政治的大甘裁定で党が立て直せると思う者はいない。深刻度を理解しないのではなく、様子見議員ばかりなのだ。この党の限界を知ったのは当の自民党支持者であることは歴然だが、それを受け入れられない議員が多い。今までは何があっても党支持者はついてきてくれて乗り切れたが、80人からの裏金事件関係者のほとんどは大した処分でもない。ほんの幾人かの重めの処分で信頼が戻ることもないかも知れない。

★では、この一連の党内のドタバタを経済安保相・高市早苗、デジタル相・河野太郎、幹事長・茂木敏充、元幹事長・石破茂、元環境相・小泉進次郎ら世論調査でポスト岸田で名前の挙がる面々はどう考えているのか。散発的に石破が党改革を訴えたが、党内に呼応する声は皆無だった。小泉も幾度か筋を通すべきとの発言はあったものの、積極的に党の恥部をあぶりだすほどでもない。茂木は幹事長でありながら首相・岸田文雄が派閥を解散した時にも歩調も合わせなかったし、政倫審出席など岸田の異次元対応を見ているだけだった。高市、河野は閣内にいることを言い訳にほとんど発言すらしない。

★ところが彼らは総裁選ともなれば突如、党改革や政治とカネのクリーンさを言い出す。本人は知らないところで陣営が数合わせやカネを動かす。今、この渦中に党改革を叫び、党内や党員をリードすれば岸田を凌駕(りょうが)できるはずなのにおとなしい。「結局、自民党に本当のリーダーがいなくなった。国民を巻き込む力もない。様子見ばかりで党をぶっ壊すだけのパワーも持たない。派閥政治だけでなく、長老議員や2世議員もやり玉に挙げるぐらいのクーデターを仕掛ける人物が必要なんだ」(党ベテラン議員)。自民党がどんどん小さくなる。(K)※敬称略
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1337422

[社説]自民裏金39人処分 一件落着 とんでもない
2024年4月5日 5:01

 真相が解明されないまま、処分が下される摩訶不思議。その基準もあいまいで、けじめには程遠い


 自民党は派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、安倍派と二階派の議員に対する処分を決定した。

 政治資金収支報告書に不記載のあった39人を処分するという内容は、郵政民営化関連法案採決を巡り、59人に除名や離党勧告などを科した2005年10月に次ぐ大規模なものである。

 …しかし問題は、前提となる事件の真相が分からないことだなぜ裏金づくりが始まったのかキックバック還流が復活した背景に何があったのかその金は何に使われたのか一つ一つを明らかにすることがであり、その上で処罰が決まるのが当然だ。

 処分によって裏金問題の幕引きを急いだと指摘されても仕方ない。このまま事件をうやむやにすることは決して許されない

 党紀委員会による処分は「除名」「離党勧告」「党員資格停止」のほか「党の役職停止」「戒告」など8段階ある。

 今回最も重い処分となったのは、組織的な裏金づくりを続けていた安倍派の衆参トップだった塩谷立元文部科学相と世耕弘成前参院幹事長だった。

 2氏は資金還流の復活に関わる協議にも参加し、経緯を知る立場にあった。政治責任は重い。離党すれば、選挙活動の際に党の資金援助や幹部の応援などがなくなる。除名に次ぐ処分は当然だ。

■    ■

 安倍派の幹部を務めた下村博文元政調会長、西村康稔前経済産業相は「党員資格停止1年」、政治資金収支報告書への不記載額が多かった萩生田光一前政調会長や事務総長経験者の松野博一前官房長官には「党役職停止1年」が科された。

 派閥幹部以外では不記載額に応じ処分が決まったほか、500万円未満の45人は厳重注意にとどまった。

 だが本来、金額の大きさで線引きできる問題ではないキックバックを受けたのなら全員を処分すべきである

 萩生田氏らは現在無役であり、今回の処分がどれほど影響を与えるかも疑問である。塩谷氏や世耕氏らも含めた処分の軽重について、何を基準にどう判断したのかあいまいだ。

 今後、時がたてば何事もなかったかのように元に戻るのではないか。国民の目には、ほとぼりが冷めるまでの「お仕置き」にしか映らない。

■    ■

 岸田文雄首相が処分の対象外となったことも、大きな問題である。岸田派は元会計責任者が立件されており、党をあずかるリーダーとしての責任は重大だ

 立件対象者を除き不記載額が3526万円と最多の二階俊博元幹事長は、次期衆院選への不出馬を表明したため処分の対象外となった。多額の資金還流があったことが疑われるにもかかわらず、処分なしとは理解に苦しむ。

 後半国会の最大の課題は政治資金規正法の改正だ。会計責任者だけでなく、議員本人も責任を負う連座制の導入が不可欠だ。
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●上脇博之さん《政治にカネ…抜本的な見直し…「政党助成金、企業献金、パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を訴えた》

2024年01月09日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]


(20231222[])
まずは…火の玉・火の車「利権」「裏金」党から、お維に当然の飛び火…。お維祭りやカジノなんてやっている場合なのかね、この際、もう中止にしましょうよ。能登半島の震災もあったわけですし。それに、源流は自民党だし、お維は「第2自民党」を志向・自称してもいますしね。

   『●カジノへのお維祭り…「メディアは批判ばかりしているが…職員は盛り
     上げたい…」「喜んでいるファンや選手の顔を見て批判なんてできるのか」

 日刊ゲンダイん記事【維新の会にも裏金疑惑…売り上げ「8200万円」が消えた? 刑事告発の過去に注目集まる】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/333606)によると、《維新にも疑惑の目だ。最大派閥・安倍派の政治資金パーティー裏金疑惑に自民党が大揺れの一方、維新にも裏金疑惑が浮上し、刑事告発されていた。この過去がネット上の注目を集めている。発端は2019年9月、大阪のリーガロイヤルホテルで開催された政治資金パーティー「大阪維新の会 懇親会」。松井一郎前大阪市長が大阪維新の代表を務めていたころだ。19年分の大阪維新の政治資金収支報告書(翌年公開)によれば、「懇親会」の収入は参加者5862に対し、11724万円。参加費用は1人あたり2万円だった。ホテルのHPによれば、懇親会の会場「光淋の間」の収容規模は最大2000収容可能人数の3倍近くが詰めかけたとは、何とも不自然である》。
 故あって400人の懇親会をやるのですが、お維のこの《「懇親会」…参加者5862》とは想像を絶します。《懇親会の会場「光淋の間」の収容規模は最大2000》でも、5倍かぁ? 《収容可能人数の3倍近くが詰めかけた》というのも、眉唾でしょうねぇ。酷いモノです。利益率も幾らなんでしょうね。

 さて、「盛者必衰の理」のアベ様派と地位に恋々としがみつくキシダメ首相。
 日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/自民裏金疑惑の根源は、安倍元首相がつくった「2015年体制」にある】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/333611)によると、《3代目の世襲政治家が家業を潰す。岸田首相のことである。自民党の裏金疑惑への対応で、危機管理能力が全くないことは明らかである。国民の期待に応えるために何をすべきかが分かっていないのだ。それどころか、検察の捜査が「安倍派叩き」になっていることが自分の立場を有利にするとしか…》。

 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党自体の《解消》が必要。アベ様派議員の事情聴取で留飲を下げても仕方ない。全犯罪議員を塀の中に落とす。せめて、全員、5年の公民権停止」。そして何より大事なことが、政権交代。

 日刊スポーツのコラム【政治地獄耳/30年前の忘れ物をとりかえす時 自民党は進んで派閥解消すべき】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202312200000064.html)。《★一強といわれた安倍派はこのキックバックで、派閥の権勢を維持しようとしていたことが、派内の議員の証言などからうかがえるが、いわばカネでつながっていた結束で派閥の役割が終わったといわれながらもカネを求心力に使っていたとなれば、自民党は進んで派閥解消、政治資金規正法改正、選挙制度改正の素案を出すべきで、野党の要求にも真摯(しんし)に応じるべきだ。首相はこれから課題が明らかになるというが、既に問題点は出尽くしている。特捜部は犯罪を認定する仕事で、再発防止は政治の課題と言える。30年前の政治改革も疑獄事件からスタートしたが、自民党の抵抗が強く海部内閣から幾つもの内閣が倒れ、最後は政権交代となった。その忘れ物を取り返す時だ》。

 本題、上脇博之さんである。赤旗共々、本当に頭が下がる。本当に尊敬に値する教授、「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之さん。
 望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【なぜ自民党にはこれほどのカネが必要なのか パーティー券疑惑を告発した上脇博之教授が読み解く背景】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/296754)。《自民党の最大派閥・安倍派(清和政策研究会)が、政治資金パーティーを裏金づくりに利用していた疑惑で東京地検特捜部の捜査が進んでいる。この問題で、地検への告発を続けてきた神戸学院大の上脇博之教授が本紙の取材に応じた。政治にカネがかかりすぎる現状の抜本的な見直しが必要だとして「政党助成金、企業献金、パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を訴えた。(聞き手・望月衣塑子)》。
 ふざけた三重取りを止めさせましょう…《政治とカネの問題では、政党助成金を導入したら企業献金を受けないと言っていたのに、導入後も企業献金は続いている自民党が受け取る政党助成金や企業献金は他党より格段に多いのに、その上にパーティー券収入もある》。

   『●(こちら特報部)《「政治とカネ」で孤軍奮闘…毎年発覚する政治資金問題、
      そろそろ「上脇さん頼み」を脱却した独立の公的監視告発機関が必要》
   『●《「自民党の自浄作用は期待できない」──。政治資金パーティーの
      裏金疑惑に火を付けた神戸学院大教授の上脇博之氏はそう断言する》
   『●自民党「政治刷新本部(仮称)」の凄いメンツ…本部長・キシダメ総裁、
     最高顧問・すがっちとド「アホウ節」氏、事務総長・木原誠二幹事長代理


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https://www.tokyo-np.co.jp/article/296754

なぜ自民党にはこれほどのカネが必要なのか パーティー券疑惑を告発した上脇博之教授が読み解く背景
2023年12月19日 06時00分

 自民党の最大派閥・安倍派(清和政策研究会)が、政治資金パーティーを裏金づくりに利用していた疑惑で東京地検特捜部の捜査が進んでいる。この問題で、地検への告発を続けてきた神戸学院大の上脇博之教授が本紙の取材に応じた。政治にカネがかかりすぎる現状の抜本的な見直しが必要だとして「政党助成金、企業献金、パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を訴えた。(聞き手・望月衣塑子


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自民5派閥の過少申告も告発した…上脇博之教授が「政治とカネ」で孤軍奮闘 「チェック役」どう増やす?


 告発の契機は昨年11月の「しんぶん赤旗」の記事だった。2018年から20年までに、安倍派など5派閥の政治団体の政治資金収支報告書に計約2500万円の不記載があったと報道。これは、各業界がつくる政治団体のパーティー券購入などの支出を調べ、それと派閥の収入を一個一個照らし合わせないとだめで、かなり地道な作業だったはずよくここまで調べたなと感心した

 この際に赤旗からコメントを求められたこともあり、18~21年の4年間で計約4000万円の不記載があったことをあぶりだし、昨年末から今年1月上旬まで、立て続けに東京地検に告発した。正月返上だった。


◆巨額になるのは裏金づくりが前提だからでは

     (上脇博之・神戸学院大学大学院教授)

 パーティー券は、企業が年に何回も買っている。見落としや足し算の間違いがないかなど、かなり神経を使った。告発はその後も22年の調査分などで金額が積み上がり、安倍派は計3300万円超、5派閥合計では5900万円を超えた。

 各派閥が関わっており、金額も大きいので、極めて組織的な裏金作りではないかと思った。それで告発文書に「パーティー券の内訳の明細がないのはおかしいこれは恐らく裏金がつくられているのではないか。捜査してほしい」と申し添えた。まだ私には東京地検特捜部からの聴取要請はないが、今年11月から報道関係者から「告発状が欲しい」などの問い合わせが増えたので、水面下で捜査が始まっているなと感じていた。これまでの報道によれば、安倍派の裏金は最近5年間で5億円に上るという。ここまで巨額になるのは、裏金づくりを前提としてパーティー券を売りさばいていたとも考えられる。


◆派閥の会計責任者だけでやるのは難しい

 ノルマ超過分は別口座に振り込むよう、議員が直接指示していたという報道もあった。これを派閥の会計責任者だけでやるのは難しく、(国会議員が務める)事務総長や派閥会長の了承を得なければできないのではないか。議員側の認識や指示の有無が厳しく問われなければならない。

 パーティー券を巡っては、麻生派の薗浦健太郎元衆院議員(千葉5区)は、パーティー券収入約4000万円の不記載が発覚。議員辞職後に略式起訴され、今年1月に罰金100万円と公民権停止3年が確定した。また今月に入り、週刊文春が、経産官僚をサクラにした西村康稔前経済産業相の架空パーティー疑惑を報じる。パーティー券は全廃すべきだろう。

 また、パーティー券を購入する企業側には、各派閥との関係を知られたくないという思いがある。購入金額が20万円を超えなければ収支報告書への記載は必要ないため、20万円以下になるよう購入する。このためパーティー券を購入した企業や購入した意図、議員側とのやりとりは、捜査の手に委ねるしかない。


◆政党助成金を導入したら献金は受けないと言っていたはず

 政治資金規正法は、1988年に発覚したリクルート事件や、92年に金丸信元自民党副総裁が認めた5億円のヤミ献金事件、2004年に明るみに出た日本歯科医師連盟による裏献金事件などが社会問題となり、何度も法改正した。それでも今回また、法を無視した裏献金疑惑が出てきた

 政治とカネの問題では、政党助成金を導入したら企業献金を受けないと言っていたのに、導入後も企業献金は続いている自民党が受け取る政党助成金や企業献金は他党より格段に多いのに、その上にパーティー券収入もある。

 これだけカネが必要になった背景には、自民党員の減少が関わっているのではないか。自民党員は1991年のピーク時は550万人いたが、2022年末時点では112万人とされ、党員から集める党費収入は減少している。


◆パーティー券収入をなくさないと「政策本位」にならない

 一方で国会議員たちは、議席を死守するために、さまざまな支援団体とつながる地元の都道府県議や市区町村議らの支援をしなければならない。各国会議員の掲げる政策より、お金をどれだけ配るかが、議席を守るポイントの一つになっているのではないか。政党助成金や企業献金、パーティー券収入をなくさないと、政策本位で国会議員を選ぶことにならないと思う。

 逆に言えば、これらの収入源を法律で禁じることで、本来の議会制民主主義を取り戻せると思う。リクルート事件の発覚後、自民党は党総裁の直属機関として1989年1月に「政治改革委員会」を設置した。また国会でも関係者の証人喚問などがあった。今回も捜査の動きを待つのではなく、岸田文雄首相や、与野党の国会議員らが主体となって、疑惑の解明と再発防止のための具体策を示す必要がある


【関連記事】裏金疑惑の安倍派を「排除」したら事態は解決するのか 岸田首相のリーダーシップに不信感が拭えない
【関連記事】キックバック「記載しなくていい、と安倍派に指示された」 宮沢博行防衛副大臣が認める、3年間で140万円
【関連記事】裏金追及され「頭悪いね」と逆ギレした安倍派議員…説明拒否のよくある言い訳「捜査中」ってどうなの?
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●「利権」「裏金」党では《裏金は「文化」》! 今年も酷い一年だった、ホントに《年の暮れになって私たちは何を見せられているのだろうか》

2023年12月31日 00時00分05秒 | Weblog

[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]


/ (2023年12月19日[火])
《裏金は「文化」》! さすが、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/裏金は「文化」発言 問われる鈴木前総務相の見識】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202312190000025.html#goog_rewarded)によると、《だが鈴木は辞めたとはいえ、この問題の主務官庁でもある総務大臣。また巨悪を眠らせない東京地検特捜部が、この金額で目くじらを立てないとの目算があるような物言いに、政界では「挑発している」との声も上がる。またこの時、「この世界文化と言えば変だが、そういう認識があった」との妙な説明をつけた。…最近各地で発覚している都道府県の県連パーティーと派閥のパーティーが、裏金づくりの温床になっていた党内の暗黙のルールを文化と指すなら、裏金文化の合法化と思われても仕方がない。キックバックや還流という考えも、自民党ではいわば文化なのだろう。鈴木の発言はいずれも総務相としての見識が問われる発言ではないか。》

 「盛者必衰の理」のアベ様派と地位に恋々としがみつくキシダメ首相。それにしても、この一年も酷い政治状況でした。(狙撃兵)《それにしても、年の暮れになって私たちは何を見せられているのだろうか》?
 長周新聞のコラム【訂正「火の玉」→「火だるま」/コラム 狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/28489)。《恐らく「火の玉」ではなく「火だるま」の間違いなのだろう。時事世論調査でついに内閣支持率は17・1%まで落ち込み、裏金パーティー券問題でのグダグダとした対応如何によっては、今後さらに急落していく気配を見せている。我が世の春を謳歌していた安倍派のみならず他派閥も含めて、自民党が開催してきた政治資金パーティーとは要するに裏金作りの一大イベントだったことが暴露され、年の瀬も迫るこの時期になって政界は大炎上である。これらの自民党の裏金作り集団火の玉になって、いったい何がどうなるというのだろうか? というか、「進め一億火の玉だ」(大政翼賛会が掲げたスローガン)をもじっているのだろうか? などと言葉の選択に疑問も抱きつつ、岸田文雄の涙目の会見を眺めていた》。

   『●どういう神経? ウルトラ差別主義者な財務相・副首相が大量密集
     《カネ集めパーティ》の強欲。《夜の街》は御控えになっているのか?
   『●《派閥というより党としての脱税指南があったのではないかと疑いたく
     なる。それでいて議員の給料を上げる法律は通す厚顔ぶり》(政界地獄耳)
   『●パー券キックバック疑惑…カルト協会とヅボヅボな「利権」党の政治資金
     収支報告書への支出記載無しのキックバック、議員の受領記載無しの裏金
   『●キックバックして裏金化、党(派閥)も議員サイドもどちらも収支報告書
     不記載…カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党が《脱税指南》?
   『●パー券キックバック・裏金疑惑…いつまで《自民党内はまだ人ごとの
     よう》でいられるか? 西村経産相「膿を出さなければいけない」って…
   『●(政界地獄耳)《引き際の汚い安倍派 往生際の悪さは派閥の伝統か》…
     「盛者必衰の理」のアベ様派と地位に恋々としがみつくキシダメ首相
   『●パー券中抜き・キックバック(戻し)・裏金疑惑…カルト協会とヅボヅボ
      な反社的「利権」「裏金」党全体の組織的犯罪、党全体の構造的問題

   『●郷原信郎弁護士「政治資金規正法は真ん中に大穴があいたザル法。法改正
     に向けた議論も本格化しないと、政治とカネの問題は繰り返される」(1/2)
   『●郷原信郎弁護士「政治資金規正法は真ん中に大穴があいたザル法。法改正
     に向けた議論も本格化しないと、政治とカネの問題は繰り返される」(2/2)

 金子勝さんは、傍観者ではいけない、と言う。検察のさじ加減で政権が左右されていはいけない。韓国のように、ファシズムの萌芽となる。田中角栄氏、小沢一郎氏(「期づれ」(期ズレ冤罪事件、「小沢裁判」)など、政権が揺るぎ、アメリカ追従化が進む。また、日刊ゲンダイの記事【映画「『知事抹殺』の真実」が描く国策捜査と報道の“闇”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/191719)を読むとわかるが、《5期18年務めた福島県の佐藤栄佐久元知事(77)が「謎の収賄事件」で突然、政治生命を絶たれてから10年。“冤罪”まがいの「収賄額0円」という前代未聞の有罪判決が確定しているが、なぜ佐藤がつぶされたのか。ドキュメンタリー映画「『知事抹殺』の真実」(安孫子亘監督)…》…福島県では、検察が、佐藤栄佐久・元知事をつぶすことで、原発を推進する、といった具合だ。だからこそ、民主的な方法で政権交代を達成しなければいけない。傍観者ではいけない。単なる野党批判に堕していてはいけない。#選挙に行かないとこうなる #自民党に投票するからこうなる ← 諸悪の根源はコレ。
 デモクラシータイムスの映像資料【2023吼え納め!破綻する裏金国家~アベ2015年体制の大罪【金子勝の言いたい放題】20231219】(https://www.youtube.com/watch?v=N-JkwUiUqto)。《2023年を締めくくる金子勝の言いたい放題。パー券問題が政権を揺さぶります。でも、自民党の裏金づくりのあきれた実態は問題の入り口です。今や日本は国家をあげて裏金を作り本当はできないはずの防衛費43兆円をすすめ、政権を維持しようと時々の思い付きでバラマキをし、その結果、屋台骨が傾いていることに眼をつぶって暴走しています。その出発点は、2015年。安倍政権の2015年体制と呼ぶべき政治自体が、国家規模の裏金づくりと倫理の崩壊を招いてきました。それを許してきた野党と便乗もしたマスコミの罪も大きい。その仕組みと体制を俯瞰し明快に語る金子節を堪能ください。新年には、では、この後何をするべきか、大いに語っていただきます。2023年12月19日収録》



   『●安孫子亘監督映画「『知事抹殺』の真実」の 
      佐藤栄佐久元知事冤罪…泉田裕彦新潟県知事「事件」の背景に?
   『●書籍紹介『20人の識者がみた 「小沢事件」 の真実
               捜査権力とメディアの共犯関係を問う』

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202312190000025.html#goog_rewarded

コラム
政界地獄耳
2023年12月19日7時1分
裏金は「文化」発言 問われる鈴木前総務相の見識

★9月13日発足の第2次岸田第2次改造内閣で総務大臣に就任し、悲願の初入閣を果たした総務相・鈴木淳司。まじめ一徹できた人だけに入閣は多くが喜んだ。愛知7区、当選6回だが、民主党政権が生まれた09年の選挙では民主党新人の山尾志桜里に負け落選。12年の選挙では当選も、14年の選挙では山尾に選挙区で5000票差で負けるが比例復活。4度目の対決となった17年の選挙では、山尾が不倫疑惑報道で民進党を離党。無所属で出馬し鈴木有利といわれたが、834票差で敗れ比例復活した。

★鈴木は安倍派の裏金問題を否定していたが15日に一転して計60万円のキックバックを認めた。「派閥で正式に届け出たお金で『活動費』として交付され、経費として使っていいと思っていた」「裏金として受け取ったという認識はなかった」と、額は小さいものの各議員と同様の説明だ。過去の政治とカネでもこう説明していれば立件できなかったこともあり、そう説明している可能性がある。だが鈴木は辞めたとはいえ、この問題の主務官庁でもある総務大臣。また巨悪を眠らせない東京地検特捜部が、この金額で目くじらを立てないとの目算があるような物言いに、政界では「挑発している」との声も上がる。またこの時、「この世界文化と言えば変だが、そういう認識があった」との妙な説明をつけた。

★ネットでは「不倫は文化だのような言い方」と批判があるようだが、最近各地で発覚している都道府県の県連パーティーと派閥のパーティーが、裏金づくりの温床になっていた党内の暗黙のルールを文化と指すなら、裏金文化の合法化と思われても仕方がない。キックバックや還流という考えも、自民党ではいわば文化なのだろう。鈴木の発言はいずれも総務相としての見識が問われる発言ではないか。(K)※敬称略
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https://www.chosyu-journal.jp/column/28489

訂正「火の玉」→「火だるま」
コラム 狙撃兵 2023年12月18日

 恐らく「火の玉」ではなく「火だるま」の間違いなのだろう。時事世論調査でついに内閣支持率は17・1%まで落ち込み、裏金パーティー券問題でのグダグダとした対応如何によっては、今後さらに急落していく気配を見せている。我が世の春を謳歌していた安倍派のみならず他派閥も含めて、自民党が開催してきた政治資金パーティーとは要するに裏金作りの一大イベントだったことが暴露され、年の瀬も迫るこの時期になって政界は大炎上である。これらの自民党の裏金作り集団火の玉になって、いったい何がどうなるというのだろうか? というか、「進め一億火の玉だ」(大政翼賛会が掲げたスローガン)をもじっているのだろうか? などと言葉の選択に疑問も抱きつつ、岸田文雄の涙目の会見を眺めていた。

 私たちが目下見せつけられているのは、表現としては「火の玉」などではない。「火だるま」状態の安倍派なり岸田政権の姿である。さもしくせこい裏金作りの実態が白日の下に晒されて、なんだか勝手に燃え始めた――。世間一般からするとそんな印象すらある今回の政界汚職事件。20~30年前からノルマ以上のキックバックは慣例で、ずっとやっていた等々の報道もあり、わかっていたくせになぜこのタイミングで検察や商業メディアはやんやの騒ぎを始めたのか? という疑問もあるが、兎にも角にも明らかになった以上、政治家たちの汚職や腐敗は是正されて然るべきである。裏金作りに加担した者たちは一人残らず成敗されて公民権停止まで追い込まれるべきで、しっかりと火だるまになって燃え尽きるべきだろう。

 動揺する安倍派の下っ端のなかからは、「政治資金収支報告書に記載しないよう派閥から指示されていた」「しゃべるな! と箝口令がしかれている」等々の不満も出始め、泥船からの脱出劇でも始まったのかと思わせている。派閥から恨まれるリスクを背負ってなおそのような嘘をつく必要などないだろうし、恐らく箝口令がしかれているのも事実なのだろう。谷川弥一がメモを棒読みしたのがあらわしたように、逃げ口上のコメントまで統一しており、発覚後の対応もまた派閥ぐるみなのである。「派閥から記載しないよう指示されていた」についても、1人や2人という規模ではなく清和会所属の国会議員たちの誰一人として収支報告書に記載せず、裏金としてポッケにインしていた事実からして、派閥ぐるみで示し合わせていたことは誰にでもわかる。記載すれば裏金にならないのだから、そもそも記載するわけがないのである

 そのようにして稼いだ裏金の小遣いを彼らは何に使っていたのか? 領収もいらず、何に使ったのか明らかにする必要もないカネについて、どの事務所であれ会計責任者や秘書が勝手に使うわけなどなく、政治家本人がどのようなカネがいくらあるのか把握した上で使っていたと見なすのが自然だ。表に出るものならまだしも、裏金ならなおさらである。公表できない使い方があるからこそ裏金が必要となり、そのための捻出システムとしてパーティーをくり広げていたのだ

 それにしても、年の暮れになって私たちは何を見せられているのだろうかという気もしないでもない。物価は上がり、食料も燃油も電気代その他もみな上がり、暮らしていくのに精一杯という状況が普遍的な昨今。早急に消費税を減税するなり、国民の暮らしを底上げするなり緊急政策を実施すべき政府が無能というか、自民党は己の懐のキックバックばかり考えているせこい連中の巣窟で、勝手に火だるまになって燃えている。支持率低迷の総理大臣といえば、何をいっているのかさっぱり不明で涙目になって能面という有り様である。さっさと解散総選挙を実施して、自民党にはドロップキックでも食らわせなければ、彼らに自浄作用など望めない
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●郷原信郎弁護士「政治資金規正法は真ん中に大穴があいたザル法。法改正に向けた議論も本格化しないと、政治とカネの問題は繰り返される」(1/2)

2023年12月21日 00時00分47秒 | Weblog

[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]


(2023年12月18日[月])
[その2]
上納金を中抜きしてまでいたらしい「利権」「裏金」党の議員ら。キシダメ首相は、アベ様派だけの問題に矮小化して、この際、《「盛者必衰の理(ことわり)」とはこのことなのか…》なアベ様派残党の影響を排除したいのでしょう。そんなに上手く行くのやら。(デモクラシータイムス【腐った自民・火だるま岸田 政局の陰で重要政策着々 WeN20231216】、https://www.youtube.com/watch?v=h9geY1x1NQo)で、五野井郁夫さんによると、いま、キシダメ首相は《高揚感》《全能感》に包まれているそうです。先日の首相会見の〝涙目〟〝涙声〟も、どちらかというと《高揚感》だったらしいですよ。アベ様派残党に気を使うこともなく、今後は「やりたい政治ができるぞ!」といったところらしい(キシダメ氏にそんなやりたい「政」があるのかどうか? 首相という「地位に恋々としがみつく」ことが生きがい…)。一方、ド「アホウ節」元財務相の派閥は、妙に余裕綽々なのだが、なんでなの? 市民は舐められているし、特捜部も随分とバカにされたものです。

 (こちら特報部)《「火の玉となって取り組んでいく」…窮地に追い込まれ、もはや燃え尽きる覚悟なのか。「火の車」という表現のほうが、適切かもしれない》。
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/裏金疑惑で制御不能に…自民党の「最後のきらめき」が面白すぎる】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/333451)によると、《面白いと言っては不謹慎だが、自民党はすでに制御不能になっており、火に油を注ぐ人たちが内部から次々と登場。衆院議員の谷川弥一は、所属する安倍派から直近5年間で4000万円超の裏金のキックバック(還流)を受けた疑いがあるが、地元報道機関の質問に対し「頭悪いね。言ってるじゃないの。質…」》。

   『●どういう神経? ウルトラ差別主義者な財務相・副首相が大量密集
     《カネ集めパーティ》の強欲。《夜の街》は御控えになっているのか?
   『●《派閥というより党としての脱税指南があったのではないかと疑いたく
     なる。それでいて議員の給料を上げる法律は通す厚顔ぶり》(政界地獄耳)
   『●パー券キックバック疑惑…カルト協会とヅボヅボな「利権」党の政治資金
     収支報告書への支出記載無しのキックバック、議員の受領記載無しの裏金
   『●キックバックして裏金化、党(派閥)も議員サイドもどちらも収支報告書
     不記載…カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党が《脱税指南》?
   『●パー券キックバック・裏金疑惑…いつまで《自民党内はまだ人ごとの
     よう》でいられるか? 西村経産相「膿を出さなければいけない」って…
   『●(政界地獄耳)《引き際の汚い安倍派 往生際の悪さは派閥の伝統か》…
     「盛者必衰の理」のアベ様派と地位に恋々としがみつくキシダメ首相
   『●パー券中抜き・キックバック(戻し)・裏金疑惑…カルト協会とヅボヅボ
      な反社的「利権」「裏金」党全体の組織的犯罪、党全体の構造的問題

 郷原信郎弁護士は「政治資金規正法は真ん中に大穴があいたザル法法改正に向けた議論も本格化しないと、政治とカネの問題は繰り返される」と、
 古賀茂明さんの言葉《野党は、「政治資金パーティーの禁止」「企業団体献金の禁止」「調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)や立法事務費の使途全面公開」、さらには、「国会議員の資産、関連団体全ての口座とマイナンバーの紐付け義務化」「政治資金の収支全てのキャッシュレス化とステートメントのリアルタイム公開義務化」などの法律改正を提案し、国会の争点にすべきだ》。
 もうお一人。《中野晃一・上智大教授(政治学)は「世襲や現職が選挙に有利な中で、与党議員が実質的な『企業・団体献金』といえるパーティー収入や裏金まで集めて資金を得ていたとなれば、野党が勝てるはずがない。あらためて自民党派閥政治のゆがみがあらわになった」と批判する。それでも、捜査で政治生命を絶たれる議員が出る程度では、「自民1強体制は変わらないと考えている。「平和外交による安全保障、個人の暮らしや命を守るといった憲法に基づく価値観を、国民の側で広く共有することが必要だ。(立憲主義を重んじる野党を支えて、選挙で政権交代を起こす長期政権で起きた不正をけん制する作用が働かなければ、『アベ政治は終わらない」》。

 キックバックア(還流)・裏金に加えて、上納金の一部を中抜き! 党が脱税指南していたはずで、アベ様派だけの問題ではない。そして、横領、背任、脱税、贈収賄の罪に問えないのならば、せめて不記載罪で「利権」「裏金」党議員には5年の公民権停止」を。
 曽田晋太郎山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/裏金疑惑の安倍派を「排除」したら事態は解決するのか 岸田首相のリーダーシップに不信感が拭えない】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/295866?rct=tokuhou)。《自民党の「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーを巡る裏金問題を受け、岸田文雄首相が閣僚・副大臣・政務官の「政務三役」から安倍派を排除するかどうかが取り沙汰されている。安倍派の閣僚と副大臣の交代にとどめる方針に傾いている様子だが、判断基準がはっきりしない。安倍派を一定程度要職から遠ざければ、理解が得られる問題だろうか。(曽田晋太郎山田祐一郎)》。

 #選挙に行かないとこうなる #自民党に投票するからこうなる ← 諸悪の根源はコレ。「1/4」が自公に投票し、《眠り猫》となり「2/4」が投票に行かないことで間接的に自公を支持しているこの構図、何とかならないものか。自公お維コミは、決して投票率を上げる動きは見せない。ならば、(古賀茂明さん)《私たち国民は本当にバカなのだと言われ》たく無ければ、投票率を上げることが最も重要なこと。
 日刊スポーツの記事【小沢一郎氏「今度こそ国民が本気で怒らないと、国は滅びる」毎日新聞内閣支持率16%の報道受け】(https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202312170000788.html)。《毎日新聞社の世論調査で、岸田内閣の支持率が16%となったことにコメントを投稿した。毎日新聞の報道を引用する形で「不支持率79%は、毎日新聞が世論調査で内閣支持率を初めて質問した1947年7月以来、最も高い」という記事のくだりもピックアップした上で「今度こそ国民が本気で怒らないと、また同じことの繰り返しになる。元凶は政治自民党政治を変えないと国は滅びる」と、ポストした。小沢氏はかねて国政選挙などでの投票率の低さに懸念を示してきている。毎日新聞社の内閣支持率は、14日に発表された時事通信社の17・1%よりも低い10%台の数字となった。「毎日新聞世論調査」というワードはこの日、インターネット上のトレンド上位にもなった》。

 数多のアベ様案件、アベ様がお亡くなりになったとしても、真相解明と責任追及を継続すべき。
 今回の裏金問題は組織的犯罪、党全体の構造的問題。アベ様派だけの問題ではない。例えば、Dappi事件で暗躍した、天下の自民党本部事務総長・《安倍政権、岸田政権通じてのキーマン》《自民党の“金庫番”元宿仁氏は噛んでいないのかね?
 木原育子安藤恭子両記者による、もう一つの東京新聞の記事【こちら特報部/「アベ政治」終わらない? 閣僚更迭→強制捜査でも裏金の責任「問うのは難しい」派閥政治のゆがみ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/296099)。《自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、東京地検特捜部が近く強制捜査に乗り出す構えだ。派閥の裏金で思い出されるのは、2004年の橋本派(平成研究会1億円ヤミ献金事件。最大派閥が弱体化する転換点となった事件からみえる、捜査の焦点は何か。閣僚が事実上更迭された安倍派も力を失い、「アベ政治」は終わるのか。(木原育子安藤恭子)》。

 アノ「Dappi事件で暗躍した、天下の自民党本部事務総長・《安倍政権、岸田政権通じてのキーマン》《自民党の“金庫番”元宿仁氏」とこの《2004年の橋本派(平成研究会1億円ヤミ献金事件》の関係 ➙ 日刊ゲンダイの記事【「Dappi」の背後には“自民党の金庫番”がいた! 赤旗日曜版スクープの衝撃】(2021/10/20 16:00)によると、《この記事に出てくる「自民党本部事務総長」とは元宿仁(76)のことだ。以前から<自民党の金庫番>と呼ばれた人物で、2004年に起きた日本歯科医師連盟日歯連)の不正献金事件でも東京地検特捜部の事情聴取を受けているほか、19年の参院広島選挙区をめぐって元法相の河井克行案里夫妻が逮捕、起訴された大規模買収事件でも名前が取り沙汰され、当時の菅前首相の首相動静でも複数回の会談が確認されている》、《ロッキード事件リクルート事件など「政治とカネ」のスキャンダルで、自民党はしばしば糾弾され、逆風に立たされることも多い。2004年(平成16年)に発覚した「日歯連迂回献金事件」では、彼の関与が疑われ、検察から何度も事情聴取を受けた。「政治資金を扱う裏方をやる以上は、汚いと言われるかも知れないが、自分のような役回りも必要だ。政治はきれいごとでは動かない。話せないことばかりで、それは墓場まで持って行く」と彼は言う。> 「墓場まで持って行く」なんてとんでもない。すべてを洗いざらい明かすべきだ。》

[その2]

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●郷原信郎弁護士「政治資金規正法は真ん中に大穴があいたザル法。法改正に向けた議論も本格化しないと、政治とカネの問題は繰り返される」(2/2)

2023年12月21日 00時00分19秒 | Weblog

[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]


(2023年12月18日[月])
[その1]

   『●どういう神経? ウルトラ差別主義者な財務相・副首相が大量密集
     《カネ集めパーティ》の強欲。《夜の街》は御控えになっているのか?
   『●《派閥というより党としての脱税指南があったのではないかと疑いたく
     なる。それでいて議員の給料を上げる法律は通す厚顔ぶり》(政界地獄耳)
   『●パー券キックバック疑惑…カルト協会とヅボヅボな「利権」党の政治資金
     収支報告書への支出記載無しのキックバック、議員の受領記載無しの裏金
   『●キックバックして裏金化、党(派閥)も議員サイドもどちらも収支報告書
     不記載…カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党が《脱税指南》?
   『●パー券キックバック・裏金疑惑…いつまで《自民党内はまだ人ごとの
     よう》でいられるか? 西村経産相「膿を出さなければいけない」って…
   『●(政界地獄耳)《引き際の汚い安倍派 往生際の悪さは派閥の伝統か》…
     「盛者必衰の理」のアベ様派と地位に恋々としがみつくキシダメ首相
   『●パー券中抜き・キックバック(戻し)・裏金疑惑…カルト協会とヅボヅボ
      な反社的「利権」「裏金」党全体の組織的犯罪、党全体の構造的問題

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/295866?rct=tokuhou

こちら特報部
裏金疑惑の安倍派を「排除」したら事態は解決するのか 岸田首相のリーダーシップに不信感が拭えない
2023年12月14日 12時00分

 自民党の「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーを巡る裏金問題を受け、岸田文雄首相が閣僚・副大臣・政務官の「政務三役」から安倍派を排除するかどうかが取り沙汰されている。安倍派の閣僚と副大臣の交代にとどめる方針に傾いている様子だが、判断基準がはっきりしない。安倍派を一定程度要職から遠ざければ、理解が得られる問題だろうか。(曽田晋太郎山田祐一郎


◆「なぜ安倍派だけなのか」閣僚経験者の疑問

     (衆院本会議で内閣不信任案が否決され、
      一礼する岸田首相(右)ら)

 「われわれもしっかり反省しないといけないが、なぜ安倍派だけなのか納得いかない。岸田派でもパーティー収入の過少記載が取り沙汰されているのに、交代の基準は何なのか」

 13日の臨時国会閉会日。登院した安倍派の閣僚経験者は、岸田政権からの「安倍派排除」の動きに、首をかしげた。

 岸田首相は14日、裏金問題を受け、安倍派の政務三役計15人のうち、閣僚4人と副大臣5人全員を交代させる。6人の政務官については、本人の意向を確認した上で判断する方針だ。

 「副大臣としてやり残した仕事がいっぱいある。中途半端な形で省を去らなければいけないのは、政治家として本当に悔しい」

 安倍派の宮沢博行・防衛副大臣は衆院本会議後、記者団にこう述べ、安倍派排除の人事に憤りを示した。

     (衆院本会議後に記者団の取材に応じる宮沢防衛副大臣)

 宮沢氏は自身もノルマ分を超えたパーティー券収入について派閥から還流を受け、2020年からの3年間で計140万円の不記載があったと明らかにした上で、「不記載は大変申し訳ないが、政治活動として使い、領収書も整えている。厳正に管理しており、この結果(副大臣交代)ですか。正直大変残念で悔しい」と語った。宮沢氏は本会議前には、こちら特報部の取材に「(首相の人事は)強引な手法で、ふざけるなと言いたい」と不満をあらわにしていた。

 安倍派は自民党国会議員の4分の1に当たる99人が所属する同党最大の派閥だ。死去するまでは安倍晋三元首相を中心としていた。改憲を重視するなど、タカ派的な色彩を持つ。かつては非主流派だったが、00年以降、森喜朗氏や小泉純一郎氏が首相に就任し、勢力を拡大していった。


◆若手からは「禍根を残すやり方」「派としてみそぎを」

 出身派閥の宏池会(岸田派)が第4派閥の岸田首相は、安倍派との関係を重視し、要職に登用してきた。

 裏金疑惑の中心にいない安倍派の若手・中堅議員は恨み節交じりの反応をみせた。

     (自民党本部(資料写真))

 ある参院若手は「(首相の人事は)禍根を残すやり方だ。還流を受けていないと明言している人も辞めさせるのはひどい」と指摘。これまで安倍派では、幹部が「派閥として岸田首相を応援しよう」と号令をかけていたというが、「今回のことでそのバランスが変わるかもしれない」と話した。さらに「岸田派の中には、安倍派のせいで内閣支持率が下がっていると言う人もいるようだが、支持率はその前から下がっていて、それは岸田首相自身のせいだ」と憤った。

 衆院若手は「前回の内閣改造で就任し、3カ月で交代させられる人もいる。自分が当事者だったら『なぜだ』と怒る」と想像する。その上で「裏金という認識はなく派閥の慣例として断れず還流を受けていた人もいるのでは。今回の問題に対し、派としてしっかりみそぎをしないといけない。若手には傷がつかないようにしてほしい」と派閥幹部に求めた。

 また、参院中堅は「パーティー券の販売ノルマを果たすのも大変だが、(ノルマ超過分を)もらっていた人はなぜ、政治資金収支報告書に記載しないのかそれだけのことなのに」と疑問を呈し、「本当にいい迷惑」と漏らした。


◆松野官房長官も交代対象

 交代対象となる閣僚には、松野博一官房長官もいる。松野氏はこれまで記者会見で「派閥で事実関係を精査している」と具体的な説明を拒んできた。

     (12日、衆院本会議で自身の不信任決議案が否決され、
      一礼する松野博一官房長官=国会で)

 立憲民主党が衆院に提出した松野氏の不信任決議案は12日、自民、公明両党の反対で否決された。岸田政権は、松野氏を信任した2日後に更迭する形になる。

 また、4000万円以上の還流を受けたと指摘される安倍派の谷川弥一衆院議員が「刑事告発を受けている案件であり、事実関係を慎重に調査・確認して、適切に対応して参りたい」と用意した紙を読み上げた後、食い下がる記者に「頭悪いね言い放つ様子がテレビで報じられるなど、国民の政治不信は高まるばかりだ。


◆安倍派「元事務総長」下村博文氏の地元では…

     (近くでタワーマンションの建設も進む
      大山商店街(10月撮影))

 「昔から暗黙の了解で続いてきたことで口を閉ざしているんでしょうね。議員が開き直って『頭悪いね』なんて、ばかにしている」。臨時国会最終日の13日午後、東京都板橋区の「ハッピーロード大山商店街」で、近くに住む70代の女性がうんざりした様子で話す。この地域は安倍派の元事務総長で、政治資金パーティー問題で東京地検に刑事告発された下村博文・元文科相の地元だ。「下村さんも無関係ではないでしょうに。もうこんな政治はやめてほしい。しっかり説明して」と求める。

 自民党支持者という男性(76)は「議員に説明を求めるのは無理だろう」とあきらめ気味で、東京地検特捜部の捜査による全容解明を期待する。「徹底的にうみを出し切ってほしい」


◆「捜査中」「精査中」…なぜ答えないのか

 「政治家はなぜ質問に答えないか」(ミネルヴァ書房)の著書がある福岡工業大の木下健准教授(政治学)は「『捜査中なので答えられない』というのは昔から使われてきた決まり文句。議員はうまく利用して、事実上何も答えていない」と指摘する。

 「派閥として精査中」という対応についても「本来は、国民に選ばれた議員個人が説明責任を果たすべきなのに、和を乱すことができず、派閥という集団組織の論理に染まっている。個人の責任が見えてこない」と批判する。

     (記者会見を終えて引き揚げる岸田首相)

 疑惑の議員に対する岸田首相の姿勢はどうか。一時は、政務官を含めて政務三役から安倍派を一掃するとの見通しも伝えられたが、政務官の交代は見送られることに「総裁選に協力してもらった安倍派を完全に無視することはできないのだろう」とみる。

 一連の疑惑が浮上してから、岸田首相は各派閥にパーティーの自粛を指示したり、自民党の慣例に反して首相就任後も会長にとどまっていた岸田派からの離脱を表明するなど後手の対応が目立つ。また、岸田派でも政治資金パーティーの収入不記載の疑いが指摘される。「決断が遅く、場当たり的で対応を誤った」と強調する。


◆不信任決議案を否決しておいて更迭って…

 「松野氏の不信任決議案を否決した上で更迭をする。このねじれを国民はもっと怒ったほうがいい」と訴えるのは千葉商科大の常見陽平准教授(労働社会学)。「不信任案が出る前に自ら辞めたり、更迭したりする手もあったはずだ。数の論理による政治がまかり通っていることが問題だ。自民党内のポスト岸田候補や野党からの追及も足りない」

 労働問題や人事の専門家として「責任の取らせ方はもっと潔く、信賞必罰であるべきだ。何が悪くて何が悪くないのか、明確な基準もなく、やっていることがちぐはぐになっている」と問題点を指摘し、岸田首相の一連の対応をこう切って捨てる。「総理であり続けることが目的化しているこの国を良くしようという思いや、政治とカネの問題を解決しようという思いが感じられないところが国民の不信を生んでいる」


◆デスクメモ

 「火の玉となって取り組んでいく」。13日夕の岸田首相の会見。信頼回復への意気込みをそう表現したことに違和感を覚えた。歯切れの悪い説明の中、その言葉だけ浮いていた。窮地に追い込まれ、もはや燃え尽きる覚悟なのか。「火の車」という表現のほうが、適切かもしれない。(北)


【関連記事】またも「適切に」で逃げるつもりなのか 政治資金パーティー、裏金問題に具体策示さない岸田首相
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【関連記事】「火の玉」と岸田首相は言うけれど… 何を聞かれても「事実を確認」「丁寧に説明」 裏金問題、具体策見えず
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/296099

こちら特報部
「アベ政治」終わらない? 閣僚更迭→強制捜査でも裏金の責任「問うのは難しい」派閥政治のゆがみ
2023年12月15日 12時00分

 自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、東京地検特捜部が近く強制捜査に乗り出す構えだ。派閥の裏金で思い出されるのは、2004年の橋本派(平成研究会1億円ヤミ献金事件。最大派閥が弱体化する転換点となった事件からみえる、捜査の焦点は何か。閣僚が事実上更迭された安倍派も力を失い、「アベ政治」は終わるのか。(木原育子安藤恭子

     (2019年、主催した「桜を見る会」であいさつする
      安倍晋三首相(当時)=東京・新宿御苑で)


◆議員らは口をそろえて「派閥の指示」

 特捜部が事情聴取する議員は安倍派99人のうち数十人になる見通し。元検事は捜査をどうみるか。

 「安倍派の会計責任者とともに、故意に不記載でと判断したのは誰か。現職議員を含め、共謀を立証できるかがカギになる」と話すのは、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士だ。

 政治資金規正法では、派閥を含む政治団体や政党の会計責任者に、収支報告書の作成、提出を義務付けている。不備があれば、会計責任者が処罰対象になる。

 今回のポイントは、議員らが口々に「不記載は派閥の指示」と話し始めていることだという。「具体的にだれがどう不記載にと指示したのか。連日大きく取り上げられてもおり、少なくとも政治家1人はきちんと起訴しなければという気概だろう」とみる。


◆不記載1億円でも…橋本龍太郎元首相ら不起訴

 若狭氏は、04年の日本歯科医師連盟日歯連)から橋本派に渡った献金1億円が不記載だった事件で主任検事を務めた。「あの事件では橋本派幹部が集まり、不記載にと決めた容疑事実があったが、今回は慣習化されたもの。難しい捜査にはなるだろう」

 橋本派の事件では、派閥の会長代理だった村岡兼造元官房長官を在宅起訴。一審は無罪だったが、二審で執行猶予付き禁錮刑の逆転判決が出て確定した。一方、派閥会長だった橋本龍太郎元首相ら大物議員3人からも事情聴取したが、不起訴になった。

     (橋本派へのヤミ献金1億円が明らかになり、事務所前で
      記者に囲まれる橋本龍太郎元首相=2004年、東京都千代田区で)

 安倍派の裏金については「明確な線引きがあるわけではないが、不記載の合計額が4000万円か5000万円ぐらいなら罰金刑が相場」と話す。ただ、家宅捜索で新たな証拠が出れば、さらなる事件化の可能性もあるという。「隠されたもっと悪質な事件が出てくるかもしれないし、特捜部がすでに把握している可能性もある」


◆「大穴があいたザル法」の政治資金規正法

 だが、派閥内の指揮命令系統の立証は簡単ではないようだ。元東京地検特捜部検事の高井康行弁護士は「金の流れを追い、不記載が故意だったかの証明が必要になる。議員がどの程度知っていたか。会計責任者の口が堅ければ、共謀の立証は難しくなる」と見通す。捜査規模は大きいが、「捜査できる期間は実質的に来年1月の通常国会開会前まで。その間に、国会議員を含む数十人を聴取するには人手が必要で、そういう意味合いもある」という。

 裏金を得ていた議員の責任を問うことも「極めて難しい」と言い切るのは、元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士だ。政治資金の裏金化は倫理的には許されないが、政治資金規正法は裏金のやりとり自体は犯罪ではないとしている。「日歯連のときは平成研という政治団体への寄付が外形上明白で、領収書を交付しないと口裏を合わせた事実も立証できたが、政治家が受領した裏金が個人宛ての献金か、団体・政党支部宛ての献金か特定できないと、犯罪事実が成立しない」と説明する。

 「政治資金規正法は真ん中に大穴があいたザル法法改正に向けた議論も本格化しないと、政治とカネの問題は繰り返される


◆小泉元首相「郵政選挙」で奪われた最大派閥

 吉田茂元首相を源流とし、宏池会(現岸田派)とともに「軽武装・経済重視」路線の「保守本流」とされてきた平成研(現茂木派)。橋本氏は2004年、1億円ヤミ献金事件の責任をとる形で派閥会長を辞任した。

 小泉純一郎首相(当時)が仕掛けた翌05年の「郵政選挙」で、森喜朗氏率いる清和会の所属議員が80人に増え、68人に減った平成研は最大派閥の座を奪われた。以来首相ポストから遠ざかる。21年に党幹事長の茂木敏充氏が会長に就いた。

 一方、岸信介元首相の流れをくむ清和会は小泉氏の後も安倍晋三、福田康夫氏が首相に就いた。12年に発足し、7年8カ月続いた第2〜4次安倍政権は改憲を強く打ち出し、15年には集団的自衛権の行使を認める安保関連法を成立させた

     (2015年、安保関連法案に抗議し、国会前でメッセージを
      掲げる人たち)


◆負の遺産「アベノリンリ

 安倍政権は内閣法制局長官の交代によって、憲法解釈の変更を実現。省庁人事を差配する内閣人事局を設け「官邸主導」の政治手法で霞が関支配を強めた。「森友学園」への国有地売却問題では財務省による決裁文書改ざんが行われ、「桜を見る会」の懇親会では、安倍氏による118回の虚偽答弁が判明するなど、国会軽視が際立った。

 元経済産業省官僚の古賀茂明氏は12日、自身のX(旧ツイッター)で、安倍政権の負の遺産に「地に堕(お)ちた倫理観」があるとして「アベノリンリ」と名付ける投稿をした。取材に対し「安倍政権はメディアに圧力をかけて世論を誘導しようとし、官僚や検察の人事にも介入してモリカケや桜の問題追及を抑えてきた。政治家や官僚だけでなくマスコミも国民も不正義に慣れ、社会全体の倫理観がマヒした」と指摘する。

 岸田政権も敵基地攻撃能力保有などタカ派的政策を継承したが、昨年7月の安倍氏銃撃事件後、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と接点がある議員が安倍派が最多と判明。同8月には安倍氏らが尽力した東京五輪の組織委員会元理事が、スポンサー企業から賄賂を受け取ったとして東京地検特捜部に逮捕された。


◆危機には逆バネ…「簡単に壊れない」

 安倍政権は20年、政権に近いとされた黒川弘務・元東京高検検事長の定年を半年延長し、激しい批判を受けた。黒川氏は賭けマージャン問題で辞職したものの、人事介入を受けた検察が今回の安倍派の裏金捜査で息を吹き返したという見方もある。

 共同通信記者として1970年代から清和会を取材してきた政治ジャーナリストの野上忠興氏は「政治は数。安倍氏は権力を維持することに腐心し、阻む者を力で抑えつけてきた。いま見えているのは傲慢(ごうまん)さが招いた結果」と指摘する。

 ただ、危機には逆バネが働くといい「そう簡単に派閥は壊れませんよ」と話す。「分裂すれば衰退すると、歴史が教えている。99人もいれば次の総裁選でキャスチングボートを握れる。団結した方が生き残れると議員は考えるだろう


◆多少の処分でも「自民1強体制」

 中野晃一・上智大教授(政治学)は「世襲や現職が選挙に有利な中で、与党議員が実質的な『企業・団体献金』といえるパーティー収入や裏金まで集めて資金を得ていたとなれば、野党が勝てるはずがない。あらためて自民党派閥政治のゆがみがあらわになった」と批判する。

 それでも、捜査で政治生命を絶たれる議員が出る程度では、「自民1強体制は変わらないと考えている。「平和外交による安全保障、個人の暮らしや命を守るといった憲法に基づく価値観を、国民の側で広く共有することが必要だ。(立憲主義を重んじる野党を支えて、選挙で政権交代を起こす長期政権で起きた不正をけん制する作用が働かなければ、『アベ政治は終わらない


◆デスクメモ

 「キックバックはあった」とか、「記載しないでいい」と指示を受けたとか。この問題では、確かに信じられない議員の「自白」が目立つ。政策集団というのは建前で、カネやポストが目当てだから、有事にガタガタになるのかもしれない。解散したほうが国民のためになるのでは。(本)


【関連記事】裏金問題でも…政権の窮地にいつも呼ばれる 新官房長官の林芳正氏ってどんな人? 安倍家とも因縁
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[その1]

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●平和憲法・専守防衛の下で、愚かしい過剰な「思いやり」や在日米軍特権を差し出してまで…そんな「不公平」は不要

2019年07月16日 00時00分05秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



琉球新報の記事【米軍操縦士長男を取材 宮森墜落60年 真相追う】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-923724.html)。
沖縄タイムスの阿部岳さんによるコラム【[大弦小弦]トランプ氏と沖縄に映る「不公平」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/439528)。
琉球新報の【<社説>日米安保変更発言 沖縄の不公平こそ解消を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-945936.html)。

 《うるま市石川(旧石川市)の宮森小学校に米軍嘉手納基地所属のF100D戦闘機が墜落した事故から6月30日で60年になるのに合わせて、沖縄テレビ放送(OTV)が25日午後2時から開局60周年記念特別番組「60年目の宮森~失われたピースを探して~を放送する。操縦士の長男にメディアで初めてインタビューしたほか、事故後に消息が分からなくなった少年を追った》。
 《宮森小学校…▼児童ら18人が亡くなった戦後最悪の米軍機事故パイロットは脱出していた。それでも、遺族は怒りをぶつけることさえできなかった。米軍に差し出した沖縄の要塞(ようさい)化と本土の経済発展を引き換えにする日米安保体制が、犠牲と沈黙を強いた》。
 《トランプ米大統領が日米安全保障条約見直しを公然と要求した。この際、沖縄の過重な基地負担を含めて、いびつな「同盟」の在り方そのものを見直してもらいたい》。

   『●「改めて身に迫るのは、軍隊というものが持つ狂気性」
        (高野孟さん)と、いまも続く沖縄での不条理の連鎖
   『●安仁屋眞昭さん《沖縄では民意よりも米軍が優先。
      沖縄の戦後は終わっていない》…何度事故・事件が起きようとも
    「琉球新報の高田佳典記者の記事【「沖縄、民意より米軍」 戦後の重荷、
     74年変わらず】…。宮森小ジェット機墜落事故(1959)、
     沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事故(2004)、オスプレイ墜落……
     何が起ころうとも、何も変わらない沖縄。今も《不条理の連鎖》が続く。
     《一方、沖縄では何度事故が起きようとも主要な基地は撤去されない》。
     安仁屋眞昭さんは、《沖縄では民意よりも米軍が優先沖縄の戦後は
     終わっていない》《戦後74年がたっても沖縄は重荷を背負っている
     と言います」

 宮森小ジェット機墜落事故(1959)から60年の月日が経ったそうです。沖縄では、いまも《不条理の連鎖》は続いています。

 琉球新報の【<社説>宮森小墜落事故60年 危険な状況は変わらない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-945599.html)によると、《ミルク給食を待っていた児童たちを突然、ごう音と火の玉が襲った。死者18人、重軽傷者210人を出した石川市(現うるま市)の宮森小学校米軍ジェット機墜落から60年がたった。人為的ミスによる事故だったにもかかわらず原因は伏せられ、事故後の賠償も不十分だった。米施政権下の沖縄で、住民の命が軽んじられた象徴的な事故だ。そんな理不尽な戦後史を伝え続けなければならない。墜落事故は1959年6月30日に起きた。嘉手納基地所属の米軍ジェット機F100が石川市の住宅地に墜落し、衝撃で跳ね上がった機体が宮森小に突っ込んだ。犠牲者のうち児童は12人だった。パイロットはパラシュートで脱出し、けがはなかった。事故後の米軍の対応は不誠実極まりない。米軍は事故原因を「故障による不可抗力」と発表した。しかしその後、米空軍がまとめた事故調査報告書では、事故の「最大の要因は整備ミス」で、人為的な原因だったと結論付けていた。整備不良だったのに整備監督者が飛行を認め、燃料が漏れてエンジン熱で引火した。そもそも墜落したF100戦闘機は開発段階から事故を繰り返し、47人のパイロットが死亡する“欠陥機”であった。しかし、事故原因も欠陥機であることも沖縄の人々に説明されることはなかった》。
 また、同紙の他の記事【60年前の惨劇思い涙 宮森小で慰霊祭 米軍ジェット機墜落】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-946063.html)によると、《同校中庭の慰霊碑「仲よし地蔵」前で献花や焼香が行われた。遺族や地域住民、うるま市や県の関係者が参列し、黙とうをささげた。参列者は同じような事故が繰り返されぬよう、平和な社会実現を犠牲者に誓った…630会の久高政治会長は「沖縄の基地問題の象徴のような出来事だった。遺族の中には今でも涙を流す人がいる。県民の願いは米軍の事件事故がなくなることだ」とあいさつした》。

 さて、トランプ氏が口にする「不公平」、アベ様が口にする「公平・公正」…これほど似合わない言葉は無い。最後の阿部岳さんの言葉《米国にすがりつくだけの思考停止から脱し、米軍と自衛隊の意味を一から議論する時が来た》…重い言葉だ。沖縄では、これだけのデタラメがまかり通っているのだから、その答えは簡単なはずだ。一方、「本土」でこそ、平和憲法・専守防衛の下で、愚かしい過剰な「思いやり」や在日米軍特権を差し出してまで《米国にすがりつくだけの思考停止から脱し、米軍と自衛隊の意味を一から》議論すべきではないのか? 《この沖縄の不公平の解消こそ両国が最優先で取り組むべき課題ではないのか》。

 最後に、日刊ゲンダイのコラム【高野孟 永田町の裏を読む/自民でも賛否 憲法改正議論が参院選の争点というまやかし】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/257478)によると、《第1に米国は膨大な在日米軍基地を置いて、それを日本の費用で維持することで、太平洋からインド洋、中東まで地球の半分で軍事行動を展開する世界戦略国家たりえている。第2に、安倍は2015年に安保法制を強行成立させ、米国の戦争に対して集団的自衛権を発動して共に戦う方向にすでに踏み出している…前出の議員に問うと、こう答えた。「いやあ、そこに触れると、野党からはまた対米過剰サービスだ、属国化だ、海外派兵だと叩かれる。だからトランプ発言も聞かなかったことにして触れようとしない。結局、憲法も安保も、本質に迫る議論から逃げまくっているのが安倍なんです」と》。
 2019年7月参院選、アベ様は壊憲について《議論》できる党であるかどうかが争点だ、と喧伝しています。大笑い。何カ月にもわたって、予算委員会での《議論》から逃げ続けた方の言い草とは思えない。そんなことに騙される、「1/4」の与党自公・癒着党お維の支持者の皆さん。アベノサギに騙されるマゾヒスティックな信者の皆さん。

   『●一体何をどれ程「思いやらされている」?…
      「われわれはカネを出さない。どうぞ米軍は撤退してください」

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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-923724.html

米軍操縦士長男を取材 宮森墜落60年 真相追う
2019年5月24日 06:00
宮森小 沖縄テレビ 操縦士 長男

 うるま市石川(旧石川市)の宮森小学校に米軍嘉手納基地所属のF100D戦闘機が墜落した事故から6月30日で60年になるのに合わせて、沖縄テレビ放送(OTV)が25日午後2時から開局60周年記念特別番組「60年目の宮森~失われたピースを探して~」を放送する。操縦士の長男にメディアで初めてインタビューしたほか、事故後に消息が分からなくなった少年を追った。

 企画したのはフリージャーナリストの土江真樹子さん。土江さんは他局の記者だった20年前に宮森小の墜落事故を初めて取材。遺族や関係者に接した経験から「事故をなかったことにはできない」と取材を続けている。OTV報道部の松本早織記者も制作に携わった。

 番組ではパラシュートで脱出して無事だった操縦士の事故後を追跡。土江さんは20年来、操縦士に取材を申し込んでいたが断られ続けていた。今年になって操縦士の長男ジョン・シュミッツさん(59)の住まいが分かり、インタビューが実現した。

 シュミッツさんは、父が事故後も1年半、嘉手納基地にいたことやベトナム戦争にも出兵していたことを明かした一方で、宮森小の事故については一切聞かされていなかったと話したという。

 土江さんは「沖縄が負った傷の一つとして、事故のことをちゃんと知らなければならない」と話し、松本記者も「事故から60年がたっても被害者や遺族の傷は癒えていない。番組が事故の真相を知るピースの一つになってほしい」と語る。

 事故は1959年6月30日に起きた。飛行中、突然火を噴き操縦不能となった機体が住宅地に墜落。弾みで宮森小にも突っ込み、児童12人を含む18人が死亡(児童1人は後遺症で死亡)、210人が重軽傷を負うなど戦後の沖縄で過去最大の墜落事故となった。
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/439528

[大弦小弦]トランプ氏と沖縄に映る「不公平」
2019年7月1日 05:00

 ジェット機墜落の翌日、加害者である米軍が現場の宮森小学校で慰霊祭を開いた。1959年の本紙記事に「いつまでも祭壇にしがみついて泣きぬれる遺家族」とある

▼30日、事故から60年の慰霊祭を開いた石川・宮森630会の久高政治(まさはる)会長(71)は「米軍は早く事態を収拾したかった。今なら遺族の参加なんて考えられない。当時は軍で働く人も多く、断れなかった」と考える

▼児童ら18人が亡くなった戦後最悪の米軍機事故パイロットは脱出していた。それでも、遺族は怒りをぶつけることさえできなかった。米軍に差し出した沖縄の要塞(ようさい)化と本土の経済発展を引き換えにする日米安保体制が、犠牲と沈黙を強いた

▼トランプ米大統領が安保条約は「不公平」だと公に見直しを要求している。日本政府はまともに反論せず、首脳会談では聞いていない、と頬かむりするばかり

沖縄もずっと前から不公平を告発し、聞き流されてきた。現状への責任は安保を支持してきた保守側だけでなくリベラル側にもある。憲法9条と軽武装路線は、沖縄の重武装が前提だった

▼トランプ氏の発言がきっかけなのは情けないが、米国にすがりつくだけの思考停止から脱し、米軍と自衛隊の意味を一から議論する時が来た。事故の犠牲者を弔う「仲よし地蔵」が、60年後の日本を見つめている。(阿部岳
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-945936.html

<社説>日米安保変更発言 沖縄の不公平こそ解消を
2019年7月1日 06:01

 トランプ米大統領が日米安全保障条約の見直しを公然と要求した。この際、沖縄の過重な基地負担を含めて、いびつな「同盟」の在り方そのものを見直してもらいたい

 日米安保条約は1951年に調印され、60年に全面改定された。第5条は日本の施政下への武力攻撃があった場合、米国が日本の防衛義務を負うと定めている。一方、第6条では日本と極東の安全へ寄与するため米軍は日本国内の施設・区域を使用できるとして、日本による米軍への基地提供義務を規定している。

 この内容についてトランプ氏は29日の記者会見で「不公平な合意だ」と述べた。その上で日本の防衛義務を負う米国の負担が一方的だとの不満を安倍晋三首相に「この6カ月間言ってきた」と明らかにし「(条約を)変えなければならないと伝えたと語った。

 トランプ氏は米国による日本防衛義務は片務的で不公平だと言いたいようだ。だが日本の基地提供義務に伴う沖縄への負担の偏在はおそらく理解していないだろう

 住民の4人に1人が犠牲となった苛烈な沖縄戦の結果、沖縄は米軍に軍事占領され、強制的に奪われた土地に基地が建設された。戦後の米施政権下時代には日本本土から海兵隊の部隊が移駐され、基地の集約が進んだ

 今も沖縄には在日米軍専用施設面積の7割が集中している。基地から派生する事件・事故は後を絶たず、米軍人・軍属の優越的地位を保証する日米地位協定の存在が、米軍駐留に伴う諸課題の解決に大きな壁となり続けている。

 この沖縄の不公平の解消こそ両国が最優先で取り組むべき課題ではないのか特定の地域が軍事負担の重荷を長年背負って成り立つ2国間関係の本質と今こそ正面から向き合ってほしい

 トランプ氏は日米安保条約の必要性に関しては「破棄は全く考えていない」と説明しており、今回の発言には、在日米軍駐留経費負担思いやり予算)の増額を迫る狙いがあるとも指摘される。今後の貿易交渉で圧力をかけるための材料だとの見方もある。

 防衛省の試算によると米軍駐留経費の日本側の負担割合は2015年度で86%にも達し、韓国やドイツなどの他の米同盟国に比べて突出している。一方で沖縄などの在日米軍の活動範囲は世界各地に広がっており、第一義的に米国の国益のために駐留していることは自明である。

 菅義偉官房長官は30日、トランプ氏の発言について日本側に直接伝えられたものではないと説明した。そうであれば抗議してもおかしくないはずだが、米側に真意をただす考えは全くないという。これが「同盟」の現実だ

 沖縄の過重負担の解消日米安保の在り方を米側と率直に議論する好機として、今回の発言を生かしたい。それは米国との主従関係を乗り越える第一歩ともなるはずだ
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