Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●《軍備は軽武装にとどめ、あらゆる資源を国民経済向上のために振り向けることを「国家の哲学」とした。「戦争は金輪際行わない」…》

2023年04月07日 00時00分20秒 | Weblog

[※↑ 映画『テレビで会えない芸人』(tv-aenai-geinin.jp)]


(2023年03月22日[水])
松元ヒロさんの《憲法くん》。違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えばいいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」。

   『●《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》
     『憲法くん』の《未来はわれわれ主権者に託されている》
    《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。私がリストラされる
     かもしれないという話」。女優の渡辺美佐子さん(86)が演じる
     「憲法くん」が静かに語りかける。沖縄市のシアタードーナツで
     上映中のドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」の一場面だ
     …憲法くんの未来はわれわれ主権者に託されている
     無関心ではいられない》

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
        いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●「憲法くん」…《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。
     私がリストラされるかもしれないという話」。…無関心ではいられない》
   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
             他国の人々を殺したことがない。それが誇り》

 古賀茂明さん《つまり、「非戦国家」を前提とする「軽武装・国民経済最優先」から「戦争遂行国家」を前提とした「重武装軍拡最優先」という国の形への大転換なのだ。憲法大改正に匹敵すると言っても良い「国の形」の大転換。岸田総理が、その意味を理解して独走したのだとすれば、それはクーデターと呼ぶべき暴挙だと思うが、いかがだろうか。》

   『●立派な「戦争法案」!: 後方支援=兵站「武力行使と
      一体不可分の中心構成要素」、「リッパな戦闘行為」
    「女性議員には「早く質問しろよ」!、と言えても、志位氏には
     それを言う勇気もないヘタレなアベ様。福島瑞穂さんの「戦争法案」
     にはレッテル貼りと言えても、志位氏には何も言えない情けなさ。」

   『●自衛隊員の「息子に迷惑をかけぬよう、
    「縁を切った」上で」、戦争法案に反対する平和子さん
   『●要《戦争絶滅受合法案》!: 憲法9条第2項抹殺…
       戦争したくてしょうがないアベ様ら自公与党議員達
   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
         破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
            行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年
    「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
     (2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
     「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
     した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
     「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
     目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
     Mr.ワタミ渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
     ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長佐藤正久参院議員が大活躍。
     サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」

   『●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙わ
      れるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》

 まず、ニッポンの《有事》は少子化(浜田敬子さん)。軍隊への入隊者も少なく、(実質的には導入済みに近いのですが)徴兵制でも導入したくてしょうがないのでは? 「赤紙」が来る時代へ軍事費倍増によって少子化に対して無能、一方で、他国に侵略してでも戦争したい、って正気でしょうかね。オマケに、哀しくなるほど低い食料自給率。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/つじつま合わない財政規律派・岸田首相の理屈】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303010000095.html)によると、《★首相は7日の衆院予算委員会で政府が掲げる子ども予算倍増のベースとなる基準について重ねて明示を避けた。だが15日の予算委で家族関係社会支出が20年度に「GDP比2%を実現している」とし「それをさらに倍増しようではないか」と答弁。「中身を決めずして最初から国内総生産(GDP)比いくらだとか今の予算との比較でとか、数字ありきではない」と言うが、倍増を掲げたのは首相だし、その理屈は防衛費議論では数字ありきの議論だった》。

   『●アベ様は「スターリンやポル・ポトがやろうとしたことだ」と批判し、
     丸川氏は「愚か者めが、このくだらん選択をしたばか者ども」と罵った

 週刊朝日のコラム【重武装軍拡最優先という国の形 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2023022300032.html)によると、《日本は太平洋戦争に負けて廃墟の中から立ち上がらなければならなかった。国家には無駄なことに資金を割く余裕はない。そこで、軍備は軽武装にとどめ、あらゆる資源を国民経済向上のために振り向けることを「国家の哲学」とした。「戦争は金輪際行わない」、したがって自衛隊の規模は必要最小限のものとし、防衛費は概ねGDP比1%を上限とするという歯止めを設けた。こうした考え方が、「軽武装・国民経済最優先という国の形として定着した。それが我が国経済の驚異的発展につながったのだ。戦後70年間、この「国家の哲学=国の形」を否定する指導者は出てこなかった、安倍晋三元総理の時代になって、これを事実上否定する政策転換が始まった。しかし、声高に唱えるよりも、国民に警戒されないように少しずつそれを推し進めた感がある》。

   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…
     大浦湾…多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
   『●アタマオカシイの? 《東京電力の柏崎刈羽原発を原子力規制委員会の最終
     最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させる》!
    《原発とは何かを突き詰めていくと、壮大な欺瞞と嘘にぶちあたる
     健康調査の闇、避難者を追い出す棄民政策、放射能汚染の隠蔽、
     除染の真の意味、規制委員会という組織の欺瞞性、
     事故時の避難計画の杜撰…それらを問い糺すことが
     「調査報道記者」という仕事だと語る著者。》

   『●《自民党タカ派…箕輪登…「戦争とは血を流す政治であります。外交とは
      血を流さない政治であります。日本は永久に血を流さない政治を…」》
   『●《血を流さない政治》は一体どこに行ってしまったのか? そもそも、
     どこにどうやって《避難》できるのか? 核発電所事故時でも同様だ…

 何もかもデタラメな政府、政権。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/先島諸島住民の懸念 島外に本当に避難できるのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302280000077.html)によると、《石垣市の読者から与那国町では「台湾有事を想定して事前に島外への避難を求める町民に、旅費など必要な費用を支給するための基金を設置する」ことを決めた。だが「本当に避難なんかできるのか」を問うている。(ざっとまとめると)「<1>石垣にミサイル基地があると、万が一戦争になると相手から大量のミサイルが撃ち込まれ、海に囲まれ逃げ場のない島民のほとんどは命を失う<2>たとえ大きなシェルターを造ったとしても、台風で船が4~5日入港できないだけでスーパーの棚がガラガラになるのに生きるために必要な水や食料が持ちこたえられない<3>島外避難も安心して住む場所がなければ避難するわけにはいかない<4>そのためには国は今から本土の地に集団で住める住宅を2万~3万戸作っておかなければならない。以上のことをしっかり実行してもらわないと石垣島住民は捨て石になるだけで、命の保障も未来もない誰も今の生活を捨てて避難なんかできないさぁ」》。

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https://dot.asahi.com/wa/2023022300032.html

重武装軍拡最優先という国の形 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明
2023/02/28 06:00

 岸田文雄総理は、防衛費倍増に続いて子ども予算も倍増するという。防衛費を倍増するのだから、子ども予算も倍増しないと国民の評判が下がると考えたのだろう。

 だが、この「倍増」という言葉が曲者だ。同じ倍増だから、防衛費も子ども予算も同等の扱いだと勘違いする人もいるかもしれない。しかし、実態は全く違う

 防衛費の場合は、増税を極力少なくするため、病院を運営する独立行政法人の積立金から約750億円、政府による投資や融資の管理を行うための財政投融資特別会計にある資金から2000億円、為替介入のために貯めてある外国為替資金特別会計から1.2兆円などを防衛費のために流用することになった。いずれの資金も国民の財産だどうしてこれを本来の目的ではない防衛費に使うのかという説明は一切ない。

 この他にも国有財産の売却などで3兆円強を捻出するというが、これも国民の財産であり、なぜ防衛費に充てなければならないのか全く不明。わからないことだらけである。

 ただ、一つだけわかることがある。それは、財源を探して何か見つかったらまず防衛費に充てるということだ。

 今、国会や報道では、防衛増税に焦点が当たっているが、問題の本質は、そこにあるのではない。では、何が本質なのか。

 日本は太平洋戦争に負けて廃墟の中から立ち上がらなければならなかった。国家には無駄なことに資金を割く余裕はない。そこで、軍備は軽武装にとどめ、あらゆる資源を国民経済向上のために振り向けることを国家の哲学」とした。

 「戦争は金輪際行わない」、したがって自衛隊の規模は必要最小限のものとし、防衛費は概ねGDP比1%を上限とするという歯止めを設けた。こうした考え方が、「軽武装・国民経済最優先という国の形」として定着した。それが我が国経済の驚異的発展につながったのだ。

 戦後70年間、この「国家の哲学国の形を否定する指導者は出てこなかったが、安倍晋三元総理の時代になって、これを事実上否定する政策転換が始まった。しかし、声高に唱えるよりも、国民に警戒されないように少しずつそれを推し進めた感がある。

 一方、岸田総理は、あえて声高に「戦後の安全保障政策の大転換」を宣言した。しかし、岸田氏が大転換しようとしているのは、安保政策にとどまるものではない。

 国民から集めたおカネを「国家の哲学」に沿って分配するのが予算案である。すなわち、予算案は、「国家の哲学=国の形」を表わす鏡である。

 岸田予算案の根底にある哲学とは何か。あらゆる資金を防衛費優先で配分せよということだ。その前提として、日本は「戦争ができる国になるのだ」という考え方がある。だからこそ、軍備は、戦争を遂行するのに足るものでなければならない。日本が対峙する中国と戦うに足る装備となれば、当然重武装を目指すことになる。

 つまり、「非戦国家」を前提とする「軽武装・国民経済最優先」から「戦争遂行国家」を前提とした「重武装軍拡最優先」という国の形への大転換なのだ。憲法大改正に匹敵すると言っても良い「国の形」の大転換。

 岸田総理が、その意味を理解して独走したのだとすれば、それはクーデターと呼ぶべき暴挙だと思うが、いかがだろうか。

※週刊朝日  2023年3月10日号


古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302280000077.html

コラム
政界地獄耳
2023年2月28日7時38分
先島諸島住民の懸念 島外に本当に避難できるのか

★沖縄県石垣市に本社があり、先島諸島に向け発行する日刊紙「八重山毎日新聞」は18日付の社説で「台湾有事はありえない」と題し「日本は軍事力を増強して日米同盟で中国と対抗するより隣国を中心とした大中華圏経済圏とどう向き合っていくかを模索すべきではないか」「前与那国町長・外間守吉は自衛隊誘致を進めてきた。しかし駐屯地での日米共同演習や長距離ミサイル配備に動揺し、国策や国防が島民の心を傷つけていると訴えている」という。

★同紙21日付投書欄では石垣市の読者から与那国町では「台湾有事を想定して事前に島外への避難を求める町民に、旅費など必要な費用を支給するための基金を設置する」ことを決めた。だが「本当に避難なんかできるのか」を問うている。(ざっとまとめると)「<1>石垣にミサイル基地があると、万が一戦争になると相手から大量のミサイルが撃ち込まれ、海に囲まれ逃げ場のない島民のほとんどは命を失う<2>たとえ大きなシェルターを造ったとしても、台風で船が4~5日入港できないだけでスーパーの棚がガラガラになるのに生きるために必要な水や食料が持ちこたえられない<3>島外避難も安心して住む場所がなければ避難するわけにはいかない<4>そのためには国は今から本土の地に集団で住める住宅を2万~3万戸作っておかなければならない。以上のことをしっかり実行してもらわないと石垣島住民は捨て石になるだけで、命の保障も未来もない誰も今の生活を捨てて避難なんかできないさぁ」。

★沖縄県知事・玉城デニーは沖縄の自衛隊強化に懸念を示しているが、石垣市長・中山義隆は「南西諸島の防衛体制は、奄美大島から与那国島まで自衛隊配備がつながっている中で完成する。それぞれの地域が受け入れ、配備がここまで進んでいる状況で、県が懸念を示すのは理解できない」(八重山日報22日付)と批判的だ。だが、この投書の答えはどこからもない。(K)※敬称略
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●そして、いまや、『妖怪の孫』どころか「妖怪のひ孫」までもが…《安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か?》(長周新聞)

2023年03月28日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年02月07日[火])
そして、いまや、「妖怪の孫」どころかひ孫までもが…。
 スッゲェなぁ、山口2区4区…《…信千代 (信千世のミス?) も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は?

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
      の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?

 再々度引用。長周新聞の【コラム 狙撃兵】…(信千世のミス?➙) 《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

 さて、『妖怪の孫』。
 長周新聞の記事【映画『妖怪の孫』――安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か? 監督・内山雄人】(https://www.chosyu-journal.jp/review/25992)によると、《あれだけ世間を騒がせたモリカケ桜統一教会の問題も、今ではまるでなかったかのような空気をメディアが醸し出すなか、安倍晋三元首相やその背景を改めて検証することで、彼は日本になにをもたらしたのか、今の自民党や岸田政権はどこへ向かおうとしているのかを、ユーモアたっぷりに描いた映画『妖怪の孫』が完成した。制作したのは、菅義偉元首相のドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』をつくった内山雄人監督とそのスタッフだ。その時々の実際の映像と、右左関係なく関係者に突撃インタビューした内容をつなぎ、そこに突っ込みを入れるという、マイケル・ムーアを彷彿とさせる手法をとっている。3月17日からの全国公開を前に、2月23日には特別限定上映会「サクラが見る会」が、一日にはマスコミ試写会がおこなわれた。映画『妖怪の孫』はなにを描いているのか――。》

   『●自公お維支持者はカースー独裁《パンケーキ政権を毒見》して…
     「私は選挙に影響する映画をつくりたい」(河村光庸プロデューサー)
   『●《最初はふわふわ膨らんでおいしそうだったのに、だんだんしぼんで、
      中から出てきたものは……? 菅パンケーキ政権の実態に迫った…》




【3月17日公開!『妖怪の孫』公式サイト】
 (https://youkai-mago.com/

 アベ様著『安倍晋三 回顧録』(アノ北村滋氏が監修らしいいです。中央公論新社、2023/2/8)が出版されたそうです。
 昔のつぶやき: 「■昔のブログ: ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実。キョウソ様ともはやカルトなディストピアの信者様方。「選挙妨害…」について問題にし続けていた山岡俊介さんは謎の事故…。国内はさておき、世界に拡散中(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c1777c7973a737c55a9d935e31ca085c)」。
 アノ山口敬之氏には《安倍ヨイショ本『総理』(幻冬舎)》なんてのもありました。
 それよりも、『「安倍晋三」大研究』の方が面白いですよ。

   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
        「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
    《◇武富士事件と同様に記者クラブメディアは沈黙するが…》
    《また、警視庁が、犯歴情報という個人情報を消費者金融の武富士に流し、
     武富士からはお中元お歳暮などが出ていたほか、個人の信用情報を警察に
     流していた事件(いわゆる武富士事件)も、
     山岡氏は積極的に取材していた》
    《しかし、山岡氏自宅電話の盗聴を指示していたとして、武富士の
     武井保雄会長が03年12月2日、電気通信事業法違反容疑で逮捕され、
     形成は一気に逆転した》
    《国会という場で「早く質問しろよ! 」とヤジを飛ばし、挙げ句、
     市民に向かって指を指して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
     などと口走る、あの人が、“悪口を言わない”“意地悪をやろう
     と思ったことがない”って……。》

   『●『「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班著)読了
     …《「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という…疑問…》
    「《『安倍三代』…を書き上げた青木理さんは若き日の安倍晋三を
     評して「恐ろしくつまらない男だった」とし…》(p.83)、それが、
     今やニッポン国の首相。」

 財務省の公文書改ざん強制問題について、「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。数多のアベ様案件の一つ、《メディアコントロール》の下、「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を大きく委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。有耶無耶にしていいのか…(リテラ)《国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い》。さて、「捏造」でないことが分かった今、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか…。
 日刊ゲンダイの記事【注目集まる放送法文書の真贋 総務省から怒りの内部告発続出!“安倍政権の膿”噴出の可能性】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319629)によると、《放送法の政治的公平性の解釈を巡り、安倍政権が総務省に圧力をかけた記録とみられる「内部文書」の真贋に注目が集まっている。省内から入手した文書を基に「個別の番組に圧力をかける目的で法解釈を変えた」と追及する野党に対し、岸田内閣が「文書は捏造」「文書の正確性、正当性に疑義」と主張しているからだ。この政府の態度に、総務省内部から怒りの声が噴出。今後、内部告発が続出する可能性がある》。
 もう一つ、同紙の記事【総務省の内部文書に“クビ”を懸けた高市早苗氏の大誤算…行政文書認定でも「捏造」強調】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319680)によると、《「捏造でなければ辞職」と威勢よくタンカを切ったものの、どうも旗色がよくない。高市早苗経済安保相にとっては誤算だったのではないか。放送法の政治的公平性の解釈をめぐり、第2次安倍政権が総務省に“圧力”をかけたとされる内部文書が注目を集めていたが、松本総務相が7日午前、「すべて総務省の行政文書であることが確認できた」と明らかにした》。
 さらにもう一つ、【放送法の公平性「番組全体を見て」は麻生太郎氏の04年国会答弁 安倍官邸に解釈“歪曲”疑惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319656)によると、《放送法に基づく政治的公平性は「一つの番組」ではなく、「番組全体」を見て判断する――。麻生氏が国会でこう断言していたにもかかわらず、いつの間にか「一つの番組でも判断し得るケースがある」と変更されたわけで、小西氏が「都合のいい解釈に放送法が私物化されている」と指摘するのも当然なのだ》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
リンク   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…』
りんく   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》』
りんく   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》』

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https://www.chosyu-journal.jp/review/25992

映画『妖怪の孫』――安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か? 監督・内山雄人
書評・テレビ評 2023年3月6日

 あれだけ世間を騒がせたモリカケ桜統一教会の問題も、今ではまるでなかったかのような空気をメディアが醸し出すなか、安倍晋三元首相やその背景を改めて検証することで、彼は日本になにをもたらしたのか、今の自民党や岸田政権はどこへ向かおうとしているのかを、ユーモアたっぷりに描いた映画『妖怪の孫』が完成した。制作したのは、菅義偉元首相のドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』をつくった内山雄人監督とそのスタッフだ。その時々の実際の映像と、右左関係なく関係者に突撃インタビューした内容をつなぎ、そこに突っ込みを入れるという、マイケル・ムーアを彷彿とさせる手法をとっている。3月17日からの全国公開を前に、2月23日には特別限定上映会「サクラが見る会」が、一日にはマスコミ試写会がおこなわれた。映画『妖怪の孫』はなにを描いているのか――。


3月17日から全国上映開始

 映画は冒頭、「安倍さんはなぜ選挙に強いの?」と問いかける。確かに第二次安倍政権は選挙に勝ち続け、憲政史上最長の政権となった。

 一つのカギはメディア戦略で、野党に転落した自民党がもっとも重視した。大手広告代理店と手を組んで「T2」を立ち上げ、どんな話題をとりあげればネット・ユーザーが反応するか、選挙運動にどう反映させるかを研究し、若者対象のネットファンクラブもいち早く立ち上げた。

 そして、安倍政権になってからのメディアトップとの“濃厚接触”、頻繁な会食。「『ニューヨークタイムズ』の社長がオバマ大統領と食事することはありえないメディアの独立を冒すからだ政権と癒着すると読者の信頼を失う」とは、米国のジャーナリストの意見だ。

 安倍政権は選挙前、在京テレビ局に「報道の公正・中立」を申し入れた。日本のメディアの選挙報道量の調査では、衆院選のあった2005年が300時間をこえていたのに対し、同じく衆院選のあった2014年は50時間をこえた程度に激減。それに比例して投票率が、2005年の67・51%から2014年の52・66%(戦後最低)にまで落ち込んだ。メディアが萎縮して選挙報道を減らし、連動して投票率は低下し、自民圧勝が演出されたわけだ。

 安保法制強行採決のとき、ニュースキャスターの降板があいつぎ、高市早苗総務相(当時)の「電波停止」発言まで飛び出した。「報道の自由度ランキング」で日本は世界72位に。

 しかし冷静に見れば、権力者の横暴は世の常。問題は、政権を監視する役割を持つはずのメディアの側があまりにも腰砕けで、政権とズブズブの関係になっていることだ。そもそも『朝日』『読売』『毎日』にせよ、NHKにせよ、日本のメディアは戦時中、天皇制政府の情報局の中枢におり、「鬼畜米英」「一億玉砕」を煽って国民の犠牲を増やした側だ。それが敗戦後、新聞社の解散を免れてその体質を温存したまま、対米従属下の政府広報紙になって今に至る。

 メディアの問題といえば、映画の中に出てくる霞ヶ関の現役官僚たちの覆面座談会には、思わず身を乗り出した。財務省の公文書改ざん問題が論議されるなか、「マスコミにネタを提供しても、新聞社内で通らないんだ。社内で握りつぶされる。ひどいですよ。場合によっては自分が通報されてるんじゃないかという気すらした」「マスコミには二重スパイがいて、マスコミにいろいろ聞かれたことがいつの間にか上司に伝わっていて、身の危険を感じたことがある」。心ある有能な新聞記者たちが大手新聞社を次々に去っていくはずである

 安倍晋三が強いわけではない。「選挙に勝てば正義」という理屈だが、憲政史上最長の政権は、メディアと野党に支えられた砂上の楼閣だ、問題は国民がそれに気づくことなのだ、とのメッセージを受け止めた。


岸信介から続く系譜

     (「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介)

 次に「安倍さんはどんなふうに育ってきたの?」に画面は移る。

 長年安倍晋三を取材してきた年輩のジャーナリスト。机の上にはオフレコの取材メモの山。安倍晋三の生育過程について、いったいなにが明かされるのか。

 「(小さい頃)あの子は強情で、一度いい出したら聞かない子だった」
 「宿題やったの? といったら、やったよというが、ノートを見ると真っ白だった」
 「(両親の愛情不足から)かまってほしいタイプ」
 「中学生になっても乳母のふとんにもぐりこんでいた」
 「(大学生のとき)大学校内をアルファロメオで走っているバカがいると評判になった」
 「勉強はしなかった。卒業できたのは“要領”だといっていた」

 このジャーナリストが示した安倍晋三の本音の政治信条とは、「要領のいい演出家」。みせかけ政治とやってる感。「アベノミクスもやってる感なんだから。成功とか不成功とかは関係ない」。ちょっと軽すぎないか? こうした幼少期からの自分の弱さやコンプレックスを隠して、安倍晋三が目標としたのは誰か?

 父方の祖父は安倍寛で、戦時中は大政翼賛会に抗って出馬し当選した、反骨と平和主義の人として地元では信頼が厚い。しかし彼がめざしたのは、それとはまったく方向性が異なる、「昭和の妖怪」と呼ばれた母方の祖父・岸信介だった。

 岸は戦前、満州国経営の中心人物の一人で、東条内閣の閣僚の一員。戦後はA級戦犯として投獄されるが処刑を免れ、米国に拾われて、出獄からわずか9年で首相に登り詰めるCIAとの癒着もとり沙汰された。やったことは日米安保条約改定で、「米国の戦争に巻き込まれる」と全国的な60年安保反対闘争が巻き起こった。

 「なんでも一番でないと気が済まない安倍晋三さんは、憲法改正をやって岸信介をこえようと思ったんだ」


安倍8年とは何だったか

     (映画『妖怪の孫』の一場面)

 そんな安倍晋三が手を染めたのがモリカケ桜集団的自衛権安保法制統一教会との関係も、安倍政権8年で一気に強まった。

 「もし私や妻がかかわっていたのなら、総理大臣も議員も辞める」といって財務省近畿財務局職員の赤木俊夫氏を自殺に追い込み、「ウソなんかつくわけないじゃないですか」といって虚偽答弁を118回おこなった、安倍晋三元首相。「知りうる立場にあったが、実際には知らなかった」など、かなり無理のある国会答弁の映像が続く。

 これも霞ヶ関の官僚たちの覆面座談会だが、財務省の公文書改ざんについて、「個人的にはものすごくショックだった。総理が平気で嘘をつくのだから。そして赤木さんがあんなことになって…」と語る言葉に無念さがにじむ。

 「国民の公僕として本当に正しいことを直言する、という精神文化はまったく失われた。ポーンと首が飛ぶのだから。それを露骨にやり始めたのが安倍政権」「今の政権の方向性と違うことは一切考えるなと上司からいわれた」

 さらに安倍政権は、それまで歴代政権が認めてこなかった集団的自衛権の行使を、内閣法制局長官をかえ、解釈改憲の閣議決定をして、行使容認に転換させた。これについても「今までの判例や学説をすべてひっくり返すようなものだ。自分の仕事をやるのがバカバカしくなる」「時の総理大臣がルールを無視してテロをやるんだ」と憤懣やる方ない。

 安倍政権8年で、三権分立や法治国家といった国のあり方をぶっ壊してしまった。これに対して霞ヶ関の官僚のなかでも、いかに「いいかげんにしろ!」の思いが渦巻いているか。このあたり、ぜひ本作をみてほしい。

 自民党と統一教会との関係も、「安倍さんが仲いいんだから、つきあわなかったら怒られる」(自民党議員)。統一教会と関係の深い議員が大臣やさまざまな役職に就き、国政に影響を与えてきた。きっかけは2009年、全国で統一教会の霊感商法が摘発され、渋谷区松濤の本部教会へのガサ入れも秒読みになったとき、止めたのが警察官僚出身の亀井静香だった。その後、第二次安倍政権では国家公安委員長に統一教会と親しい議員が次々と就任し、警察の捜査がゆがめられたいまだに統一教会関係議員はおとがめゼロだ

 「政策がゆがめられた」のは、財界との関係でも同じ。自動車業界や化学業界など、自民党への大口献金が多い業界ほど、政策減税の恩恵が大きいことが数字にあらわれているアベノミクスの結果、「賃金は上がらず、トリクルダウンは起こらなかった」(岸田首相)。一人当りGDPで日本は世界27位まで急降下し、先進国から脱落した。


火炎ビン事件の真相も

 では、「安倍さんの選挙区はどうなっているのか?」

 江島潔が下関市長であった時期、多くの公共事業の入札で官製談合が疑われたが、そのなかで安倍晋三ととくに関係の深い業者にかかわる入札といわれたのが、奥山工場ごみ焼却施設建設工事、新環境センター・リサイクルプラザ建設工事、下関市社会教育複合施設(ドリームシップ)整備運営事業の三つだ。映画では当時の本紙の記事を紹介しながら、なにがおこなわれていたのかに迫っていく。

 このうち奥山工場ごみ焼却炉(落札価格110億925万円)とリサイクルプラザ(59億9550万円)は、安倍晋三の出身企業といわれる神戸製鋼を指名した入札で、ドリームシップ(下関市生涯学習プラザ)は安倍晋三の実兄が支社長(当時)をしていた三菱商事中国支社が落札した。

 「私物化は昔からだった」。こうして彼らが利権をあさった結果、首相お膝元の下関は全国トップクラスで人口減少が進む街となった。閑散とした街の姿をカメラが映し出すのを見ながら、郷土を豊かにできない政治家が国を豊かにできるわけがない、と改めて考えさせる。

 1999年の下関市長選で、安倍事務所が推す江島潔に対抗した古賀敬章に対して、「あいつは北朝鮮とつながっている」と誹謗中傷するビラをヤクザに配らせたあげく、その報酬を安倍事務所がケチったことに腹を立てたヤクザが、安倍晋三宅などに火焔瓶を投げ込んだ事件があった。映画では、この問題を国会の場で、山本太郎(当時、自由党)が「民主主義の根底をひっくり返すような、相手候補に対する選挙妨害を発注した」と追及する場面が出てくる。安倍晋三は関与を否定したが、画面には、安倍事務所秘書の直筆の名前「竹田」が記された念書が映し出された。

     (安倍事務所への火炎瓶投げ込み事件の捜査現場
      (2000年6月28日、下関市))


この国に棲みついた妖怪とは

 映画のなかでときどき登場する風刺絵本(マンガに吹き出しがついたもの)。安倍晋三がもたらしたのは「美しい国」ではなく、妖怪が棲みついた国だった。

 「電車に乳母車を押して乗ってくるな!」「近所に保育園を建てるなんて、子どもの声がうるさいじゃないか!」。これは妖怪「不寛容」にとりつかれている人たち。
 「大学に入れないのも、就職が見つからないのも、結局自己責任なのさ」というのは妖怪「慈虚(じこ)責任」で、能力主義から傲慢さが増幅し、自信を失った者はもっと自虐的になる。
 隣に自分勝手な人が住んでいると、「ウチの生活を守るんだ」と勝手にエスカレートしてミサイルなどを次々に購入し、最後には自爆してしまう家族。これは妖怪「セメ・テクール」の影響だ。

 いつから日本人は、周りの人に深い思いやりを持ったり、弱きを助け強気をくじく美風を忘れてしまったのか。この種の妖怪にとりつかれて、気分・感情を蝕まれてはいないか。まったく他人事ではない。

 とはいえ、ラストはいたって真面目。自民党の改憲案は、「憲法は政治権力を縛るもの」という立憲主義を逆転させて、国民を縛るものにかえている。そして、憲法九条の「必要最小限の防衛力」を「必要な防衛力」にかえ、際限のない軍拡に進もうとしている。岸信介や安倍晋三が残したものは、戦争への道だった。最後の場面、監督が自身の幼い娘をひきあいに出しつつ、次世代のために平和な社会を残すのはわれわれ大人の責任ではないかと問いかけて終わる。

 17日より新宿ピカデリーなど全国で上映が始まる。上映時間115分、『妖怪の孫』製作委員会。制作・テレビマンユニオン、配給・スターサンズ。


■ 内山雄人監督インタビュー

 ――なぜ今、この時期に『妖怪の孫』を世に問おうと思ったのか?

     (内山雄人監督)

 内山 この映画の企画自体は安倍さんが亡くなる前から動いていた。しかし、牽引者であったスターサンズのプロデューサー・河村光庸氏が亡くなり、安倍さんも亡くなって、映画自体が頓挫しかかった。

 そうした紆余曲折をへたわけだが、「なぜ今」といわれれば、一つは統一地方選が近いということがある。そこに向けて意識を喚起してもらいたいという思いがあった。同時にこの年明けから、岸田政権が閣議決定を含めてかなり強引に物事を進めていく姿勢を一気に強めた気がしたし、その背景には安倍政権から引き継いでいるものが大きいと感じている。

 そこで、この映画は早くみなさんに知ってもらった方がいい、そして今の軍拡だとかマイナンバーだとか、国民が置いてきぼりをくいながらどんどん進んでいくことへの危機感をなんとか共有できないか、みんなが気づかないといけないんじゃないかという気持ちがあって、このタイミングでの公開になった。

 そして、テレビがこういう発想におよそ至らなくなっているという現実をすごく感じる。安倍さんが亡くなった後、安倍政治の10年の功罪を検証する特番やスペシャルがどんどん出てきておかしくなかったが、それがまったくなかった。国葬のタイミングでやるかと思っていたら、それもなかった。あまりにもそういうことをテレビが避けている。

 ただ僕の今回の作品は、「検証」とか「総括」というニュアンスで受け止められがちだが、僕のアプローチは上から目線で安倍さんに切り込むというのとは違っている。僕はテレビで当時は伝えられなかった、したがってみんなが知らなかった安倍さんの一面をもう一度見つめ直そうという姿勢で臨んでいる。自民党のメディア戦略というのもテレビでは扱えないことだけど、それを表に出すことでテレビの限界ということも知ってほしいし、そこで知らなかった安倍さんに出会えるといいなと思っている。


 ――この映画をつくるうえで心がけたこと、気をつけたことは?

 内山 僕らに対して、「アベガー」みたいに安倍さんを批判するために映画をつくっていると見られることはまったくの誤解なので、まずそこを理解してほしい。

 僕自身はテレビマンとしておもしろいもの、視聴者の興味をひくものを提供したいという思いがある。ただ権力を監視するという姿勢は持っていたい。たとえば現役官僚の座談会で、赤木さんが亡くなって官僚のみなさんはどんな気持ちだったのか、この10年間で官僚組織がどう変わったのかを語っていただいたが、それはびっくりすることでもあるし、ほんとの気持ちを少しは伝えることができたかなと思っている。ああそうだったのか、あのときはこうだったのか、と謎解きみたいなことが一つ一つできたらいいなという思いの方が強いので、「糾弾する!」とか「安倍やめろ!」というようなスタンスはまったくとっていない。

 ただ、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」という安倍さんの言葉は、それは一国の総理がいう言葉だろうかという疑問があるからとりあげる。しかし、それを「よくないじゃないか」とは提示せず、見ている人がそれを受け止めて考えてもらえばいいと思っている。


 ――映画のなかで、マンガで書かれた人たち(風刺絵本)を通じて、安倍政治の国民の心への浸透をとり上げている。

 内山 「不寛容」とか「忖度」とか、なにかこの10年の間にわれわれがおかしな空気にとりつかれているような気がして、それが妖怪の魔力の影響だと描いている。身近にこんなことたくさん起きてるなと、風刺として受け止めつつ、「あれ、自分もそうだな」と気づいてもらえたらなと思っている。


 ――今から映画館に足を運ぶ方に一言。

 内山 知らなかった安倍さんに出会えるというつもりでみてもらえたらと思っている。同時に、今の自民党政権の背景というものがわかるし、LGBTの問題とかいろんな問題がつながってきて、今起こっている問題を紐解くヒントが見えてくるのではないか。今の岸田政権の背景が見えてくると思う。


【リンク】映画『妖怪の孫』公式サイト
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●戦争法の廃止を! 《火事場ドロボー》どもが有事を煽り、子や孫を戦場に…《台湾有事をだしに防衛費増強のための増税とは》ねぇ…

2022年10月06日 00時00分39秒 | Weblog

(2022年09月23日[金])
火事場ドロボー》どもが有事を煽る醜悪さ。決して戦場に行くことはなく、市民の子や孫を戦場に送る…。戦争法を廃止し、《戦争絶滅受合法案》をまずは、制定して下さい。(政界地獄耳)《戦争にならないようにありとあらゆる外交的努力を試み》ることなど決してない自公政権や自公お維コミの議員ら。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/台湾有事をだしに防衛費増強のための増税とは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202209200000111.html)によると、《台湾有事をだしに使い、沖縄県民を戦争が起こると脅かして知事選で自民党候補の惨敗を引きおこしてまで防衛費の増強のため増税をするということが優先の政策など聞いたことがない》。

   『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設が
      唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?

 《15年に国会前に押し寄せた人々に共通していたのは『戦争する国にならないでほしい』との願いだ》。
 大野暢子市川千晴両記者による、東京新聞の記事【「あの時示された民意忘れるな」 安保法成立7年 国会前デモの歴史的意義は 中野晃一上智大教授に聞く】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/203416)によると、《集団的自衛権の行使容認を柱とした安全保障関連法の成立から、19日で7年。当時の国会前には、多い時で約12万人(主催者発表)が抗議デモに集まり、若者や学者、母親など多様な人々が立場を超え、反対の意思を政権に突きつけた。当時のデモの盛り上がりは、日本の社会に何を残したのか。市民の動きを野党の連携につなげる役割を果たした「市民連合」の中野晃一上智大教授(政治学)に聞いた。(大野暢子)》。

   『●立派な「戦争法案」!: 後方支援=兵站「武力行使と
      一体不可分の中心構成要素」、「リッパな戦闘行為」
    「女性議員には「早く質問しろよ」!、と言えても、志位氏には
     それを言う勇気もないヘタレなアベ様。福島瑞穂さんの「戦争法案」
     にはレッテル貼りと言えても、志位氏には何も言えない情けなさ。」

   『●自衛隊員の「息子に迷惑をかけぬよう、
    「縁を切った」上で」、戦争法案に反対する平和子さん
   『●要《戦争絶滅受合法案》!: 憲法9条第2項抹殺…
       戦争したくてしょうがないアベ様ら自公与党議員達
   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
         破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
            行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年
    「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
     (2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
     「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
     した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
     「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
     目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
     Mr.ワタミ渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
     ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長佐藤正久参院議員が大活躍。
     サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」

   『●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙わ
      れるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》

 再度の引用。目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/第4ゲート周辺の工事状況】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/fbc1e18849448e6c8672b3abdf08b1b3)によると、《米国のバイデン大統領が来日し、「台湾有事で軍事介入するとの発言を行い、中国を挑発している。あとから修正する発言がなされているが、中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図が透けて見える。自民党はGDP比2パーセントの防衛費拡大を打ち出しているが、増額分をどこから持ってくるというのか。貧困、未婚、少子化、新型コロナ、物価高……、庶民は生活苦で喘いでいるが、ロシアのウクライナ侵略と「台湾有事」で不安を煽り、軍事強化を進めようとしている。普天間基地は返還されないまま、辺野古新基地建設や辺野古弾薬庫の建て替えと新築、自衛隊の増強が進められている。これが沖縄の現実だ。この現実の流れに抗して沖縄人自身が行動しなければ、何度でも「捨て石」にされる》。

   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、
     や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ

 戦争法の廃止を!
 琉球新報の【<社説>安保法成立から7年 違憲性に向き合い是正を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1587399.html)によると、《憲法違反との指摘がある集団的自衛権行使を可能にした安全保障法制は19日で法案の可決、成立から7年となった。この間、自衛隊は他国の艦艇や航空機を守る「武器等防護」の対象を拡大。米軍との一体化も進む。集団的自衛権の発動が現実味を増すが、安保法制と憲法9条との整合性など、違憲の疑念に対して政府説明は十分ではない。反対の世論が多数の中で成立し、違憲訴訟が相次ぐ安保法制である。防衛費が過去最大となるなど軍備強化が加速度的に進む中、成立から7年となっても憲法違反の疑念は拭えず是正すべきだ》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202209200000111.html

コラム
政界地獄耳
2022年9月20日7時43分
台湾有事をだしに防衛費増強のための増税とは

あまりにも鈍感になってしまったことに、あらためて警鐘を鳴らしたい。8月31日、元首相で自民党副総裁・麻生太郎は横浜で開いた麻生派の勉強会で台湾有事を想定し「少なくとも沖縄、与那国島、与論島にしても、台湾でドンパチ始まるとなったら、それらの地域も戦闘区域外とは言い切れないほど、間違いなく、国内と同じ状況になる。戦争が起きる可能性は、十分に考えられる」と発言。この発言は大きく報道されなかったが、折しも沖縄県知事選挙目前で、沖縄県民の投票行動に大きな影響を与えたのではないか。

★本来なら、台湾海峡の波高しとちまたで言われているが、日本政府としては中国政府と米国政府に対して戦争にならないようにありとあらゆる外交的努力を試み、台湾政府にも冷静さを求める努力を惜しまない。だが、万が一の台湾有事には沖縄県民ら近隣地域の住民の生命と財産は日本政府が全力で守るから心配しないでほしいというべきではなかったか。もっともこの発言は、財務相が長かった麻生らしい物言いで、防衛費の財源に増税が必要になるという流れの露払いのつもりだったのだろう。案の定、与党税調では防衛費増額の財源として、法人税を軸に金融所得課税、たばこ税、相続税の増税を検討することが明らかになった。台湾有事をだしに使い、沖縄県民を戦争が起こると脅かして知事選で自民党候補の惨敗を引きおこしてまで防衛費の増強のため増税をするということが優先の政策など聞いたことがない

★18日、米バイデン大統領はCBCテレビのインタビューに応え、中国が台湾侵攻した場合、「もし実際に前例のない攻撃が行われれば、する」と米軍は台湾を防衛することを明言した。挑発合戦がいい方向に向かうことはない。(K)※敬称略
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/203416

「あの時示された民意忘れるな」 安保法成立7年 国会前デモの歴史的意義は 中野晃一上智大教授に聞く
2022年9月20日 06時00分

     (7年前の安全保障関連法案に反対する国会前デモを振り返り、
      その意義などについて話す上智大の中野晃一教授
      =東京都千代田区で)

 集団的自衛権の行使容認を柱とした安全保障関連法の成立から、19日で7年。当時の国会前には、多い時で約12万人(主催者発表)が抗議デモに集まり、若者や学者、母親など多様な人々が立場を超え、反対の意思を政権に突きつけた。当時のデモの盛り上がりは、日本の社会に何を残したのか。市民の動きを野党の連携につなげる役割を果たした「市民連合」の中野晃一上智大教授(政治学)に聞いた。(大野暢子


 —なぜ、あれほど多くの人が声を上げたのか。

 「政治家は、主権者である私たちの民意を代表するべき存在だ。それが、私たちのことを忘れて暴走を始めたため、主権者が公の場に出て『声を聞いて』と訴えざるをえなくなった。議会政治、政党政治を修復させようという動きだ」


 —当時の安倍政権は反対論を押し切り、安保法を成立させた。デモが社会に残したものは。

 「2015年のデモ以降、国会議員や既存のメディアに政治を任せず、自ら意思表明する市民の姿は当たり前になった。森友加計学園や『桜を見る会』を巡る問題で浮かび上がった権力の私物化や、名古屋出入国在留管理局でのウィシュマさんの死などに市民は怒り、メディアも取り上げた。抗議の回路ができている。最近では安倍晋三元首相の国葬に反対する声が広がり、政権も無視できなくなっている」


 —政党への影響は。

 「市民は安保法成立を『敗北』とはみなさず、粘り強く政党を動かし、選挙の構図や結果を変えた。安保法廃止を目指す複数の野党に働き掛け、選挙の候補者を一本化させる野党共闘が代表的だ。共闘すれば必ず勝てるわけではないが、共闘しなければ巨大与党に対し、勝負にもならないのが現実だ


 —昨年の衆院選、今年の参院選で市民と連携した野党共闘は不十分だったのでは。

 「15年の運動の遺産は食いつぶしている。世界的にも市民運動が盛り上がり続けることはなく、必ずサイクルがある。悲観していない。また広げていくことが重要だ。主権者の声を反映させる政治を取り戻すための模索は今も続いている。15年に始まった『未完のプロジェクト』だ」


 —年内にも改定される国家安全保障戦略に「敵基地攻撃能力の保有」が明記されれば、憲法9条に基づく専守防衛が揺らぐ。

 「15年に国会前に押し寄せた人々に共通していたのは戦争する国にならないでほしいとの願いだ。9条改憲や敵基地攻撃能力の保有に前向きな議論を聞くたびに『この政治家たちは民意を代表できているのか』と疑いたくなる。与野党は、あの時に示された民意を忘れてはいけない


 なかの・こういち 1970年生まれ。上智大国際教養学部教授。米プリンストン大政治学博士号取得。安保法への抗議をきっかけに結集した識者や市民が中心となって、立憲民主党や共産党など複数の野党による国政選挙での連携を後押しする「市民連合」の運営委員。著書に「右傾化する日本政治」(岩波新書)など。


◆市民によるデモ、社会に根付く 若者世代主導やSNS活用も

 デモによる市民の抗議行動は安全保障関連法に限らず、さまざまな局面で展開され、世代や手段を広げながら日本社会に根付いてきた。

 大きな契機になったのが、2011年3月の東京電力福島第一原発事故だ。各地で脱原発を求める動きが広がり、翌12年に当時の野田政権が関西電力大飯原発の再稼働を検討し始めると、毎週金曜の夕方に首相官邸前で抗議する市民が増加。最大で20万人規模(主催者発表)に膨らみ、誰でも参加できる活動として定着し、昨年まで続いた。

 第2次安倍政権の発足後も、特定秘密保護法や「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法など、国民の権利を脅かす法案が国会に提出されるたびにデモは活発化した。

 安保法の抗議デモで注目されたのは、大学生らでつくる「SEALDs(シールズ、自由と民主主義のための学生緊急行動)」だ。国会前で声を上げ続け、政治への関心が薄いとされる若者世代のイメージを覆した。最近では、政治に関心のある若い女性らが「選挙ギャルズ」を結成し、安倍晋三元首相の国葬や改憲に反対するデモを主導している。

 人が集まりにくい新型コロナウイルス禍で、交流サイト(SNS)を活用した「デモ」も拡大し、力を発揮している。20年春、検察幹部の定年を政府の判断で延長可能とする検察庁法改正案への抗議がツイッター上に投稿され、多数の賛同が集まった。世論の反対に検察幹部の不祥事も重なり、政府・与党は法案の成立を断念した。(市川千晴

【関連記事】福島第一原発事故の衝撃がデモの文化を定着させた 映画「首相官邸の前で」製作の小熊英二・慶応大教授に聞く
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●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙われるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》

2021年04月17日 00時00分29秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]


(20210402[])
沖縄タイムスの【社説[安保法施行5年]米軍との一体化を危惧】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/729089)。
琉球新報の【<社説>安保法制施行5年 平和外交にこそ力を注げ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1294794.html)。
沖縄タイムスの【<社説>安保法施行5年 違憲性を問い続けねば】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/94430?rct=editorial)。

 《安全保障関連法が施行されてから5年たった。憲法解釈を変更して、歴代政権が認めてこなかった集団的自衛権の行使を可能にした法律だ。他国軍への後方支援の拡大や、国連が統括しない国際連携平和安全活動への隊員派遣も可能になった。集団的自衛権の行使につながる活動は、これまでのところない。ただ、自衛隊の任務は大幅に広がり、日米の軍事一体化が加速している》。
 《憲法学者から違憲との指摘がある集団的自衛権行使を可能にし、日米の軍事一体化を進めるなど、さまざまな課題をはらむ安全保障法制は、29日で施行から5年を迎えた。この間、自衛隊と米軍の一体運用は常態化し、太平洋に面するオーストラリアだけでなく、欧州を含めた形で軍事的な連携が際限なく広がる。海洋進出を図る中国や弾道ミサイルを発射した北朝鮮など、東アジアの安全保障環境に懸念は絶えない。しかし軍事的な力に頼るばかりの安全保障策でよいのか》。
 《安倍前内閣が成立を強行した安全保障関連法が施行されてきょう二十九日で五年。この間、自衛隊の米軍防護が増えるなど米軍との一体化が確実に進むが、同法の違憲性を解消し、地域の緊張を緩和する外交・安全保障政策にこそ、知恵を絞るべきではないか。米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官は、バイデン政権の閣僚として初めての訪問先に日本を選んだ。このことは、アジア・太平洋地域の情勢が依然、厳しいことを物語る。その視線の先にあるのは、軍事的台頭が著しい中国にほかならない》。

 〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙われるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》(琉球新報社説)。自公お維には、(他所んちの)子や孫を戦場に送り、戦争をやりたくてしょうがない父母や祖父母がいるらしい。悍ましくてしょうがない。
 《国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ》…違憲な〝戦争法〟など、早く廃案にしなければ、危険極まりない。

   『●立派な「戦争法案」!: 後方支援=兵站「武力行使と
      一体不可分の中心構成要素」、「リッパな戦闘行為」
    「女性議員には「早く質問しろよ」!、と言えても、志位氏には
     それを言う勇気もないヘタレなアベ様。福島瑞穂さんの「戦争法案」
     にはレッテル貼りと言えても、志位氏には何も言えない情けなさ。」

   『●自衛隊員の「息子に迷惑をかけぬよう、
    「縁を切った」上で」、戦争法案に反対する平和子さん
   『●要《戦争絶滅受合法案》!: 憲法9条第2項抹殺…
       戦争したくてしょうがないアベ様ら自公与党議員達
   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
         破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
            行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年
    「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
     (2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
     「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
     した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
     「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
     目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
     Mr.ワタミ渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
     ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長佐藤正久参院議員が大活躍。
     サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」

=====================================================
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/729089

社説[安保法施行5年]米軍との一体化を危惧
2021年3月29日 06:50

 安全保障関連法が施行されてから5年たった。

 憲法解釈を変更して、歴代政権が認めてこなかった集団的自衛権の行使を可能にした法律だ。他国軍への後方支援の拡大や、国連が統括しない国際連携平和安全活動への隊員派遣も可能になった。

 集団的自衛権の行使につながる活動は、これまでのところない。ただ、自衛隊の任務は大幅に広がり、日米の軍事一体化が加速している。

 自衛隊が他国の艦艇や航空機を守る新任務「武器等防護」は2020年、過去最多の25件あった。対象はいずれも米軍。17年に初めて2件実施されて以降、18年に16件、19年14件と増加傾向にある。

 政府は当初「可能な限り情報を公開する」と説明していた。だが、実際に公表されている情報は限定的だ。

 「米軍の運用に直結する」として日時や場所、自衛隊がどの部隊を出したのかは明らかにしていない。活動内容も「情報収集・警戒監視」「共同訓練」など大くくりで示すのみだ。

 安保法は、後方支援の対象を安保条約を結ぶ国に限定していない。日本の連携強化の相手は欧州やオーストラリアに拡大しつつある

 活動が、なし崩し的に広がり、歯止めが利かなくならないか、懸念が拭えない。国会が十分検証できるよう情報開示を徹底すべきだ。

 「駆け付け警護」の任務が付与された南スーダンPKOでは、日報の隠蔽(いんぺい)が発覚した。このような事実隠しも二度とあってはならない。

■    ■

 安保法は名護市辺野古の新基地建設ともつながる。それを象徴する「事実」が判明した。

 陸上自衛隊と米海兵隊が、辺野古新基地に陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させること極秘に合意していた、というのだ。

 計画は一時凍結されているというが、このままなら新基地が自衛隊と共同使用されるのは目に見えている。

 自衛隊は中国の動きをにらんだ「南西シフト」を鮮明にし八重山や宮古、沖縄本島、奄美へと配備を着々と進展させる。

 一方で県内では既に日米の一体化が目に見える形で進む。航空自衛隊は今月、米軍嘉手納基地で地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の機動展開訓練を実施した。

 政府が唱える「負担軽減」は掛け声だけとなっている。その裏で進む基地機能の強化を受け入れることはできない。

■    ■

 歴代の法制局長官や多くの憲法学者が成立前に訴えたように、安保法は違憲の疑いが濃厚だ。にもかかわらず放置している政府の責任は重い。

 米中対立が激化する今、日米軍事一体化は、かえって米中の戦争に巻き込まれかねないというジレンマを抱える。政府が「抑止力」に頼りすぎなのも危うい。

 必要なのは冷静に物事を見極め、バランスの取れた安保政策を議論することだ。中国との間で太いパイプをつくる、といった一見すると遠回りに見える外交努力が、地域の平和を築く上で求められている
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1294794.html

<社説>安保法制施行5年 平和外交にこそ力を注げ
2021年3月29日 06:01

 憲法学者から違憲との指摘がある集団的自衛権行使を可能にし、日米の軍事一体化を進めるなど、さまざまな課題をはらむ安全保障法制は、29日で施行から5年を迎えた。

 この間、自衛隊と米軍の一体運用は常態化し、太平洋に面するオーストラリアだけでなく、欧州を含めた形で軍事的な連携が際限なく広がる

 海洋進出を図る中国や弾道ミサイルを発射した北朝鮮など、東アジアの安全保障環境に懸念は絶えない。しかし軍事的な力に頼るばかりの安全保障策でよいのか。

 有事となれば真っ先に狙われるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄であるのは疑いない。76年前、軍民混在の地上戦を経験した県民は「軍隊は住民を守らないという教訓を得た。

 政府は違憲の疑いが濃い安保法制を見直すだけでなく、国民を守るため平和外交にこそ力を注ぐべきだ

 安保法制で可能になった任務では、集団的自衛権の行使こそなかったが、平時に他国軍の艦艇などを自衛隊が守る「武器等防護」は19年に14件、20年に25件実施している。防衛省は件数と概要のみ公表し、詳細は明かしていない。

 現状は米軍だけを対象にしているが、菅義偉首相はオーストラリアのモリソン首相との昨年11月の会談で、オーストラリア軍も「武器等防護」の対象に追加するよう調整を進めることで合意した。

 「武器等防護」は地理的制約がなく自衛隊が世界中で活動できる。しかし詳細な情報を公開せず、国会も十分関与できない。これでは自衛隊を統制できない

 当時の安倍晋三首相は国会と国民に説明責任を果たすと語ったはずだ。「抑止力」を名目にした自衛権が際限なく広がれば国民が知らないうちに戦争に巻き込まれる可能性がある。

 国民に重要な情報を開示しない中で各国軍隊との訓練が日常化すれば、沖縄を拠点とする米軍の活動もさらに激しくなる。沖縄は現状でも過重な負担を強いられている。最近では米軍の低空飛行や物資つり下げなど危険な訓練も常態化する。自衛隊の先島配備も着々と進みつつある。

 法そのものの問題も多いが、成立過程で残した立憲主義や法治主義の否定は現在にもつながる。集団的自衛権行使を違憲とする専門家の声に耳を傾けず、政権の意に沿う人物を登用し「法の番人である内閣法制局の見解さえも変えてしまった

 安倍前政権が残した負の遺産は、政権に異議を唱える学者を排除するという点で、現政権の日本学術会議任命拒否問題とつながっている。

 法的安定性を損ない、違憲とする国民からの疑念も絶えない安保法制は、本当に必要なのか。現状では隣国との摩擦の種にしかならない

 政府は、違憲との指摘がある安保法制を根幹から見直すべきだ。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/94430?rct=editorial

<社説>安保法施行5年 違憲性を問い続けねば
2021年3月29日 07時31分

 安倍前内閣が成立を強行した安全保障関連法が施行されてきょう二十九日で五年。この間、自衛隊の米軍防護が増えるなど米軍との一体化が確実に進むが、同法の違憲性を解消し、地域の緊張を緩和する外交・安全保障政策にこそ、知恵を絞るべきではないか。

 米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官は、バイデン政権の閣僚として初めての訪問先に日本を選んだ。このことは、アジア・太平洋地域の情勢が依然、厳しいことを物語る。その視線の先にあるのは、軍事的台頭が著しい中国にほかならない。


◆増える米軍の防護任務

 今月十六日に開かれた日米両国の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)後の共同発表では、海洋進出の動きを強める中国を名指しで批判し、「日米同盟」をさらに強化する決意を表明した。

 自衛隊と米軍の防衛協力はこれまでも、自衛隊の役割拡大という形で、緊密化が進んできた。

 その度合いを一層強めたのが、安倍晋三前首相が二〇一五年九月に成立を強行し、翌一六年三月に施行された安保関連法である。

 「一体化」ともいえる自衛隊と米軍との緊密な協力関係は、数字にも表れている。自衛隊が昨年一年間、安保法に基づいて実施した米軍の艦艇や航空機の防護は一九年の十四回から増え、二十五回を数えた。初めて実施した一七年以降で最も多い。

 内訳は弾道ミサイル警戒を含む情報収集・警戒監視活動による艦艇警護が四回、共同訓練の際の航空機警護が二十一回。法律上は米国以外の軍隊も対象だが、安保法施行後の五年間で自衛隊が防護したのは米軍だけだ。

 「アジアで最も強力な二つの軍隊の統合が進んでいることの表れだ」。米CNNは、自衛隊による米軍防護の増加をこう報じた。


◆軍事衝突の引き金にも

 安保法の施行以前、自衛隊が平時に武器を使って防護できる対象は自衛隊の武器や施設に限られていたが、同法の施行で「日本の防衛に資する活動」を行う米軍など外国軍隊の武器や施設が対象に加えられた

 しかし、いくら日本の防衛に資する活動をしているといっても、米艦などの防護活動中に攻撃や妨害行為があった場合、阻止するために自衛隊が武器を使用すれば、紛争の引き金を引きかねない。

 しかも、防護活動の時期や場所は米軍の部隊運用に関わるとして発表されず、情報に乏しい。

 安倍前首相が安保法案の国会審議で、米艦などへの防護活動について「国会および国民に対する説明責任を果たすため、可能な限り最大限の情報を開示し、丁寧に説明する考えだ」と、情報公開を約束したにもかかわらずだ。

 安倍前内閣は法案提出に当たって、歴代内閣が堅持してきた「集団的自衛権の行使」を憲法違反とする解釈を一内閣の判断で強引に変更し、一部とはいえ行使容認に転じた。

 安保法を巡り、各地で違憲訴訟が提起されたのも当然だろう。

 安保法でさらに進んだ自衛隊の任務、装備両面での強化や米軍との一体化が、戦争放棄や戦力不保持を定めた憲法九条に合致するのか。施行から五年を経ても、その妥当性を問い続けねばなるまい。

 今年は一九九一年に湾岸戦争が勃発してから三十年の節目の年でもある。振り返れば、この戦争を契機に日本の国際貢献策として自衛隊の海外派遣が始まり、イラク戦争や「テロとの戦い」など国際紛争の度に、自衛隊は海外での活動範囲や役割を拡大してきた。

 そして私たちが今、直面するのが、中国の著しい台頭だが、これまでと全く違うのは中国が日本にとって地理的、経済的に極めて近い関係にあることだ。

 もし、米中両国が日本周辺地域で軍事的衝突に至れば、日本も無傷ではいられまい。米国が日本に対し、日米安全保障条約に規定された以上の、さらなる軍事的協力を求めてくるかもしれない。


◆「したたかな外交」こそ

 もちろん「平和」と口にするだけで、日本の平和と安全を保つことはできないが、日米の軍事的一体化を進めることで逆に、地域の緊張を高める「安全保障のジレンマ」に陥らないだろうか。

 日本は憲法が許す範囲内で自国の守りを固める一方、地域の警察力としての米軍の存在を認め、米軍への基地提供という安保条約上の義務は誠実に果たす。

 その上で、権威主義に大きく傾く中国とは対話を通じて自由や民主主義、人権を重んじ、国際社会の責任ある一員として責任を果たすよう促す。そんな外交戦略を描き、果敢に展開するしたたかさが必要とされているのではないか。

 対立をあおり、封じ込めに固執することを、賢明な外交・安全保障政策とはとてもいえない
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●指差しヤジ再び…《責任を問うべきなのは安倍ではない。責任を取れない社会の■■を…放置してきた日本社会…》

2019年11月19日 00時00分08秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【安倍首相の「共産党か」ヤジはネトウヨの常套句! 今年だけでヤジは27回、こんな下劣な総理大臣見たことない】(https://lite-ra.com/2019/11/post-5081.html)。

 《つくづく懲りない男だ。昨日8日の参院予算委員会で、安倍首相がまたもや“悪質ヤジ”を飛ばしたことが波紋を広げている。立憲民主党の杉尾秀哉議員が、2016年の高市早苗総務相による「電波停止」発言について質問したときのこと。安倍首相は座ったまま杉尾議員を指差し、「共産党か!」なるヤジを飛ばしたのだ》。

   『●《野党の質問にヤジを飛ばしている実態…今では政府側が
      野党を“ヤジる”という憲政史上まれにみる下品な内閣》
   『●自称《人材の宝庫》…野党議員ではなく、「あなたじゃないの」
         というヤジを飛ばす先は萩生田光一文科相ではないのか?

 アベ様《が野党を“ヤジる”という憲政史上まれにみる下品》さ。
 琉球新報の【<社説>止まらぬ首相のやじ 民主主義が壊れかねない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1023323.html)によると、《一方では自らに批判的な立場の議員を嘲笑(ちょうしょう)し、不都合な意見には耳を傾けようとしない。このような状況を放置しておけば健全な民主主義は壊れかねない。国会は強い危機感を持ち、自由で闊達(かったつ)な議論を妨害しかねない、やじや不規則発言には厳正に対処することを申し合わせるべきだ》。

 《反省》《責任》…アベ様から最も程遠い言葉。
 沖縄タイムスの【社説[安倍首相の答弁]反省しているか疑問だ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/495963)によると、《安倍首相は両日とも閣僚席から質問をした野党議員を指さしながらやじを飛ばした。安倍首相のやじはこれまでもたびたび起きているが、2閣僚の辞任を受けた集中審議であることを考えれば、事態を本当に反省しているのか、大いに疑問である》。

   『●《人材の宝庫》のはずが…《「経産省内閣」と揶揄される
     安倍政権は歴史に残る犯罪者集団と言われても仕方あるまい》

 飼い慣らされ、しつけられ…。
 【適菜収 それでもバカとは戦え/責任を取れない社会のダニを担ぎ上げた有権者に罰が下る】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/264433)によると、《そもそも安倍は「責任」という概念を理解していない。閣僚の任命責任について問われると「…」「…」などと答えている。反省して引き返すどころかこれまでやってきた政策を「前に進める」と言うのだから、意味がわからない。要するに、閣僚が辞めたら「責任は私に」と言えばいいと機械的に覚えているだけで、何を食べても「ジューシー」と言うのと同じ。そうなると、安倍に責任を問うこと自体が適切なのかという問題が出てくる。…今、責任を問うべきなのは安倍ではない。責任を取れない社会のダニを担ぎ上げ、放置してきた日本社会および有権者である》。

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」?、   
                    とアベ様をヤジり返してみては?
    《先日の衆院予算委員会で、耳を疑う場面があった。
     …首相が自席からこんなヤジを飛ばした。「日教組!」「日教組どうするの、
     日教組!」…見かねた大島理森予算委員長が「総理、総理も、
     ちょっと静かに」とたしなめた国権の最高機関の中での話である》
    「そのヤジが的を射ているのならまだしも、「民主党議員にヤジを
     飛ばしたことへの説明で「日教組(日本教職員組合)は補助金を
     もらっている」などと20日に発言したことについて、
     「補助金(をもらっている)ということは私の誤解だった。
     正確性を欠く発言だった」と訂正」って、なんじゃそら~!?
      誰か「統一協会暴力団日本会議神道議員連盟…どうするの」
     とヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらいましょうよ」

   『●立派な「戦争法案」!: 後方支援=兵站「武力行使と
      一体不可分の中心構成要素」、「リッパな戦闘行為」
    「女性議員には「早く質問しろよ」!、と言えても、志位氏には
     それを言う勇気もないヘタレなアベ様。福島瑞穂さんの「戦争法案」
     にはレッテル貼りと言えても、志位氏には何も言えない情けなさ。」

   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
      「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
    《国会という場で「早く質問しろよ! 」とヤジを飛ばし、挙げ句、
     市民に向かって指を指して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
     などと口走る、あの人が、“悪口を言わない”“意地悪をやろう
     と思ったことがない”って……。》

 再び指差しヤジ。しかも、「共産党か!」って…。醜悪で、酷過ぎる。「日教組!」「日教組どうするの、日教組!」並みの酷いヤジ。《この日の夜の『NEWS23』では、アンカーの星浩氏が安倍首相のヤジについて、「これもまた非常に悪質こんなに自分の席からヤジを飛ばす総理大臣って私も見たことありません」》《森田実氏が「品格がなさ過ぎる戦後、こんな首相がいたでしょうか」》《もはや“品格のなさ”というより“サイコパス”ではないのか》…正気ではない首相。馬さんや鹿さんも呆れる。
 もう恥ずかしすぎるので、早く首相だけでなく、議員そのものを止めてほしい。さんざん、公職選挙法違反政治資金規正法違反等を繰り返しておきながら、未だに議員でいる不思議。
 《今、責任を問うべきなのは安倍ではない。責任を取れない社会のダニを担ぎ上げ、放置してきた日本社会および有権者である》。「4分の1」の自公お維支持者や「4分の2」の眠り猫な皆さん、《責任を取れない社会のダニ》を責任をもって駆除してほしい。

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https://lite-ra.com/2019/11/post-5081.html

安倍首相の「共産党か」ヤジはネトウヨの常套句! 今年だけでヤジは27回、こんな下劣な総理大臣見たことない
2019.11.09 09:37

     (11月8日参院予算委で答弁する安倍首相
      (参議院インターネット審議中継より))

 つくづく懲りない男だ。昨日8日の参院予算委員会で、安倍首相がまたもや“悪質ヤジ”を飛ばしたことが波紋を広げている。立憲民主党の杉尾秀哉議員が、2016年の高市早苗総務相による「電波停止」発言について質問したときのこと。安倍首相は座ったまま杉尾議員を指差し、「共産党か!」なるヤジを飛ばしたのだ。

 杉尾氏は立憲民主党の議員なのに「共産党か!」って……コレ、所属政党を間違えたわけではなくて、ネトウヨがリベラル派や政権批判にレッテル貼りをするときに使うお決まりの文句なのだ。あらためてその品性に愕然とするが、重要なのはヤジがどのような文脈で出てきたかということ。質疑の流れを検証してみると、明らかに、突きつけられた不都合な真実に対する逆ギレ”であることがわかる。

 そのためにも、安倍首相の「共産党か!」ヤジが飛び出すまでの杉尾議員との国会質疑を、振り返っておこう。まず杉尾議員は、公選法違反疑惑で大臣を辞任した河井克行・前法務相の妻で、先の参院選では自民党公認で初当選した河井案里議員が、今春の広島県議選の期間中、複数の自民党県議に現金を持ってきたという中国新聞の報道をあげ、「公選法が禁じる買収や寄付行為にあたるのではないか」「これは極めて重大な問題。安倍首相は事実関係を確認してもらえないでしょうか」と追及した。

 すると安倍首相は、「これは内閣の中にいようが外にいようが、与党の議員であろうが野党の議員であろうが、当然、説明責任を果たしていくことが求められているわけであります」と答弁し、議場は騒然。当然だろう。安倍首相が法務大臣に任命した河井克行氏と、その妻で自民党の河井案里氏という「与党議員」に揃って公選法違反という疑惑が浮上しているのに、安倍首相は全く関係のない野党まで持ち出して、「与党であろうと野党であろうとこれは同じ」などと繰り出したのだ。杉尾議員も「野党は関係ありません」と突っ込んでいたが、明らかに疑惑を矮小化するためのスリカエ・印象操作ではないか。

 次に、杉尾議員は萩生田光一文科相の“資質”とメディアの萎縮について言及。本サイトでも取り上げてきた、大学入学共通テストの英語民間試験の導入をめぐる「身の丈にあってがんばれ」発言を批判し、萩生田大臣を守るために官邸主導で英語民間試験の見送りを決めたのではないかと追及した上で、「今日はどうしても聞きたいテーマがある」と言って、萩生田氏によるあの“報道圧力”文書問題に切り込んだ。

 念のため振り返っておくが、これは2014年の総選挙直前に、当時、自民党が在京テレビ局に選挙報道をめぐる圧力をかけた問題だ。『NEWS23』がアベノミクスについて否定的な街頭インタビューを報じたことに対し、安倍首相は「厳しい意見を意図的に選んでいる」と陰謀論まがいの主張をまくしたててブチ切れたのだが、放送から2日後、在京キー局に向けて萩生田光一・自民党筆副頭幹事長(当時)の名前で選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い〉なる恫喝文書を送りつけたのだ。


■安倍首相が切れたのは立憲民主党・杉尾議員に「報道圧力」を追及されたから

 長らくTBSで報道記者を務めていた杉尾議員は、当事、局内にいた“当事者”の一人としての実感からこう質問した。

「私も当時メディアにいて、この文書を見ました。最後のパネルの下のほうですけども、出演者の発言回数、ゲストやテーマの選定、街頭インタビューや資料映像にいたるまで、事細かに注文をつけています。この文書が出る前日に、TBSの『NEWS23』に総理が出られて、街頭インタビューに対して『編集してますね』と噛みついた。それを受けての文書だと私は理解してます。文面は非常に丁寧なんですけども、内容は、言葉は悪いんですけど恫喝に等しいんですよ。私は長くテレビ報道で仕事をしてましたけど、こんな文書見たことありません。萩生田大臣、なんでこんな露骨な圧力をかけたんでしょうか」

 しかし、萩生田文科相は、まったく悪びれることなく「過去にも選挙前にこういう形でメディアのみなさんに、ぜひよろしくということで発出した経緯もございます」などと答弁し、報道圧力を正当化しようとした。これに対し、杉尾議員は「いや、これ以前にこんな文書はありませんよ。ここまで細かく書いているものはございません」と反論。さらに安倍政権による報道圧力の問題を掘り下げるため、2016年2月、当時も総務大臣だった高市早苗総務相が、国会で「国は放送局に対して電波停止できる」という趣旨の発言を繰り出した「電波停止」発言について述べようとした。

 ところが、その杉尾議員が高市総務相に、放送法における「政治的公平性」の解釈について問おうとしている最中、安倍首相が大臣席から突如、「共産党か!」なるヤジを飛ばしたのだ。

 当然、杉尾氏は「野次らないでください、なに野次ってるんですか、何が共産党なんだ」と反発。速記が止まるなど、国会進行に支障をきたすなか、金子原二郎参院予算委員長が不規則発言を慎むよう注意したが、議場はなおも紛糾し、金子委員長は「もう謝ったんだからいいじゃないですか」などと適当に流そうとした。安倍首相はその間も、腕を組んだまま椅子にふんぞり返り、またもや野党側に指をさして何か口を動かしていた

 この一連の流れをたどれば、安倍首相がどういった文脈でヤジを繰り出したかは歴然だろう。ようするに、自民党議員の重大疑惑に続き、閣僚による圧力問題を追及されるなかで、安倍首相はいきなり「共産党か!」なるヤジを飛ばしたのだ。つまり、ネトウヨ的な不規則発言をかますことで、追及に対してきちんと説明することを放棄し、議場を混乱させているのである。まったく救い難いではないか。

 この日の夜の『NEWS23』では、アンカーの星浩氏が安倍首相のヤジについて、「これもまた非常に悪質こんなに自分の席からヤジを飛ばす総理大臣って私も見たことありません」と述べていたが、その通りとしか言いようがない。


■今年に入って27回、注意されても執拗にヤジを繰り返す安倍、もはやサイコパス 

 周知の通り、安倍首相はこのつい2日前、6日の衆院予算委員会でも、同じような悪質なヤジを飛ばしている。無所属の今井雅人議員が、加計学園問題をめぐる「萩生田副長官ご発言概要」について、萩生田文科相に「文科省でこのメモは見つかったわけですよね。であれば、これは文科省の人が書いたと思われますが」「文科省で見つかったと松野(博一・元文科)大臣がおっしゃっていますから、内容からして誰かがつくっているわけです」と質問を行ったのだが、そこで安倍首相は自席に座りながら、今井議員に指さして「あなたがつくったんじゃないの」なる陰謀論むき出しのヤジを放った。

 それだけはない。毎日新聞デジタル版7日付記事(「やまぬ安倍首相のヤジ 今年だけで不規則発言20回超民主主義の危機」)によれば、今年、安倍首相は11月6日までの国会で質問者の質問中に発したヤジは、少なくとも26回に及ぶという。たとえば、2月4日の衆院予算委では、厚労省の統計不正問題に関する統計作成などの政治的中立性への疑問に対して「ないよ、そんなもん」。2月18日の同委では、実質賃金の伸び悩みを指摘する野党議員に「(自民党は)選挙で5回勝っている」と驕りまくったヤジを飛ばした。8日の「共産党か!」ヤジも含めれば、今年だけで27回だ

 もっとも、安倍首相は今年に限らず、これまでも散々国会で追い詰められるたびに信じられないようなヤジを飛ばしてきた。

 代表的なのは、2015年2月の衆院予算委員会。当時の西川公也農水相への献金問題を追及していた民主党議員に対し、安倍首相はニヤニヤしながら日教組!」「日教組どうするの日教組!というヤジだろう。安倍首相は“民主党は日教組から金をもらってるだろ?”とレッテル貼りをしたわけだが、これは完全なデマ。安倍首相も後に事実誤認であることを認め、発言を訂正するにいたった。

 同じ年の5月の衆院特別委に、安保法制をめぐる自衛隊の機雷掃海のリスクについて指摘する辻元清美議員に「早く質問しろよ!」とイライラした調子で声を張り上げた。このヤジの前日、安倍首相は「与党側はこんなに静かに礼儀正しく聞いてるじゃないですか。みなさんも少しは見習ったらどうですか」「議論の妨害はやめていただきたい。学校で習いませんでしたか」などとヤジを批判していたにもかかわらずだ。しかも、安倍首相は「早く質問しろよ!」ヤジの3カ月後にも「まあいいじゃん、それで」というヤジをかましている。まったく反省の色がないのだ。

 安倍首相は曖昧な答弁が批判を受けると、すぐに「ヤジはやめませんか、いま私が話してるんですから」「国民のみなさん、私が答弁しようとするとこうやってヤジで妨害するんです」などと被害者ヅラするが、他ならぬ本人が野党の質問をヤジりまくっているのである

 前述の毎日記事では、ベテラン政治評論家の森田実氏が「品格がなさ過ぎる戦後、こんな首相がいたでしょうか」と苦言を呈しているが、もはや“品格のなさ”というより“サイコパス”ではないのか。実際、安倍首相は2016年5月、松本人志の『ワイドナショー』(フジテレビ)に出演した際、国会でヤジを飛ばすことについてこう話していた。

「(国会でのヤジは)独り言だったんですが、独り言(の声)が大きくなった。修行が足りないですね」

 国会で追及される政権の問題や政策の不備について、本来、しっかり国民へ説明せねばならないのに、それを放棄して「日教組!」「共産党か!」などと独り言でヤジってしまうのだとすれば、はっきり言ってヤバすぎる。6日の「あなたがつくったんじゃないの」ヤジもそうだったが、安倍首相は完全にネトウヨ的陰謀論に支配されて、おかしくなっているのだろう。もはや常人には理解不能の領域だ。このまま、本当に総理の椅子に座らせておいていいのか。有権者はもっと真剣に考えるべきだ

(編集部)
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●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実

2018年09月09日 00時00分31秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



リテラの記事【安倍首相のスピーチライターがヘイト出版社から噴飯の安倍礼賛本!「安倍さんは人の悪口を言ったことがない」】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4205.html)。
My News Japanの林克明氏によるインタビュー記事【『ケチって火炎瓶』 安倍首相と暴力団の疑惑を追う山岡俊介氏が階段から転落 右肩骨折、頭部7針の本人に直撃インタビュー】(http://www.mynewsjapan.com/reports/2413)。
日刊ゲンダイの記事【追及者が不審事故 安倍首相“#ケチって火炎瓶”が世界に拡散】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/236581)。

 《その本とは、『安倍晋三の真実』。著者は、安倍首相のスピーチライターである谷口智彦内閣官房参与だ…内閣官房参与という官邸中枢の人物がヘイト本出版社から平気で本を出すという現実に頭がクラクラしてくるが、さらにすごいのは、その中身だ…大半は安倍政権の政策をただただ礼賛し、〈…極めて誇り高い政治家・安倍晋三〉だのといった崇拝めいた文章で埋め尽くされている》。
 《8月27日現在もまだ回復していない。転落する約2ヶ月前から山岡氏は、主宰するサイト『アクセスジャーナル』で、安倍首相の大スキャンダルを連日報じていた》。
 《国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」が28日付で〈日本は、首相とヤクザの関係を調査するジャーナリストの不審な転落事故を捜査しなければならない〉との声明を出した。過去の山口県下関市長選を巡る安倍事務所の“火炎瓶騒動”を取材するジャーナリスト・山岡俊介氏が遭った不審な転落事故について、当局による捜査を要請。安倍首相の過去の重大疑惑は、いよいよ世界の知るところとなった》。

 《もはやこの国の総理はカルト教団の教祖のような絶対的存在となっているらしい》。もはやカルトなディストピアの信者様方。

   『●《もはやカルトだ》…《もはやこの国の総理はカルト教団の
                教祖のような絶対的存在となっているらしい》

 「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」がキョウソ様。ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実。

   『●石破茂氏「日本への核拡散」発言と山尾氏「私事」による 
            離党の事の軽重…マスコミはわきまえているか?
   『●よっぽど人財が居ないのね、自民党には…
      誰が自民党総裁になろうが、絶対にな~んにも変わりませんってば

 リテラの記事【安倍首相の個人崇拝が止まらない! ネトウヨ・安倍応援団がタカ派・石破茂を「パヨク」攻撃する倒錯】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4207.html)によると、《あの石破茂が「左翼」などと攻撃されるなんて、隔世の感というか、悪趣味なジョークか何かかと思ってしまうではないか。だいたい石破といえば、自他共に認める軍事オタクで、日本国内の核兵器配備を検討すべきとまでぶち上げたこともある超タカ派。言うまでもなく改憲派で、安倍首相案の9条3項加憲ではなく、交戦権の否認を宣言した9条2項の削除が持論だ》。

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
   『●「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!? 
                またしても、アベ様、ダークすぎます
   『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
      暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」
   『●アベ様の「ダーティな政治手法」スクープ:
     「もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされない」

   『●政治家失格な…アベ様の「ダーティな政治手法」
       「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ
   『●「安倍と小山氏が直接面会して“秘密会談”をおこなった」… 
                  どんなダークなことを話し合ったのかな?
   『●「カジノより学校にエアコンを! …被災者を助けて!」… 
            どこら辺が議場の秩序を乱し、品位を傷つける?
   『●《 #ケチって火炎瓶 》…「選挙妨害を暴力団に発注する」アベ様が 
                  国会議員、自民党総裁、ましてや首相?
   『●「個人攻撃」の何が問題? 「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」が
                       国会議員、自民党総裁でいいのか?
   『●「権力の監視」「番犬ジャーナリズム」を発揮せよ…
       「鎮火」不可な「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」

 一方で、「選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」について問題にし続けていた山岡俊介さんは謎の事故…。
 国内ではほとんど報道されないけれど、「選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」が世界に拡散中。

 なお、アクセスジャーナルの記事【安倍首相重大疑惑と本紙・山岡転落事故に関する「国境なき記者団」声明と、「日刊ゲンダイ」報道について】(https://access-journal.jp/7704)に、山岡さんの以下のような《見解》が出ている…《ただ、RSFの声明のなかには複数の事実誤認があり、また、「日刊ゲンダイ」の本紙・山岡コメント部分には誤解を招きかねない表現があった。そこで、本紙はこれまで山岡のケガに関しては一切報じていないが、事実誤認を訂正すると共に、この際、<見解>を出しておくことにした》とある。

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http://lite-ra.com/2018/08/post-4205.html

安倍首相のスピーチライターがヘイト出版社から噴飯の安倍礼賛本!「安倍さんは人の悪口を言ったことがない」
2018.08.24

     (安倍首相のスピーチライターが書いた『安倍晋三の真実』)

 いま、枝野幸男・立憲民主党代表の演説をまとめた『緊急出版! 枝野幸男、魂の3時間大演説「安倍政権が不信任に足る7つの理由」』(扶桑社)が話題を呼んでいるが、その一方で、大型書店では同じ棚に気になるタイトルの本が同じように鎮座しているのをご存じだろうか。
 その本とは、『安倍晋三の真実』。著者は、安倍首相のスピーチライターである谷口智彦内閣官房参与だ。
 名前だけを見てもピンとこない人のほうが多いだろうが、谷口氏はもともと「日経ビジネス」(日経BP社)の記者で、第1次安倍内閣時に外務副報道官を務め、2013年に安倍首相のスピーチライターとして採用された人物。おもに外交にかんする演説を手がけており、あの国際オリンピック委員会総会での「汚染水は完全にブロックされている」や、米シンクタンクでの「私を右翼の軍国主義者と呼びたいなら、どうぞ」、エジプト・カイロでの「ISILと闘う周辺各国に総額で2 億ドル程度、支援をお約束します」という演説も、この谷口氏がかかわったとみられているのだ。
 実際、帯の惹句にも「総理大臣の外交スピーチライターだから書けた 官邸「激闘の舞台裏」」「なぜ彼はこれほど身を削るのか」と書かれ、安倍首相と谷口氏が仲良く並んだ写真を掲載。版元は、ケント・ギルバート『中韓がむさぼり続ける「反日」という名の毒饅頭』や櫻井よしこ『日本人に生まれて良かった』、武藤正敏『韓国人に生まれなくてよかった』といった反中嫌韓のヘイト本を出版しつづけている悟空出版だ。
 内閣官房参与という官邸中枢の人物がヘイト本出版社から平気で本を出すという現実に頭がクラクラしてくるが、さらにすごいのは、その中身だ。
 じつは、惹句で謳うような“官邸の舞台裏”といった話はちょこちょこと差し挟まれるだけで、大半は安倍政権の政策をただただ礼賛し、〈経験と知見を誰より深め、羅針盤において揺るぎがなく、およそ人の悪口を言わず、霞が関で総理が自分の陰口を言っているのを聞いたという人が誰一人いないという、情緒においてもそれほど安定している人物〉〈自らに恃むところが強く、時代の要請に応じようとする使命感においても強くて、極めて誇り高い政治家・安倍晋三〉だのといった崇拝めいた文章で埋め尽くされている
 たとえば、体調不良を理由に政権を投げ出したにもかかわらず再び総理に返り咲こうとしたときのことについて、谷口氏はこんな妄想を繰り広げるのだ。

〈安倍さんはあのとき負けなかった。歯を食いしばって立ち上がろうとし、そして天の声を聞いたのだと思います。
 天の声とは、英霊たちの声だったかもしれません。
 オレたちは、命と引き換えに、立派な国になってほしかったんだ、なのに今の日本は、こんなに衰勢じゃないか、頼む、しっかりしてくれというような〉

 これが「官邸「激闘の舞台裏」」を綴った本だというのだから、安倍官邸がいかに正気でないかがよくわかるというものだろう。
 しかも、なぜかこの本では“安倍総理はいかに人の悪口を言わないか”という点が繰り返し強調されており、〈言葉を慎む潔癖のせいというより、生来、そういう意地悪をやろうという発想をもったことがないのではないか〉などと述べて安倍首相の人格の高潔さをひたすら褒め称えるのである。
 国会という場で「早く質問しろよ!」とヤジを飛ばし、挙げ句、市民に向かって指を指して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」などと口走る、あの人が、“悪口を言わない”“意地悪をやろうと思ったことがない”って……


■昭恵夫人の行動を“我が子を持てないから”と女性差別丸出しで擁護

 さらに、森友・加計問題についても紙幅を割き、小川榮太郎氏や国家戦略特区ワーキンググループ座長の八田達夫氏といった“お仲間”の主張を使って正当化。だが、ここまでは安倍シンパの常套手段でしかないが、谷口氏は加えて、昭恵氏の話をもち出し、信じられないような擁護論をはじめるのだ。
 なんと谷口氏は、昭恵氏が〈我が子をもつことをついにあきらめざるを得なくなってから(中略)東南アジアやアフリカでエイズ患者に会いに行って、抱きしめたり、(中略)社会的弱者、少数者に自分を近づけようとする努力が目立ちます〉と述べ、〈母として注ぐことのできなかった愛を、だれかのため、できればたくさんの人のため、そそいでみたいという衝動があったのではないか〉と推測。その上で〈昭恵さんはその最も柔らかい側面を見せてしまったことによって、かえってあまりにも不当な扱いを受けてきていると思います〉と庇うのである。
 森友の“愛国小学校”が、なぜ社会的弱者や少数者と一緒くたになっているのかさっぱり意味がわからないが、女性の“産めない”という問題に無神経に踏み込んだ上、“母性本能が森友学園に肩入れさせた”と言わんばかりの主張をする──。よくもまあこんな下劣かつ説得力のカケラもないことを平然と書けたものだ
 つまりこれは、総理付のスピーチライターがわざわざ書いた、安倍応援団たちの本と何ら変わりない、あまりに低レベルな安倍礼賛&擁護本なのだが、じつはこの本、これまで出版されてきた安倍礼賛本とは大きく違う点がある。
 そもそも、安倍応援団ジャーナリストが書く安倍礼賛本といえば、なんでもかんでも野党のせいにし、問題を野党批判に転嫁するのが特徴。たしかにこの本も野党批判はあるのだが、しかし、それ以上に強調されているのは、露骨な石破茂批判なのである。
 たとえば、モリカケ問題で野党を批判したあと、谷口氏はこうつづけるのだ。

〈(モリカケが支持率に影響すれば)自民党の、選挙に弱い議員たちの間に、すぐさま動揺が走ります。総裁候補を目指す人たちには、総理の背後からタマを撃つ卑劣な行いにあえて踏み出す手合いが現れます(実際に踏み出す人、留まる人とがいて、違いは人品骨柄に表れる)。憲法改正議論など、総理が始めてもらいたいと思っても、自民党が一枚岩にならないという状態になる。野党の思惑通りでしょう〉
〈憲法の一字一句変えるべからずという護憲原理主義者ならともかく、自民党のそれなりに名の通った政治家までが、加計をめぐる総理の対応をなじりたがるのは、結果として野党の敷いたプランを助けることになっている、また、憲法はなにがなんでも変えるべからずという勢力に自らくみすることになっているのを、よもや知らないはずはあるまいと思うのですが、果たしてどうでしょうか。知った上での発言だとすると、言葉に誠のない人ということになります〉


■明らかに石破茂のことを指す攻撃も! 総裁選の宣伝であることを自ら証明

 名前こそ出してはいないが、この〈自民党のそれなりに名の通った政治家〉というのは、あきらかに石破氏のことを指しているだろう。現にいま、総裁選に向けて安倍陣営は石破氏のことを「隠れ護憲派」「安倍首相の批判ばかりで野党のよう」などとバッシングを展開しているが、谷口氏のこの主張はそれとまったく同じではないか。
 これだけではない。じつは同書では、もっとあからさまに総裁選を意識した文面が出てくるのだ。

〈総理の座とは、そのために必要にして欠くべからざる地位、いわばツールではあっても、自己目的化して追求しないといけないもの、ましてやトロフィーのように、それ自体が欲しくてたまらないというようなものではありませんでした。
 これは一度経験し、挫折し、復活したからこそとれた態度であり、覚悟です。
 私たちは来る2018年9月に予定されている自民党総裁選で、その同じ態度、覚悟があるのかないのかわからない人を選ぶわけにはいかない。安倍総理に、圧倒的な勝利を収めてもらわなくてはならない〉

 さらに、まえがきでは、〈著者としては、読者を選びます〉と宣言し、〈官邸前に来て、「なにもかもアベのせいだ」と口汚く罵る人々、卑しい言葉をいとも容易に使っているうち、人相まで自ら卑しくしている類の人々には、もとより出会いたいと思っていません〉と安倍首相同様に市民を“卑しい者”扱いしたあと、〈しかし自民党の党員ともあろう人たちには、ぜひ、必ず、読んでほしいと思います〉とはっきり書いているのである。
 ようするに、これは総裁選に際し、自民党員に向けて書かれた本なのだ。
 スピーチライターまで動員して総裁選の選挙運動のための本を書かせるとは、なりふり構わないとはこのことだろう。谷口氏は〈安倍総理や周辺の誰彼から使嗾を受け、あるいは私が忖度し、時期を選んで本書を書いたというわけではありません〉などと言い訳めいたことも書いているが、内容や7月末という出版のタイミングからして“時期を選んで書いた”としか思えない。


■総裁選を前に、ネトウヨと安倍応援団の安倍ヨイショ本出版ラッシュが

 実際、安倍官邸には“前科”がある。2012年の総裁選直前も、安倍首相の熱烈な支持者だった小川榮太郎氏が『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)という安倍PR本を出版。これが安倍首相再登板の一翼を担ったと言われている。また、安倍首相の資金管理団体・晋和会と代表を務める選挙区支部が、政治資金で少なくとも4000部以上も購入していたことが判明している。
 さらに、昨年の総選挙投票日直前には、やはり小川氏が『徹底検証「森友・加計事件」――朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(飛鳥新社)なる陰謀論本を出したのだが、こちらもなんと自民党が5000部を買い上げ、所属議員や支部に〈ぜひご一読いただき、「森友・加計問題」が安倍総理と無関係であることの普及、安倍総理への疑惑払拭にご尽力賜りますようお願い申し上げます〉という書面つきで送っていたことが報じられた。
 つまり、今回の『安倍晋三の真実』も同じように、議員や支部へのPRとして出版された可能性が高いのだ。
 しかも、この総裁選のタイミングで出版される安倍PR本は、同書だけではない。今月17日には「月刊Hanadaセレクション」として『安倍総理と日本を変える』が発売されており、25日には産経新聞の阿比留瑠比記者が『だから安倍晋三政権は強い』(産経新聞出版)を、9月3日にはまたも小川氏が『徹底検証 安倍政権の功罪』なる本を『安倍晋三の真実』と同じ悟空出版から発売する予定なのだ。
 また、すでに『安倍晋三の真実』や『安倍総理と日本を変える』は新聞広告が打たれているが、これも総裁選を睨んだものだろう。事実、昨年の総選挙期間中にも『徹底検証「森友・加計事件」』の中吊り広告や新聞広告が大々的に打たれており、きっと総選挙直前にも同様に、安倍礼賛本の広告がどんどん打たれ、安倍3選ムードを高めることは、まず間違いない。いや、それどころか、『安倍晋三の真実』著者の谷口氏は、9月9日放送の『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)にまで出演する予定だという。
 自民党は昨日、総裁選の公開討論会や街頭演説を〈大幅に削減する方針〉を打ち出した(産経ニュースより)。石破氏との討論や市民の前に立つことから逃げる一方で、内閣官房参与のスピーチライターを使い、御用メディアを総動員し、姑息な宣伝活動に勤しむ──。谷口氏は本のなかで〈分厚い肉を味わってみたいとばかり、権力なるものに憧れを抱いている、(中略)本当にそんな人に権力を握らせてしまったなら、何をするか知れたものではありません〉と書いていたが、それこそが“安倍晋三の真実”ではないだろうか。

(編集部)
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http://www.mynewsjapan.com/reports/2413

『ケチって火炎瓶』 安倍首相と暴力団の疑惑を追う山岡俊介氏が階段から転落 右肩骨折、頭部7針の本人に直撃インタビュー
00:19 08/28 2018 林克明

     (【写真左】安倍晋三氏と小山佐市氏(右))
     (【写真右】安倍首相と小山氏の疑惑を追う最中、駅階段から
      転落したジャーナリストの山岡俊介氏)

 8月7日夜9時ごろ、新宿駅東口のアルタスタジオ横の階段から、ジャーナリストの山岡俊介氏が転落し、重傷を負った。14段下の踊り場まで一気に転がり落ち、通行人が見つけて救急車を呼び東京女子医大に搬送。右肩骨折、頭部7針を縫い、右膝は腫れ上がり、8月27日現在もまだ回復していない。転落する約2ヶ月前から山岡氏は、主宰するサイト『アクセスジャーナル』で、安倍首相の大スキャンダルを連日報じていた。その疑惑とは、安倍事務所が1999年4月の下関市長選で、暴力団と関係の深い人物に選挙妨害を依頼。しかも安倍晋三自身が選挙妨害実行者と直接面談し、事後処理に係っていたことを含む物証(3通の文書)も公開していた。当事者の証言動画や、安倍首相と選挙を妨害した人物を直接会わせたという元筆頭秘書の発言録音もある。転落事故について山岡氏本人から話を聞いた。…

【Digest】
◇第一報の衝撃 安部首相疑惑追及の記者が重症
◇安倍首相「選挙妨害・自宅放火事件・暴力団関係」とは
◇転落現場の階段に駆けつけた
◇山岡氏宅前に立つ不可解な人物
◇「ゆっくりと自分が落ちていくと認識しながら落ちた」
◇監視カメラがない階段だった
◇武富士事件と同様に記者クラブメディアは沈黙するが・・・
◇第一報の衝撃 安部首相疑惑追及の記者が重症

 8月10日、前日に投稿された以下のツイートに目が釘付けになった。

寺澤有‏ @Yu_TERASAWA · 8月9日
【第1報】7日21時ごろ、山岡俊介さん @yama03024 が新宿のスタジオアルタの地下階段を降りようとしたところ、体が飛ぶようにして転落。救急車で病院へ運ばれ、右肩骨折、頭部7針を縫う重傷。「誰かに押された記憶はないが、どうしてあんなところで飛ぶのか」と話している。某事件との関係は不明。


 投稿者は、安倍首相にまつわる「某事件」を山岡氏とともに取材したジャーナリストの寺沢有氏である。
 いやな予感がした。長年にわたり事件取材を続けてきた山岡氏の身に起きた過去の事件を、筆者はすぐに思い起こしたからだ。
 2005年7月、何者かによって山岡氏の自宅が放火されている。さらに2007年8月には、脅迫状とカッターナイフが送りつけられた事件もあった。
 脅迫状などから、いずれも取材や記事に起因する事件であることがわかっており、山岡氏は「犯人のめどはついている」と言う。当時、そのことを警察にも伝えているが、放火・脅迫状とカッターナイフの両事件は、今もうやむやになったままだ。
 また、警視庁が、犯歴情報という個人情報を消費者金融の武富士に流し、武富士からはお中元お歳暮などが出ていたほか、個人の信用情報を警察に流していた事件(いわゆる武富士事件)も、山岡氏は積極的に取材していた。
 武富士事件は、問題ある企業と警察の癒着という大スキャンダルだった。その取材をしていた山岡氏の自宅電話は、武井保雄武富士会長の指令によって、盗聴されていたことも判明した。
 山岡氏は、取材者であるとともに、盗聴の被害者だったわけだが、逆に新宿警察署より、任意捜査という名の取り調べを連日受け、新宿警察署の田中刑事から「お前は銀バエだ」などと罵声を浴びせられた(03年5月23日午後)。
 自らの不正を隠蔽するために警察は、武富士に対する恐喝未遂事件をでっち上げ、逆に山岡氏を逮捕しようと試みていたのである。
 しかし、山岡氏自宅電話の盗聴を指示していたとして、武富士の武井保雄会長が03年12月2日、電気通信事業法違反容疑で逮捕され、形成は一気に逆転した。
 武富士も大きな事件だったが、山岡氏が追及している安倍首相の某事件は、民主主義体制の根幹を揺るがす深刻な問題だ。山岡氏の主催するアクセスジャーナルでの連載記事と寺澤有氏の電子書籍 、そして二人の対談を基に、以下で重要部分をコンパクトにまとめた。


◇安倍首相「選挙妨害・自宅放火事件・暴力団関係」とは

【上】1通目確認書。すでに竹田力筆頭秘書とのやりとりや、「古賀つぶし」(選挙妨害)についても触れられている。【中】2通目願書。竹田秘書により、7月3日午前10時に安倍晋三氏と小山氏を直接対面させる旨が記されている。【下】3通目確認書。上記の直接面談を踏まえた文書。

 安倍晋三衆議院議員の事務所が1999年4月の下関市長選で、対立陣営候補(古賀敬章・元衆院議員)の選挙妨害を、暴力団とつながりのある建設会社会長・小山佐市氏に依頼した。
 小山氏は実際に、古賀候補の誹謗中傷ビラを配布した。結果は、古賀氏の落選、安倍事務所が応援した江島潔氏が当選した。
 ところが、選挙妨害活動に対する見返りがなく、特定危険指定暴力団の工藤会系高野組の高野基組長ら関係者とともに、怒った小山氏は、2000年6月から8月にかけて、安倍晋三氏の自宅や後援会事務所など、4か所に、火炎瓶で放火を試みた(小山氏は冤罪を主張)。
 政治家の自宅や関係箇所を火炎瓶攻撃されたにもかかわらず、安倍事務所は警察に捜査を依頼せず、山口県警も動こうとしなかった。
 ところが3年経った2003年11月、放火未遂事件で小山氏と工藤会系高野組の高野基組長が逮捕されたのを皮切りに、関係者複数人が逮捕された。
 当時、今は廃刊した『噂の真相』が、放火事件の背景には、安倍事務所による選挙妨害依頼があった、と報じたが、他のマスコミはとりあげなかった。
 しかしその後、共同通信社が取材して記事化する寸前までいった。ところが2006年9月26日に第一次安倍政権が発足して約一週間後の10月2日、共同通信社は会議を開き、記事を見送ることを決定した。選挙妨害事件という大スキャンダルが握りつぶされたのである。
 翌年2007年3月9日、福岡地裁小倉支部で小山佐市氏に懲役13年、高野組長に懲役20年の判決が言い渡された。
 それでも山岡氏らは追及の手を緩めず、2014年8月、寺澤氏とともに安倍氏の筆頭秘書だった竹田力氏(元山口県警の警視=16年8月死去)のもとを訪れ、トラブル解決のために安倍晋三氏と小山氏を引き合わせたこと、「私が一筆入れました」などの証言を引き出す。
 竹田証言も録音しており、今年7月28日に筆者が主催する講演会(前半・後半で録音の一部を公開した。
 それから4年後の2018年5月10日、事態は急展開する。2月に出所した小山氏が山岡氏に電話したが、つながらず、寺澤氏に電話して、つながった。急遽、山岡・寺澤の両名は下関にとび、5月13日に小山氏を長時間にわたり詳細にインタビューしたのである。
 小山氏本人の証言動画撮影とともに、存在が指摘されていたが現物が公になっていなかった、安倍事務所と小山氏との3つの確認書類を、二人は目にする。つまり、動かぬ証拠が出てきたのだ(3通の文書については、ぜひ山岡氏主催のアクセスジャーナルおよび、寺澤氏の電子書籍で読んでほしい)。
 事件から18年ぶりに当事者がビデオカメラの前で当人しか知りえない事実を証言し、3通の確認書などが出てきたことで、大転換すると思いきや、大マスコミ(記者クラブメディア)は現在も沈黙を決め込んでいる。
 しかし2人のジャーナリストによって、インターネット上で、急激にこの事件の内容が拡散されるようになった。
 その矢先に起きたのが、階段転落“事故”なのである。

【上】新宿駅前アルタ左の階段を山岡氏は下りようとした。駅前広場に面しているわりに人通りは少ない。【中】階段の上から下の踊り場まで前転し止まることなく転落。地下鉄や地下通路につながる階段だが監視カメラはまったく設置されていない。【下】手前の踊り場で階段の上の方向(写真撮影者と同じ方向で)に向かいうつぶせ状態で体が止まった。


◇転落現場の階段に駆けつけた

 山岡氏が扱っている安倍首相にまつわる疑惑は、深刻な要素を含んでおり、過去の自宅放火事件や脅迫・カミソリ事件があるだけに、まずは転落現場を確認し、山岡氏本人に事情を聞かねば、と筆者は新宿に向かった。転落の4日後である。(8月7日午後9時転落、筆者が現地に向かったのは8月11日午後2時)
 現場は、新宿駅東口駅前のアルタスタジオに向かって左側の階段だ。地下通路や、地下鉄駅へと通じている。14段の階段の下には広い踊り場があり、さらに右方向に階段が続く。
 特別に急な傾斜ではなく、ビルの階段としては標準的な段差で、角度もごくふつうだ。
 新宿駅前だから、そこそこ人通りはあるものの、新宿駅ビルに直結する階段のような膨大な人々が利用するほどでもない。微妙な人通りの階段である。つまり、駅ホームに直結する階段よりは、はるかに人が少ない。
 14段降りた踊り場には、ポタポタと液体が垂れたようなシミが付着していた。かなり出血したというから、山岡氏の血液跡だろうか。すぐにでも山岡氏に会わなければ、と2度電話するも、留守電だった。
 新宿を跡にして別の場所に移動したが、気になって、その日の16時5分に再び山岡氏に電話した。ようやくつながると山岡氏は、

 「事故だとは思うんですけど・・・」

 と小さな声で、控えめな答えが返ってきた。その声を聞いて、逆に、今すぐ会いにいかなければ、と彼の自宅へ向かった。


◇山岡氏宅前に立つ不可解な人物

 山岡氏宅が経つ界隈は、ふしぎな街並みである。裏町的な雰囲気もするし、古い東京の趣もある。
 住所をたよりに自動車も通れないような路地を進むが、行き止まりもあり、すぐには家を探し当てられなかった。
 この辺りだな、と思う地点にきて右方向を見ると、若い男が立って何かしているような感じだ。周囲にはまったく通行人がいないのでなんとなく目立つ。
 さらに歩みを進めると違う番地になってしまったため、再び戻ると、2分ほど前に見た男がまだ立っていた。スマホか何かをいじっているような様子だったが、細かな動作は覚えていない。
 そちらの方向に私が歩き始めると、男はきびすを返し、その先にある石段を登り去っていった。
 歩みを進めるとようやく、山岡宅を見つけた。先ほどまで男が立っていた場所の前が山岡氏の自宅だった。
 16時55分、気になったので時刻を確認した。


◇「ゆっくりと自分が落ちていくと認識しながら落ちた」

 ちょうど2週間前の7月28日に、筆者が主催する講演会「いま話題の安倍首相・重大キャンダル~安倍晋三氏(あるいは安倍事務所)は、本当に選挙妨害を暴力団関係者(当時)に”発注”したのか?に、この問題を取材した山岡氏と寺沢有氏を招いて事件の詳細を語ってもらったばかりだ。
 2週間ぶりに見る山岡氏は、疲れているように見えた。右の目じりが紫色になり、明らかに内出血しているのがわかる。あとで聞いたら右目の視力が一時低下したという。
 右肩は骨折して少し赤くはれ上がっている。右前頭部は縫い針の痕が、なまなましい。

 ――いったいどうしたのですか。第一報を聞いたとき、泥酔して転落したんじゃないか、とも一瞬思ったのですが。

「当日は裁判の件で弁護士と打ち合わせしていました。カルピスなんとかというのを一杯飲んだだけで、酔ってなどいません。
 打ち合わせ終了後、スタジオアルタと『カフェ・ド・ボア』という喫茶店の間にある階段を下りて、地下鉄で帰宅しようとしていたんです」

【上】右肩を骨折し1カ月の重傷。【下】診断書。

 ――人にぶつかったとか背中を押されたよう感覚はありましたか…
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/236581

追及者が不審事故 安倍首相“#ケチって火炎瓶”が世界に拡散
2018年8月31日

     (「国境なき記者団」の大々的な声明(RSFのホームページから))

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」が28日付で〈日本は、首相とヤクザの関係を調査するジャーナリストの不審な転落事故を捜査しなければならない〉との声明を出した。過去の山口県下関市長選を巡る安倍事務所の“火炎瓶騒動”を取材するジャーナリスト・山岡俊介氏が遭った不審な転落事故について、当局による捜査を要請。安倍首相の過去の重大疑惑は、いよいよ世界の知るところとなった。
 火炎瓶騒動とは、1999年の市長選で、安倍事務所が支援候補を当選させるため、暴力団に対立候補の中傷ビラまきを依頼し、500万円の報酬を300万円に値切ったため、自宅に火炎瓶を投げ込まれたとされる事件だ。国会でも指摘され、「#ケチって火炎瓶」のツイートが話題を呼び大炎上している。
 この事件を長年追及する山岡氏は8月7日夜9時ごろ、東京・新宿アルタから地下鉄駅に通じる階段上から転落。肩を骨折し、額を7針縫う全治1カ月の大ケガを負った。山岡氏に当時の状況を聞いた。

「後ろから押された感覚はありませんが、当時、私は酔っていたわけでも、体調が悪かったわけでもありません。体力には自信がある方ですから、普通なら踏ん張ったり何かにつかまろうとするはず。ところが、救急車を呼んでくれた方によると、前転するように上から下まで真っ逆さまに転げ落ちたといいます。私は過去に脅迫状を自宅に送り付けられたこともありますから、今回の一件も何かしらの力が働いたと疑わざるを得ません」

 RSFは声明で〈(山岡氏が)取材していた対象を考慮すると、このような不自然な転落は本格的な捜査に値するが、現在行われていない〉と指摘。〈日本のジャーナリストは、安倍首相が12年に政権を取って以来、自分たちに対する不信と敵意の雰囲気があると不満を抱いている〉と、安倍政権の報道に対する姿勢まで批判している。世界に拡散しつつある「#ケチって火炎瓶」疑惑。このまま放置していいのか。

「『報道の自由度ランキング』を年1回、公表するRSFは、第2次安倍政権の発足以降、日本のランク急落を憂慮しているのでしょう。十数年前の事件とはいえ、安倍首相はキチンと釈明しなければ、国際社会に不信感を与えるだけです」(高千穂大教授の五野井郁夫氏=国際政治学)

 総裁選前だからと、ダンマリは許されまい。
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コメント
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●立派な「戦争法案」!: 後方支援=兵站「武力行使と一体不可分の中心構成要素」、「リッパな戦闘行為」 

2015年05月31日 00時00分42秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【答弁不能で“つまり”連発…安倍首相が「安保」審議でまた完敗】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/160252)。

 「天敵の志位委員長に急所を突かれ、一方的に攻め込まれた安倍首相」は、衆院特別委員会は「非戦闘地域」と思っていたようで、言論という「武器」も持ち合わせていず、反論も出来ずに、「(攻撃された場合は)ただちに退避する」」を実践したようだ。元々、違憲な手法での壊憲、メチャクチャ過ぎる法案。

   『●戦争に油を注ぎ、番犬様の片棒を担げば、
      「非戦闘地域」「後方支援」は何の保証にもならない

   『●壊憲: 「憲法を「変えない」という重み」と
      「「政治家が「戦争のできる国」を志向し、その言葉の軽さ」

   『●「戦争法案」: 「戦争できる国」、
      番犬様の国のために「戦争したい国」・・・主権者は誰か?

   『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
      無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは・・・」

   『●『戦争法案』、理由は何でもアリ:
     だって「国民から強い支持をいただいた」んだもの!? 嗚呼・・・

   『●「平和」「安全」ラベル付き「戦争法案」:
     「非戦闘地域」で「後方支援したい。リスクとは関わりない」


 「先週の党首討論で安倍首相から「ポツダム宣言を読んでいない」とビックリ仰天の答弁を引き出した共産党の志位和夫委員長が登場。「後方支援(兵站)」や、自衛隊の武器使用をめぐる法案のデタラメについて攻められた安倍首相は、まともに答えられず、タジタジだった」。

 女性議員には「早く質問しろよ」!、と言えても、志位氏にはそれを言う勇気もないヘタレなアベ様。福島瑞穂さんの「戦争法案」にはレッテル貼りと言えても、志位氏には何も言えない情けなさ。

   『●福島瑞穂氏への「絶対権力」者の横暴と狭量:
      「自らと異なる立場に対する敬意や尊重などかけらもない」

   『●「戦争法案」: 「戦争できる国」、
     番犬様の国のために「戦争したい国」・・・主権者は誰か?


 実際、いくら「平和」「安全」というラベルを上張りしても、立派な「戦争法案」! 後方支援=兵站は「武力行使と一体不可分の中心構成要素」であり、「リッパな戦闘行為」。神浦元彰さんは、アベ様は「軍事のリアリティーを知らな過ぎる」と呆れる。つまり、「「最高の責任者」アベ様のオツムの中身」が透けて見えた訳だ。

   『●「最高の責任者」アベ様のオツムの中身

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/160252

答弁不能で“つまり”連発…安倍首相が「安保」審議でまた完敗
2015年5月29日

      (「つまり」「つまり」を連発(C)日刊ゲンダイ)

 「第2ラウンド」も安倍首相の完敗だった。27日開かれた「戦争法案」を審議する衆院特別委員会。午後の質疑では、先週の党首討論で安倍首相から「ポツダム宣言を読んでいないとビックリ仰天の答弁を引き出した共産党の志位和夫委員長が登場。「後方支援(兵站)」や、自衛隊の武器使用をめぐる法案のデタラメについて攻められた安倍首相は、まともに答えられず、タジタジだった。

 志位委員長はまず、自衛隊が「後方支援」中に攻撃され、応戦する可能性についてただし、これが憲法に違反する「戦闘行為」に当たるのではないかと迫った。

 これに対し、首相は「『任務遂行型』ではなく『自己保存型』の武器使用であり、(攻撃された場合は)ただちに退避する」と答弁したが、志位委員長は武器使用の定義や概念は国際法上、存在しないと畳み掛け、安倍首相がいう「自己保存型」であっても、明確な憲法違反――と指摘。その時、安倍首相は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。

   「安倍首相が説明した『自己保存型』の武器使用は、
    自己防衛のための必要最小限度の使用であり、
    憲法違反ではない、という91年の政府見解を
    引用したものです。しかし、自衛隊がイラク復興支援の
    際に携行した武器は、84ミリ無反動砲
    12・7ミリ重機関銃非戦闘地域の派遣でさえ
    この重装備なのです。今度の法案はドンパチ最中の
    米軍の兵站を担う可能性もあるから、もっと重装備に
    なるでしょう。攻撃されれば当然、自衛隊は反撃する。
    リッパな戦闘行為です」(防衛省担当記者)

 天敵の志位委員長に急所を突かれ、一方的に攻め込まれた安倍首相は終始、仏頂面。目を泳がせながら「つまり」「つまり」を連発していた。


■法案の欠陥も次々バクロ

 さらに多国籍軍の兵站を担う自衛隊が勝手に「退避」できるのかを問われた安倍首相は、「(自衛隊は多国籍軍の)指揮下に入らない」と胸を張ったが、志位委員長は呆れた様子で「兵站が(多国籍)部隊の指揮下に入るのは(軍事の)常識」とピシャリ。米海兵隊が兵站について「武力行使と一体不可分の中心構成要素」と位置付けていることも挙げて、答弁の“非常識ぶりを厳しく指弾すると、安倍首相はシュンとした表情だった。軍事ジャーナリストの神浦元彰氏がこう言う。

   「一言で言って安倍首相の答弁はメチャクチャでした。
    軍事のリアリティーを知らな過ぎる。与党協議が
    結論ありきだったから、こういう答弁になる。
    現場の自衛隊員も『オイオイこんな常識も知らないのか』
    と呆れていますよ。おそらく安倍首相の答弁は今後も
    ボロが次々と出てくる。8月の法案成立なんて絶対ムリですよ」

 安倍首相が志位委員長に、グウの音も出ないほど追い詰められる日は近い。
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