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●カルトの幹部曰く「山口の下関は聖地と同等の場所です」…《意図的に事実を捻じ曲げて、有田叩き…悪質な選挙妨害と言うしかない》(リテラ)

2023年05月12日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


 (2023年04月25日[火])
当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》…投票者・間接的支持者の皆さん、コレで良かったの? 統一地方選の後半。補選の結果は酷いモノでした。5つのうち4つ (山口2区・4区、大分、千葉) がヅボヅボ壺壺な自民党、1つ (和歌山) がお維。山口や大分は善戦したとは思いますが、残念です。
 女性の当選者が増えたことは、一筋の光明かもしれません。一人の市民として具体的に「ひとり街宣」し、投票を呼び掛ける岸本聡子さんの声に耳を傾けてみてください。《自分を「見下している」人間》でもないし、《バカにされている、決めつけられている》こともありませんので。

   『●岸本聡子さんの希望溢れるメッセージ ――― 「有権者には力が
     あるんです」「普段選挙に行かない人が選挙に行くと結果が変わる」
   『●《人は、バカにされている、決めつけられている、と思ったら心を
     閉ざす。「無関心」と言われて「関心を持たなければ」とは思わない》

 もう一度、投票者・間接的支持者の皆さん、本当にコレで良かったのでしょうか? 《茂木敏充幹事長は…「…前向きな評価をいただいた」と強調》するに決まっていますよね、そのように嘯くことは予想できたことです。カルトとヅボヅボなカレ・カノジョらは、どんな手を使っても、1票でも上回ればいいと考えているのですから。
 東京新聞の記事【自民補選4勝も野党の猛追許す 安保・少子化 説明責任軽視に国民不満】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/245863)によると、《岸田文雄首相の「中間審判」と位置付けられた23日投開票の衆参5補欠選挙で、自民党は4勝を挙げた。ただ、安倍晋三元首相の地盤だった衆院山口4区以外は猛追された。争点になった防衛力強化のための増税方針、少子化対策などの政策課題や、重大な政策転換でも説明責任を軽視する岸田政権の姿勢に対する国民の不満が小さくなかったとみられる。(曽田晋太郎、坂田奈央、大野暢子)》。さらに、《自民党の茂木敏充幹事長は24日未明の記者会見で「岸田政権の中間評価ということなら、前向きな評価をいただい」と強調。立憲民主党の岡田克也幹事長は会見で、参院大分選挙区と野党が分裂した衆院千葉5区の接戦を踏まえ「千葉は自民候補の得票率が(有効投票の)3割だから、決して信任されたとはいえない。大分は岸田政権のやっていること、やり方に対する批判が非常に強い」と主張した》。

 有田芳生氏の頑張りはすごかった。負けたのだし、差は確かにあるが、有田氏へのあの投票数は十分に評価に値する。《争点のひとつに統一教会問題を掲げ、自民党が必死になかったことにしようとしている“カルト教団との癒着”という歪んだ政治との決別を訴えてい》ただけに、本当に悔しい結果だ。
 リテラの記事【「下関は統一教会の聖地」は統一教会幹部の発言なのに…事実を捻じ曲げて有田芳生を叩いたロンブー田村淳の卑劣】(https://lite-ra.com/2023/04/post-6273.html)によると、《明日23日、統一地方選の後半戦が投票日を迎えるが、とりわけ注目を集めているのが、安倍晋三元首相の死去に伴って実施される山口4区の衆院補欠選挙だ。自民党は前下関市議の吉田真次を擁立し、「安倍元首相の後継者」としてPR。一方、そこに殴り込みをかけたのが、有田芳生。争点のひとつに統一教会問題を掲げ、自民党が必死になかったことにしようとしている“カルト教団との癒着”という歪んだ政治との決別を訴えている》。

   『●「絶望は愚か者の結論」を心に、壊憲を続けるアベ様に根気強く対抗を
   『●アベ様は、「部下たちに『知りません。記憶がありません』
           と言わせて、ひたすら逃げ続けるしかない」?

 (日刊スポーツ)[2017年12月16日21時15分]加計学園の獣医学部新設問題を巡って「総理の意向があった」と記された文書の存在を証言した前文部科学事務次官の前川喜平氏(62)が16日、ラジオ文化放送の「ロンドンブーツ1号2号 田村淳のNews CLUB」(土曜午後1時)に生出演し、学園新設の責任者は「安倍総理だと思います」と明言し、「安倍さんはひたすら逃げ続けるしか手がないのでしょう」と厳しく追及した》という記事もありました。
 また、「■安全保障関連法案をめぐる著名人のコメント」として、(アサヒコム)《●田村淳(お笑い芸人) 安全保障関連法案可決… 国民への説明が不十分だと認識しながら可決へ… 国民がこの法案の理解を深めないと賛成、反対の判断できないと思う。政府は説明の努力 国民は法案理解の努力 共に必要だと感じました お前が政治を語るなと言う人へ 僕も国民なので語りたいです。(7月15日、ツイッターで)》。生稲晃子議員のお友達である国生さゆり氏も含めて、《僕も国民なので語りたい》ので、どんどんと語ってほしいのですが、デマや《事実の歪曲》、《意図的に事実を捻じ曲げて》選挙を妨害することは許されません。《悪質な選挙妨害》は、贔屓(地元・下関)の引き倒しです。
 こういうことこそ、下関を貶めていないか? ――― 《現に、有田がこの演説をおこなったのと同じ日、「安倍元首相の後継者」である吉田氏の出陣式には、萩生田光一政調会長に下村博文・元文部科学相、江島潔参院議員という、自民党内でもとくに統一教会と蜜月関係を築いてきた“壺議員”が雁首を揃えた安倍元首相が統一教会と深い関係を持ったことによって恨みを買って凶弾に倒れたというのに、よりにもよって、安倍元首相の後継者をPRするために集結したのは統一教会との関係が深かった国会議員たちだったのだ。これはむしろ、統一教会に対してアピールする目的なのではないかと勘ぐられても何の不思議もない、異常な光景としか言いようがないだろう》。

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
       の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●「妖怪の孫」アベ様は息吐く様にウソをつき、カルトとヅボヅボだった
         ……さらには、「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン
    《衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を
     見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのか
     と思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、
     妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー
     映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される》

   『●古賀茂明さん《死してなお、日本を支配する安倍氏の呪縛。それが完全に
       解けるかどうか。日本の危機脱出の第一歩はそこにかかっている…》
   『●映画『妖怪の孫』…《安倍政治は決して過去のものではない。それは
     そのまま岸田政権に引き継がれ、戦争する国へと一直線に向かっている》
   『●《「安倍的なもの」は、依然としてわが国を深く蝕み続けている…岸田
     政権は「安倍的なもの」に則り、国家の破滅に向けて暴走を続けている》
   『●妖怪のひ孫氏《「家族の意志をしっかり受け継ぐ」…安倍の遺志を
     継ぐ意向》!? ニッポンの政をどこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●日刊ゲンダイ《かくほど左様に「妖怪の孫」の支配は強烈なのである。
     それが日本社会と経済、政治にどんな悪影響を及ぼしてきたのか。》
   『●カルトとヅボヅボ壺壺な自民党、さぞかし笑いが止まらないでしょうよ…
       《眠り猫》として選挙に行かないから、#自民党に投票するからこうなる

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https://lite-ra.com/2023/04/post-6273.html

「下関は統一教会の聖地」は統一教会幹部の発言なのに…事実を捻じ曲げて有田芳生を叩いたロンブー田村淳の卑劣
2023.04.22 05:35

     (田村淳Twitterより)

 明日23日、統一地方選の後半戦が投票日を迎えるが、とりわけ注目を集めているのが、安倍晋三元首相の死去に伴って実施される山口4区の衆院補欠選挙だ。自民党は前下関市議の吉田真次を擁立し、「安倍元首相の後継者」としてPR。一方、そこに殴り込みをかけたのが、有田芳生。争点のひとつに統一教会問題を掲げ、自民党が必死になかったことにしようとしている“カルト教団との癒着”という歪んだ政治との決別を訴えている。

 そんななか、有田が街頭演説で「下関は統一教会の聖地」と発言したことに対し、タレントの田村淳が「印象操作だ」「有田氏を軽蔑する」と猛反発。ついには国生さゆりまでもが〈淳くんの怒りは理解できる。根拠なくヨシフさん『聖地』とか言っちゃった訳だし、軽蔑するよ〉〈選挙中なんのに軽率過ぎる。そんな事も考えられないほど、お花畑なのかな〉などと同調を示し、投票日を控えて大きな波紋を広げている。

 だが、この騒動は、田村による事実の歪曲としか言いようがないものだ。

 まず、田村は19日にこうツイートした。

〈地元下関が統一教会の聖地だって!?聖地って神・仏・聖人や宗教の発祥などに関係が深く、神聖視されている土地って意味だよな?僕は支持政党無しだが、下関がカルト教団の聖地という印象操作をした事にムカついてるし、有田芳生氏やその発言を支持した議員を心から軽蔑します。下関はそんな街じゃない〉

 しかし、下関が「統一教会の聖地」とされているのは事実である。実際、統一教会の幹部は2021年3月に下関で開催された「日臨節80周年記念大会」において、「山口の下関は聖地と同等の場所です」と発言している。

 ところが、こうした事実の指摘を受けても、田村は姿勢を変えず、有田発言を糾弾。20日には、立憲民主党の原口一博衆院議員に返信するかたちで〈今回の件ですが、旧統一教会が過去に聖地同等と言った発言は存じております〉とし、〈今回、僕が怒ったのは教団や信者が聖地と言ってる事が、あたかも下関市が市民がそれを受け入れてると捉えられる発言を演説に盛り込み、全国に下関という街のことを勘違いしてしまった人が増えたのではないか?もう少し表現の方法はあったのではないか?という点です〉と投稿した。

 本当に田村が、統一教会が「山口の下関は聖地と同等の場所」と述べていたことを知っていたなら、最初の「(有田が)下関がカルト教団の聖地という印象操作をした」というツイートは意図的に事実を捻じ曲げて、有田叩きをしたということになる。悪質な選挙妨害と言うしかないだろう。


■淳のデタラメ抗弁 一方安倍後継候補の出陣式に萩生田光一、下村博文、江島潔の“壺トリオ”が

 さらにもうひとつ、田村淳の抗弁がおかしいのは、有田発言の問題を「“下関は統一教会の聖地”だと市民が受け入れていると捉えられる発言だった」と述べている点だ。

 この田村の指摘はまったく事実ではない。そもそも、問題となっている「下関は統一教会の聖地」という発言が出た11日の演説において、有田はこう述べていた。

「(選挙の)争点は3つです。ひとつは統一教会問題。極端な韓国ナショナリズム、世界をやがて韓国語に統一される、あるいは日本はサタン側の国家である。原理講論という教理解説書を信者たちはそれを学び信じて、いまもこの下関でも今日も活動している。
 この下関ってのは統一教会の聖地なんです。聖なる土地なんです。1941年4月1日、後に教祖になる、ある青年が釜山から関釜連絡船に乗ってこの下関に到着しました。だからいまでも多くの信者さんたちがいらっしゃる。この聖地で、しかし先ほどお話をしましたように、極端な韓国ナショナリズム、天皇陛下が文鮮明教祖にひざまずくような儀式を持った、そういう組織と、どうしてみなさん保守の政治家が手を携えてこれまでやってくることができたんでしょうかこんな政治を今度こそやめさせなければなりません

 つまり有田は、統一教会の教祖である文鮮明が初来日した土地であることから“下関は統一教会にとっての聖地”だと述べただけであって、「下関が統一教会の聖地であることを市民が受け入れている」と捉えられるようなことは何ひとつ口にしていないのだ。

 いや、それどころか、この演説のなかで有田が訴えたことは、「下関は統一教会の聖地」と言わせないためにも現実を変えよう、ということだった。

 演説では、有田はつづけてこう述べていた。

「いま全国各地で今度の選挙戦においても統一教会と深い関わりを持った国会議員、地方議員が、この山口も含めて何もなかったかのように活動しているこんな現実を、みなさん変えていかなければなりません

 そして、この有田の訴えは、まさしく現実を捉えたものだった。

 現に、有田がこの演説をおこなったのと同じ日、「安倍元首相の後継者」である吉田氏の出陣式には、萩生田光一政調会長に下村博文・元文部科学相、江島潔参院議員という、自民党内でもとくに統一教会と蜜月関係を築いてきた“壺議員”が雁首を揃えた安倍元首相が統一教会と深い関係を持ったことによって恨みを買って凶弾に倒れたというのに、よりにもよって、安倍元首相の後継者をPRするために集結したのは統一教会との関係が深かった国会議員たちだったのだ。これはむしろ、統一教会に対してアピールする目的なのではないかと勘ぐられても何の不思議もない、異常な光景としか言いようがないだろう。


■“安倍元首相と統一教会の関係”がまともに検証されないまま有耶無耶という異常

 そもそも、安倍元首相と統一教会の関係については、自民党が調査することさえ拒絶したためにしっかりと検証されることもなく有耶無耶になっているが、その癒着関係を考える際、下関は切っても切り離せない土地だ事実、統一教会と自民党の接近の源流にあるのは安倍氏の祖父・岸信介元首相と文鮮明の関係であり、それが父・晋太郎を経て引き継がれてきたという、下関を地元とする「安倍三代」の問題だからだ。

 しかも、統一教会を追及してきたジャーナリストである有田は、下関を舞台として、安倍元首相が統一教会といかに接近してきたかを、このように言及している。

安倍晋太郎さんの事務所を安倍晋三さんが継いで、今度候補者になる吉田さんも、そこを事務所にされています。この安倍事務所の近くに、もともと旧統一教会の施設があったんですよ。月に何回か定期的に安倍事務所に教会の信者が来ていたそうです」
「結果的には、銃撃される原因となってしまった旧統一教会と非常に親しくなって、票まで差配するようになってしまいます。その原因っていうのは、安倍さんの秘書なんです。旧統一教会と安倍さんの間に立っていた秘書が下関にいたんですよ。やはり下関というのは、安倍さんを統一教会に接近させていく鍵の土地だったんです」(アジアプレス・インターナショナル4月8日付)

 下関における安倍元首相と統一教会の関係については、何も有田ひとりが指摘している問題ではない。実際、昨年10月のテレビ西日本の取材では、「安倍事務所の内情を知る人物」が、こう証言をおこなっていた。

統一教会の下関の事務所が、安倍事務所から徒歩で200メートルくらいのところにあって。男性の幹部の方が定期的に事務所に出入りしていた。選挙戦になると電話作戦。イベントで動員をかけるときも、統一教会、世界平和統一家庭連合に何人か出してくれということで、事務所の方が声かけをして。事務所との協力関係にあった
「第二次安倍政権を誕生させるために統一教会の力が必要だった。安倍晋三さんにしても自民党にしても、イデオロギーよりも、とにかく選挙に勝つことが(必要だった)」

 ところが、このような下関における安倍元首相と統一教会の問題について徹底した検証と精算がなされないまま、選挙に突入。その結果、文鮮明が提唱した日韓トンネルを推進する「日韓トンネル推進山口県民会議」の幹事長を務めていた安倍元首相の直系議員・友田有氏が先の山口県議選で再選を果たしたり、前述したように、統一教会と深い関係を持ってきた萩生田光一に下村博文、江島潔という壺トリオが安倍氏の後継候補の応援に駆けつけるという事態が起こっているのだ。

 だが、田村淳や国生さゆりは下関のこのような異常な状況を打開しようと訴える有田の主張を歪め、「印象操作だ」「軽蔑する」と喧伝しているのである。その上、田村にいたっては、20日に配信したYouTubeライブでも「(自分のツイートが)左翼の方々に捕まって、もう、首根っこ持って引きずり回されている状況ですよ」などと発言。有田発言を精査もせずに曲解して喧伝していることを批判されているだけなのに、“左翼ガー”と主張したのだ。

 田村といえば、2008年に自身のラジオ番組に安倍昭恵氏が出演したことをきっかけにして交友関係があると報じられ、自民党から出馬するのではないかと噂されたこともある。一方で当時の安倍首相を諌めるような発言をしたこともあり、完全な御用芸人ともいえないが、選挙期間中に指摘を受けても訂正せず、ここまで明白なフェイクを垂れ流すその態度は、自民党に媚を売っていると言われても仕方がないだろう。

(編集部)
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●《人は、バカにされている、決めつけられている、と思ったら心を閉ざす。「無関心」と言われて「関心を持たなければ」とは思わない》

2023年05月11日 00時00分50秒 | Weblog

―――――――矢崎泰久さん【発言2013】、《腰を抜かすほど驚いて、「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ…」…民主主義の大敵は投票に行かないことだ…。…とにかく投票に行く。このことによってしか、悪政は拒否できない…棄権は危険だ!》

――――――― (狙撃兵)《歴然としているのは、選挙に行かないこの5割の有権者こそが今日の政治状況を変えうる最大勢力であるという点だ。そのうち2~3割が動いて投票率が70~80%の選挙が展開されるだけでも局面はガラリと変わることになる》。#投票倍増委員会会員として、いつも通り、当然に、#わたしも投票します

――――――― (金口木舌)《▼県民の諦めやため息を都合よく解釈し「これが民意だ」と断じるのは早合点ではないか政治に失望し、それでも一票に未来を託した民に政治の方が近づくべき時である。民意を論ずるのは、その後でいい》

――――――― (神保哲生さん)《ほとんど政治に変革が期待できない日本でも、選挙の投票率が先進国の平均レベルに達した瞬間に、大きな変革が起きているのです。つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではないことを…》

―――――――(東京新聞社説)《政治に変化を迫り、国民のための政治を実現するには、有権者が「票の力」を突き付けるしかない一人一人が投票所に足を運ぶことが、民主主義の危機を脱する最大にして唯一の力になる

――――――― 岸本聡子さんの希望溢れるメッセージ。「有権者には力があるんです」「普段選挙に行かない人が選挙に行くと結果が変わる」。やはり、すごい。杉並区が羨ましい。《眠り猫》ではいけない。「投票率が上がれば結果が変わる」


(2023年04月24日[月])
当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》…投票者・間接的支持者の皆さん、コレで良かったの? 《眠り猫》であることは、《有権者の判断》と言えるのか? 統一地方選の後半。補選の結果は酷いモノでした。5つのうち4つ (山口2区・4区、大分、千葉) がヅボヅボ壺壺な自民党、1つ (和歌山) がお維。山口や大分は善戦したとは思いますが、届きませんでした。もう少し投票所に足を運び、《有権者の判断》を示してほしかった。
 投票率、何とかならないのでしょうか。2023年統一地方選の後半の投票率は44~47%程度のようで、過去最低だそうだ (町会議員選などはもっと高かったようです)。政権や自公お維コミの議員の皆さんは投票率を上げようとは決して言わない。

 ……と、心がささくれ立つブログ主自身を戒めなければ。
 《内田樹人は、自分を「見下している」人間から何か「善きもの」を教わることはできない」》…確かに、そうですね。そういう意図はなくとも、そう受け取られても仕方ないかも知れない。

 《人は、バカにされている、決めつけられている、と思ったら心を閉ざす「無関心」と言われて「関心を持たなければ」とは思わない》…上西充子さんの一連のつぶやき:

―――――――――――――――――――――
https://twitter.com/mu0283/status/1650323136469168128

上西充子@mu0283

野党はもっと無党派層に支持を広げることができる投票率を上げることによって、結果を出せる可能性がある。そのために、私たちが留意しておきたいこと。
人は、バカにされている、決めつけられている、と思ったら心を閉ざす
「無関心」と言われて「関心を持たなければ」とは思わない。→

午前11:17 · 2023年4月24日


「一票では変わらないと思うかもしれませんが」
という言い方も、
「一票では何も変わらない、などと言われますが」
と言い換えると、たぶん、受け取ってもらいやすい。→


「日曜に選挙に行くのは面倒かもしれませんが」などもそう。日曜に投票に足を運べない人もいる。
だから期日前投票の制度があるのだけれど、例えば駅前で、「日曜に投票に行けない人も、土曜まで、〇〇で〇〇時までに期日前投票ができます」などと、具体的な場所と時間を告知すると違ってくると思う。


投票所が遠かったり、それなりに近くても足が悪くて投票所まで足を運ぶのが大変、という人もいる。
ならば近くまで車で送ってあげる、という手もある。
投票率を上げるために、私たちができることは、まだまだたくさんある


内田樹人は、自分を「見下している」人間から何か「善きもの」を教わることはできない
大切なのは、相手に対する「期待と敬意

-----------------------------------
上西充子@mu0283 2018年12月18日

内田樹
教える側が教わる側の知的ポテンシャルに対する期待と敬意を失ったら、教育はもう立ち行かない
http://blog.tatsuru.com/2002/11/10_0200.html

市民運動においても必要なのは、この姿勢だと思う。
この姿勢があれば、受け取った側は、次に、届ける側に回る
「種」は芽吹き、花を咲かせ、次の種を広げていく
-----------------------------------
午前11:33 · 2023年4月24日


駅から期日前投票所への行き方を地図に示してツイッターに上げたり、配ったり、ネットプリントにあげたりしてもよいかもしれない。
例えば期日前投票所が「勤労福祉会館」だと言うだけでは、「聞いたことない。どこにあるか知らない」となるだろうから。
それぞれの選挙区で次からでもできること。


国会審議がインターネット審議中継で見られることを知らない人は多いです。政治に関心がある人でも。

同じように、「期日前投票もできます」だけじゃ伝わっていない可能性がある。それはどういうもので、どこに行けばできるのか、を私たち自身がわかりやすく伝えることは無理なくできる。


また、大学の先生は学生に、居住地に住民票を移すことを呼び掛けてほしい大事な選挙権を行使する機会を逃さないように
せっかく18歳で投票しても、実家を離れて大学に進学して投票行動から離れてしまうことがあるともったいない。
―――――――――――――――――――――

 政権やヅボヅボ壺壺な自民党、公明お維新コミは、一切、投票率を上げる努力をしません。投票率が上がっては、困るのです。《眠り猫》ではいけない。「投票率が上がれば結果が変わる」「有権者には力があるんです」「普段選挙に行かない人が選挙に行くと結果が変わる」。「投票率をアップ」させましょう。「決めるのは私たち」「民主主義をあきらめない」「みんなで一緒に新しい景色を見ましょう」!
 一人の市民として具体的に「ひとり街宣」し、投票を呼び掛ける岸本聡子さんの声に耳を傾けてみてください。《自分を「見下している」人間》でもないし、《バカにされている、決めつけられている》こともありませんので。

   『●岸本聡子さんの希望溢れるメッセージ ――― 「有権者には力が
     あるんです」「普段選挙に行かない人が選挙に行くと結果が変わる」

 #新しい景色を見よう #杉並は止まらない #決めるのは私たち #選挙に行こう #岸本聡子さん #杉並区長

 畠山理仁さんのつぶやき (https://twitter.com/ActSludge/status/1650370306165587968) によると、《杉並区議会議員選挙、開票確定。定数48、すべての当選者が決まりました。48番目の当選者は、おおつき城一候補。これにより杉並区議会の男女構成比は「男性23人、女性24人、性別非公表1人」。女性が半数を超えました#杉並区議会議員選挙 #選挙漫遊》…だそうです。岸本さんによると、投票率も4%程上がったようです。もちろん岸本さんの《ひとり街宣》だけが要因だとは思いませんが、凄いと思いませんか?

 

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●カルトとヅボヅボ壺壺な自民党、さぞかし笑いが止まらないでしょうよ…《眠り猫》として選挙に行かないから、#自民党に投票するからこうなる

2023年05月08日 00時00分34秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(20230420[])
《声なき国民の声》…選挙に行かないから、#自民党に投票するからこうなる よね。一体何が《聞く力》だよ。よくも《国民の声》を聴く気のない自公お維コミを直接的・間接的に支持できるものだね? 選挙制度の欠陥を見直す、低投票率を改善するる努力を一切しない…地方選挙では、「1/4」どころか1割を切るような投票者数によって、ヅボヅボ壺壺自民党議員が過半数を占める。もう、情けなくなってくる。哀れ過ぎる。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/暴力に怒れる政治家、声なき国民の声を聴く耳持っているのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202304190000113.html)によると、《だがこの10年余りの政治はその民主主義や立憲主義、わが国が戦後掲げた平和主義を政治生命を懸けて各党は守ってきただろうか。与野党ともに政治家はこれほどの勢いで国民に政治の暴挙を訴えていただろうか。…容疑者は年齢などを理由に昨年7月の参院選に立候補できなかったのは不当だとして、国に損害賠償を求めて神戸地裁に提訴し、請求が棄却されていたことがわかった。出馬したかったということは、政治に対しても意見や不満があったのだろう。テロ行為や暴力を憎むとともに、丁寧な政治を心がけているか、声なき国民の声を聴く耳を持っているか。各党の怒りのコメントがむなしく響く。》

 《総理によるテロだ》。戦争法案の当時を思い出そう。《テロ》であり、《クーデター》でした。自公お維コミに投票した「1/4」の皆さん、選挙に行くことなく《眠り猫》となることで間接的に自公お維を支持した「2/4」の皆さん、そんなデタラメ、《テロ》や《クーデター》がまかり通る世の中にした戦犯の一人です。もちろん、《メディアコントール》に甘んじたマスコミや三権分立の崩壊を食い止めなかった司法も。それは、カースーオジサン・キシダメ政権で増幅された。地方議員も含めて、ズボズボ壺壺な自民党であることがこれだけ明白になってもなお、投票・(「間接的」も含めて)支持できる理由は一体どこに?

   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
         破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
            行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年
    「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
     (2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
     「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
     した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
     「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
     目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
     Mr.ワタミ渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
     ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長佐藤正久参院議員が大活躍。
     サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」

   『●2014年7月1日「7・1クーデター」の第二幕
       …違憲な手法で壊憲するアベ様ら自公政権の暴走
   『●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙わ
      れるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》
   『●《総理によるテロだ》《あれは安倍政権によるクーデターだった》
     《政治的なクーデターだ》《法学的には『法の破壊』がなされた》

 カルトとヅボヅボ壺壺な自民党、さぞかし笑いが止まらないでしょうよ…選挙に行かないから、#自民党に投票するからこうなる に決まっている。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/5月24日注目の遠藤パーティー 岸田文雄再選のキックオフになるか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202304200000095.html)によると、《★首相の再選を最初に口にしたのは党総務会長・遠藤利明だ。3月3日の会見で「憲法改正などいろいろな課題がある。1期3年ですべて解決できない」「ぜひ引き続き総裁、首相としてがんばってほしいと思っている。しっかりサポートして応援していきたい」とした。広島サミット終了直後の5月24日。遠藤のパーティーが都内で開かれる。案内にある発起人には首相、党副総裁・麻生太郎、幹事長・茂木敏充、政調会長・萩生田光一、選対委員長・森山裕、組織運動本部長・小渕優子、元総裁・谷垣禎一の名前まであり、ほかに閣僚などが名を連ねる。これが再選のキックオフになるか。》

 山口2区4区は縮図だね。
 どこまで私物化すれば気が済むのか? (適菜収さん)《岸家・安倍家は反日カルト統一教会(現・世界平和統一家庭連合)ずぶずぶの関係にある》…カルトとヅボヅボのその本流・源流。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? 世襲4代目も、楽々と当選させるつもり? ご本人は、《なにがあっても落選しないという自信がある》…と高を括っているようですが? (適菜収さん)《まさに「日本の社会問題が顕在化した日本の縮図」として山口2区は注目を集めているのだ》。

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
       の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●「妖怪の孫」アベ様は息吐く様にウソをつき、カルトとヅボヅボだった
         ……さらには、「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン
    《衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を
     見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのか
     と思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、
     妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー
     映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される》

   『●古賀茂明さん《死してなお、日本を支配する安倍氏の呪縛。それが完全に
       解けるかどうか。日本の危機脱出の第一歩はそこにかかっている…》
   『●映画『妖怪の孫』…《安倍政治は決して過去のものではない。それは
     そのまま岸田政権に引き継がれ、戦争する国へと一直線に向かっている》
   『●《「安倍的なもの」は、依然としてわが国を深く蝕み続けている…岸田
     政権は「安倍的なもの」に則り、国家の破滅に向けて暴走を続けている》
   『●妖怪のひ孫氏《「家族の意志をしっかり受け継ぐ」…安倍の遺志を
     継ぐ意向》!? ニッポンの政をどこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●日刊ゲンダイ《かくほど左様に「妖怪の孫」の支配は強烈なのである。
     それが日本社会と経済、政治にどんな悪影響を及ぼしてきたのか。》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202304190000113.html

コラム
政界地獄耳
2023年4月19日8時9分
暴力に怒れる政治家、声なき国民の声を聴く耳持っているのか

★15日、和歌山市で首相・岸田文雄の選挙演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で首相は「政治家に対する暴力や襲撃は民主主義の根幹を揺るがす行為であり決して許してはならない」とし、各党幹部も厳しいコメントを発した。自民党幹事長・茂木敏充は「民主主義の根幹をなす選挙期間中に、このような暴挙が行われたことは極めて遺憾であり、強く非難する」。公明党代表・山口那津男は「政治家や候補者が有権者に訴える民主主義の最も基本的な働きを妨害するものであり、断じて許されない。暴挙にひるむことなく、選挙に対しては冷静に、しっかりと有権者への訴えを続けていきたい」とした。

★立憲民主党代表・泉健太は「まず岸田総理がご無事だったということで安堵(あんど)しています。政治活動の場において危害が加わりかねない重大な爆発事件があったというのは許されない」と同業者を心配した。いずれもその通りだ異論はない。各党ともに民主主義への挑戦だとか暴力に屈しないとか威勢がいい。民主主義を守るために各政党は命を懸けて政治を続けていることだろうだがこの10年余りの政治はその民主主義や立憲主義、わが国が戦後掲げた平和主義を政治生命を懸けて各党は守ってきただろうか。与野党ともに政治家はこれほどの勢いで国民に政治の暴挙を訴えていただろうか

★和歌山の事案がだいぶわかってきた。容疑者は年齢などを理由に昨年7月の参院選に立候補できなかったのは不当だとして、国に損害賠償を求めて神戸地裁に提訴し、請求が棄却されていたことがわかった。出馬したかったということは、政治に対しても意見や不満があったのだろう。テロ行為や暴力を憎むとともに、丁寧な政治を心がけているか、声なき国民の声を聴く耳を持っているか。各党の怒りのコメントがむなしく響く。(K)※敬称略
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●日刊ゲンダイ《かくほど左様に「妖怪の孫」の支配は強烈なのである。それが日本社会と経済、政治にどんな悪影響を及ぼしてきたのか。》

2023年05月06日 00時00分25秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(20230419[])
古賀茂明さん《死してなお、日本を支配する安倍氏の呪縛。》 適菜収さん《「安倍的なものは、依然としてわが国を深く蝕み続けている。…実際、岸田政権は安倍的なものに則り、国家の破滅に向けて暴走を続けている》。
 前川喜平さん《安倍政治は決して過去のものではないそれはそのまま岸田政権に引き継がれ、戦争する国へと一直接に向かっている》。「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン。無能な3代目どころか、4代目まで……壊れ切っている国。醜悪な《妖怪の棲む国》。古賀茂明さん《死してなお、日本を支配する安倍氏の呪縛。それが完全に解けるかどうか。日本の危機脱出の第一歩はそこにかかっているのではないか。》

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
       の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●「妖怪の孫」アベ様は息吐く様にウソをつき、カルトとヅボヅボだった
         ……さらには、「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン
    《衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を
     見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのか
     と思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、
     妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー
     映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される》

   『●古賀茂明さん《死してなお、日本を支配する安倍氏の呪縛。それが完全に
       解けるかどうか。日本の危機脱出の第一歩はそこにかかっている…》
   『●映画『妖怪の孫』…《安倍政治は決して過去のものではない。それは
     そのまま岸田政権に引き継がれ、戦争する国へと一直線に向かっている》
   『●《「安倍的なもの」は、依然としてわが国を深く蝕み続けている…岸田
     政権は「安倍的なもの」に則り、国家の破滅に向けて暴走を続けている》
   『●妖怪のひ孫氏《「家族の意志をしっかり受け継ぐ」…安倍の遺志を
     継ぐ意向》!? ニッポンの政をどこまで私物化すれば気が済むのか?

 どこまで私物化すれば気が済むのか? (適菜収さん)《岸家・安倍家は反日カルト統一教会現・世界平和統一家庭連合ずぶずぶの関係にある》…カルトとヅボヅボのその本流・源流。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? 世襲4代目も、楽々と当選させるつもり? ご本人は、《なにがあっても落選しないという自信がある》…と高を括っているようですが? (適菜収さん)《まさに「日本の社会問題が顕在化した日本の縮図」として山口2区は注目を集めているのだ》
 再度引用、日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/岸信千世がぶち込んだ「社会問題が顕在化した日本の縮図」】によると、《要するに批判は一切受け付けないという宣言だ。当選後、手のひらを返したように世間の声を無視する政治家は多いが、選挙前にこういうことを言う人はあまり見たことがない。なにがあっても落選しないという自信があるのだろう》。

 その古賀茂明さんについての記事。
 日刊ゲンダイの記事【映画「妖怪の孫」の原案者が警鐘を鳴らす「得体のしれない安倍的支配」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321539)によると、《「安倍晋三回顧録」(中央公論新社)が売れている。20万部を超えたらしい。本人による自慢話も結構だが、本当に安倍晋三という政治家を公平に評価したいのであれば、その罪の部分にスポットを当てた古賀茂明氏の新著も併せて読んでほしい。現在、公開中で話題の映画「妖怪の孫」の原案となった「分断と凋落の日本」(日刊現代発行、講談社発売)である》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321539

映画「妖怪の孫」の原案者が警鐘を鳴らす「得体のしれない安倍的支配」
公開日:2023/04/15 06:00 更新日:2023/04/15 12:24

     (古賀茂明氏(C)日刊ゲンダイ)
 

安倍晋三回顧録」(中央公論新社)が売れている。20万部を超えたらしい。本人による自慢話も結構だが、本当に安倍晋三という政治家を公平に評価したいのであれば、その罪の部分にスポットを当てた古賀茂明氏の新著も併せて読んでほしい。現在、公開中で話題の映画「妖怪の孫」の原案となった「分断と凋落の日本」(日刊現代発行、講談社発売)である。

 この本は単純に安倍政治を振り返るものではない。政権は代わり、安倍元首相は凶弾に倒れたが、その後も得体のしれない安倍的なものがこの国を覆っている。古賀氏はそれを今なお続く「妖怪の支配」と書いている。妖怪とは安倍氏の祖父、岸信介のことで、その孫が安倍晋三。つまり、いま、日本を覆っているのは「妖怪の孫の支配」である。それが政界にも官僚機構にもメディアにも暗い影を落としている。そして、「妖怪の孫の支配」が日本社会の分断を深刻化させ、止まらない日本経済の凋落を招いている。つまり、日本は「妖怪の孫の支配」から覚醒しなければ、再生はないのだが、それを外交、安全保障、経済政策、エネルギー政策などから多角的に分析、問題点を抉り出し、再生へのヒントを提示しているのが、この本なのだ。

 古賀氏はまえがきで、今なお、政界が妖怪の支配下にある例として、先の日韓首脳会談をあげている。徴用工問題に一応の決着をつけた尹錫悦大統領と岸田首相の会談である。これにより、対韓輸出規制強化や日韓秘密軍事情報保護協定(GSOMIA)破棄問題が解決し、シャトル外交も復活することになった。めでたしめでたしなのだが、これをおぜん立てしたのは尹大統領のイニシアティブだ。岸田首相は自民党保守派からの反発を恐れて、自ら動こうとはしなかった。恐れたのは党内からの反発だけでなく、自民党の岩盤支持層である保守派からの支持が得られなくなることもあっただろう。

 安倍元首相が固めた極右的な支持層だが、いまや、これがないと自民党議員は当選がおぼつかない。だから、外交が柔軟性を欠き、中韓にはとにかくこぶしを振り上げるだけの硬直状態に陥ってしまっている。それを古賀氏は「妖怪の支配」の一例だとする。同じく、メディアもいまだに「妖怪支配」が続いている安倍批判でパージされたTVコメンテーターたちはいまだに戻れていないし、安倍派の重鎮、萩生田光一政調会長に忖度し、旧統一教会問題の追及に腰が引けていたのは間違いない。


■一度支配されると、他の意見には拒絶反応しか示さなくなる

     (古賀茂明さんの新著「分断と凋落の日本
      (日刊現代発行、講談社発売))

 古賀氏はもうひとつ、私たち国民の心にも「妖怪の支配」が及んでいるのではないか、と指摘するのだ。その部分を引用してみよう。

《10年前には議論されることさえなかった敵基地攻撃能力防衛費倍増憲法9条改正原発新増設などの問題に賛成する層が拡大している。安倍氏よりさらに過激な政策を岸田氏が異様な勢いで進めているのに、それを国民が本気で止めようという動きが見えない。それは国民の一定数が、安倍的なものに支配されるようになってしまったからなのではないか。一度支配されると、他の意見には拒絶反応しか示さなくなる議論の余地がなくなってしまうのだ。議論の余地がなくなってしまうのだ。(中略)一方、安倍的なものに支配されず、これに抵抗する人々もたくさんいる。このような思考を保っている人々が微かな望みではある。しかし、実はその人たちの心の中にも、どんなに頑張ってもどうせ止まらないというあきらめの気持ちが広がっているのではないか》

 かくほど左様に「妖怪の孫」の支配は強烈なのであるそれが日本社会と経済、政治にどんな悪影響を及ぼしてきたのか。古賀氏の本にはそれが詳細に書かれている。
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●妖怪のひ孫氏《「家族の意志をしっかり受け継ぐ」…安倍の遺志を継ぐ意向》!? ニッポンの政をどこまで私物化すれば気が済むのか?

2023年04月20日 00時00分57秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


/ (2023年04月06日[木])
どこまで私物化すれば気が済むのか? (適菜収さん)《岸家・安倍家は反日カルト統一教会(現・世界平和統一家庭連合)とずぶずぶの関係にある》…カルトとヅボヅボのその本流・源流。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? 世襲4代目も、楽々と当選させるつもり? ご本人は、《なにがあっても落選しないという自信がある》…と高を括っているようですが? (適菜収さん)《まさに「日本の社会問題が顕在化した日本の縮図」として山口2区は注目を集めているのだ》
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/岸信千世がぶち込んだ「社会問題が顕在化した日本の縮図」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/320528)によると、《要するに批判は一切受け付けないという宣言だ。当選後、手のひらを返したように世間の声を無視する政治家は多いが、選挙前にこういうことを言う人はあまり見たことがない。なにがあっても落選しないという自信があるのだろう》。

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
       の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●「妖怪の孫」アベ様は息吐く様にウソをつき、カルトとヅボヅボだった
         ……さらには、「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン
    《衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を
     見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのか
     と思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、
     妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー
     映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される》

   『●古賀茂明さん《死してなお、日本を支配する安倍氏の呪縛。それが完全に
       解けるかどうか。日本の危機脱出の第一歩はそこにかかっている…》
   『●映画『妖怪の孫』…《安倍政治は決して過去のものではない。それは
     そのまま岸田政権に引き継がれ、戦争する国へと一直線に向かっている》
   『●《「安倍的なもの」は、依然としてわが国を深く蝕み続けている…岸田
     政権は「安倍的なもの」に則り、国家の破滅に向けて暴走を続けている》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/320528

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

適菜収「それでもバカとは戦え」
岸信千世がぶち込んだ「社会問題が顕在化した日本の縮図」
公開日:2023/03/25 06:00 更新日:2023/03/31 11:55

     (岸信夫・前防衛相の辞職に伴う補欠選挙で立候補した
      長男・信千世氏(C)日刊ゲンダイ)

 前防衛大臣・岸信夫の議員辞職に伴う衆議院山口2区の補欠選挙に長男の信千世が出馬表明。

 最初に注目を集めたのが公式サイトだ。曽祖父の岸信介や伯父の安倍晋三などの名前を記した「家系図」をアピールし、SNSで世襲だと反発を浴びた。さらに急に家系図が削除されたあげく、後援会への入会を募る仕様に変わり、最後は閲覧できなくなった。

 2月20日、その理由について、信千世は家系図への批判とは「直接的な関係はない」と釈明。今月5日の会合では「世間にはいろいろな声が聞こえますが、こうした声のひとつひとつに惑わされず、右往左往せず、できることをやる」と発言。要するに批判は一切受け付けないという宣言だ。当選後、手のひらを返したように世間の声を無視する政治家は多いが、選挙前にこういうことを言う人はあまり見たことがない。なにがあっても落選しないという自信があるのだろう

 信夫・信千世親子のフルチンぶりはすさまじい。昨年12月11日、信夫は後援会幹部の会合で健康状態を理由に「このあたりで信千世に譲りたい」と発言。家業かよ

 信千世は5日の会合で「伯父、そして父が政界からいなくなり、たいへん不安」と述べる一方、後援会や事務所関係者らが残ってくれたとして「(この形で)戦えることをありがたく思います」と発言。2月7日の記者会見では「家族の意志をしっかり受け継ぐ」と言い放った。

 昨年8月、「文芸春秋」のインタビューでは安倍の遺志を継ぐ意向を示している。


■岸家・安倍家は統一教会とずぶずぶ

 地盤・看板・鞄の3バンを引き継ぐのがけしからんというより、「血統」を掲げ「家族の意志」のために出馬するというのが筋違いなのだ。岸家・安倍家は反日カルト統一教会(現・世界平和統一家庭連合)とずぶずぶの関係にある

 「血筋の良さ」「サラブレッド」などと書き立てるメディアも問題だ血統で価値が決まるなら、ペットショップの犬と同じ

 信千世は2月7日の記者会見で、人口減少が進み、中山間地域が過疎化する山口2区は「日本の社会問題が顕在化した日本の縮図」だと指摘。

 なかなかぶち込んでくるね。まさに「日本の社会問題が顕在化した日本の縮図」として山口2区は注目を集めているのだ。
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●「妖怪の孫」アベ様は息吐く様にウソをつき、カルトとヅボヅボだった……さらには、「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン

2023年04月02日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


// (2023年03月18日[土])
「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン。無能な3代目どころか、4代目まで……壊れ切っている国。醜悪な《妖怪の棲む国》。

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
       の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●そして、いまや、『妖怪の孫』どころか「妖怪のひ孫」までもが…《安倍
      晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か?》(長周新聞)

 スッゲェなぁ、山口2区4区……岸信千世氏も《東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? 世襲4代目も、そんなに政治家になりたいのなら、東京かどこかで立候補すればいいのにね。
 再度引用。長周新聞の【コラム 狙撃兵】…(信千世のミス?➙) 《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

 《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? これでも、世襲4代目を選ぶつもり? 投票者や支持者、恥ずかしくないのでしょうか? 《何をしても勝てるといいたいのだろうか。》、舐められたものだ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/山口2区 何をしても勝てるというのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303020000064.html)によると、《本人の人物像よりもまず華麗なる家系図を示し、続いて後援会組織づくりということが優先されたようだが、これも今は閉鎖。サイトのプロフィルにはフジテレビ報道局、警視庁担当などが書かれていたが世襲、個人情報、家系図に男性だけの表記など、国会でも大いに話題となるテーマを一切無視するところがすごい。ところがこの選挙区、17年以降、対立候補は共産党だけとなっている。何をしても勝てるといいたいのだろうか。》





【『妖怪の孫』】
 (https://youkai-mago.com/

 さて、息吐く様にウソをつきカルトとヅボヅボだった「妖怪の孫」について。
 小塚かおるさんによる、日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/古賀茂明氏「アベ政治は終わったはずなのに、何か得体の知れないものに支配されている」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319824)によると、《衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのかと思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される。企画プロデューサーを務めたのは、元経産官僚のこの人。2時間のストーリーから何が見えるのか。》

   『●《健全な官僚制を破壊し「亡国の官僚」が闊歩》…自民党内部からも
      《安倍氏の政権運営が「…官僚機構まで壊した。国賊だ」と批判》
   『●《財務省では多くの人がかかわっていたのに、何故誰も異論を唱え
     なかったのか、官僚の倫理観はどうなっているのか》?(古賀茂明さん)

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303020000064.html

コラム
政界地獄耳
2023年3月2日7時39分
山口2区 何をしても勝てるというのか

★2月25日、自民党本部で開かれた全国幹事長会議で党総裁(首相)・岸田文雄は4月23日に行われる見通しの衆参5補欠選挙について「今後の政局に大きな影響を与えるかもしれない大事な選挙だ」と強調した。その補選のひとつ、衆院山口2区補欠選挙に出馬表明した元防衛相・岸信夫の長男・岸信千世が不思議な選挙戦術をとっている。

★過日はホームページに掲載した世襲自慢ともとれる家系図をトップページに掲載、既に削除されているが、そこには岸信夫(父)、安倍晋三(伯父)、安倍晋太郎(祖父)、安倍寛(曾祖父)。岸信介(曾祖父)、佐藤栄作(曾祖叔父)と記されていた。不思議なのは、この家系図には一切女性が出てこない。信千世はどうやって生まれたのか。当該事務所は「一族の中に政治家を務めた方がたくさんいたことは事実で、それを表記するということ」と説明したようだが、それでは佐藤栄作の次男で旧山口2区から衆院8期、参院1期を務めた通産相、運輸相を歴任した佐藤信二はなぜ書かれないのか。本来なら元首相・吉田茂、元外相・松岡洋右も親戚だ。

★そして今度はホームページトップに「岸のぶちよ後援会入会申込フォーム」との表記があり、お名前、ふりがな、生年月日、郵便番号、ご住所、お電話番号、メールアドレスとあり、任意でファクス、企業・団体名、ご紹介者のお名前、LINEID、その他とある。まず個人情報を記入しないと入れない新人候補のホームページとは恐れ入った。ところがこのページも今では閲覧できなくなっている。本人の人物像よりもまず華麗なる家系図を示し、続いて後援会組織づくりということが優先されたようだが、これも今は閉鎖。サイトのプロフィルにはフジテレビ報道局、警視庁担当などが書かれていたが世襲、個人情報、家系図に男性だけの表記など、国会でも大いに話題となるテーマを一切無視するところがすごい。ところがこの選挙区、17年以降、対立候補は共産党だけとなっている。何をしても勝てるといいたいのだろうか。(K)※敬称略
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319824

注目の人 直撃インタビュー
古賀茂明氏「アベ政治は終わったはずなのに、何か得体の知れないものに支配されている」
公開日:2023/03/13 06:00 更新日:2023/03/13 06:00


古賀茂明(映画「妖怪の孫」企画プロデューサー)

     (古賀茂明氏(C)日刊ゲンダイ)

 衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのかと思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される。企画プロデューサーを務めたのは、元経産官僚のこの人。2時間のストーリーから何が見えるのか。


 ──選挙、憲法、官僚、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)、地元・下関など、映画ではいくつものテーマが扱われていますが、見どころは?

 もちろん全部僕が手掛けているわけじゃないので、驚きがたくさんありました。中でも、安倍さんの幼少期や性格も熟知している野上忠興さん(政治ジャーナリスト)のパートはすごく面白い。「アベノミクスなんて見せかけで、要領のいいやつだった」と。アベ政治の本質を突いているなと思いましたね。下関の元市議の女性の話も面白い。東京では見えてなかった地元の安倍さんのことが浮き上がってきました。


 ──企画プロデューサーに就かれた経緯は?

 企画の発想は、菅前総理を題材にした映画「パンケーキを毒見する」や「新聞記者」のプロデューサーであるスターサンズの河村光庸さん。実は「パンケーキ」を撮っている時から、河村さんは「本当は俺がやりたいのは安倍さんなんだよな」と言っていたんです。それで、「パンケーキ」と同じテレビマンユニオンの内山雄人監督に頼むとか、具体的に動き始めたところで、昨年6月、河村さんが急逝してしまった。実は、亡くなる前夜に河村さんから電話がかかってきて、「古賀さん、とにかくこの安倍の映画を出さないと、俺は死んでも死に切れないんだ」という話をしていたんです。翌日に亡くなったと知って、びっくりしたんですが、その後、監督らから僕に「プロデューサーをやってくれませんか」という話があって。「えー、できるわけないよ」と言ったんだけど、結局、お引き受けしました。


 ──河村さんの「遺言」みたいなものだったんですね。

 もともと製作サイドからは、「安倍氏を扱う映画だから風当たりが強くなる。打たれ強い人が(スタッフに)欲しい」というリクエストがあったそうです。河村さんの企画にずっと携わってきたから引き継いで欲しいというのと、社会的、政治的に難しい映画だから、そこを支える役割。その2つをやってくれということでした。


 ──主役の安倍氏まで亡くなってしまって、製作は大変だったのでは。

 もうできないんじゃないか、という時期はありました。安倍さんの呪縛から解かれて自由になるかと思ったら逆なんですよ。「死者に鞭を打つのか」と、日本的なあの言葉です。監督は最初、いろんな政治家にインタビューしようと考えていたけれど、野党議員も逃げちゃう、スポンサーも引いていくみたいな感じでね。ただ、意外だったのは、松竹が新宿ピカデリー(映画館)をおさえているからやろうと決断してくれたことです。きちんと客観的に見つめ直した映画を見てみたいという人はたくさんいるんだろうな、ということはみんな分かっているんですよ。松竹の決断は、エンターテインメント業界として、観客が求めているものを世に出すのが我々の仕事だ、という筋を通してくれたと感じています。


■中枢官僚の絶望は想像以上

     ((C)2023「妖怪の孫」製作委員会)

 ──古賀さん自身は映画で覆面官僚2人にインタビューしていました。

 安倍さんを評価できる人っていうのは、各省庁で官房に近いところにいた人とか、内閣府や内閣官房にいて官邸に出入りするなど、中枢にいた人じゃないと分からないんですね。そういう経験のある2人ですが、想像以上に深い絶望にあるという感じでしたね。


 ──「我々が習った憲法学では集団的自衛権は違憲。これからは合憲と答えないと公務員になれない」という言葉には背筋が凍りました。法律を作る官僚が「もう憲法は変わった」とはっきり言う。すごいことだな、と。

 
「テロだ」いう言葉も出ました。国家の根本規範である憲法を正当な手続きを踏まずに変えることは、暴力は使わずとも、テロ以外何ものでもない、ということですよね。あの安保法制反対のデモまでは、わりと一般の人が参加するムードがあった。でも結局、あれだけやっても止まらなかったっていうことが、その後の日本の一般市民に、相当影響を与えたと思います。何も変わらないという諦めになってしまった。あれが止まっていたら、日本はまったく変わっていたんじゃないかと思います。


 ──覆面官僚の「そんな勇気ある官僚は残念ながらいない。(官僚は)臆病で弱くて卑怯な人間なんです」という言葉も強く印象に残りました。

 財務省の公文書改ざんで自ら命を絶った赤木俊夫さんについて聞いた部分ですね。妻の雅子さんに聞くと、最初は財務省本省からもお花を送った人がいたそうなんですが、途中から音信不通になったと。裁判になったこともあるけれど、赤木さんに花を手向けるとか、お線香をあげるなどしたら、きっと安倍さんに睨まれるという恐怖感が官僚にはあるんだろうな、と思っていて、それを聞いてみたんです。そうしたら出てきたのが、あの名ゼリフでした。


 ──「妖怪の孫」というタイトルは直接的な意味だけではないですよね?

 河村さんが「タイトルは妖怪の孫だ」と。ただ当初は、「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介元総理の孫で、脈々と伝わる保守の思想……というところまでだった。岸さんのことをあまり知らない人もいるし、僕はタイトルとしてどうかな、と思っていたんです。だけど、旧統一教会のこともあったし、安倍さんが亡くなった後でも岸田総理は「アベ的なものを否定できず防衛費のGDP比2%とか原発の新増設とか、むしろ先鋭化している。それで、後から解釈を付け加えたんです。「妖怪の孫」とは、岸さんの話をしているというより、もう安倍さんはいないし、そういう意味ではアベ政治は終わっているはずなのに、何か得体の知れないものに支配されているという状況。それを許してしまうのは、もちろん岩盤保守層の人たちであり、それをしっかり固めた安倍さんの最大の功績です。ちょっとやそっとじゃ壊れない。


■心の中に妖怪が仁王立ち

     ((C)2023「妖怪の孫」製作委員会)

 ──まさに日本中が妖怪に支配されている。

 今の日本のしくみは、憲法が想像していた世界を完全に逸脱しているんですよ。憲法では国民主権であり、国民が国民の代表である国会議員を選び、国会が国権の最高機関です。その国民の代表である国会が選んだ内閣総理大臣が政治をするのだから、この人に任せれば国民のための政治が行われるという前提なんですね。しかし、内閣が国民のために働かない、あるいは米国のために働いているとしたら……そんな酷い内閣は選挙で落ちるでしょ、というのが憲法のしくみなんです。ところが、何をしたって選挙で勝っちゃう、というのが安倍政権だった。もうどうすればいいのか分かりませんよね。国民が正しいんだってことであれば、国民が勝たせたんだから、安倍さんがやってることが正しいと、安倍支持派の人は言うでしょう。公約を掲げて選挙に勝ったんだから、その公約を前に進めて何が悪いのかと。でも、最後は国民自身に返ってくるんです。映画にアニメが登場します。人の心の中に妖怪が仁王立ちしているのは、「国民自身がなにか変えられちゃっていませんか」というメッセージになっている。もう一度、みんなで考え直してみようというメッセージです。4月に統一地方選や国政の補欠選挙がありますから、映画を見て、よく考えてもらいたいなと思っています。

(聞き手=小塚かおる/日刊ゲンダイ)


古賀茂明(こが・しげあき)
1955年、長崎県生まれ。東大法卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。ベストセラーとなった「日本中枢の崩壊」(講談社)ほか著書多数。映画「妖怪の孫」の原案となった新著「分断と凋落の日本」(発行・日刊現代、発売・講談社)が4月刊行予定。
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●そして、いまや、『妖怪の孫』どころか「妖怪のひ孫」までもが…《安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か?》(長周新聞)

2023年03月28日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年02月07日[火])
そして、いまや、「妖怪の孫」どころかひ孫までもが…。
 スッゲェなぁ、山口2区4区…《…信千代 (信千世のミス?) も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は?

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
      の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?

 再々度引用。長周新聞の【コラム 狙撃兵】…(信千世のミス?➙) 《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

 さて、『妖怪の孫』。
 長周新聞の記事【映画『妖怪の孫』――安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か? 監督・内山雄人】(https://www.chosyu-journal.jp/review/25992)によると、《あれだけ世間を騒がせたモリカケ桜統一教会の問題も、今ではまるでなかったかのような空気をメディアが醸し出すなか、安倍晋三元首相やその背景を改めて検証することで、彼は日本になにをもたらしたのか、今の自民党や岸田政権はどこへ向かおうとしているのかを、ユーモアたっぷりに描いた映画『妖怪の孫』が完成した。制作したのは、菅義偉元首相のドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』をつくった内山雄人監督とそのスタッフだ。その時々の実際の映像と、右左関係なく関係者に突撃インタビューした内容をつなぎ、そこに突っ込みを入れるという、マイケル・ムーアを彷彿とさせる手法をとっている。3月17日からの全国公開を前に、2月23日には特別限定上映会「サクラが見る会」が、一日にはマスコミ試写会がおこなわれた。映画『妖怪の孫』はなにを描いているのか――。》

   『●自公お維支持者はカースー独裁《パンケーキ政権を毒見》して…
     「私は選挙に影響する映画をつくりたい」(河村光庸プロデューサー)
   『●《最初はふわふわ膨らんでおいしそうだったのに、だんだんしぼんで、
      中から出てきたものは……? 菅パンケーキ政権の実態に迫った…》




【3月17日公開!『妖怪の孫』公式サイト】
 (https://youkai-mago.com/

 アベ様著『安倍晋三 回顧録』(アノ北村滋氏が監修らしいいです。中央公論新社、2023/2/8)が出版されたそうです。
 昔のつぶやき: 「■昔のブログ: ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実。キョウソ様ともはやカルトなディストピアの信者様方。「選挙妨害…」について問題にし続けていた山岡俊介さんは謎の事故…。国内はさておき、世界に拡散中(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c1777c7973a737c55a9d935e31ca085c)」。
 アノ山口敬之氏には《安倍ヨイショ本『総理』(幻冬舎)》なんてのもありました。
 それよりも、『「安倍晋三」大研究』の方が面白いですよ。

   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
        「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
    《◇武富士事件と同様に記者クラブメディアは沈黙するが…》
    《また、警視庁が、犯歴情報という個人情報を消費者金融の武富士に流し、
     武富士からはお中元お歳暮などが出ていたほか、個人の信用情報を警察に
     流していた事件(いわゆる武富士事件)も、
     山岡氏は積極的に取材していた》
    《しかし、山岡氏自宅電話の盗聴を指示していたとして、武富士の
     武井保雄会長が03年12月2日、電気通信事業法違反容疑で逮捕され、
     形成は一気に逆転した》
    《国会という場で「早く質問しろよ! 」とヤジを飛ばし、挙げ句、
     市民に向かって指を指して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
     などと口走る、あの人が、“悪口を言わない”“意地悪をやろう
     と思ったことがない”って……。》

   『●『「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班著)読了
     …《「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という…疑問…》
    「《『安倍三代』…を書き上げた青木理さんは若き日の安倍晋三を
     評して「恐ろしくつまらない男だった」とし…》(p.83)、それが、
     今やニッポン国の首相。」

 財務省の公文書改ざん強制問題について、「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。数多のアベ様案件の一つ、《メディアコントロール》の下、「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を大きく委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。有耶無耶にしていいのか…(リテラ)《国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い》。さて、「捏造」でないことが分かった今、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか…。
 日刊ゲンダイの記事【注目集まる放送法文書の真贋 総務省から怒りの内部告発続出!“安倍政権の膿”噴出の可能性】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319629)によると、《放送法の政治的公平性の解釈を巡り、安倍政権が総務省に圧力をかけた記録とみられる「内部文書」の真贋に注目が集まっている。省内から入手した文書を基に「個別の番組に圧力をかける目的で法解釈を変えた」と追及する野党に対し、岸田内閣が「文書は捏造」「文書の正確性、正当性に疑義」と主張しているからだ。この政府の態度に、総務省内部から怒りの声が噴出。今後、内部告発が続出する可能性がある》。
 もう一つ、同紙の記事【総務省の内部文書に“クビ”を懸けた高市早苗氏の大誤算…行政文書認定でも「捏造」強調】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319680)によると、《「捏造でなければ辞職」と威勢よくタンカを切ったものの、どうも旗色がよくない。高市早苗経済安保相にとっては誤算だったのではないか。放送法の政治的公平性の解釈をめぐり、第2次安倍政権が総務省に“圧力”をかけたとされる内部文書が注目を集めていたが、松本総務相が7日午前、「すべて総務省の行政文書であることが確認できた」と明らかにした》。
 さらにもう一つ、【放送法の公平性「番組全体を見て」は麻生太郎氏の04年国会答弁 安倍官邸に解釈“歪曲”疑惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319656)によると、《放送法に基づく政治的公平性は「一つの番組」ではなく、「番組全体」を見て判断する――。麻生氏が国会でこう断言していたにもかかわらず、いつの間にか「一つの番組でも判断し得るケースがある」と変更されたわけで、小西氏が「都合のいい解釈に放送法が私物化されている」と指摘するのも当然なのだ》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
リンク   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…』
りんく   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》』
りんく   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》』

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https://www.chosyu-journal.jp/review/25992

映画『妖怪の孫』――安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か? 監督・内山雄人
書評・テレビ評 2023年3月6日

 あれだけ世間を騒がせたモリカケ桜統一教会の問題も、今ではまるでなかったかのような空気をメディアが醸し出すなか、安倍晋三元首相やその背景を改めて検証することで、彼は日本になにをもたらしたのか、今の自民党や岸田政権はどこへ向かおうとしているのかを、ユーモアたっぷりに描いた映画『妖怪の孫』が完成した。制作したのは、菅義偉元首相のドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』をつくった内山雄人監督とそのスタッフだ。その時々の実際の映像と、右左関係なく関係者に突撃インタビューした内容をつなぎ、そこに突っ込みを入れるという、マイケル・ムーアを彷彿とさせる手法をとっている。3月17日からの全国公開を前に、2月23日には特別限定上映会「サクラが見る会」が、一日にはマスコミ試写会がおこなわれた。映画『妖怪の孫』はなにを描いているのか――。


3月17日から全国上映開始

 映画は冒頭、「安倍さんはなぜ選挙に強いの?」と問いかける。確かに第二次安倍政権は選挙に勝ち続け、憲政史上最長の政権となった。

 一つのカギはメディア戦略で、野党に転落した自民党がもっとも重視した。大手広告代理店と手を組んで「T2」を立ち上げ、どんな話題をとりあげればネット・ユーザーが反応するか、選挙運動にどう反映させるかを研究し、若者対象のネットファンクラブもいち早く立ち上げた。

 そして、安倍政権になってからのメディアトップとの“濃厚接触”、頻繁な会食。「『ニューヨークタイムズ』の社長がオバマ大統領と食事することはありえないメディアの独立を冒すからだ政権と癒着すると読者の信頼を失う」とは、米国のジャーナリストの意見だ。

 安倍政権は選挙前、在京テレビ局に「報道の公正・中立」を申し入れた。日本のメディアの選挙報道量の調査では、衆院選のあった2005年が300時間をこえていたのに対し、同じく衆院選のあった2014年は50時間をこえた程度に激減。それに比例して投票率が、2005年の67・51%から2014年の52・66%(戦後最低)にまで落ち込んだ。メディアが萎縮して選挙報道を減らし、連動して投票率は低下し、自民圧勝が演出されたわけだ。

 安保法制強行採決のとき、ニュースキャスターの降板があいつぎ、高市早苗総務相(当時)の「電波停止」発言まで飛び出した。「報道の自由度ランキング」で日本は世界72位に。

 しかし冷静に見れば、権力者の横暴は世の常。問題は、政権を監視する役割を持つはずのメディアの側があまりにも腰砕けで、政権とズブズブの関係になっていることだ。そもそも『朝日』『読売』『毎日』にせよ、NHKにせよ、日本のメディアは戦時中、天皇制政府の情報局の中枢におり、「鬼畜米英」「一億玉砕」を煽って国民の犠牲を増やした側だ。それが敗戦後、新聞社の解散を免れてその体質を温存したまま、対米従属下の政府広報紙になって今に至る。

 メディアの問題といえば、映画の中に出てくる霞ヶ関の現役官僚たちの覆面座談会には、思わず身を乗り出した。財務省の公文書改ざん問題が論議されるなか、「マスコミにネタを提供しても、新聞社内で通らないんだ。社内で握りつぶされる。ひどいですよ。場合によっては自分が通報されてるんじゃないかという気すらした」「マスコミには二重スパイがいて、マスコミにいろいろ聞かれたことがいつの間にか上司に伝わっていて、身の危険を感じたことがある」。心ある有能な新聞記者たちが大手新聞社を次々に去っていくはずである

 安倍晋三が強いわけではない。「選挙に勝てば正義」という理屈だが、憲政史上最長の政権は、メディアと野党に支えられた砂上の楼閣だ、問題は国民がそれに気づくことなのだ、とのメッセージを受け止めた。


岸信介から続く系譜

     (「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介)

 次に「安倍さんはどんなふうに育ってきたの?」に画面は移る。

 長年安倍晋三を取材してきた年輩のジャーナリスト。机の上にはオフレコの取材メモの山。安倍晋三の生育過程について、いったいなにが明かされるのか。

 「(小さい頃)あの子は強情で、一度いい出したら聞かない子だった」
 「宿題やったの? といったら、やったよというが、ノートを見ると真っ白だった」
 「(両親の愛情不足から)かまってほしいタイプ」
 「中学生になっても乳母のふとんにもぐりこんでいた」
 「(大学生のとき)大学校内をアルファロメオで走っているバカがいると評判になった」
 「勉強はしなかった。卒業できたのは“要領”だといっていた」

 このジャーナリストが示した安倍晋三の本音の政治信条とは、「要領のいい演出家」。みせかけ政治とやってる感。「アベノミクスもやってる感なんだから。成功とか不成功とかは関係ない」。ちょっと軽すぎないか? こうした幼少期からの自分の弱さやコンプレックスを隠して、安倍晋三が目標としたのは誰か?

 父方の祖父は安倍寛で、戦時中は大政翼賛会に抗って出馬し当選した、反骨と平和主義の人として地元では信頼が厚い。しかし彼がめざしたのは、それとはまったく方向性が異なる、「昭和の妖怪」と呼ばれた母方の祖父・岸信介だった。

 岸は戦前、満州国経営の中心人物の一人で、東条内閣の閣僚の一員。戦後はA級戦犯として投獄されるが処刑を免れ、米国に拾われて、出獄からわずか9年で首相に登り詰めるCIAとの癒着もとり沙汰された。やったことは日米安保条約改定で、「米国の戦争に巻き込まれる」と全国的な60年安保反対闘争が巻き起こった。

 「なんでも一番でないと気が済まない安倍晋三さんは、憲法改正をやって岸信介をこえようと思ったんだ」


安倍8年とは何だったか

     (映画『妖怪の孫』の一場面)

 そんな安倍晋三が手を染めたのがモリカケ桜集団的自衛権安保法制統一教会との関係も、安倍政権8年で一気に強まった。

 「もし私や妻がかかわっていたのなら、総理大臣も議員も辞める」といって財務省近畿財務局職員の赤木俊夫氏を自殺に追い込み、「ウソなんかつくわけないじゃないですか」といって虚偽答弁を118回おこなった、安倍晋三元首相。「知りうる立場にあったが、実際には知らなかった」など、かなり無理のある国会答弁の映像が続く。

 これも霞ヶ関の官僚たちの覆面座談会だが、財務省の公文書改ざんについて、「個人的にはものすごくショックだった。総理が平気で嘘をつくのだから。そして赤木さんがあんなことになって…」と語る言葉に無念さがにじむ。

 「国民の公僕として本当に正しいことを直言する、という精神文化はまったく失われた。ポーンと首が飛ぶのだから。それを露骨にやり始めたのが安倍政権」「今の政権の方向性と違うことは一切考えるなと上司からいわれた」

 さらに安倍政権は、それまで歴代政権が認めてこなかった集団的自衛権の行使を、内閣法制局長官をかえ、解釈改憲の閣議決定をして、行使容認に転換させた。これについても「今までの判例や学説をすべてひっくり返すようなものだ。自分の仕事をやるのがバカバカしくなる」「時の総理大臣がルールを無視してテロをやるんだ」と憤懣やる方ない。

 安倍政権8年で、三権分立や法治国家といった国のあり方をぶっ壊してしまった。これに対して霞ヶ関の官僚のなかでも、いかに「いいかげんにしろ!」の思いが渦巻いているか。このあたり、ぜひ本作をみてほしい。

 自民党と統一教会との関係も、「安倍さんが仲いいんだから、つきあわなかったら怒られる」(自民党議員)。統一教会と関係の深い議員が大臣やさまざまな役職に就き、国政に影響を与えてきた。きっかけは2009年、全国で統一教会の霊感商法が摘発され、渋谷区松濤の本部教会へのガサ入れも秒読みになったとき、止めたのが警察官僚出身の亀井静香だった。その後、第二次安倍政権では国家公安委員長に統一教会と親しい議員が次々と就任し、警察の捜査がゆがめられたいまだに統一教会関係議員はおとがめゼロだ

 「政策がゆがめられた」のは、財界との関係でも同じ。自動車業界や化学業界など、自民党への大口献金が多い業界ほど、政策減税の恩恵が大きいことが数字にあらわれているアベノミクスの結果、「賃金は上がらず、トリクルダウンは起こらなかった」(岸田首相)。一人当りGDPで日本は世界27位まで急降下し、先進国から脱落した。


火炎ビン事件の真相も

 では、「安倍さんの選挙区はどうなっているのか?」

 江島潔が下関市長であった時期、多くの公共事業の入札で官製談合が疑われたが、そのなかで安倍晋三ととくに関係の深い業者にかかわる入札といわれたのが、奥山工場ごみ焼却施設建設工事、新環境センター・リサイクルプラザ建設工事、下関市社会教育複合施設(ドリームシップ)整備運営事業の三つだ。映画では当時の本紙の記事を紹介しながら、なにがおこなわれていたのかに迫っていく。

 このうち奥山工場ごみ焼却炉(落札価格110億925万円)とリサイクルプラザ(59億9550万円)は、安倍晋三の出身企業といわれる神戸製鋼を指名した入札で、ドリームシップ(下関市生涯学習プラザ)は安倍晋三の実兄が支社長(当時)をしていた三菱商事中国支社が落札した。

 「私物化は昔からだった」。こうして彼らが利権をあさった結果、首相お膝元の下関は全国トップクラスで人口減少が進む街となった。閑散とした街の姿をカメラが映し出すのを見ながら、郷土を豊かにできない政治家が国を豊かにできるわけがない、と改めて考えさせる。

 1999年の下関市長選で、安倍事務所が推す江島潔に対抗した古賀敬章に対して、「あいつは北朝鮮とつながっている」と誹謗中傷するビラをヤクザに配らせたあげく、その報酬を安倍事務所がケチったことに腹を立てたヤクザが、安倍晋三宅などに火焔瓶を投げ込んだ事件があった。映画では、この問題を国会の場で、山本太郎(当時、自由党)が「民主主義の根底をひっくり返すような、相手候補に対する選挙妨害を発注した」と追及する場面が出てくる。安倍晋三は関与を否定したが、画面には、安倍事務所秘書の直筆の名前「竹田」が記された念書が映し出された。

     (安倍事務所への火炎瓶投げ込み事件の捜査現場
      (2000年6月28日、下関市))


この国に棲みついた妖怪とは

 映画のなかでときどき登場する風刺絵本(マンガに吹き出しがついたもの)。安倍晋三がもたらしたのは「美しい国」ではなく、妖怪が棲みついた国だった。

 「電車に乳母車を押して乗ってくるな!」「近所に保育園を建てるなんて、子どもの声がうるさいじゃないか!」。これは妖怪「不寛容」にとりつかれている人たち。
 「大学に入れないのも、就職が見つからないのも、結局自己責任なのさ」というのは妖怪「慈虚(じこ)責任」で、能力主義から傲慢さが増幅し、自信を失った者はもっと自虐的になる。
 隣に自分勝手な人が住んでいると、「ウチの生活を守るんだ」と勝手にエスカレートしてミサイルなどを次々に購入し、最後には自爆してしまう家族。これは妖怪「セメ・テクール」の影響だ。

 いつから日本人は、周りの人に深い思いやりを持ったり、弱きを助け強気をくじく美風を忘れてしまったのか。この種の妖怪にとりつかれて、気分・感情を蝕まれてはいないか。まったく他人事ではない。

 とはいえ、ラストはいたって真面目。自民党の改憲案は、「憲法は政治権力を縛るもの」という立憲主義を逆転させて、国民を縛るものにかえている。そして、憲法九条の「必要最小限の防衛力」を「必要な防衛力」にかえ、際限のない軍拡に進もうとしている。岸信介や安倍晋三が残したものは、戦争への道だった。最後の場面、監督が自身の幼い娘をひきあいに出しつつ、次世代のために平和な社会を残すのはわれわれ大人の責任ではないかと問いかけて終わる。

 17日より新宿ピカデリーなど全国で上映が始まる。上映時間115分、『妖怪の孫』製作委員会。制作・テレビマンユニオン、配給・スターサンズ。


■ 内山雄人監督インタビュー

 ――なぜ今、この時期に『妖怪の孫』を世に問おうと思ったのか?

     (内山雄人監督)

 内山 この映画の企画自体は安倍さんが亡くなる前から動いていた。しかし、牽引者であったスターサンズのプロデューサー・河村光庸氏が亡くなり、安倍さんも亡くなって、映画自体が頓挫しかかった。

 そうした紆余曲折をへたわけだが、「なぜ今」といわれれば、一つは統一地方選が近いということがある。そこに向けて意識を喚起してもらいたいという思いがあった。同時にこの年明けから、岸田政権が閣議決定を含めてかなり強引に物事を進めていく姿勢を一気に強めた気がしたし、その背景には安倍政権から引き継いでいるものが大きいと感じている。

 そこで、この映画は早くみなさんに知ってもらった方がいい、そして今の軍拡だとかマイナンバーだとか、国民が置いてきぼりをくいながらどんどん進んでいくことへの危機感をなんとか共有できないか、みんなが気づかないといけないんじゃないかという気持ちがあって、このタイミングでの公開になった。

 そして、テレビがこういう発想におよそ至らなくなっているという現実をすごく感じる。安倍さんが亡くなった後、安倍政治の10年の功罪を検証する特番やスペシャルがどんどん出てきておかしくなかったが、それがまったくなかった。国葬のタイミングでやるかと思っていたら、それもなかった。あまりにもそういうことをテレビが避けている。

 ただ僕の今回の作品は、「検証」とか「総括」というニュアンスで受け止められがちだが、僕のアプローチは上から目線で安倍さんに切り込むというのとは違っている。僕はテレビで当時は伝えられなかった、したがってみんなが知らなかった安倍さんの一面をもう一度見つめ直そうという姿勢で臨んでいる。自民党のメディア戦略というのもテレビでは扱えないことだけど、それを表に出すことでテレビの限界ということも知ってほしいし、そこで知らなかった安倍さんに出会えるといいなと思っている。


 ――この映画をつくるうえで心がけたこと、気をつけたことは?

 内山 僕らに対して、「アベガー」みたいに安倍さんを批判するために映画をつくっていると見られることはまったくの誤解なので、まずそこを理解してほしい。

 僕自身はテレビマンとしておもしろいもの、視聴者の興味をひくものを提供したいという思いがある。ただ権力を監視するという姿勢は持っていたい。たとえば現役官僚の座談会で、赤木さんが亡くなって官僚のみなさんはどんな気持ちだったのか、この10年間で官僚組織がどう変わったのかを語っていただいたが、それはびっくりすることでもあるし、ほんとの気持ちを少しは伝えることができたかなと思っている。ああそうだったのか、あのときはこうだったのか、と謎解きみたいなことが一つ一つできたらいいなという思いの方が強いので、「糾弾する!」とか「安倍やめろ!」というようなスタンスはまったくとっていない。

 ただ、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」という安倍さんの言葉は、それは一国の総理がいう言葉だろうかという疑問があるからとりあげる。しかし、それを「よくないじゃないか」とは提示せず、見ている人がそれを受け止めて考えてもらえばいいと思っている。


 ――映画のなかで、マンガで書かれた人たち(風刺絵本)を通じて、安倍政治の国民の心への浸透をとり上げている。

 内山 「不寛容」とか「忖度」とか、なにかこの10年の間にわれわれがおかしな空気にとりつかれているような気がして、それが妖怪の魔力の影響だと描いている。身近にこんなことたくさん起きてるなと、風刺として受け止めつつ、「あれ、自分もそうだな」と気づいてもらえたらなと思っている。


 ――今から映画館に足を運ぶ方に一言。

 内山 知らなかった安倍さんに出会えるというつもりでみてもらえたらと思っている。同時に、今の自民党政権の背景というものがわかるし、LGBTの問題とかいろんな問題がつながってきて、今起こっている問題を紐解くヒントが見えてくるのではないか。今の岸田政権の背景が見えてくると思う。


【リンク】映画『妖怪の孫』公式サイト
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●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?

2023年02月22日 00時00分28秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]


(20230210[])
スッゲェなぁ、山口2区4区…《…信千代 (信千世のミス?) も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? 世襲4代目も、そんなに政治家になりたいのなら、東京かどこかで立候補すればいいのにね。
 再度引用。長周新聞の【コラム 狙撃兵】…(信千世のミス?➙) 《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》

 日刊ゲンダイの記事【岸信夫前防衛相が辞職へ 後継候補に長男・信千世氏浮上で<封建社会か>と世論反発】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/318193)によると、《岸信夫前防衛相(63)=衆院山口2区=は2日、所属する自民党安倍派の会合に出席し、近く議員辞職する考えを表明した。3日に細田博之衆院議長(78)に議員辞職願を提出する方針で、安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区補欠選挙とともに、4月23日投開票で補選が実施される見通しとなった。…SNSなどで<封建社会か>といった声が出ているのが、辞職に伴う補選に岸氏の長男・信千世氏(31)が出馬する意向を固めた──と報じられたことだ。…もちろん「世襲候補」とはいえ、あくまでも当選するか、しないかは地元有権者の判断次第。》

 「家族の意志を受け継ぐ」…どこまで政治を私物化すれば気が済むのか。<封建社会か>!?
 川本裕司記者による、アサヒコムの記事【岸信千世氏、衆院山口2区へ立候補を表明「家族の意志を受け継ぐ」】(https://www.asahi.com/articles/ASR276JQDR27TZNB007.html)によると、《また、曽祖父の岸信介元首相や伯父の安倍晋三元首相ら親族が安全保障や経済、憲法改正に取り組んだことに触れたうえで、自身も「家族の意志をしっかり受け継ぐ」と述べた。世襲への批判に対しては「いろんな意見があることは認識している」とする一方、「こういう家庭環境であったからこそ政治の話題が比較的身近なものとなった」と語った》。

 一方、日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/自民党総裁の「バカ息子」トップ5 岸田文雄、菅義偉、純一郎の息子がランクイン】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/318230)によると、《特に安倍政権以降、権力の私物化公私混同縁故主義が目に余るようになったが、現在岸田文雄の息子が注目を集めている。そこで自民党総裁のバカ息子トップ5を振り返ってみた》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/318193

岸信夫前防衛相が辞職へ 後継候補に長男・信千世氏浮上で<封建社会か>と世論反発
公開日:2023/02/02 16:10 更新日:2023/02/02 16:43

     (岸信夫前防衛相と長男の信千世氏(C)日刊ゲンダイ)

<親が政治家ならその子も政治家になって当然─という風潮は、政治家という職業の「家業」としての固定化につながりかねない(略)政治の恩恵を国民各層に行き渡らせる上で、能力や適性を度外視した世襲制は政治の矮小化につながる懸念がある>

 昨年12月20日付の北海道新聞朝刊の<読者の声>欄で、こう嘆いていた70代の男性派遣社員は今、どう感じているのだろうか。

 岸信夫前防衛相(63)=衆院山口2区=は2日、所属する自民党安倍派の会合に出席し、近く議員辞職する考えを表明した。3日に細田博之衆院議長(78)に議員辞職願を提出する方針で、安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区補欠選挙とともに、4月23日投開票で補選が実施される見通しとなった。

 大臣在職中から体調を崩し、車いすに座った状態のまま予算委員会などに出席していた岸氏。支持者らに対して「辞職するのはじくじたる思いがあるが、やむを得ない事情で申し訳ない」などと語ったというのだが、SNSなどで<封建社会か>といった声が出ているのが、辞職に伴う補選に岸氏の長男・信千世氏(31)が出馬する意向を固めた──と報じられたことだ。

 開会中の国会では、岸田文雄首相(65)の長男で首相秘書官を務める翔太郎氏(32)が岸田首相の外遊に同行した際、公用車で観光していた疑惑が報じられ、野党側は「身内びいき」と激しく追及している。その最中の「世襲候補」報道だけに注目が集まったようだ。

 時事通信によると、昨夏の参院選で当選した125人のうち、「父母、義父母、祖父母のいずれかが国会議員」「三親等内の親族に国会議員がいて同一選挙区内から出馬」のいずれかを満たす議員を「世襲」と定義した場合、14人が当選。当選率は73.7%で、全体の当選率の22.9%を大きく上回っていたという。

 2021年10月17日付の日本経済新聞は、1996年以降の衆院選の全選挙区、全候補者について傾向を分析したところ、候補者全体の13%が「世襲」で、その勝率は重複立候補した比例代表による復活当選を含めて80%あり、世襲候補は7割が自民党から出馬していた──と報じていた。

 自民党国会議員にとって、もはや「世襲」は当たり前なのだろうが、世論の反発は強いようだ。

<つらい仕事であれば子どもに継がせない。そう考えれば、国会議員はよっぽどオイシイ仕事なんだろう>

<議員報酬を半額にして、献金をなしにしたら、いったどれくらいの世襲議員が減るのだろうか>

戦国時代や江戸時代か。この感覚が日本をダメにしているのが分からないの?>

 もちろん「世襲候補」とはいえ、あくまでも当選するか、しないかは地元有権者の判断次第。さて、どうなるのか。
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https://www.asahi.com/articles/ASR276JQDR27TZNB007.html

岸信千世氏、衆院山口2区へ立候補を表明「家族の意志を受け継ぐ」
川本裕司 2023年2月7日 20時55分

     (立候補を表明する岸信千世氏=2023年2月7日
      午前10時39分、山口県岩国市、垣花昌弘撮影)

 健康悪化を理由に衆院議員を辞職した岸信夫・前防衛相の長男で、秘書を務めていた岸信千世氏(31)が7日、山口県岩国市内で記者会見し、4月23日に投開票される衆院山口2区補選に父の後継として立候補する意向を表明した。自民党県連の候補者公募に応募する。同補選への立候補表明は信千世氏が初めて。

 信千世氏は会見で、立候補を決意した時期について「区切りになったのは、父の病状が悪化した年末年始」と説明。人口減少が進み、中山間地域が過疎化する山口2区は「日本の社会問題が顕在化した日本の縮図」だと指摘し、地域課題の克服に取り組みたい考えを示した。

 また、曽祖父の岸信介元首相や伯父の安倍晋三元首相ら親族が安全保障や経済、憲法改正に取り組んだことに触れたうえで、自身も「家族の意志をしっかり受け継ぐ」と述べた。世襲への批判に対しては「いろんな意見があることは認識している」とする一方、「こういう家庭環境であったからこそ政治の話題が比較的身近なものとなった」と語った。

 信千世氏は米国で生まれ、東京都港区で育った。慶応大を卒業後、2014年にフジテレビへ入社し、社会部記者を務めた。20年10月に岸氏の秘書となり、翌11月には防衛相秘書官に就任。19年ごろから田布施町に住民票があるという。

 衆院2区補選を巡っては、立憲民主党や共産党など県内の野党も候補者の擁立を模索している。(川本裕司)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/318230

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中


適菜収「それでもバカとは戦え」
自民党総裁の「バカ息子」トップ5 岸田文雄、菅義偉、純一郎の息子がランクイン
公開日:2023/02/04 06:00 更新日:2023/02/04 06:00

     ((左上から時計回りに)1位、3位、4位、5位… 
      うううん…(C)日刊ゲンダイ

 特に安倍政権以降、権力の私物化公私混同縁故主義が目に余るようになったが、現在岸田文雄の息子が注目を集めている。そこで自民党総裁のバカ息子トップ5を振り返ってみた。


■3人は現職議員

【第1位】文雄の息子

 岸田の欧米訪問中、随行した長男の翔太郎は、ロンドンやパリ市内を公用車で観光。パリではビストロに行き、ロンドンでは高級百貨店のハロッズでショッピング。

 昨年10月に首相秘書官に就任した際には「身内登用と批判されたが、岸田は「適材適所」と言い張った。その後、閣僚の辞任や中国外交などに関する官邸のトップシークレットがメディアにダダ漏れに。翔太郎の関与を指摘する報道もあった。

 なお、公用車を使った観光について政府は「対外発信用の撮影」だと説明していたが、翔太郎が撮った写真は対外発信では使われていなかった。この先、クビになったら“観光大使”になればいい。


【第2位】義偉の息子

 衛星放送は総務省の許認可事業である。衛星放送のチャンネルを運営する東北新社が総務省幹部を違法接待していた事件では、菅の長男で東北新社の前部長だった菅正剛が注目を浴びた。汚い「ロン毛」も話題に。東北新社は菅の威光を利用して官界工作をしていたのではないかと国会でも追及された。

 正剛は大学卒業後、バンド活動に明け暮れていたが、菅は「バンドをやめてプラプラしていたからという理由で息子を総務大臣の政務秘書官にした。家業かよ


【第3位】純一郎の息子

 人妻と不倫し、その際利用したホテル代を政治資金で支払っていたと報じられた。同時期には復興庁の元部下の女性とホテルで密会、さらにメーキャップアーティストの女性を赤坂の議員宿舎に呼びつけていた疑惑も。小泉ジュニアの“ジュニア”が暴走したというオチ。


【第4位】康夫息子

 統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党の関係について「何が問題か正直分からない」と発言。おじいちゃんの赳夫は「アジアに偉大なる指導者現るその名は文鮮明ということでありますと言っている人なのにね。


【第5位】洋平息子

 自己愛過剰で幼児性全開。ツイッターには、自分のかわいい似顔絵が描かれた「太郎のクッキー」をアップしていた。
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