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●経済産業省資源エネルギー庁「復興のあと押しはまず知ることから」? 「復興のあと押しはまず〝原状回復してみせる〟ことから」です

2022年03月10日 15時25分06秒 | Weblog

[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]


(20220223[])
河北新報の記事【「原発処理水は安全」国が学校にチラシ 被災3県、配布見合わせも】(https://kahoku.news/articles/20220219khn000053.html)。

 《チラシは、経済産業省資源エネルギー庁の「復興のあと押しはまず知ることから」と、復興庁の「ALPSアルプス)処理水について知ってほしい3つのこと」。文部科学省が毎年、全国の小中高校1年生に配布する放射線副読本と共に、昨年12月ごろから約230万枚配布された。2種類のチラシでは、放射性物質トリチウムが含まれる処理水を大幅に薄めて海に流すと説明。トリチウムの健康への影響は心配ありません」「世界でも既に海に流しています」などと、安全性を前面に押し出す》。

   『●《弁護団長の井戸謙一弁護士は「6人のように被ばくが原因とみられる
       甲状腺がんで苦しむ人たちの希望となる裁判にしたい」と述べた》
    「《Forgotten》でいいのだろうか、
     「子供達の『X年後』の現実」。」

 経済産業省資源エネルギー庁「復興のあと押しはまず知ることから」? いえいえ、「復興のあと押しはまず〝原状回復してみせる〟ことから」です。
 何一つ解決していない東電核発電人災。立憲民主党の核発電推進議員や、政府や自公お維コミ議員、核発電「寄生」委員会、東電はさっさと《原状回復》して見せて下さい。話はそれからだ。

 処理水ならぬ「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる。許してはいけない。風評被害どころか、実害が生じる。《政府は2021年4月、2年後をめどに処理水の海洋放出を決定》…許される訳がない。
 通常運転している核発電所からのトリチウムと東京電力核発電人災の処理水という名の汚染水中のトリチウム (など) を同列に論じていいのですか? そもそも両者の排出量は同程度なのですか? 原単位あるいは負荷量、総量ではなく、薄めればいいという問題ですか? 年間排出総量で大雑把に20倍ほど、それを30年間ほど実施しようとしているのではないですか? さらには、建屋内に残っているトリチウムは1000兆Bqを超えているのでは?

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
         原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への
        影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
     超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
    「『ふくしま原発作業員日誌』…。片山夏子記者による労作。
     《著者のひたすらな記者魂に脱帽する》」

   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
     基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》

 デモクラシータイムスの【【原発耕論 No15】汚染水海洋放出は無責任の極み!】(https://www.youtube.com/watch?v=rUt5pk1oGJ8)も、とても勉強になりました。海洋放出以外の選択肢が示されています。



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https://kahoku.news/articles/20220219khn000053.html

「原発処理水は安全」国が学校にチラシ 被災3県、配布見合わせも
2022年02月20日 06:00

市町村教委を通さず直接送る

 東京電力福島第1原発にたまる処理水の海洋放出について、「安全な状態で処分される」などと紹介する国のチラシが昨年末から全国の学校に届き、各地で波紋を広げている。東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県内の市町村教育委員会によると、児童生徒への配布を見合わせる学校が相次ぎ、一度配布したチラシを回収する学校もある。市町村教委に知らせず、学校に直接送った手続きも疑問視されている。

     (エネ庁のチラシ「復興のあと押しはまず知ることから」)


「漁業者への配慮に欠ける」と回収

 チラシは、経済産業省資源エネルギー庁の「復興のあと押しはまず知ることから」と、復興庁の「ALPSアルプス)処理水について知ってほしい3つのこと」。文部科学省が毎年、全国の小中高校1年生に配布する放射線副読本と共に、昨年12月ごろから約230万枚配布された。

 2種類のチラシでは、放射性物質トリチウムが含まれる処理水を大幅に薄めて海に流すと説明。トリチウムの健康への影響は心配ありません」「世界でも既に海に流しています」などと、安全性を前面に押し出す

 河北新報社の取材では、岩手県沿岸12市町村のうち、配布済みは普代村(小中1校ずつ)のみ。村教委の担当者は「扱いは各校に任せた」と話す。一方、学校で保管するなどの対応を取ったのは5市町村。他の市町でも配布した学校は一部にとどまり、保管を指示した教委もある。

 宮城県内では少なくとも16市町で配られた。七ケ浜町教委は「海洋放出に反対する多くの漁業者や関係自治体などへの配慮に著しく欠ける行為」と捉え、配布したチラシの回収に動きだした。沿岸部の小学校長は「処理水が手放しに安全だと思わせる書きぶり純真な子どもをだますような行為だ」と語気を強めた。


「理解醸成が必要と考えた」と説明

 「関係者の合意形成が不十分。国民から理解を得るプロセスは途上だ」(内田広之いわき市長)との認識がある中、第1原発を抱える福島県では困惑の色を深める。相馬市教委の担当者は「処理水はデリケートな問題。教育現場で指導することではない」と明言した。

 政府は2021年4月、2年後をめどに処理水の海洋放出を決定。同12月に策定した風評被害対策の中長期的な行動計画に、チラシの配布を盛り込んだ。

 資源エネルギー庁の福田光紀原子力発電所事故収束対応室長は「海洋放出の風評被害が懸念されている。処理水の安全性に関して児童生徒の理解醸成が必要だと考えて配布した。今後も丁寧に伝えていく」と理解を求める。

 「事前の連絡がなかった」という市町村教委の指摘に対しては「(小中高の1年生に毎年配布される)副読本に処理水に関する内容を盛り込んだ。チラシは補足説明資料としての位置付けだった」との認識を示した。

(チラシの裏面。原発処理水の安全な処分を子どもにPRする)


関連リンク
「慎重な対応必要」「国の姿勢に疑問」 処理水チラシに戸惑う教育現場
富岡で楽しく暮らす姿伝えたい 移住の夫妻、PR動画制作し発信
福島第1原発の処理水放出へ工事計画申請 規制委に東電
「ゆるキャラ」トリチウムに批判殺到 復興庁、公開停止
東電「トリチウム減衰進む」 処理水放出計画に反映へ
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●<金口木舌>《反原発を歌った清志郎さんなら、福島第一原発事故で生じた処理水の海洋放出を許さなかっただろう ▼沖縄でも海が汚された》

2021年10月09日 00時00分55秒 | Weblog

[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]


(2021年08月31日[火])
琉球新報のコラム【<金口木舌>ガタガタ言いたくなる】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1385666.html)。

 《活動停止から30年、数々の名曲を残したRCサクセションに「どろだらけの海」という作品がある。今は亡き忌野清志郎さんが敬愛した米歌手オーティス・レディングのような「ガッタ、ガッタ」というシャウトが印象的だ》。

 番犬様に逆らえないニッポン政府。《米軍は…日本政府は…やりたい放題だ》。《汚染水放出という米軍の横暴を止める術が日本政府にはない一方で新基地を拒む沖縄の声を無視して日本政府は土砂投入の横暴を働く日米同盟の名の下に続く横暴の連鎖が沖縄の海を汚している》。
 主権はどこに? プーチン氏に嗤われていますが…。《環境汚染を拡散させた上、その費用までわれわれの税金で負担するというのか。理不尽極まりない米軍はPFAS汚染水を本国に回収し、自らの責任と負担で処理すべきだ》(琉球新報)。
 もう一度引用。琉球新報の【<社説>米軍PFAS放出 下水への接続を切断せよ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1382364.html)によると、《日本国内の法令では下水道への排出を想定していない有害物質を、合意もなく公共インフラに流し込む。決して沖縄だけの問題ではない。国家の主権に関わる重大事態だ。治外法権を許してはならない。日本政府は米国に厳しく抗議し、放出を直ちに中止させるべきだ》。

   『●巨大新基地建設による辺野古破壊…プーチン氏に《主権を行使できて
                    いない実例》と指摘されてしまう始末
   『●和泉洋人首相補佐官…《日本の民間企業に建設協力を打診し、
     便宜供与を匂わせていた…徹底的に民意をないがしろにする政権の姿》
    「《これは安全保障政策ではない。日本をぼろぼろにすることと
     引き換えにした米国への隷従であり、「売国的」ですらある》…
     ホシュやウヨクの皆さんの大好きな売国奴という言葉。でも、一体誰が
     《売国》奴なのでしょうか? 皆さんのお嫌いなプーチン氏に
     《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末ですよ?」

   『●PFOSを含む泡消火剤《14万リットル流出 ドラム缶719本分》!!
      沖縄市民に強硬な防衛相は番犬様には何にも吠え付けないとはねぇ…
   『●ポンコツな番犬様…泡消火剤《14万リットル…ドラム缶719本分》
      流出事件の《原因は米兵が格納庫でバーベキューをしたことだった》
   ●結局、COVID19禍で苦しむ沖縄の人々の命や安全・安心な生活など、
       どうでもいい訳だ? 《米国への隷従》しかできない政府・自公お維

 《反原発を歌った清志郎さんなら、福島第一原発事故で生じた処理水の海洋放出を許さなかっただろう》。〝処理水〟という名の汚染水の海洋放出と同じやり方。薄めても汚染水は汚染水。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
         原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への
        影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
     超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は基準値を
          大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●核汚染水の海洋放出: 大島堅一さん《「問題ない」「できます」と
     と言っているのは東電や政府だけで、信用できる状況にはありません》
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》
   『●《政府にも電力会社にも斬り込めないメディアという環境ですから、
     国民は何も知らされないまま、原発推進が再び加速していく…》
   『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を
     見てみたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1385666.html

<金口木舌>ガタガタ言いたくなる
2021年9月2日 05:00
金口木舌 海洋汚染 PFOS 汚染水 米軍

 活動停止から30年、数々の名曲を残したRCサクセションに「どろだらけの海」という作品がある。今は亡き忌野清志郎さんが敬愛した米歌手オーティス・レディングのような「ガッタ、ガッタ」というシャウトが印象的だ

▼歌詞はシリアスだ。汚れた浜辺を見て悲しむ子や、泳いで水着が真っ黒になった子が登場し、「どうして 海はこんなに 汚れてしまうのか」と歌う。作詞は清志郎さん。反骨精神にあふれている

▼公害による海洋汚染が社会問題化していた50年前の作品は今も古びない。反原発を歌った清志郎さんなら、福島第一原発事故で生じた処理水の海洋放出を許さなかっただろう

沖縄でも海が汚された。米軍は普天間飛行場で貯蔵していた有機フッ素化合物PFAS)を含む汚染水を宜野湾の西海岸沖へ。日本政府は普天間基地を移すため、土砂を名護の東海岸へ。やりたい放題だ

汚染水放出という米軍の横暴を止める術が日本政府にはない一方で新基地を拒む沖縄の声を無視して日本政府は土砂投入の横暴を働く日米同盟の名の下に続く横暴の連鎖が沖縄の海を汚している

▼日本の防衛省と環境省はPFAS放出に抗議したというが、どこまで本気なのか疑わしい。国、県、米軍で問題を話し合う三者協議会を久々に開いてはどうか。清志郎さんをまねてガタガタ言いたくなるような気分だ
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●《政府にも電力会社にも斬り込めないメディアという環境ですから、国民は何も知らされないまま、原発推進が再び加速していく…》

2021年06月23日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


(20210613[])
日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/原発が嘘を告白し懺悔 ノンフィクション小説の著者に聞く】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/289740)。

 《■加藤就一さん(NNNドキュメントディレクター) 世界最悪レベルの福島第1原発事故から10年。世界が脱原発に向かう中、日本は「脱炭素社会の実現」を奇貨として原発推進に突っ走ろうとしているなぜ、世論はブレーキをかけないのか――。原発を主人公に描いたノンフィクション小説「ごめんなさい、ずっと嘘をついてきました。福島第一原発 ほか原発一同」(書肆侃侃房)で知られざる真実を暴いた著者に聞いた》。

 「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる。
 大島堅一さん《ALPSにしても、本来は本格運転前に原子力規制委員会の検査をパスする必要があるのに、2013年に稼働してから今に至るまで使用前検査が「未了」なのだから呆れます。海洋放出できる、できない、という理屈論の前に、議論の前提が成り立っていないのです》…またしても、原子力「寄生」委員会の無責任ぶり。《東電を〝育てた〟のは更田氏ら原子力「寄生」委員会や国、自公である》。
 《とても民主的な意思決定とは思えません。こういう見切り発車的な強引なやり方では国民の理解は到底得られません。放射性廃棄物処分の歴史を見ても必ず失敗すると思います》…こんな腐りきった政権を誰が支持したの? 自公お維議員等に、投票してはいけない。

 《それではメディアはかみつけませんよね。隠蔽、改ざん、言い換え、ごまかしなど、情報を都合よくコントロールする政権が続き、政府にも電力会社にも斬り込めないメディアという環境ですから、国民は何も知らされないまま、原発推進が再び加速していくのです。根はとても深い》…核発電「麻薬」中毒者の狂気。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
         原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への
        影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
     超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は基準値を
          大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●核汚染水の海洋放出: 大島堅一さん《「問題ない」「できます」と
     と言っているのは東電や政府だけで、信用できる状況にはありません》
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/289740

注目の人 直撃インタビュー
原発が嘘を告白し懺悔 ノンフィクション小説の著者に聞く
公開日:2021/05/31 06:00 更新日:2021/05/31 10:21

     (加藤就一氏(C)日刊ゲンダイ)

■加藤就一さん(NNNドキュメントディレクター)

 世界最悪レベルの福島第1原発事故から10年。世界が脱原発に向かう中、日本は「脱炭素社会の実現」を奇貨として原発推進に突っ走ろうとしているなぜ、世論はブレーキをかけないのか――。原発を主人公に描いたノンフィクション小説「ごめんなさい、ずっと嘘をついてきました。福島第一原発 ほか原発一同」(書肆侃侃房)で知られざる真実を暴いた著者に聞いた。

     (*インタビューは動画でもご覧いただけます。)



■「アンダーコントロール」はオンエアできず

 ――著書を読むと、政府があの手この手で原発関連の情報を長年コントロールしてきているのがよく分かります。

 僕は鉄腕アトム世代です。超小型原子炉で100万馬力、などと原子力は素晴らしいと刷り込まれた国民でした。福島原発事故が発生し、調べ始めたら、今まで信じていたことが全部嘘だということが分かった。この嘘っぱちをきちんと伝えないといけないと思いました。

 ――安倍首相(当時)は東京五輪を招致した2013年のIOC(国際オリンピック委員会)総会の演説で、福島第1原発について、日本語では「港湾内の0.3平方キロの範囲内で完全にブロック」と表現する一方、英語では「アンダーコントロール」と使い分けました。

「お笑い芸人vs原発事故」という番組を制作している時、演説の英語版を使おうとしたら、英語版はオンエアできないようになっていた。見比べてみたら、驚くことに肝心な部分がごっそり変えられていた。英語版では安倍首相は「私は完全に保証します。状況はアンダーコントロールです。これまでも、これからも(放射能は)どんなダメージも東京に与えません」とスピーチしているのです。

 ――コロナ禍で東京五輪開催が流動的になっています。政府は復興五輪と銘打って招致しました。

 五輪までに復興を成し遂げたことにするため、復興を否定するものは平気で隠してきました。例えば、放射線量を測定するモニタリングポストです。福島県内に設置されている約3000台のうち、8割を五輪前に撤去しようとしたのです。復興したはずの福島にそんなものがたくさんあってはマズいからです。

 ――撤去したのですか。

 地元のお母さんたちが猛抗議して、撤回させました。廃炉作業は続いている。何か起きた時、モニタリングポストがなければ、速やかに察知できませんから。お母さんたちはよく勉強している。原発関連の番組は、まずお母さんたちに分かってもらい、それを子どもたちに伝えてもらおうという意識で作っていました。

 ――菅首相は今年4月、「もうこれ以上は避けて通れない」として、放射性物質トリチウムを含んだ「汚染水」の海洋放出を決定。2023年にも開始されるとみられています。

 安易な決定です。トリチウムを取り除く技術があるのかないのかが吟味されていない。例えば、近畿大学で低コストで除去する技術を開発しています。また、120年経つと、トリチウムの濃度は1000分の1になるのですが、石油の備蓄タンクが12個あれば保管できる量です。原発施設の外側の地下にダムを造って、地下水を出さない方式もある。コストはそれほどかからない。海洋放出を回避する方法はいくらでもあるのです


■メディアは特オチとスポンサーを恐れる

 ――海洋放出を巡る報道をどう見ていますか。日刊ゲンダイで「処理水」ではなく「汚染水」と記したところ、記事配信されたヤフーニュースのコメント欄に「悪意がある記事だ」という書き込みが少なくありませんでした。

 それが政府の狙いですよ。原子力規制委員会の更田豊志委員長は報道各社に「汚染水」ではなく「処理水」を使うように申し入れた。記者クラブ加盟社が規制委トップに逆らえば、1社だけ情報を流してもらえなかったりする。それで新聞社もテレビもトリチウムが残る「処理水」という言い方に統一してしまったのです。ニュースを見た読者や視聴者は「処理水、安全ね」と刷り込まれるわけです。しかし、ALPS(多核種除去設備)ではトリチウムは除去できない。処理できないのだから処理水のはずがない100%汚染水ですよ。

 ――菅首相は30年度の温室効果ガス削減目標を13年度比で46%削減する方針を表明しました。

 菅政権は原発再稼働を推し進めるというたくらみを持っていますから、「ああ、きたな」という感じです。脱炭素社会実現をうたい、原発の新増設や建て替えを進める自民党の議員連盟の顧問に安倍前首相が就任しました。安倍氏肝いりの原発輸出は全敗しても、このざまです。「原発ゾンビ」と書きましたが、ほんとにしぶとい方々です。

 ――世界はどうですか。

 福島事故を受けて、ドイツは脱原発に舵を切りました。原発大国の米国やフランスも、シェールガスや再生可能エネルギーが原発のコストより安くなる現実を目のあたりにして、風向きが変わりつつあります。途上国もコストとの見合いで判断していくでしょう。海外のシンクタンクは「原発に勝ち目ナシ」「35年には駆逐される」と発信しています。脱炭素に乗っかって、原発推進を加速しようとしているのは日本くらいです。


■原発事故から10年経つと「元通り」に

 ――原発問題は命、健康マター。国民の関心が高いはず。福島事故も体験したのに、また元通りですか。

 原発事故発生からしばらくは、世論もビビッとするのですが、8年、10年と経つと、エネルギー資源に乏しい日本にとっては非常に重要な救世主だと刷り込まれているので、やっぱり元に戻ってしまうんですね。

 ――原発報道の影響が大きい。

 震災直後は割と自由に事実を報道できていましたが、だんだんと時間が経ち、できなくなっていった。

 ――それはなぜですか。

 福島事故直後の東電は、破産状態のようなもので、広告出稿をやめました。その間、メディアは自由に動けた。ところが、東電が少しずつ広告を出すようになると、顔色をうかがう報道姿勢になっていく。東電以外の電力会社についても地方メディアの大スポンサーなのでどこも同じことが起こる。例えば、極細半島に建てられた愛媛の伊方原発は原発より半島の先に住んでいる約5000人の住民が避難できないという致命的な欠陥がある。しかし、地元放送局ではそうした問題を取り上げる番組は作れない。代わりに東京の私が作りました。

 ――メディアが電力会社を批判できないから、原発政策が推し進められるのですね。

 政権とメディアの関係も同じ構図です。総務省が東北新社に勤める菅首相の長男と会食を繰り返していた問題がありました。あってはならない接待ですが、安倍政権時代にすごくはやったのが、テレビ各局の社長や報道局長と首相との会食です。総務省の接待問題と何ら構図は変わりない。メディアは本来、権力を監視しなければいけない立場なのに、社長と報道局長が首相とニコニコ食事をして仲良くなる。ひと昔前だったら、首相から会食の誘いを受けても、「お気持ちだけいただきます」と丁重に断るのが報道機関だった。それがなんとなくグジュグジュになってしまった。それではメディアはかみつけませんよね。隠蔽、改ざん、言い換え、ごまかしなど、情報を都合よくコントロールする政権が続き、政府にも電力会社にも斬り込めないメディアという環境ですから、国民は何も知らされないまま、原発推進が再び加速していくのです。根はとても深い。

(聞き手=生田修平/日刊ゲンダイ


▽加藤就一(かとう・しゅういち) 1957年、愛媛県生まれ。早大政治経済学部卒業後、日本テレビ入社。「アメリカ横断ウルトラクイズ」を総合演出。原発事故以降、10年で原発作品(NNNドキュメント)10本をOA、15の賞を受賞。今月末退社し、フリーに。
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●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発のトリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》

2021年06月16日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


 (2021年05月29日[土])
【西谷文和の路上のラジオ 第52回「佐高信さん講演会」&「小出裕章さん緊急インタビュー」】(https://www.youtube.com/watch?v=IKbHdkdE5iU)。

 《【特集1】小出裕章さん 3.11を忘れない「ズバリ!教えて!東京電力福島第一原発のトリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ」…「処理水」といいますが、間違いなく「汚染水」であり、福島のこれらをどうしても海洋放出しなければならない別の訳が、原子力村(=原子力マフィア)にはあると言います…。》

 やはり、「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる。
 通常運転している核発電所からのトリチウムと東京電力核発電人災の処理水という名の汚染水中のトリチウム (など) を同列に論じていいのですか? そもそも両者の排出量は同程度なのですか? 年間排出総量で大雑把に20倍ほど、それを30年間ほど実施しようとしているのではないですか? さらには、建屋内に残っているトリチウムは1000Bqを超えているのでは?

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
         原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への
        影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
     超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
    「『ふくしま原発作業員日誌』…。片山夏子記者による労作。
     《著者のひたすらな記者魂に脱帽する》」

   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
     基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》


 デモクラシータイムスの【【原発耕論 No15】汚染水海洋放出は無責任の極み!】(https://www.youtube.com/watch?v=rUt5pk1oGJ8)も、とても勉強になりました。海洋放出以外の選択肢が示されています。

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https://www.youtube.com/watch?v=IKbHdkdE5iU



西谷文和 路上のラジオ 第52回「佐高信さん講演会」&「小出裕章さん緊急インタビュー」
2021/04/30

【特集1】小出裕章さん 3.11を忘れない「ズバリ!教えて!東京電力福島第一原発のトリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ」

【特集2】佐高信さん「スガ政治を許さない!連続講演会・佐高信が斬る菅義偉総理大臣の 10の大罪」(大阪市天王寺区民センターにて2021/4/17収録)

第52回の路上のラジオは、ふたつの特集をお届けします。まず前半は、「3.11を忘れない」緊急インタビュー。元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんにお電話でお話しを伺います。スガ政権が、福島第一原発のトリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出する決定をしましたが、本当にこんな暴挙が許されてよいのかについて、小出さんには政府御用学者ではない冷静な科学者の視点で丁寧に解き明かしていただきます。処理水といいますが間違いなく「汚染水」であり、福島のこれらをどうしても海洋放出しなければならない別の訳が、原子力村(=原子力マフィア)にはあると言います・・。

そして番組後半は、先日 4 月 17 日に大阪市天王寺区民センターで開催しました「路上のラジオ」主催イベント「スガ政治を許さない!連続講演会・佐高信が斬る!菅義偉総理大臣の 10 の大罪」の模様を録音でお届します。「特権」と「人権」、双極にあるこの構図をどう読み解くべきか、毒舌ふくめ佐高節が今回も炸裂します!

盛りだくさんの「路上のラジオ」第52回、どうぞ最後までごゆっくりお楽しみください!

00:03 前枠 TM~
03:55 特集1(小出裕章さん) Jingle~
32:35 特集2(佐高信さん)   Jingle~
56:38 後枠 ETM~
57:43 アナ尻
60:00 曲尻 ETM FO~

<お知らせ>
 5月1日に予定しておりました前川喜平さんをお迎えしての「スガ政治を許さない!連続講演会」の2回目は、緊急事態宣言による会場閉館のため、止むを得ず延期とさせていただきます。今後につきましては、決まり次第「路上のラジオ」公式ホームページ等で改めてお知らせいたします。楽しみにしていてくださった方にはたいへん申し訳ございません。

※「路上のラジオ」の本!こちらもぜひ手に取ってみてください。
西谷文和・著 路上のラジオからの新刊(日本機関紙出版センター)
「ポンコツ総理 スガーリンの正体すべてはウソと八百長だった」
https://www.kikanshi-book.com/%E3%81%...

※「路上のラジオ」からご支援のお願い
このラジオ番組は、どのような権力からも自由であるために、あえて企業スポンサーを持ちません。ですのでリスナーの皆さまからのご寄付だけで番組を制作・配信しています。リスナーの皆さまおひとりとりのあたたかいお志しがあって、ラジオ局やYouTubeを通してたくさんの方々にお伝えすることができているのです。心から感謝しますとともに、ますますの応援をどうぞよろしくお願いいたします。
ご寄付の詳細は、「ご支援のお願い」をご覧ください。
https://www.radiostreet.net/donation/

いつもご愛聴くださり誠にありがとうございます!
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https://www.youtube.com/watch?v=rUt5pk1oGJ8

【原発耕論 No15】汚染水海洋放出は無責任の極み! 
20210515
デモクラシータイムス



虚構の安全神話だった原子力発電所
今なおデブリの取り出しは目処立たず、増え続ける汚染処理水を安易に海洋放出をすすめる国の方針は本当に問題ないのか
コロナ対応で科学的根拠の欠落が指摘される中、果たして放射能に関して根拠は正しのか

放射線がDNAに与える影響を崎山さん、海洋放出以外の処理方法を川井さんが解説
流し始めてからでは遅い、なし崩しの原子力政策はもういらない


訂正
29:05 ~ 29:28
肝組織の核内にトリチウムが入った図には、ベーター線が周辺の細胞を貫いているように書いてありますが、トリチウムの飛程は0.6μですから核(直径6-8μm)に入った場合、核内から外には出ません。
編集時の誤った認識で間違った表現を行ってしまいました。
誤った情報を発信し、お詫び申し上げます。
文責・デモクラシータイムス


ゲスト:満田夏花さん(FoEジャパン 事務局長)
    菅波完さん(高木仁三郎市民科学基金 事務局長)
    崎山比早子さん(元国会事故調委員、高木学校)
    川井康郎さん(プラント技術者の会)
司会:鈴木耕(デモクラシータイムス)
収録は、2021年5月15日

原子力市民委員会
http://www.ccnejapan.com/
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●核汚染水の海洋放出: 大島堅一さん《「問題ない」「できます」と言っているのは東電や政府だけで、信用できる状況にはありません》

2021年06月08日 00時00分09秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


// (2021年05月02日[日])
原子力市民委員会座長大島堅一さんへの、日刊ゲンダイのインタビュー記事【原子力市民委員会座長に聞く「汚染水海洋放出」の危険度】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/288330)。

 《廃炉作業が進む東京電力福島第1原発。日本政府は先日の関係閣僚会議で、敷地にあるタンクで保管しているALPS(多核種除去設備)処理汚染水について、2年後をめどに海洋放出処分を決定した。政府方針によると、処理汚染水に含まれる放射性物質のトリチウムを国の放出基準40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)を下回るよう薄めてから放出。保管される処理汚染水を含めて処分には今後30~40年かかる見通しという。だが、この政府方針対し、地元福島の漁業関係者だけでなく、国内外の専門家から反対の声が上がる。政府方針の何が問題なのか。原子力市民委員会座長を務める大島堅一・龍谷大政策学部教授に聞いた》。

   『●東京電力に資格無し…さらには《なめている》そういったデタラメな
     東電を〝育てた〟のは更田氏ら原子力「寄生」委員会や国、自公である

 《ALPSにしても、本来は本格運転前に原子力規制委員会の検査をパスする必要があるのに、2013年に稼働してから今に至るまで使用前検査が「未了」なのだから呆れます。海洋放出できる、できない、という理屈論の前に、議論の前提が成り立っていないのです》…またしても、原子力「寄生」委員会の無責任ぶり。《東電を〝育てた〟のは更田氏ら原子力「寄生」委員会や国、自公である》。
 《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」。「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への影響は心配ありません」…だそうです。自公政権の皆さんや原子力「寄生」委員会の面々に、是非、飲んでいただきたいものです。

 総量規制と半減期。体内に取り込み、排出されなければ、一生涯体内で放射線を放出し続け、周辺の細胞の遺伝子を破壊し続ける。やはり、海洋放出など、許されない暴挙…(筆洗)《取り除くべきは放射性物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》。
 「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れます。風評被害どころではなく、実害を生じると思いますよ。《実際、今年の3月11日には、国連の特別報告者5人が共同で声明を発表し、汚染水の海洋放出は子どもたちの将来的な健康リスクを高めるなどと指摘し、「汚染水は環境と人権に重大なリスクをもたらす」「太平洋に放出するという決定は容認できる解決策ではない」と警告》。《「誤った情報」を発信してきたのは誰なのか》?
 《とても民主的な意思決定とは思えません。こういう見切り発車的な強引なやり方では国民の理解は到底得られません。放射性廃棄物処分の歴史を見ても必ず失敗すると思います》…こんな腐りきった政権を誰が支持したの? 自公お維議員等に、投票してはいけない。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
         原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への
        影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
     超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は基準値を
          大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》

 ついでなので、先日頂いたコメントに対する回答を、ここにも:

――――――――――――――――――――――
https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5647d1b0ad35300953929b2aa04b33b1#comment-list

■海洋放出という愚行に《X年後》を恐れる…《取り除くべきは放射性物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》 (A.S.)
2021-05-04 13:38:41

●福島第2原発の敷地を使ってはどうでしょう。
●1槽あたりのタンクの容量を増やしてはどうでしょう。
●最も安易な海洋放出、それ以外の方法をなぜ検討しないのでしょうか?
●「水道水にトリハロメタンや塩素が含まれているのに何故マスコミは騒がないのでしょう」…これは古くからある問題で、新聞紙上でも騒がれました。オゾンやUVに切り替えることも出来ますが (難分解性物質対策等やクリプト対策で一部導入済みです)、我が国の水道法では塩素消毒を用いることが法的な決まりになっています。塩素の残留性に期待し、末端の水道栓まで消毒効果を維持することに期待しています。その代わり、水道水の水質基準にはTHM類が指定され、濃度が制御されています。70年間飲み続けて、10万人に1人までリスクが下げてあります。
●「いくつか核種やトリチウムが含まれている」のならば、希釈して濃度を下げても、総量は同じですから、私は放出すべきではないと思います。
●いずれにしろ、何も規制しない原子力規制(寄生)委員会にさえ呆れられる東電がまじめにやるとは思えません…。
――――――――――――――――――――――

 その際、書き忘れたのですが、まずは、核発電所を止めましょう。死の灰を増やしながら、海洋放出を検討するなど、正気とは思えません。それから、いつもお願いしていますが、福島第1原発周辺を「原状回復」して見せて下さい。話しはそれから。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/288330

原子力市民委員会座長に聞く「汚染水海洋放出」の危険度
公開日:2021/04/25 06:00 更新日:2021/04/25 06:00

     (大島堅一氏(C)日刊ゲンダイ)

 廃炉作業が進む東京電力福島第1原発。日本政府は先日の関係閣僚会議で、敷地にあるタンクで保管しているALPS(多核種除去設備)処理汚染水について、2年後をめどに海洋放出処分を決定した。

 政府方針によると、処理汚染水に含まれる放射性物質のトリチウムを国の放出基準40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)を下回るよう薄めてから放出。保管される処理汚染水を含めて処分には今後30~40年かかる見通しという。

 だが、この政府方針対し、地元福島の漁業関係者だけでなく、国内外の専門家から反対の声が上がる。政府方針の何が問題なのか。原子力市民委員会座長を務める大島堅一・龍谷大政策学部教授に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 ――まず、今回の政府方針についてどう思いますか。

 処理汚染水の海洋放出について、政府は当初、昨年10月に決める予定でしたが、地元漁業関係者らの強い反発でいったんは断念せざるを得なくなりました。あれから数カ月しか経っておらず、状況も変わっていないのに海洋放出を決めたわけで、非常に拙速だと思います。

 ――政府や東電は、処理汚染水は国の基準以下に薄めるので放出しても問題ない、と主張しています。

 処理汚染水にはトリチウムだけでなく、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90、ヨウ素129など他の放射性物質が残留しており、その約7割が(環境放出が可能な基準値未満となる)告示濃度比総和を上回っています。つまり、このままでは流すことはできません。東電は処理汚染水を再びALPSで処理する、などと説明していますが、どうなるかはまだ分かりません。

 ――東電はALPSが稼働した際、トリチウムは取り除けないものの、他の放射性核種は基準以下にすると説明していました。しかし、2018年8~9月に処理汚染水に基準を超えるストロンチウム90などが見つかりましたね。

 「問題ない」「できます」と言っているのは東電や政府だけで、信用できる状況にはありません。そもそも、ALPSにしても、本来は本格運転前に原子力規制委員会の検査をパスする必要があるのに、2013年に稼働してから今に至るまで使用前検査が「未了なのだから呆れます。海洋放出できる、できない、という理屈論の前に、議論の前提が成り立っていないのです。


■民主的な決定とはかけ離れた政府と東電の姿勢

 ――大手メディアなどでは、他国の原子力発電所でもトリチウムを含んだ処理水を海洋放出しているので問題ない、との論調が見受けられます。

 福島第1原発からの処理汚染水は、原子力規制委員会でも「かけ流し」と言われているように、水が燃料デブリなどに直接触れるなどして、いろいろな放射性物質が混ざったものです。この水は、他の原発から排出されている(冷却などに使った)処理水とは全く異なります。このことは原子力規制委員会委員長も述べています。それに「薄める」というが、濃度を実際に測りながら流すのではではなく、「これくらいの濃度の処理汚染水があるから、この位の水と混ぜればよい」というもののようです。また、どこから、どのように海洋放出するのかさえも決まっていません。2年後をめどと言うが、工期も何も決まっていないし、分からないのです。

 ――原子力市民委員会などは処理汚染水を海洋放出するのではなく、モルタル固化処分や石油備蓄タンクのような大型タンクによる貯蔵方法を提案しています。

 放射性廃棄物の問題というのは長期間にわたります。だからこそ、どういう処分方法がいいのかということは、幅広い議論をし、より選択の幅を広げておくことが不可欠だと考えています。海洋放出のように、いったん始めたら元に戻れない、戻せないよう方法は避けるべきなのです。例えば、モルタル固化処分すれば、トリチウムの量は120年で1000分の1ぐらいに減ります。将来、土地の利用も可能になるかもしれません。しかし、政府や東電はまともに検討すらしません

 ――このまま海洋放出の方向で進むとどうなると思いますか。

 政府、東電はとにかく結論ありきです。2018年の公聴会では、ほとんどが反対意見であったためか、それ以降、開かなくなり、国民に、都合のいい説明ばかりしています。海洋放出にしても、東電は福島の地元漁業関係者らと同意がない場合はやらないと書面で約束していたにもかかわらず、それを反故にして「放出すると決めたのでご理解ください」と。とても民主的な意思決定とは思えません。こういう見切り発車的な強引なやり方では国民の理解は到底得られません。放射性廃棄物処分の歴史を見ても必ず失敗すると思います。

(聞き手=遠山嘉之/日刊ゲンダイ)


大島堅一(おおしま・けんいち) 1967年生まれ。一橋大社会学部卒、同大大学院経済学研究科修了。高崎経済大学助教授、立命館大学国際関係学部教授などを経て現職。「原発のコスト――エネルギー転換への視点 (岩波新書)」で第12回大佛次郎論壇賞受賞。
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●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》

2021年05月25日 00時00分36秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


 (2021年04月25日[日])
琉球新報のコラム【<金口木舌>青い地球】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1307902.html)。

 《▼その海洋に原発事故の処理水を放出するという。除去できない核物質が含まれる懸念がある。政府は基準値を大きく下回るまで薄めるというが、流れ込むのは一つの海。物質の総量は変わらないのではないか ▼「水(みじ)や洗(あら)てぃん飲(ぬ)まらん」は悪に染まれば抜けにくいと戒めることわざ。比謝川の再生に尽力した中根章さんが「水を大切にせよ」とそのままの意味で使っていたのが思い出される》。

 《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」。「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への影響は心配ありません」…だそうです。自公政権の皆さんや原子力「寄生」委員会の面々に、是非、飲んでいただきたいものです。

 総量規制と半減期。体内に取り込み、排出されなければ、一生涯体内で放射線を放出し続け、周辺の細胞の遺伝子を破壊し続ける。やはり、海洋放出など、許されない暴挙…(筆洗)《取り除くべきは放射性物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》。
 「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れます。風評被害どころではなく、実害を生じると思いますよ。《実際、今年の3月11日には、国連の特別報告者5人が共同で声明を発表し、汚染水の海洋放出は子どもたちの将来的な健康リスクを高めるなどと指摘し、「汚染水は環境と人権に重大なリスクをもたらす」「太平洋に放出するという決定は容認できる解決策ではない」と警告》。《「誤った情報」を発信してきたのは誰なのか》?

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
         原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への
        影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
     超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
    「『ふくしま原発作業員日誌』…。片山夏子記者による労作。
     《著者のひたすらな記者魂に脱帽する》」

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1307902.html

<金口木舌>青い地球
2021年4月20日 05:00
金口木舌 宇宙探査 原発事故 放射能汚染

 「地球は青かった」。1961年4月に宇宙に飛び立ったユーリー・ガガーリンの有名な言葉だ。人類で初めて肉眼でとらえた地球の海と大気の層の青である

▼そのわずか2時間足らずの初飛行から60年。宇宙飛行は大きく変わった。昨年11月に宇宙船に乗った野口聡一飛行士は現在も宇宙に滞在中だ。船外活動も行われるようになった

▼変わらない地球の美しさを撮影して野口さんはツイッターにたびたび写真を載せている。大洋に浮かぶ島々、濃く深い色の湖。先日は「#美ら島」の検索目印を付け沖縄の島をアップした。さまざまな青が彩る地球はやはり水の惑星の表現がぴったりだ

▼その海洋に原発事故の処理水を放出するという。除去できない核物質が含まれる懸念がある。政府は基準値を大きく下回るまで薄めるというが、流れ込むのは一つの海。物質の総量は変わらないのではないか 

▼「水(みじ)や洗(あら)てぃん飲(ぬ)まらん」は悪に染まれば抜けにくいと戒めることわざ。比謝川の再生に尽力した中根章さんが「水を大切にせよ」とそのままの意味で使っていたのが思い出される

▼宇宙探査には地球外生命体を探る使命もある。存在の鍵はやはり水の存在だという。生命と水の不思議な結び付きだ水をたたえた私たちの惑星をいつまでも守らねばならない。「かつて地球は青かった」と振り返ることのないように。
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●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?

2021年05月01日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


 (2021年04月25日[日])
志真秀弘氏による、レイバーネットの書評【〔週刊 本の発見〕ひたすらな記者魂に脱帽する〜『ふくしま原発作業員日誌』】(http://www.labornetjp.org/news/2021/hon200)。片山夏子記者による労作。《著者のひたすらな記者魂に脱帽する》。

 《4月13日、政府は東京電力福島第一原発の汚染水(現在約125万トン)を海洋放出することを決めた。炉心溶融事故から10年、避難したままの人たちは、いまだ4万人を超えるどれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか。放出汚染水は処理されているから普通に飲める水ですよと嘯いた大臣がいるらしいが、もはや人間の顔を粧っているに過ぎないと断じたくなる。本書は2011年3月の原発事故のあと、イチエフの現場で働く作業員に、9年間にわたり話を聞き続けた記録である。2011年から年毎に章立てがされている。作業員は全員仮名だが、「シンさん」「ハッピーさん」「ユウスケさん」などの名前で現れる人と「作業員」とだけ記されている人を合わせて、ざっと数えただけで、40人をこえる。おそらく実際にはその何倍もの人たちに話を聞いているに違いない。現地に通い、これだけの人にインタビューするのは大変な労力が必要だっただろう。(志真秀弘)》。

 《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」。「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への影響は心配ありません」…だそうです。自公政権の皆さんや原子力「寄生」委員会の面々に、是非、飲んでいただきたいものです。

 海洋放出など、許されない暴挙…(筆洗)《取り除くべきは放射性物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》。
 「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れます。風評被害どころではなく、実害を生じると思いますよ。《実際、今年の3月11日には、国連の特別報告者5人が共同で声明を発表し、汚染水の海洋放出は子どもたちの将来的な健康リスクを高めるなどと指摘し、「汚染水は環境と人権に重大なリスクをもたらす」「太平洋に放出するという決定は容認できる解決策ではない」と警告》。《「誤った情報」を発信してきたのは誰なのか》?

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
         原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への
        影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」


 ゴールデンラジオ (2021年03月07) のゲストは東京新聞・片山夏子記者でした。

   『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」
    「東京電力原発人災の処理にあたる作業員の言葉はなかなか伝わって
     こない。「◇まるで戦場」「◇命は二の次」「◇コスト優先」など、
     見出しだけでも憂鬱になる言葉が並ぶ」

   『●特定秘密隠蔽法と恫喝:
      被曝労働の上に世間に「声」を発することも許されず
   『●東京都知事選: 福島からの眼……
     「反対はしないが、その前にすることがあるのではないか」
   『●核発電人災のアノ東電の柏崎刈羽核発電所に、
     「寄生」委がお墨付き!? 凄いよなぁ、ニッポン…愚かだ
   『●《「袴田事件」で死刑判決を書きながら、後に「無罪の心証だった」
        と明かした元裁判官熊本典道さん》がお亡くなりになりました
   『●東京電力核発電人災から10年経って、この有様…アンダーコントロール
         どころか人災は継続中、しかも、まだ核発電を続けたいという…

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http://www.labornetjp.org/news/2021/hon200

〔週刊 本の発見〕『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』

週間 本の発見
毎木曜掲載・第200回(2021/4/15)

ひたすらな記者魂に脱帽する
ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円) 評者:志真秀弘


 4月13日、政府は東京電力福島第一原発の汚染水(現在約125万トン)を海洋放出することを決めた。炉心溶融事故から10年、避難したままの人たちは、いまだ4万人を超えるどれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか。放出汚染水は処理されているから「普通に飲める水ですよ嘯いた大臣がいるらしいが、もはや人間の顔を粧っているに過ぎないと断じたくなる。

 本書は2011年3月の原発事故のあと、イチエフの現場で働く作業員に、9年間にわたり話を聞き続けた記録である。2011年から年毎に章立てがされている。作業員は全員仮名だが、「シンさん」「ハッピーさん」「ユウスケさん」などの名前で現れる人と「作業員」とだけ記されている人を合わせて、ざっと数えただけで、40人をこえる。おそらく実際にはその何倍もの人たちに話を聞いているに違いない。現地に通い、これだけの人にインタビューするのは大変な労力が必要だっただろう。聞かれる人は、自分が話したことが知られたら働けなくなるのがわかっている。聞く場所を選ぶのも大変な難儀だ。たいていは空いた居酒屋あたりになる。

 事故から1年も経たない2011年12月6日、野田首相(当時)は冷温停止が達成され事故そのものは収束したと宣言した。それを聞いた現場の怒りは激しかった誰が核燃料を取り出しにいくんだ、「政府は嘘ばっかりだ」。「ろくに原子炉建屋に入れないのに」収束なんてありえないだろう。ところが厚労省は「宣言」を機に、緊急作業時の被曝限度を引き下げ大半の作業を「通常作業」とした。その結果競争入札が進んで賃金も危険手当も下げられた

 原発事故をめぐる政治の急転に、そしてそれに振り回される現地の状況にわたし自身全く無自覚だった。〈その時自分は何をしていたのか!〉と思う。東電も時の政権も、これほど早くから人々の記憶を1日も早く消し去ろうとしていたのか。前後して20Km圏内、30Km圏内の線が引かれ「賠償される家、されない家」に分けられる。作業員のリョウさんは「家族が別々に暮らすのはどんなに大変なことか」とつぶやく。当たり前の日常生活がどれほど大切かが、わたしの胸にも染みてくる。

 ところが、2013年9月安倍首相(当時)は「状況はアンダーコントロール」と言い放ってオリンピック招致を成功させた。この時、現場は「汚染水もれで大騒ぎになっているのにとの怒りを押し殺して、これからの作業進行への不安を語る人が多く、複雑な反応だったと記されている。一人ひとりの作業員の仕事への誠実な気持ちはこのことからも痛いほど伝わる。「生まれた場所を元に戻したい」、「誇りを持ってやってきた」と語る人も多い。わたしが〈あるくラジオ〉でインタビューしたあらかぶさんは北九州生まれだが「人の役に立ちたい」と思ったと話していた。その真正直な気持ちは現場で働く作業員に共通することがこの本からよくわかる。その気持ちを裏切り続ける政治と対照的な人間性がそこに生きている。反原発集会が大きく広がったのは2012年の初夏だったが、そこに参加した時の気持ちも本書は呼びさまし、励ましてくれた。著者のひたすらな記者魂に脱帽する


【200回の記】
 〔週刊 本の発見〕は今回でちょうど200回になります。第1回は2017年2月15日で、取り上げたのは『プリズン・ブック・クラブーコリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』(アン・ウォームズリー著、向井和美訳)でした。1回に数冊を紹介した回もありますから、200冊を超える本がこれまでに書評されたことになります。出発の頃は、ネットで書評する試みは稀でした。それが4年を超え200回に届いたのは、読者のみなさんの支えがあってのことです。出版社や著者の方からの紹介依頼も増えています。これからもレイバーネットにふさわしい、ときに遊び心も交えて、良い本、面白い本をひろく紹介していきたいと思います。この欄がさらに大きく育っていくように皆様のご支援のほどよろしくお願いします。
 なお同じ年(2017年)7月に始まったレイバーブッククラブ読書会も4月24日に28回を迎え、オンラインで開催されます。とり上げるのは『縁食論―孤食と共食のあいだ』(藤原辰史)です。「本の発見」週刊化を契機に始まった読書会ですが、コロナ禍をオンラインで切り抜けて進んでいます。こちらもどうぞよろしく。(志真秀弘
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●「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への影響は心配ありません」…「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」

2021年04月29日 00時00分16秒 | Weblog

[『放射線を浴びたX年後』(http://x311.info/part1.html)↑]


(2021年04月18日[日])
琉球新報のコラム【<金口木舌>かわいらしいトリチウム】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1305114.html)。

 《▼チラシには「トリチウム健康への影響は心配ありません」と書かれている。トリチウムが入った水を飲む男性の絵も描かれている。「誤った情報に惑わされないために」とも》。

   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、
            原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」

 《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」。
 「誤った情報に惑わされないために」「トリチウムの健康への影響は心配ありません」…だそうです。自公政権の皆さんや原子力「寄生」委員会の面々に、是非、飲んでいただきたいものです。

 許されない暴挙…(筆洗)《取り除くべきは放射性物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》。

   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》

 「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れます。風評被害どころではなく、実害を生じると思いますよ。《実際、今年の3月11日には、国連の特別報告者5人が共同で声明を発表し、汚染水の海洋放出は子どもたちの将来的な健康リスクを高めるなどと指摘し、「汚染水は環境と人権に重大なリスクをもたらす」「太平洋に放出するという決定は容認できる解決策ではない」と警告》。《「誤った情報」を発信してきたのは誰なのか》?

 実際に、X年後に問題が生じたときに、東電や自公政権、自公お維議員、原子力「寄生」委員会の面々は、どうやって広く拡散した放射性物質をこの広い海から回収し、「原状回復」して見せてくれるのだろう? ソレは「お前のモノだろう」「東電の所有物だろう」、自分で対処しなさいよ。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」

 《原発事故の“戦犯”であり、原発の見直しをおこなうべきときに再稼働というありえない方向へと突き進めさせた責任者が、今度は原発の「新増設」を推進させようとは──。》
 最大の戦犯・アベ様が、核発電所を新規に作りたいそうです…正気じゃない。「アベシンゾウ」とでも名付けては如何か?

   『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
             核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために
   『●最大の戦犯アベ様「(全電源喪失)事態が発生するとは考えられない」

     ――― 津波・冷却機能喪失対策をとらずに東京電力核発電人災が発生

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1305114.html

<金口木舌>かわいらしいトリチウム
2021年4月15日 05:00
金口木舌 海洋放水 原発事故 トリチウム 福島第1原発

 丸い顔につぶらな瞳。目や鼻などのパーツが中心に集中したかわいらしい顔はゆるキャラを思わせる。頭の上には中性子、陽子を表す記号がある。復興庁がホームページで公開した動画やチラシに登場する放射性物質トリチウムのキャラクターだ

▼チラシには「トリチウムの健康への影響は心配ありません」と書かれている。トリチウムが入った水を飲む男性の絵も描かれている。「誤った情報に惑わされないために」とも

▼政府は東京電力福島第1原発で増え続ける処理水を、海洋放出する方針を決めた。処理水にはトリチウムが含まれているが、海水で薄めて海に流すという

▼これまでに浄化後の水にトリチウム以外の放射性物質が除去しきれず、残留していたことも判明している。漁業関係者の理解は得られていない。中国や韓国、台湾からは批判を浴びている

▼文部科学省がかつて学校に配布していた副読本は原発について「大きな地震や津波にも耐えられる」などと記述し、原子力発電の有益性を強調していた。しかし福島第1原発はメルトダウンし、放射性物質による汚染を引き起こした。「誤った情報」を発信してきたのは誰なのか

▼国策に振り回される被災地の境遇は、沖縄戦で焦土となり、現在も米軍基地の被害に苦しむ沖縄に通じる。かわいらしい官製キャラクターに危うさを感じずにはおれない。
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●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」

2021年04月25日 00時00分51秒 | Weblog

[『放射線を浴びたX年後』(http://x311.info/part1.html)↑]


 (2021年04月17日[土])
リテラの記事【菅政権「原発汚染処理水の海洋放出」はゴマカシだらけ…一方、自民党では安倍晋三が顧問になって「原発新増設」を推進する議連が発足】(https://lite-ra.com/2021/04/post-5852.html)。

 《この決定はあまりにも非道と言わざるを得ない。菅首相は7日に全国漁業協同組合連合会の岸宏会長や福島県漁連の野崎哲会長らと面会をおこなったが、そこでは反対の申し入れとともに、タンク増設などによって「汚染処理水」の保管を継続するよう要望がなされた。これに対し、菅首相は「しっかり受け止めて対応したい」と発言したというが、一体何を受け止めたというのだ。しかも、この面会に菅首相が費やした時間は、たったの20分。ようするに「関係者の声は聞いた」という既成事実をつくっただけ沖縄の新基地建設問題とまったく同じで、地元の民意をまるっきり無視して踏みにじったのである》。

 許されない暴挙…(筆洗)《取り除くべきは放射性物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》。

   『●東電核発電人災汚染水放流に反対…(筆洗)《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》
   『●海洋放出という愚行に《X年後》を恐れる…《取り除くべきは放射性
     物質に加えて、地元の心配であり、悩みである。簡単には水に流せぬ》

 「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れます。風評被害どころではなく、実害を生じると思いますよ。《実際、今年の3月11日には、国連の特別報告者5人が共同で声明を発表し、汚染水の海洋放出は子どもたちの将来的な健康リスクを高めるなどと指摘し、「汚染水は環境と人権に重大なリスクをもたらす」「太平洋に放出するという決定は容認できる解決策ではない」と警告》。

 実際に、X年後に問題が生じたときに、東電や自公政権、自公お維議員、原子力「寄生」委員会の面々は、どうやって広く拡散した放射性物質をこの広い海から回収し、「原状回復」して見せてくれるのだろう? ソレは「お前のモノだろう」「東電の所有物だろう」、自分で対処しなさいよ。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
     土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の
     対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」

 《原発事故の“戦犯”であり、原発の見直しをおこなうべきときに再稼働というありえない方向へと突き進めさせた責任者が、今度は原発の「新増設」を推進させようとは──。》
 最大の戦犯・アベ様が、核発電所を新規に作りたいそうです…正気じゃない。沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]アンダーコントロール】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/738238)によると、《東京電力福島第1原発の事故後、取材で何度か現場に足を運んだ。2012年12月、安倍晋三首相に同行して視察した際、敷地内には処理水をためる巨大なタンクがすでに林立していた▼その9カ月後、安倍氏は五輪誘致を巡って「(汚染水は)アンダーコントロールされている」と国際社会にアピールした》。

   『●最大の戦犯アベ様「(全電源喪失)事態が発生するとは考えられない」
     ――― 津波・冷却機能喪失対策をとらずに東京電力核発電人災が発生

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https://lite-ra.com/2021/04/post-5852.html

菅政権「原発汚染処理水の海洋放出」はゴマカシだらけ…一方、自民党では安倍晋三が顧問になって「原発新増設」を推進する議連が発足
2021.04.13 09:32

     (海洋放出について会見する菅首相(首相官邸HP))

 菅政権が暴挙に出た。本日13日、菅義偉首相が官邸で関係閣僚会議を開き、東京電力福島第一原発で増えつづける放射性物質トリチウムを含む「汚染処理水」について、海洋放出する方針を正式決定。政府が交わしていた「関係者の理解なしにはいかなる処分もおこなわない」という約束を反故にしたのだ。

 この決定はあまりにも非道と言わざるを得ない。菅首相は7日に全国漁業協同組合連合会の岸宏会長や福島県漁連の野崎哲会長らと面会をおこなったが、そこでは反対の申し入れとともに、タンク増設などによって「汚染処理水」の保管を継続するよう要望がなされた。これに対し、菅首相は「しっかり受け止めて対応したい」と発言したというが、一体何を受け止めたというのだ。

 しかも、この面会に菅首相が費やした時間は、たったの20分。ようするに「関係者の声は聞いた」という既成事実をつくっただけ沖縄の新基地建設問題とまったく同じで、地元の民意をまるっきり無視して踏みにじったのである。

 だいたい、政府は海洋放出の方針について「国民理解の醸成に取り組む」としていたが、そんなものはまったくなされていない。いや、むしろ不安のほうが高まっている

 まず、「汚染水」とは原発事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れた冷却水や地下水のことで、高濃度の放射性物質を含む。毎日100トン以上生じているこの汚染水を多核種除去設備「ALPS」(アルプス)で浄化した「処理水」を入れるタンクと敷地は来秋に満杯になると見られている。そのため、政府は「処理水」を希釈し、「ALPS」では除去できないトリチウムにかんしては放出する年間総量を原発事故前の福島第1原発の放出管理量である年間22兆ベクレルを下回る水準にまで下げた上で放出するという。

 だが、11日に発表された原子力市民委員会の緊急声明では、この年間22兆ベクレルというのは〈福島第一原発の事故前の放出管理目標値(上限)であり、実際の放出実績は、年間約2兆ベクレルであった〉と指摘。つまり、原発事故前に福島第一原発が放出していたトリチウムの10倍もの量となるのだ。


■浄化されたはずの汚染水から、ストロンチウム90など基準値の約2万倍の汚染物質が

 東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」だのと言い、原子力ムラの御用学者らもトリチウムは自然界にもある」「トリチウムは低濃度なら体内にたまらず排出されるなどと喧伝しているが、一方で「トリチウムは水素と同じ動きをするが、体内でたんぱく質や糖などとくっつくと排泄されず年単位で体内に残る可能性がある」という意見もあり、公聴会でも研究者らが人体の内部被ばくや食物連鎖によって濃縮されるという問題を指摘している。

 しかも、「ALPS」はトリチウム以外の放射性物質を完全に除去できるわけではない。実際、2018年には、浄化されたはずの汚染水約89万トンのうち8割超にあたる約75万トンから、ストロンチウム90など基準値の約2万倍の汚染物質が検出されたことが明らかになっているのだ。

 政府の意向に沿って、ほとんどの新聞やテレビが海洋放出される水を「処理水」と呼んでいるが、現在の処理ではトリチウムが除去できない上、汚染物質が検出されたことを考えても「処理水」「浄化された水」ではなく、実態は、依然として放射性物質が含まれる「汚染水」と呼ぶべき状態なのだ。これで「放出しても安全」だとなぜ言い切れるだろう。

 実際、今年の3月11日には、国連の特別報告者5人が共同で声明を発表し、汚染水の海洋放出は子どもたちの将来的な健康リスクを高めるなどと指摘し、「汚染水は環境と人権に重大なリスクをもたらす」「太平洋に放出するという決定は容認できる解決策ではない」と警告をおこなっているのだ。

 にもかかわらず、政府は「海洋放出ありき」で、他の方法を模索しようともしなかった。前述した原子力市民委員会は〈堅牢な大型タンクによる保管継続か、モルタル固化処分〉を提案し、漁連もタンク増設を求めているが、それも無視。さらに、近畿大学などのチームはトリチウムの除去技術を開発しているが、政府が海洋放出とは違う新たな方法を検討した形跡は見られない。

 いや、「海洋放出しても安全」と言い張るのならば、政府はまず、その「浄化された水」にはどんな放射性物質がどれくらい残っているのか、それは人体にどういった影響を及ぼすのかといったデータを世界に対してしっかりと示し、納得を得るのが筋だろうその努力もせず、データも示さず、国内外からの懸念や反対の声を押し切って強引に海洋放出の方針を決定するなど、言語道断だ

 いずれにしても、今回あらためて浮き彫りになったのは、汚染水の安全な処理さえ検討しようとしないこの国で、原発の運用などもってのほかだということだ。それでなくても東電をめぐっては、福島第一原発の3号機に設置されていた地震計2台の故障を確認しながら半年以上も放置していたことや、柏崎刈羽原発ではID不正使用による中央制御室進入事件が発生していたことなどが続々と発覚。だが、国はそんな危機管理体制が杜撰を極める東電に何から何まで任せきりにしているのである。恐ろしいにも程があるだろう。


■原発新増設推進議連は、安倍が顧問、稲田朋美が会長 総会では櫻井よしこが講演

 ところが、政権与党の自民党では信じられない動きまで出てきた。昨日12日、自民党は原発の新増設・建て替えを推進する議員連盟を発足させ、会長に稲田朋美・元防衛相、そして顧問には、あの安倍晋三・前首相が就任したのである。

 また、この議員連盟の設立総会では、櫻井よしこ氏と奈良林直・北海道大学名誉教授が講演。櫻井氏は“原発技術は軍事面でも大きな意味を持つ”などと主張し、原発広告にも頻繁に登場してきた極右原発推進論者であり、一方の奈良林教授は福島第一原発事故後にテレビによく出演していた“原子力ムラの御用学者”。「塩は200グラム取ると致死量。プルトニウム239の経口致死量は32グラムですから、毒性は塩と大差ないんです」などと発言したことで物議を醸したこともある人物で、昨年には日本学術会議問題で悪質なデマを流していた(詳しくは既報参照 → https://lite-ra.com/2020/10/post-5672.html)。

 さらに、この設立総会に参加したというネトウヨ極右の杉田水脈・衆院議員は、〈安全な原発の再稼働、増設を急がなければ日本から技術力が失われます。安倍晋三顧問、稲田朋美会長の元、原子力政策の推進にも尽力して参ります〉などとツイートしている。

 原発がいかに人類の手に負えないものなのかは明々白々となっているというのに、あろうことか原発の新増設を掲げ、原発技術による核武装論を展開するようなゴリゴリの極右とトンデモ学者に講演をさせる──しかも重要なのは、安倍前首相が顧問になっていることだ

 本サイトでは何度も指摘してきたが、安倍前首相といえば、第一次安倍政権だった2006年、国会で福島原発事故と同じ事態が起きる可能性が指摘されたにもかかわらず「日本の原発でそういう事態は考えられない」として一切の対策を拒否し、東日本大震災後には原発事故の責任を当時の菅直人首相と民主党政権に押し付け、真実を追及するメディアを「捏造だ!」と恫喝、自身の重大責任を隠蔽してきた張本人。いわば原発事故の“戦犯”だ


■津波対策を拒否した福島原発事故の戦犯・安倍晋三が原発新設に向けて動き始めた

 その上、2012年に総理大臣に返り咲くと、あれほどの重大事故が引き起こしたというのに再稼働に舵を切り、側近中の側近だった今井尚哉氏の言いなりとなって「原発立国」の看板を掲げて輸出事業に躍起になった。ちなみに、原発輸出事業はすべて頓挫するという結果となったが、今井氏は菅政権の発足で首相補佐官兼秘書官から退くと、安倍政権下で原発を政府と一丸となって海外に売り込んでいた原発企業である三菱重工業の顧問に就任している。

 しかも、忘れてはならないことは、2013年におこなわれた東京五輪招致のスピーチで発した「アンダーコントロール」発言だ。本日ぶら下がり取材に応じた菅首相は、今回の海洋放出の決定がこの「アンダーコントロール」発言と矛盾しないかと問われるとまったく矛盾は生じないなどと述べたが汚染水の海洋放出は制御不能の証にほかならない

 このように、原発事故の“戦犯”であり、原発の見直しをおこなうべきときに再稼働というありえない方向へと突き進めさせた責任者が、今度は原発の「新増設」を推進させようとは──。だが、安倍前首相がこの期に及んでしゃしゃり出てきたのも、すべては菅首相の責任だ。菅首相はカーボンニュートラル実現を盾にして「原子力政策を進める」と明言し、昨年12月25日に公表された政府の「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」では、〈安全最優先での再稼働を進めるとともに、安全性に優れた次世代炉の開発を行っていくことが必要〉と明記。安倍前首相はこれに乗じて、自身の支持者である極右層のアピールに使おうとしているというわけだ。

 反対の声をあげる人びとの声を無視して強権的に汚染水の海洋放出を決めただけではなく、さらに原発の新増設に向けて走り出す。安倍政権からつづく狂気としか思えないこの動きにストップをかけるためには、来る衆院選で自民党政権にNOを叩きつけるしかない。

(編集部)
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●青木理さんが『モーニングショー』〝降板〟…《「貴重な番組」とエール…その「貴重さ」はもう取り戻すことはできない可能性が高い》

2021年04月13日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 青木理さん「刑事責任と政治責任」 #秘書が勝手にやるわけないやん ↑(サンデーモーニング 2020年12月6日)]



/ (2021年03年28日[日])
田部祥太氏による、リテラの記事【青木理が『モーニングショー』降板 政権批判コメンテーターを排除か 岡田晴恵の出演激減も…】(https://lite-ra.com/2021/03/post-5833.html)。

 《またひとり、政権批判できるコメンテーターが姿を消してしまった。3月23日『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)終了間際に、ジャーナリストの青木理氏の降板が発表されたのだ。青木氏といえば、共同通信出身で最近のテレビでは珍しいリベラルなスタンスを持つジャーナリスト。『モーニングショー』の前身番組『モーニングバード』開始の2011年4月以来、レギュラーコメンテーターを務めてきたが、安倍・菅政権を批判する姿勢を貫き嫌韓歴史修正主義に対しても世間の空気に迎合することなく異を唱えてきた。こうした姿勢がリベラルな視聴者から支持…》。

 リテラの記事【『報ステ』女性蔑視CMは偶然じゃない! チーフPセクハラ事件が象徴する体質、個人視聴率導入で進む勘違いの若返りと批判精神の低下】(https://lite-ra.com/2021/03/post-5832.html)によると、《テレビ朝日の看板報道番組『報道ステーション』(テレビ朝日)が、若い女性をバカにしきった番組PR動画を公開し、炎上している》。
 テレビ朝日はどうなってしまったのだろう…。『ニュースステーション』時代が懐かしい…《メディアコントロール》が行きつくところまで来てしまったのかな。

   『●有言不実行: アベ様は「報道がそれで抑圧される、
           そんな例があったら私は辞める」と明言
    《しかも、気になるのは、古賀氏の降板だけではない。古舘は古賀氏
     との口論の中で「4月から番組の様相が変わっていく中でも」という
     台詞をはいていたが、『報道ステーション』では、番組統括の
     女性チーフプロデューサーが、古賀氏と同時に4月から“粛清”
     
されることが決まっている。これについても、古賀氏が昨夜の
     『報ステ』で「プロデューサーが今度、更迭されるというのも
     事実です」と暴露、古舘を慌てさせていたが、
     この女性プロデューサーはニュースステーション時代から
     ディレクターを務めてきた人で、安倍政権やテレ朝上層部からの
     圧力に盾になって今の『報ステ』路線を守ってきた。その番組の柱
     ともいえる存在に突如、更迭が言い渡されたのだ》

 青木理さんが望んでもいない番組降板を強いたテレビ朝日。テレ朝内の他の番組に移動するのだろうか? 見るべき報道番組は、TBSの『報道特集』と『サンデーモーニング』くらいになってしまった。

   『●『日本の公安警察』読了(1/2)
    「1章 厚いベールの内側」、「2章 特高から公安へ」、
     「3章 監視・尾行から工作まで」、「4章 公安秘密部隊」、
     「5章 戦後の公安事件簿」、「6章 オウム・革マル派との〝戦い〟」、
     「7章 警察の外にある公安」、「8章 監視社会と公安警察」
    「奇々怪々な「菅生事件(すごう)という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、
     〝爆弾犯〟の異常な出世」

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
    《情報は、大物政治家や警察OBの代議士に流れているというのが、
     仲間内での公然の秘密であった。元来、秘密のベールに
     包まれているはずの『第四係』の懇親会終了後に自民党選出の
     国会議員が顔を見せるというのも、警察と自民党との癒着
     物語るものであろう》

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
   『●「前川さんの身になってほしい!」: 「福井事件」という明々白な冤罪
   『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
      「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」
   『●青木理さん『日本会議の正体』…「民主主義体制を
        死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」
   『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
     「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」
   『●古舘伊知郎・岸井成格・国谷裕子・青木理さん…
       アベ様に「厳しい立場だった人」達は偶然の一致なのか?
    「ジャーナリズムの矜持の崩壊。古舘伊知郎さん、岸井成格さん、
     国谷裕子さん、青木理さん……アベ様に「厳しい立場だった人」達が
     去りゆくのは偶然なのか?、必然だったのか? 3A+Sによる
     「粛々」としたジャーナリズムの破壊。」

   『●青木理さん「テロは確かに怖いかもしれないけれど、
        国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖い」
   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?: 
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●青木理さん「特定のメディア組織に属してはいても、
      記者が本来奉仕すべきは、広い意味での読者や視聴者」
   『●青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…
                ねじ曲げて恥じない為政者たちの姿」を報じも…
   『●『誘蛾灯 二つの連続不審死事件』(青木理著)読了…
      マスコミの《愚にもつかない〝情報〟の大洪水》の中…
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
         「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
   『●青木理さん、逃れられない歴史的責任…「朝鮮半島が
      平和になるために日本は努力をしなくてはいけない」
   『●➀《吉田調書…取り消しという虚報扱い…メディアとジャーナリズムの
     将来に禍根》(青木理さん)…アベ様による「報道統制」が可能になった今
   『●➁《吉田調書…取り消しという虚報扱い…メディアとジャーナリズムの
     将来に禍根》(青木理さん)…アベ様による「報道統制」が可能になった今
   『●青木理さん「たかが検査なんですよね…検査がこれだけ増えない
     というのは…明らかに政府が無能だからだと思いますよ」と一刀両断!
   『●青木理さん《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、
     子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》?

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https://lite-ra.com/2021/03/post-5833.html

青木理が『モーニングショー』降板 政権批判コメンテーターを排除か 岡田晴恵の出演激減も…
2021.03.25 07:53

     (番組HPより)

 またひとり、政権批判できるコメンテーターが姿を消してしまった。3月23日『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)終了間際に、ジャーナリストの青木理氏の降板が発表されたのだ。

 青木氏といえば、共同通信出身で最近のテレビでは珍しいリベラルなスタンスを持つジャーナリスト。『モーニングショー』の前身番組『モーニングバード』開始の2011年4月以来、レギュラーコメンテーターを務めてきたが、安倍・菅政権を批判する姿勢を貫き嫌韓歴史修正主義に対しても世間の空気に迎合することなく異を唱えてきた

 こうした姿勢がリベラルな視聴者から支持される一方、出演するたびにネトウヨから炎上攻撃を受け、嫌韓ムードが最高潮だった2019年には「週刊文春」で、嫌いなキャスター・コメンテーター3位に選ばれたりもしていたが、その姿勢はまったくぶれることはなかった

 しかも、『モーニングショー』は看板コメンテーターの玉川徹氏らの政権批判を厭わない姿勢が支持され、4年連続で民放視聴率トップを独走しているが、青木氏も間違いなく功労者のひとりといっていいだろう

 そんな青木氏がいったいなぜ降板なのか。テレビ朝日関係者を取材したところ、やはり青木氏は自ら降りたわけではなく番組から降ろされたらしい。しかもまだ発表になっていないが、女優の高木美保氏とノンフィクション作家の吉永みち子氏も今週の出演を最後に降板になるという。後任は最近お試し出演していたシェアリングエコノミー活動家の石山アンジュ氏など意識高い系の若手コメンテーターらになるのではないかとみられている。

 高木氏はともかく、吉永氏も青木氏同様リベラルなスタンスで政権批判をしてきた人物リベラル排除のようなコメンテーター入れ替えはなぜなのか。

「表向きの降板理由は、世代交代だそうです。世帯視聴率は好調なものの個人視聴率で若年層の視聴率では『スッキリ』が急追しており、若手・女性にシフトしたいと説明しているようです」(テレビ朝日関係者)

 たしかに1年ほど前から世帯視聴率より個人視聴率重視、しかも若年層重視というのはテレビ界全体に広がっている動きで、若い意識高い系のコメンテーター起用は他局の報道番組にも最近とみに見られる傾向だ。とはいえ、『モーニングショー』は世帯視聴率だけでなく個人視聴率でも昨年トップなのに、番組の性格すら変えてしまうほどコメンテーターを大幅に入れ替えるというのは説明がつかない。

 実際、この青木氏の降板にはもうひとつの理由がささやかれている。それはズバリ、テレビ朝日上層部の意向を汲んだ、政権に批判的なコメンテーター外しだ


■コロナ報道で官邸が『モーニングショー』攻撃 局上層部は玉川徹を呼び出し叱責

「若返りというけど、石原良純さんや長嶋一茂さんは残ってるわけで。世代交代を大義名分にして、政権批判にふみこむ面倒な青木さんと吉永さんを外そうという意図があったとしか思えません。実際、去年になって、番組には上層部からの圧力がかなりかかっていたと聞いています」(前出・テレビ朝日関係者)

 周知のように、テレビ朝日は政権べったりの早河洋会長が独裁支配しており、これまでも政権批判を封じ込めるため、『報道ステーション』の出演者やスタッフの交代など、強引な介入を行ってきた

 しかし『モーニングショー』はワイドショーのうえ、視聴率も好調ということで、あまり露骨な圧力を受けていなかった。

 だが、昨年、コロナ報道で状況が一変する。検査拡大を訴え、政権や行政の不備を追及する『モーニングショー』の姿勢は視聴者からの支持を受け、視聴率もさらに絶好調になるのだが、その一方で、政権や応援団からの風当たりが非常に厳しくなった。2020年3月には、政府や自民党が『モーニングショー』を名指しでフェイク攻撃、官邸が番組を監視し発言記録文書を作っていたことも発覚した。

 そして、こういう動きの少しあとから、プロデューサーや玉川徹氏が局上層部や報道局幹部に呼び出されるということが起き始めたのだという。

「早河会長の腹心で、報道に睨みを利かせている篠塚浩・報道担当役員や報道局長が直接、チーフプロデューサーを呼び出すということもあったと聞いている。玉川(徹)さんも政権批判などをするたびに報道局幹部に呼び出され、叱責されていたらしい」(テレビ朝日関係者)

 玉川氏がコロナ報道で2回ほどお詫びする事態もあり、番組には萎縮ムードが広がっていったという。

「ほかにも、橋下徹さんから他局の番組で毎日のように、『モーニングショー』のコロナ報道を攻撃されたことも大きく影響したようです。橋下さんはABEMAで冠番組を持つなど、大きな影響力を持っていますから」(テレビ朝日関係者)


■岡田晴恵教授の出演激減の背景にも政権忖度が 政権批判ネタも減少

『モーニングショー』といえば、一時は毎日のように出演していた“コロナの女王”岡田晴恵白鴎大学教授が昨年秋から、あまり出演しなくなったが、実はこれもこの時期の政権からの圧力と自粛が関係しているのだという。

「岡田氏の『モーニングショー』出演激減については、ちょうど昨年夏からナベプロに所属したためナベプロの意向で出演を控えているなどという報道が一部でありましたが、まったく逆。そもそも岡田教授をナベプロに紹介したのはテレ朝という話もある。ただ、昨年秋にチーフプロデューサーが交代したのも影響したのか、その頃から、あまり呼ばれなくなった。これも、“岡田は例の監視文書などで政権にマークされているから慎重にしろ”と報道局の幹部に注意されたのではないかといわれている」(テレビ朝日関係者)

 実際、『モーニングショー』を注意深く見ていると、昨年秋頃から明らかにコロナ以外の政権批判が減っていることがよくわかる。たとえば、河井克行元法相の選挙買収や最近の菅首相長男の接待問題、NTT接待問題など、政権不祥事も申し訳程度に報じる程度で、他局のワイドショーのほうが時間をとって報道していた。かと思えば、菅首相肝いりの携帯電話料金値下げをPRするような特集をしていたこともある。

 かろうじて続けているコロナ報道にしても、政権のコロナ対応を徹底批判するような特集は微妙に減っていて、GoToトラベルをPRしたり河野太郎ワクチン担当相を持ち上げたり、御用番組『ひるおび』のような特集をすることもある

 ようするに、『モーニングショー』は昨年のコロナ報道で政権と上層部に睨まれた結果、昨年の秋から冬くらいの時点で、すでに牙を抜かれ、別の番組になってしまっていたのではないか。

 そして、こうした政権批判封じ込めの延長線上に打ち出されたのが、今回の青木氏、吉永氏排除だったのだろう。

 実際、青木氏と吉永氏がいなくなって、まともに政権批判のできるコメンテーターは玉川氏だけになる。そして、タイミングを計っておそらく玉川氏も……。

 青木氏は最後の出演になった23日のあいさつで「貴重な番組」とエールを送っていたが、その「貴重さ」はもう取り戻すことはできない可能性が高い

田部祥太
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●《今なお続く福島の「不条理」》: 東電の初期の主張は「無主物」…裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った

2019年10月24日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版(https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=21028)↑] 



昔(2017年4月25日)の東京新聞の記事【「田を原状に戻せ」却下 大玉村・米農家らの怒り】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tohokujisin/fukushima_report/list/CK2017042502000199.html)。
昔(2019年1月11日)の全国農業新聞の記事【福島の農地現状回復裁判 差し戻し審 「スピードある審議を」】(https://www.nca.or.jp/shinbun/agricultural-administration/4131/)。
NHKの記事【原発事故 “土から放射性物質 取り除いて” 農家の訴え】(https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2019/10/1017.html)。

 《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。だから、東電に原状回復してもらう。」》

   『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
     取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》
   『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御
     できないなんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》

   『●永渕健一裁判長、東電旧経営陣の刑事裁判で「無罪」《判決の
      中身もさることながら、その理由があまりにもひどすぎる》

   『●東京新聞の小野沢健太記者によるシリーズ記事【<原発事故
      「無罪」>】…《判決に表情変えず 遺族ら「うそー」悲鳴》
   『●裁判所も歪む…《国が開発の政策的な枠組みを決め、その下で
       電力会社に》核発電所を…《そして裁判所も一体となり…》

 《闘う相手は東電だと思っていたが、その前に裁判所という大きな壁があるとわかった》。デタラメ判決ばかり。裁判所も歪んでいる。
 2019年10月15日の地裁判決はまだアップされていないのか? 誰が裁判官だったのだろう…。
 記事では《2017年4月、福島地裁郡山支部はこれを不適法と却下》とあるが、判決文が見つからない…。2年前の10月のことか? 【平成25(ワ)38  原状回復等請求事件 平成29年10月10日  福島地方裁判所】(http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/223/087223_hanrei.pdf)。福島地方裁判所第一民事部の金澤秀樹裁判長・西村康夫裁判官・田屋茂樹裁判官。

 《だから土地を元に戻してほしい人の物を汚したら、謝罪して、きれいにして返すのが当たり前じゃないですか》…《だが、要求は無視され続けた》。
 今回の判決は《土と同化しているため、東京電力の管理下にはなく、むしろ、農家が所有している》という驚くべきもの。あまりに酷い言い草。
 《今なお続く福島の不条理》。東電の初期の主張は「無主物」でした。主(ヌシ)・東電が責任をもって《原状回復》するのが筋だと思うのですが、「無主物」どころか、今回の裁判長は東電がまき散らした《放射性物質…農家が所有》と言い放ったのです。あぁ~あ…。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
    「政治の無能、企業倫理の欠如、それに加えて司法のあまりの無責任さ
     原発問題に関してまともに司法が機能した例はごくわずかで、
     政治や(公・私)企業の行いへの追随ばかりだ。市民サイドに立て
     とは言わない、でも、せめて公正・中立であってくれ」
    《放射能を「無主物」と言い放つ東電と裁判所の責任
    《東電側は放射性物質は誰の所有にも属さない「無主物」であって、
     飛んでいる虫のようなものだから除去する責任を負わないと主張した。》

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tohokujisin/fukushima_report/list/CK2017042502000199.html

【ふくしま便り】
「田を原状に戻せ」却下 大玉村・米農家らの怒り
2017年4月25日

     (放射能に汚染された農地に立つ鈴木さん。
      「清い空気と水が私たちの宝物だったんだ」=福島県大玉村で)

 「原発事故で汚染された農地を元に戻してほしい」と福島県の米農家が東京電力を訴えた裁判で、福島地裁郡山支部は今月十四日、「却下」という判決を下した。門前払いに等しい判決の理由は「原状回復は難しく、方法が特定できない」「被告(東電)が放射能を除去するに至るとは考えがたく、紛争解決にならない」など。先祖伝来の土地を汚された農家には、到底、受け入れがたい理屈だろう。事故から六年が経過して、今なお続く福島の不条理の一端を報告したい。

 「判決を聞いた瞬間は言葉も出なかった。まさか却下とは。十五回も期日を重ねたのは何のためだったのか。怒りが込み上げてきて体が震えた」

 原告団長の鈴木博之さん(68)は、裁判を振り返って、そう話した。

 ほかの七人の仲間と共に提訴に踏み切ったのは二〇一五年十月十四日だった。鈴木さんは福島第一原発から西へ約六十キロの福島県大玉村で、米作りの会社を経営している。約三十ヘクタールの田で水稲を栽培し、自前で販売。さらに米を串だんごや餅に加工して売る。米農家の六代目だったが、将来を見据え、六次化と呼ばれる農業の自立経営の道を開いた。原発事故が起きたのは、そんな経営が軌道にのりかけたときだった。

 事故後に、米が土壌の放射性セシウムを吸収しない工夫を重ね、現在は米からセシウムが検出されることは、ほぼなくなった。しかし顧客は戻って来ず、売り上げは約二割にまで下がった。 

 「消費者は田が汚染されたのを知っている。この状態で他県の産地と競争ができますか。だから土地を元に戻してほしい人の物を汚したら、謝罪して、きれいにして返すのが当たり前じゃないですか

 だが、要求は無視され続けた。事故後、県内では生活空間の放射線量を下げたり、農地の表土を入れ替える除染が実施された。しかし、あくまでもセシウムを移動させる移染が実態であり、セシウムそのものを取り除く試みはない

 完全にセシウムを取り除くには、巨額の費用と手間が必要になる。鈴木さんたちは、イタイイタイ病公害の富山県の例などを参考に、セシウム除去の方法を自分たちで探した。三百万円をかけて土壌を分析。そうした準備で臨んだ訴訟だった。

 結果が「却下」だ。

 判決文を読むと、原告団ならずとも腰が砕ける。

 「原告らが本件各土地の所有権が放射性物質により違法に妨害されている旨を確認する判決を得たとしても、被告(東電)が任意に本件各土地の土壌内における放射性物質を除去するに至るものとはにわかに考えがたい。(略)紛争が有効かつ抜本的に解決されるものとはいえず」

 よって不適法であるという。判決後、東京電力は、コメントを控えた。

 原告側代理人の花沢俊之弁護士は「判断を避けたに等しい。裁判を受ける権利の侵害だ」。原告団は全員一致で控訴を決めた。

 鈴木さんは、こうも話している。「闘う相手は東電だと思っていたが、その前に裁判所という大きな壁があるとわかった。巨象に挑むアリのようなものだが、かじりついてやりたい」 (福島特別支局長・坂本充孝)
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https://www.nca.or.jp/shinbun/agricultural-administration/4131/

福島の農地現状回復裁判 差し戻し審 「スピードある審議を」
2019年1月11日

 福島県の6軒(5市町村)の米農家が東京電力に農地の原状回復を求める裁判の差し戻し審第1回口頭弁論が、昨年12月25日、福島地裁で開かれた。

 2014年10月に始まった第1審で、原告団は「30センチ以上の土壌を取り除き、10センチ以上の耕盤層を造成し、20センチ以上の客土を」と請求してきた。2017年4月、福島地裁郡山支部はこれを不適法と却下。2018年3月22日、仙台高裁は「客土工は実務上確立されている一般的な工法」と1審判決を地裁に差し戻す判断を下した。東電はこれを不服として最高裁に上告したが認められず、差し戻し審が行われることになった。

 二本松市の渡邊栄治さん(69)は、原発事故から7年がたっても全袋検査が続き、新米出荷が他産地より2週間遅れてしまう悔しさ、事故前に取引していた東京の小売店といまだ取引再開できない実情を吐露。

 大玉村の鈴木博之さん(68)は、提訴から4年が経過したことを踏まえ、「国民の恐怖と疑心を取り除くには、農地から放射性物質を取り除くしかない。スピードある審議を」と訴えた。次回の答弁は3月6日。今後の展開に注目したい。

     (写真説明=提訴から4年。「スピードある審議を」と鈴木博之さん)
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https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2019/10/1017.html

NHKニュース

おはよう日本
2019年10月17日(木)
原発事故 “土から放射性物質 取り除いて” 農家の訴え

福島県の農家8人が、原発事故前の農業を取り戻したいと、5年前(2014年)、東京電力を訴えた裁判に、おととい(15日)、判決が言い渡されました。
農家たちは、金銭的な補償は一切求めず、農地から事故で飛散した放射性物質を取り除いて欲しいという、その一点だけを求めてきました。


“放射性物質 取り除いて” 福島 ある農家の8年

原告のひとり、鈴木博之さん、69歳。
江戸時代から続く農家の6代目で、原発事故後も、およそ20ヘクタールの農地でコメ作りを続けてきました。

鈴木さんが暮らす、福島県・大玉村。
原発からおよそ60キロ離れたこの村にも、8年前、放射性物質が降り注ぎました
大玉村を始め、線量の高い市町村は、国のガイドラインに従い、農地の除染を行いました。

その主な方法は、汚染された表面の土とその下の土を反転させる「反転耕」や、土を深く耕して放射性物質を薄める「深耕」。
放射性物質を取り除くものではありませんでした

この4年間、福島の米から基準値を超える放射性物質は検出されていません。

それでも鈴木さんは、土を入れ替えてでも放射性物質をなくさない限り、事故前の農業を取り戻すことは出来ないと考えています。


鈴木博之さん
「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる土壌だったんです。
それが壊されたからね、土壌汚染によって。
だから、東電に原状回復してもらう。」



鈴木さんは、20代で農業を継いで以来、次々と新たなことに挑戦し続けてきました
34歳の時には、妻と妹夫婦とともに農業法人を設立。


農協に頼らずに米を売っていこうと、独自のブランドをつくり、消費者に届ける直接販売に乗り出しました。
さらに原発事故の4年前には、米の加工品を販売する店もオープンし、国が推進する「6次産業化」にいち早く取り組み、事業は軌道に乗り始めていました。

その矢先に起きた原発事故。
鈴木さんの農業は一変しました。
米を直接販売していた全国の顧客は、その8割が離れていきました。

今は、他の福島県の多くの農家と同様、米の多くを、名前のつかない業務用米として出荷せざるを得なくなりました。
加工品を販売する店の売り上げも伸びず、鈴木さんは何度も、倒産の危機に直面しました。
その度、つきつけられたのは、土に放射性物質があるかぎり、いくら頑張っても、原発事故の前には戻れない、という現実でした。


鈴木博之さん
「いいときを思い出すのはつらい。
マイナスの仕事はいやですわ。
なんぼ頑張っても、プラマイゼロやもん。
やっぱり夢と希望っていうのはプラスの話だからね。」


8月。
お盆にあわせて、東京に住む娘と孫が帰省しました。

農地を守りつないできた先祖の位牌を前に、鈴木さんは汚染された農地を、次の世代に引継がせるわけにはいかないと、思いを新たにしていました。


鈴木博之さん
「俺、ちゃんとした土、先祖からもらって、俺の代では汚したけども、これ元に戻して次代の人に渡す。
それが最大の我々の世代の仕事と思ってる。」



そしておととい。

裁判長は、鈴木さんたち原告の訴えを退けました。
主な理由は、原発から飛散した放射性物質はすでに土と同化しているため、東京電力の管理下にはなく、むしろ、農家が所有しているといえる。
故に、東京電力に放射性物質を取り除くよう請求することはできない、というものでした。
土を入れ替えてでも、放射性物質をなくして欲しいと求めてきた鈴木さんの主張は認められませんでした。
鈴木さんは控訴して、これからも訴え続けようと決意しています。


鈴木博之さん
「我々土を利用して生きているし、生かしてもらってるんだから、もう一回ファイトっていうしかないかなって今、思ってます。」



取材:松原恭子ディレクター
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●まずは、広域に撒き散らした「無主物」の主・東京電力が「移染」費用を支払うのがスジ

2017年02月04日 00時00分06秒 | Weblog


東京新聞の記事【福島特措法改正案 「国費で除染」明記 復興拠点を認定】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012502000127.html)。

 《「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)の除染について、国が費用を負担すると明記》。

 まずは、広域に撒き散らした「無主物」の主・東京電力が「移染」費用を支払うのが筋ではないのか? 「国が費用を負担」って、デンデン王国の国王・アベ様が「で~ん」と私財を投じるのですか? まさかね。税金が自分の財布としか思っていない王様ですから。
 税金を投入するのなら、まずは、東京電力や株主に「責任」を取らせてから。「国が費用を負担」する話は、それから。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
   『●最高裁「原発安全性」研究会、過去の反省なくして意味をなさず
   『●東京電力原発人災等でまき散らされた放射性物質: 
                  「無主物」という言い訳は許されない
   『●東京電力の「無主物」は50キロ付近の「地元」をも汚染
   『●東電「敷地外の汚染との関連は分からない」・・・
             瓦礫撤去作業で1兆1200億ベクレル飛散
   『●原発再稼働という恥ずべき選択 
     ~「新基準は世界一」「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~
   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
             「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない
   『●「東京電力が、飛散した放射性物質について…
         「無主物」だと主張」…「その無責任さに衝撃」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012502000127.html

福島特措法改正案 「国費で除染」明記 復興拠点を認定
2017年1月25日 朝刊

 東京電力福島第一原発事故で立ち入りが制限されている帰還困難区域の復興を柱とした福島復興再生特別措置法の改正案の概要が二十四日、分かった。五年後をめどに避難指示を解除し、帰還した住民が住めるように道路などのインフラを整備する「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)の除染について、国が費用を負担すると明記。復興拠点の範囲などを定めた計画を市町村長が作り、国が認定する仕組みも盛り込んだ。

 政府は二月中旬までに閣議決定し、今国会での成立を目指す。

 除染は、別の特措法で東電が費用を負担することになっている。しかし、廃炉や賠償など東電が負担する事故対応費用が当初想定を超え、総額約二十二兆円に上るとの政府試算を踏まえ、復興拠点の除染を国費で進め必要があると判断。二〇一七年度政府予算案に約三百億円を計上した。

 帰還困難区域のある市町村長は、知事と協議し、復興拠点の範囲や用地の活用方法などを盛り込んだ計画を策定する。国は、除染により放射線量が避難指示解除の水準まで低くなると見込めることなど、一定の条件がそろえば計画を認定。道路や上下水道の復旧といったインフラ整備を国費で進める。
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●「東京電力が、飛散した放射性物質について…「無主物」だと主張」…「その無責任さに衝撃」

2016年12月16日 00時00分47秒 | Weblog


東京新聞の出田阿生記者の記事【これが福島の現実 避難者、農家、声なき声…ベニヤに描く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016112402000254.html)。

 《東京電力福島第一原発事故で被害に遭った人たちの話をもとに、ベニヤ板に絵を描き続ける画家がいる。東京都在住の壺井明さん(40)。路上で作品を展示しては、道行く人と対話し、福島の現実を伝えている》。

   『●原発再稼働という恥ずべき選択 
     ~「新基準は世界一」「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~
   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
             「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない
    《「東京電力福島第一原発事故で国と東電の刑事責任を
     追及している福島原発告訴団の武藤類子団長は「原発事故が
     解決していない中での再稼働は信じ難い」と強調。川内原発建設
     反対連絡協議会の鳥原良子会長は「民意を反映しない
     鹿児島県や薩摩川内市の再稼働同意に住民は大きな怒りを
     感じている」と述べた》
    《原発事故被害者団体連絡会が設立された。被災者の悲しみ、
     怒りは、激しく、深く。共に訴え、助け合うため団結した。
     それは私たちとも無関係ではあり得ない。福島が求めている
     のは、当然そうあるべきことだけだ。謝罪と被害の完全賠償、
     暮らしと生業の回復、詳細な健康診断と医療保障、
     および被曝(ひばく)低減策、そして、事故の責任解明-》


 「原発さえなければ…」という現実は何か変わったのか? 東電は、人災前の姿へと「原状回復」して見せたのか? それに対して、東電の誰か、自民党の誰か、東電の株主や銀行の誰か、が責任をとったのか? でっ、彼らが、いま、何をやろうとしているのか…。九州電力関西電力といった電力会社、電事連原子力「ムラ寄生」委員会経団連と一体化して、いまや、彼らは、核発電をどんどんと再稼働し、核発電輸出し、核燃料サイクルを意地でも継続しようとしている。ニッポン、正気じゃない。

   『●言葉が見つかりません・・・
   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
      「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」
   『●柏崎刈羽原発再稼働を画策するような東電は 
                 十分に責任を果たしたのか?
   『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
        『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)
   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
     だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
        「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
     二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ! 
     「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
     「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」


 壺井明さんは、《原発事故直後の二〇一一年八月、ゴルフ場から放射能汚染で訴えられた東京電力が、飛散した放射性物質について、所有者のいない「無主物」だと主張した。その無責任さに衝撃を受けた》…そうです。そんなものを認める裁判所にも、当時、呆れた。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
   『●最高裁「原発安全性」研究会、過去の反省なくして意味をなさず
   『●東京電力原発人災等でまき散らされた放射性物質:
                  「無主物」という言い訳は許されない
   『●東京電力の「無主物」は50キロ付近の「地元」をも汚染
   『●東電「敷地外の汚染との関連は分からない」・・・
             瓦礫撤去作業で1兆1200億ベクレル飛散
   『●原発再稼働という恥ずべき選択 ~「新基準は世界一」
            「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016112402000254.html

これが福島の現実 避難者、農家、声なき声…ベニヤに描く
2016年11月24日 朝刊

     (ベニヤ板に描いた作品を屋外展示する壺井明さん
                 =18日、東京都渋谷区で)

 東京電力福島第一原発事故で被害に遭った人たちの話をもとに、ベニヤ板に絵を描き続ける画家がいる。東京都在住の壺井明さん(40)。路上で作品を展示しては、道行く人と対話し、福島の現実を伝えている。(出田阿生


 東京都内の公園に、幅三メートルにもなる作品がいくつも並んだ。仮設住宅で暮らす避難者、原発作業員、農家…。それぞれベニヤ板三枚に油絵の具で描かれている。モノトーンの暗い画面に、血液のような赤が目を引く。その迫力に道行く人が思わず足を止めると、壺井さんが「これね、福島の絵なんですよ」と話し掛けた。

 通り掛かった初老の夫婦は「熊本から来たんだけど、うちの家も地震で被害受けて。どこでも起きることだと思う」と話した。横浜市の専門学校生(19)は「最近、メディアは福島の話を取り上げない」と憤った。

 作品は「無主物」と題した連作。これまで十一点を制作した。渋谷の繁華街、名古屋の公園…。各地でゲリラ的に絵を展示する。「絵に目を留めた人に、福島で僕の聞いてきた話を伝える。事故から五年で復興の話ばかり強調されるけど、被害は全く終わってない

 ふだんは介護施設で働いている。原発事故直後の二〇一一年八月、ゴルフ場から放射能汚染で訴えられた東京電力が、飛散した放射性物質について、所有者のいない「無主物」だと主張した。その無責任さに衝撃を受けた。福島に通い、制作を始めた。

 作品には死者も描かれる。黒っぽい背中を見せて倒れているのは福島県川俣町の女性。夫と一時帰宅中、自宅の庭で焼身自殺した。

 「この女性は避難を強いられるまで一度も故郷を離れたことがなかった。その話をしてくれた福島の住職は、僕の目の前で、こらえ切れず突っ伏して泣いた。人の死や苦しみは感情を伴っているのに、メディアでは数字や無機質な情報になってしまう

 壺井さんは言う。「除染は表土をはげばいいというが、農家の人は『農業は土づくり。一センチの土に百年かかる』っていう。そんな、マスコミが取り上げない言葉を拾って絵にして、福島の外で伝えていく。売れないし、人を心地よくするわけでもない。アートなのかもわからないけど」

 「無主物」は十月初めから一カ月以上、原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)でも展示された。岡村幸宣学芸員は「壺井さんの絵は、声を出せない人の声をすくいあげている。それは原爆の図の作者である丸木位里(いり)(とし)夫妻に通じる」と話す。

 作品は十二月十、十一の両日、東京都世田谷区太子堂四の八の三、B一〇二のアートスペース「KEN」で展示される。午後一~六時で、両日午後二時から壺井さんのトークがある。入場料千円。問い合わせは「KEN」=電03(3795)1776=へ(当日のみ)。
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●東電「敷地外の汚染との関連は分からない」・・・瓦礫撤去作業で1兆1200億ベクレル飛散

2014年07月28日 00時00分05秒 | Weblog


東京新聞の記事【がれき撤去作業 推計1兆ベクレル飛散】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2014072402000185.html)。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
   『●最高裁「原発安全性」研究会、過去の反省なくして意味をなさず
   『●泥縄の果て ~一旦拡散してしまった放射性汚染物質を
                      環境から移染することは可能か?~
   『●東京電力原発人災等でまき散らされた放射性物質:
                 「無主物」という言い訳は許されない
   『●東京電力の「無主物」は50キロ付近の「地元」をも汚染


 「福島第一原発のがれき撤去で飛散した放射性セシウムが昨年八月、数十キロ離れた水田のコメなどを汚染した可能性が出ている問題で、東京電力は二十三日、この撤去作業で飛散した放射性物質が一兆一二〇〇億ベクレルに上ったとの推計結果を明らかにした。原子力規制委員会の廃炉に関する会合で説明」・・・・・・東電のがれき撤去作業、いい加減過ぎやしまいか? そして無能な原子力「ムラ寄生」委員会にも「無主物」飛散の責任が大有り。

 「東電は「敷地外の汚染との関連は分からないが、がれき撤去での飛散防止対策は強化する」」・・・・・・なんという言い草!!、だろう。東京電力原発人災に何の責任も感じていないかのようだ、この大量の「無主物」を飛散させておいて。


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2014072402000185.html

【福島原発事故】
がれき撤去作業 推計1兆ベクレル飛散
2014年7月24日

 福島第一原発のがれき撤去で飛散した放射性セシウムが昨年八月、数十キロ離れた水田のコメなどを汚染した可能性が出ている問題で、東京電力は二十三日、この撤去作業で飛散した放射性物質が一兆一二〇〇億ベクレルに上ったとの推計結果を明らかにした。原子力規制委員会の廃炉に関する会合で説明した。

 第一原発では昨年八月中旬、作業員計十二人の頭部などから相次ぎ放射性物質が検出され、敷地内で放射性物質の濃度上昇を示す警報が鳴った

 東電は3号機原子炉建屋のがれき撤去が原因とみており、免震重要棟前で観測された放射性物質濃度を基に毎時二八〇〇億ベクレルの放出が四時間続いたとして試算。平常時の放出量は毎時一〇〇〇万ベクレルのため、一時間当たり二万八千倍に相当する。東電は「敷地外の汚染との関連は分からないが、がれき撤去での飛散防止対策は強化する」としている。
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●東京電力の「無主物」は50キロ付近の「地元」をも汚染

2014年07月26日 00時00分09秒 | Weblog


asahi.comの記事【50キロ先、住宅地にも粉じん 福島第一原発がれき撤去】(http://www.asahi.com/articles/ASG7H5SVWG7HUUPI00C.html?iref=comtop_6_02)。

 「この時の放射性の粉じんがさらに50キロ付近まで飛んでいた可能性が高いことが京大研究グループの調査で分かった。今後も実施していくがれき撤去作業による汚染が広範囲に及ぶ恐れを示すものだ」・・・・・・「無主物」という言い逃れ、言い訳はできない。3.11東京電力原発人災に対する東電のいい加減さが透けて見えてくる。また、一旦原発災害、核発電災害が起きれば、その後始末も含めて、控えめに表現しても、かなり広範囲を汚染させてしまう。それでも、原発を再稼働し、輸出し、戦争に片足を突っ込もう、というのだから、この国の政治家や彼・彼女らに投票する市民の「考えないことの罪」は計り知れない。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
   『●最高裁「原発安全性」研究会、過去の反省なくして意味をなさず
   『●泥縄の果て ~一旦拡散してしまった放射性汚染物質を
                      環境から移染することは可能か?~
   『●東京電力原発人災等でまき散らされた放射性物質:
                 「無主物」という言い訳は許されない


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http://www.asahi.com/articles/ASG7H5SVWG7HUUPI00C.html?iref=comtop_6_02

50キロ先、住宅地にも粉じん 福島第一原発がれき撤去
青木美希 2014年7月16日07時33分

写真・図版

コメから基準超のセシウムが検出された水田とその周辺の地図
http://www.asahi.com/articles/photo/AS20140715005861.html
(↑※ブログ主: すいません、勝手にコピペさせて頂いております)

 東京電力が昨年8月に福島第一原発で実施したがれき撤去作業で放射性の粉じんが20キロ以上離れた避難区域外の水田に飛散した可能性が指摘されている問題で、この時の放射性の粉じんがさらに50キロ付近まで飛んでいた可能性が高いことが京大研究グループの調査で分かった。今後も実施していくがれき撤去作業による汚染が広範囲に及ぶ恐れを示すものだ。

 調査したのは、京大大学院医学研究科の小泉昭夫教授(環境衛生)ら5人。住民の被曝(ひばく)量を予測するために2012年9月以降、福島県内の住宅地の3地点に空気捕集装置を置いて大気中の粉じんを集め、1週間ごとに放射性セシウム濃度を測定してきた。

 このうち原発から北西48キロの相馬市で集めた昨年8月15~22日分から、他の時期の6倍を超す1立方メートルあたり1・28ミリベクレルの放射能を検出。北北西27キロの南相馬市では20~30倍だった。西南西22キロの川内村では変化がほぼなかった。
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